京都関係の映画（1980年代）

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京都関係の映画（1980年代）

●京都が舞台ではあっても、その数の多さから、“新選組”や“鞍馬天狗”（戦前戦後を合わせて
40作以上あります）、“宮本武蔵”、“月形半平太”など、何度も映画化された作品の多くは割愛
してあります。その他、時代劇（江戸時代が舞台であるところの）、平安朝の頃の話、また文化映
画や医療関係のドキュメント作品などの多くも割愛しています。舞台は京都ではないけれど、ロケ
は京都市及びその周辺であるという作品もほとんどを割愛しています。ご了承ください。　　　　

▲『竹取物語』から沢口靖子さん。

1980年

　　　東宝『人魚がくれたさくら貝』
　　　　監督／安作郎
　　　　出演／柿崎澄子、武原英子、鈴木光枝、新井つねひろ、斉藤建夫、松川敦史、中村英生、
　　　　　　　岩城馨子、田崎潤、辻萬長、横山リエ、他
　　　　…夏休みを過ごすため、小学校四年生の新川幸子（柿崎澄子）が東京から一人で向かったおばあ
　　　　　ちゃんの住む小さな海辺の村は、京都に近い（…ということは、京都ではない？。笑）日本海
　　　　　に面したところにあるようです。

　　　松竹『五番町夕霧楼』
　　　　監督／山根成之
　　　　出演／松坂慶子、浜木綿子、風吹ジュン、奥田瑛二、長門裕之、佐分利信、中島葵、
　　　　　　　根岸とし江（後に季衣）、他
　　　　…上京区〔かみぎょうく〕の西陣〔にしじん〕にある遊廓・五番町夕霧楼が舞台。風吹ジュンさ
　　　　　んも女郎の一人の役で…。うう…いくらなんだろう？（こら。爆）。

　　　東映京都『徳川一族の崩壊』
　　　　監督／山下耕作
　　　　出演／萬屋錦之介、松方弘樹、平幹二朗、森田健作、大谷直子、梅宮辰夫、寺田農、
　　　　　　　成田三樹夫、他
　　　　…幕末から維新を巡るお話で、京都の町も舞台になっています。

　　　松竹＝霧プロ／松竹『わるいやつら』
　　　　監督／野村芳太郎
　　　　出演／片岡孝夫（後に仁左衛門〔15代目〕）、松坂慶子、梶芽衣子、藤真利子、宮下順子、
　　　　　　　神崎愛、藤田まこと、緒形拳、渡瀬恒彦、米倉斉加年、山谷初男、稲葉義男、梅野泰靖、
　　　　　　　滝田裕介、西田珠美、小沢栄太郎、佐分利信、他
　　　　…女たちから巻き上げた金で病院の運営資金を捻出している総合病院の院長・戸谷信一（片岡孝
　　　　　夫〔後に仁左衛門／15代目〕）の愛人の一人・藤島チセ（梶芽衣子）は、東京と京都に料亭
　　　　　を持っている女将です。

　　　東映京都『忍者武芸帖百地三太夫』
　　　　監督／鈴木則文
　　　　出演／真田広之、千葉真一、志穂美悦子、蜷川有紀、佐藤允、夏木（後に夏八木）勲、
　　　　　　　丹波哲郎、他
　　　　…真田広之さんと志穂美悦子さんが伏見区〔ふしみく〕の伏見桃山城〔ふしみももやまじょう〕
　　　　　の天守閣からダイビングをするロケを行ないましたね。ただし、この伏見桃山城というのは、
　　　　　昔からあった城ではなく、確か戦後にキャッスルランドという遊園地とともに建てられたもの
　　　　　のはずです（それでも、昔、伏見城があった場所なのかな？）。残念ながら、現在では遊園地
　　　　　は閉鎖されています。《情報提供／Web@作者の友人であるお坊さま・S氏》

　　　シネマハウト／ATG『ヒポクラテスたち』
　　　　監督／大森一樹
　　　　出演／古尾谷雅人、伊藤蘭、光田昌弘、狩場勉、柄本明、西塚肇、真喜志きさ子、小倉一郎、
　　　　　　　阿藤海（後に快）、内藤剛志、金子吉延、斉藤洋介、牟田悌三、草薙幸二郎、絵沢萠子、
　　　　　　　森本レオ、角替和枝、二瓶正也、鈴木清順、手塚治虫、原田芳雄、渡辺文雄、他
　　　　…舞台となる洛北医科大学のモデル（卒業生の勤務先として京都府立医大の名前も登場するので
　　　　　洛北医科大学イコール京都府立医大ということではなさそう）は上京区にある京都府立医大で
　　　　　実はWeb@作者の主治医だった（1985～90年代前半当時）泌尿器科のU先生（故人）が大森
　　　　　一樹監督の同級生だと聞かされていました。ということは、このU先生も登場人物の誰かのモ
　　　　　デルとなっているのかもしれません。U先生は、「よく試験の解答を（監督に）こっそり見せ
　　　　　てやった」とおっしゃっていました（笑）。また、同窓会で監督が、「次はSF映画を撮る！
　　　　　」と話しておられたのが、実はゴジラだったとも…「あれ、SFか？」と（笑）。このU先生
　　　　　、やや型破りな雰囲気で院内では浮いていたかもしれませんが（笑）、Web@作者は「君の
　　　　　病気は今の医学では治らない。ごめんな」と謝られたことに驚き（医師が患者に謝るんだ！？
　　　　　…と）、信頼していました。学生たちの行き着けの鴨川〔かもがわ〕そばのカフェとして登場
　　　　　するのは、本当に大森一樹監督が通われていたという京都府立医大南側（荒神口通〔こうじん
　　　　　ぐちどおり〕河原町〔かわらまち〕東入ル）にある“茶房リバーバンク”。また大森一樹監督
　　　　　は劇中、卒業写真の撮影日の欠席者として別枠で写真の中に顔を出しておられます（笑）。
　　　　　　《情報提供／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　ホリ企画／東宝『古都』
　　　　監督／市川崑
　　　　出演／山口百恵〔二役〕、三浦友和、岸恵子（後に惠子）、實川延若、北詰友樹、沖雅也、
　　　　　　　石田信之、加藤武、浜村純、小林昭二、常田富士男、泉じゅん、宝生あや子、
　　　　　　　山本ゆか里、三條美紀、富沢亜古、八木景子、他
　　　　…北山杉や京都の老舗の呉服屋のたたずまいなどが印象的。山口百恵さんが別々に育った双子の
　　　　　ヒロイン・佐田千恵子と苗子の二役を演じ分けています。2005年にはEXでテレビドラマ（
　　　　　出演／上戸彩）にもなっています。山本ゆか里さん演じる北区〔きたく〕にある花街・上七軒
　　　　　〔かみしちけん〕の芸妓が、お座敷に来た千恵子と千恵子の父親に、舞妓の時に接吻してきた
　　　　　お客の唇を噛んで大騒ぎになったという逸話を披露しますが、溝口健二監督の『祇園囃子』で
　　　　　若尾文子さん扮する舞妓も、河津清三郎さん扮する客が接吻してきたので唇を噛みます。これ
　　　　　は、市川崑監督による師匠へのオマージュなのでしょうか？。《情報提供／由美子さん》

1981年

　　　大和新社／東宝『炎のごとく』
　　　　監督／加藤泰
　　　　出演／菅原文太、倍賞美津子、若山富三郎、中村玉緒、藤山寛美、桜町弘子、佐藤允、
　　　　　　　国広富之、丹波哲郎、川津祐介、藤田まこと、大友柳太朗、遠藤太津朗、高田浩吉、他
　　　　…殺人を犯してしまい、大阪を追放され、博徒として放浪する大阪・島ノ内の大物問屋・丹波屋
　　　　　の仙吉（菅原文太）と、彼を助けた離れ瞽女・おりん（倍賞美津子）の目を通して、幕末の京
　　　　　都が描かれています。

　　　東映京都『吼えろ鉄拳』
　　　　監督／鈴木則文
　　　　出演／真田広之、志穂美悦子、千葉真一、成田三樹夫、田中浩、アブドラ・ザ・ブッチャー、
　　　　　　　南利明、大木こだま、黒崎輝、横山エミー、山下美樹、遠藤太津朗、安岡力也、
　　　　　　　石橋雅史、他
　　　　…主人公（真田広之）が京都の墓地に隠してある家宝のダイヤを狙う一味（時代劇でもないのに
　　　　　黒装束の忍者。笑）と、京都の街で追跡劇を繰り広げます。《情報提供／由美子さん》

　　　角川／東映『蔵の中』
　　　　監督／高林陽一
　　　　出演／松原留美子、山中康仁、中尾彬、吉行和子、亜湖、小林加奈枝、きたむらあきこ、他
　　　　…横溝正史原作作品。京都の旧家の蔵の中で暮らす肺炎で隔離された聾唖の姉・蕗谷小雪（松原
　　　　　留美子）と、それを慕う弟・笛二（山中康仁）との話。当時、ニューハーフの松原留美子さん
　　　　　が話題になりましたね。

1982年

　　　東映、俳優座映画放送／東映『鬼龍院花子の生涯』
　　　　監督／五社英雄
　　　　出演／仲代達矢、岩下志麻、夏目雅子、仙道敦子、佳那晃子、高杉かほり、中村晃子、
　　　　　　　新藤恵美、室田日出男、夏木（後に夏八木）勲、梅宮辰夫、成田三樹夫、小沢栄太郎、
　　　　　　　内田良平、夏木マリ、山本圭、丹波哲郎、綿引洪（後に勝彦）、他
　　　　…巻頭とエンディングに登場するだけの場所ですが、夏目雅子さん扮する鬼龍院松恵（余談です
　　　　　が、夏目雅子さんが鬼龍院花子だと思っている人も多いですが、違いますよ）が、真夏に日傘
　　　　　をさして、妹である花子（高杉かほり）を探しに来るのが、現在の京都市の南、八幡〔やわた
　　　　　市し〕にある橋本〔はしもと〕遊廓でした。

　　　松竹『男はつらいよ・寅次郎あじさいの恋』
　　　　監督／山田洋次
　　　　出演／渥美清、いしだあゆみ、倍賞千恵子、片岡仁左衛門（先代）、下條正巳、三崎千恵子、
　　　　　　　前田吟、吉岡秀隆、太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎、柄本明、津嘉山正種、杉山とく子、
　　　　　　　関敬六、他
　　　　…シリーズ第29作。寅次郎（渥美清）が京都で親切にした老人（片岡仁左衛門〔先代〕）は陶
　　　　　芸家の大先生だった。寅次郎は、そこで働くお手伝いさん（いしだあゆみ）に惚れてしまう。
　　　　　葵祭〔あおいまつり〕から始まり、東山区〔ひがしやまく〕の法観寺〔ほうかんじ〕（八坂の
　　　　　塔〔やさかのとう〕で有名）や下河原〔しもがわら〕界隈が丁寧に撮影されています。
　　　　　　《情報提供／M先生》

　　　東映東京『大日本帝国』
　　　　監督／舛田利雄
　　　　出演／丹波哲郎、三浦友和、西郷輝彦、あおい輝彦、篠田三郎、若山富三郎、夏目雅子、
　　　　　　　関根恵子（後に高橋惠子）、佳那晃子、他
　　　　…夏目雅子さん扮するヒロイン・柏木京子の恋人・江上孝（篠田三郎）が刑事に連行されるのが
　　　　　京都の教会ということになっています。

　　　角川／松竹『蒲田行進曲』
　　　　監督／深作欣二
　　　　出演／松坂慶子、風間杜夫、平田満、高見知佳、原田大二郎、蟹江敬三、岡本麗、汐路章、
　　　　　　　榎木兵衛、萩原流行、清川虹子、千葉真一、志穂美悦子、真田広之、酒井敏也、他
　　　　…“蒲田行進曲”というわりには、なぜだか右京区〔うきょうく〕の太秦〔うずまさ〕にある東
　　　　　映京都撮影所が舞台となっていて、何だかヘンですけれどもね（笑）。劇中、撮影されている
　　　　　映画は『新選組魔性剣』。売れない大部屋俳優“ヤス”こと村岡安次（平田満）が妻となった
　　　　　落ち目の女優・水原小夏（松坂慶子）を故郷である熊本県人吉市に連れて帰りますが、列車が
　　　　　着いた駅は、西京区〔にしきょうく〕にある国鉄山陰線（現・観光トロッコ鉄道）の保津峡〔
　　　　　ほづきょう〕駅（笑）。続いて登場する“ヤス”の実家である屋敷は、スーザン・ジョージさ
　　　　　んも出演していた82年『ゴースト・イン・京都』に登場した屋敷と同じ場所なのでは？。前
　　　　　述の保津峡駅は隣接の吊り橋が有名で、85年東宝『姉妹坂』や京都ものの二時間サスペンス
　　　　　のロケ地としてもよく登場します。84年ANB（現・EX）土曜ワイド劇場枠『高級コールガー
　　　　　ルの殺人』のラストシーンで笑福亭鶴瓶さんと風吹ジュンさんがたたずんでいたり、88年
　　　　　NTV火曜サスペンス劇場枠“京都××殺人街道”シリーズの一編（多分、第一作『京都周山
　　　　　殺人街道』）で、坂口良子さん扮するヒロインの友人（真犯人）が身を投げたのも、この吊り
　　　　　橋だったはず。78年TBS『八つ墓村』（横溝正史シリーズII）で古谷一行さん扮する金田一耕
　　　　　助が八つ墓村へ向かったのもここから（笑）。近年では2006年TBS月曜ゴールデン枠『山村
　　　　　美紗サスペンス狩矢警部シリーズ第二弾京都弓道殺人事件』でも事件のポイントとなる場所
　　　　　として登場、島田楊子（後に陽子）さんや中山忍さん、遊井亮子さんたちが訪れておられまし
　　　　　た。現在の観光トロッコ鉄道になる前は、Web＠作者も通学・通勤の途中でいつも目にして
　　　　　いた場所です。ここからも行くことが出来る清滝〔きよたき〕、柚子の里・水尾〔みずお〕あ
　　　　　たりは、やはり古谷一行さんが金田一耕助に扮した84年TBSザ・サスペンス枠『獄門岩の首
　　　　　』などにも登場しています。

　　　東映『制覇』
　　　　監督／中島貞夫
　　　　出演／三船敏郎、岡田茉莉子、中井貴恵（後に貴惠）、秋吉久美子、菅原文太、松尾嘉代、
　　　　　　　若山富三郎、梅宮辰夫、加山麗子、大信田礼子、舟倉たまき（後に由佑子）、丹波哲郎、
　　　　　　　小林旭、鶴田浩二、他
　　　　…三船敏郎さんと鶴田浩二さんが顔を揃える庭園のシーンは、中京区〔なかぎょうく〕二条〔に
　　　　　じょう〕の高瀬川〔たかせがわ〕や島津創業記念資料館のそばにある“がんこ”の庭で撮影さ
　　　　　れたそうです。また、三船敏郎さんと岡田真莉子さんが訪ねる石仏がいっぱいあるお寺は、右
　　　　　京区にある化野念仏寺〔あだしのねんぶつじ〕”でのロケだそうです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん》

　　　大映『雪華葬刺し〔せっかとむらいざし〕』
　　　　監督／高林陽一　出演／若山富三郎、宇都宮雅代、滝田裕介、京本政樹、白石奈緒美、他
　　　　…巻頭と終盤の雪の京都が印象的。日本一の刺青師と言われる“彫経”こと大和経五郎（若山富
　　　　　三郎）は京都に住んでいます。

　　　にっかつ『赤いスキャンダル・情事』
　　　　監督／高林陽一
　　　　出演／水原ゆう紀、泉じゅん、西沢利明、水木薫、中野久美子、戸川昌子、鶴田忍、
　　　　　　　浜口竜哉、他
　　　　…京都の大学教授夫人・戸田ゆう子（水原ゆう紀）が高級娼婦となり、東京と京都を行き来する
　　　　　話。

1983年

　　　にっかつ『縄と乳房』
　　　　監督／小沼勝
　　　　出演／松川ナミ、田山涼成、仙波和之、志麻いづみ、高橋明、庄司三郎、佐川泉、高林陽一、他
　　　　…ヒロインの小夜（松川ナミ）がSMショーをしているのが、京都のストリップ劇場。SMファ
　　　　　ンの川村夫妻（仙波和之・志麻いづみ）の要望で、夫妻の家に出向き、ショーを行なうが…。

　　　東宝『細雪』
　　　　監督／市川崑
　　　　出演／岸恵子（後に惠子）、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子、石坂浩二、細川俊之、
　　　　　　　岸部一徳、伊丹十三、他
　　　　…右京区の御室〔おむろ〕や嵯峨〔さが〕の桜が登場します。四姉妹が花見をするシーンは、北
　　　　　区の大北山原谷〔おおきたやまはらだに〕にある原谷苑〔はらだにえん〕で撮影されているよ
　　　　　うです。《情報提供／M先生》

　　　三協映画／東宝東和『もどり川』
　　　　監督／神代辰巳
　　　　出演／萩原健一、原田美枝子、藤真利子、樋口可南子、蜷川有紀、池波志乃、高橋昌也、
　　　　　　　柴俊夫、加賀まりこ、米倉斉加年、他
　　　　…大正期の天才歌人・苑田岳葉（萩原健一）が桂川〔かつらがわ〕で心中を行なおうとして未遂
　　　　　に終わり、それを詠った《桂川情歌》で有名になります。

　　　東宝『南極物語』
　　　　監督／蔵原惟善
　　　　出演／高倉健、渡瀬恒彦、夏目雅子、荻野目慶子、岡田英次、日下武史、神山繁、
　　　　　　　山村聡（後に聰）、江藤潤、佐藤浩市、岸田森、市丸和代、長谷川初範、他
　　　　…主人公の一人である京都大学地球物理学研究室の所員・越智健二郎（渡瀬恒彦）の恋人・北沢
　　　　　慶子（夏目雅子）は京女という設定。デートで祇園祭に行ったりします。

　　　東映京都『伊賀野カバ丸』
　　　　監督／鈴木則文
　　　　出演／黒崎輝、高木淳也、武田久美子、森永奈緒美、関根大学、大葉健二、池田政典、
　　　　　　　安岡力也、蟹江敬三、ストロング金剛、志穂美悦子、野際陽子、朝丘雪路、真田広之、
　　　　　　　千葉真一、他
　　　　…伊賀のカバ丸（黒崎輝）は祖父・伊賀野才蔵（千葉真一）に忍者の修行をさせられていたが、
　　　　　才蔵が死に、遺言通り、東京の名門校・金玉学院の理事長である大久保蘭（朝丘雪路）を訪ね
　　　　　、かつての才蔵の恋人である蘭の家から金玉学院に通うことになる。ライバル校・王玉学園打
　　　　　倒のため、体力強化合宿を行ない、王玉学園との勝負のために京都へ向かう。右京区・太秦の
　　　　　東映太泰映画村も出て来ますね。

　　　松竹＝霧プロ／松竹『迷走地図』
　　　　監督／野村芳太郎
　　　　出演／勝新太郎、岩下志麻、松坂慶子、早乙女愛、津川雅彦、加藤武、渡瀬恒彦、
　　　　　　　いしだあゆみ、寺尾聰、片桐夕子、内田朝雄、宇野重吉、芦田伸介、伊丹十三、
　　　　　　　大滝秀治、朝丘雪路、中島ゆたか、平田満、他
　　　　…運んでいた途中で奪われた政治献金の穴埋めをするため、銀座のクラブ“オリベ”のママ・織
　　　　　部里子（松坂慶子）は、京都へ行き、関西財界の大物・望月稲右衛門（宇野重吉）から20億
　　　　　円の融資を引き出します。

　　　東映東京『白蛇抄』
　　　　監督／伊藤俊也
　　　　出演／小柳ルミ子、若山富三郎、杉本哲太、夏木（後に夏八木）勲、岡田奈々、仙道敦子、他
　　　　…杉本哲太くん、走りましたねぇ（笑）。京都と若狭の寺が舞台でしたね。

　　　角川／東映『里見八犬伝』
　　　　監督／深作欣二
　　　　出演／薬師丸ひろ子、真田広之、千葉真一、寺田農、志穂美悦子、京本政樹、大葉健二、
　　　　　　　苅谷俊介、目黒祐樹、夏木マリ、ヨネヤマママコ、汐路章、高柳良一、成田三樹夫、他
　　　　…舞台は京都ではありませんが、巻頭近く、真田広之さん扮する主人公が馬に乗った黒武士たち
　　　　　と戦う田畑のシーンなどは京都市の西側に位置する亀岡市〔かめおかし〕でのロケ。この映画
　　　　　は、夏木マリさんが主演かも？（笑）。

　　　若松プロ、他／東映セントラルフィルム『鍵』
　　　　監督／木俣堯喬
　　　　出演／岡田眞澄、松尾嘉代、田口由緒、江上真吾、渡辺文雄、山谷初男、永井秀明、原知佐子、
　　　　　　　珠瑠美、ひびき恭子、梨沙ゆり、田中小実昌、桂千穂、他
　　　　…谷崎潤一郎原作作品の三回目の映画化。ただし、今回も京都が舞台なのかどうかは？？？。

1984年

　　　東映京都『序の舞』
　　　　監督／中島貞夫
　　　　出演／名取裕子、三田佳子、風間杜夫、岡田茉莉子、佐藤慶、三田村邦彦、高峰三枝子、
　　　　　　　水沢アキ、他
　　　　…女流画家・上村松園をモデルに描く宮尾登美子原作作品。中京区の御幸町〔ごこまち〕通り四
　　　　　条上ルあたりでもロケが行なわれたようです。《情報提供／sanaeさん》

　　　ジョイパックフィルム＝フィルムワーカーズ／ジョイパックフィルム『連続殺人鬼冷血』
　　　　監督／渡辺護
　　　　出演／中山一也、吉宮君子、菅貫太郎、狩場勉、青木和子、亜希いずみ、小川菜摘、水木薫、
　　　　　　　川村真樹、山本あゆみ、江崎和代、芹明香、安西エリ、水原ゆう紀、
　　　　　　　萩尾なおみ（後に一条さゆり〔二代目〕）、大林丈史、砂塚秀夫、河原崎長一郎、他
　　　　…空前の凶悪殺人犯と報じられた勝田清孝の半生を描いています。犯人の実家は、確か京都でし
　　　　　たよね？。

　　　全真言宗青年連盟映画製作本部／東映『空海』
　　　　監督／佐藤純彌
　　　　出演／北大路欣也、加藤剛、小川真由美（後に眞由美）、西村晃、上月左知子、石橋蓮司、
　　　　　　　成田三樹夫、大林丈史、滝田裕介、中村嘉葎雄、西郷輝彦、佐藤仁哉、佐藤佑介、
　　　　　　　御木本伸介、辻萬長、菅貫太郎、室田日出男、真行寺君枝、丹波哲郎、森繁久弥、他
　　　　…空海の生涯を綴った作品ですが、その間に都が奈良から京都に移ったりしますね（笑）。

　　　松竹『化粧』
　　　　監督／池広一夫
　　　　出演／松坂慶子、池上季実子、和由布子、中井貴一、京マチ子、竹脇無我、伊丹十三、
　　　　　　　柄本明、他
　　　　…桜の季節を中心に京都の料亭の女将の娘である三姉妹の恋物語を描いています。女優さんたち
　　　　　のために用意された手描き友禅や西陣つづれ帯などは二億三千万円かかったとか。

　　　大蔵『未亡人深く愛して』
　　　　監督／沢賢介　出演／河井憂樹、小島マリ、田代葉子、他
　　　　…大がかりな京都ロケを行なったピンク映画。もっと他にも京都が出てくるピンク映画はあるの
　　　　　だと思います。

　　　東映＝俳優座映画放送／東映『北の螢』
　　　　監督／五社英雄
　　　　出演／仲代達矢、岩下志麻、佐藤浩市、早乙女愛、隆大介、三田村邦彦、中村れい子、
　　　　　　　高沢順子、苅谷俊介、山谷初男、荒勢、二瓶正也、佐藤（後に桜）金造、宮内洋、
　　　　　　　月亭八方、阿藤海（後に快）、益岡徹、稲葉義男、津奈美里ん、丹波哲郎、田中こずえ、
　　　　　　　小池朝雄、夏木（後に夏八木）勲、夏木マリ、成田三樹夫、露口茂、
　　　　　　　夏目雅子（ナレーション）、他
　　　　…もちろん舞台は北海道ですが、中村ゆう（岩下志麻）は以前は東山区の祇園〔ぎおん〕の売れ
　　　　　っ子芸妓だったそうです。

1985年

　　　大蔵『暴かれた急所』
　　　　監督／飯泉大　出演／伊藤清美、杉佳代子、藤冴子、三宅久美、亜希いずみ、他
　　　　…様々な女性の間を渡り歩くヒモがショーダンサーの百合（伊藤清美）の実兄の部屋の居候にな
　　　　　るが、そこへ実兄を慕う人妻・菊江（杉佳代子）が京都からやって来て居座ってしまい…。ピ
　　　　　ンク映画です。

　　　松竹＝朝日放送／松竹『必殺（II）！ブラウン館の怪物たち』
　　　　監督／広瀬襄
　　　　出演／藤田まこと、山田五十鈴、中井貴惠、鮎川いづみ、京本政樹、村上弘明、ひかる一平、
　　　　　　　菅井きん、白木万理、森田健作、柏原芳恵、山内としお、梅津栄、沖田浩之、塩沢とき、
　　　　　　　金田龍之介、笑福亭鶴瓶、兵藤ゆき、高田純次、西川のりお、明石家さんま、
　　　　　　　平幹二朗、他
　　　　…テレビドラマ『必殺～』シリーズの劇場版の一編。徳川家康が帝を京都御所〔きょうとごしょ
　　　　　〕（上京区）ごと爆破する仕掛けを設けたというので、将軍家に代々伝わる屋敷の絵図面を持
　　　　　って京都へ行くように老中・稲葉正邦（平幹二朗）から筆頭同心・田中（山内としお）と部下
　　　　　の中村主水（藤田まこと）が指名されます。

　　　関西共同映画社『ムッちゃんの詩』
　　　　監督／堀川弘通
　　　　出演／磯崎亜紀子、山ノ井隆信、有川博、高林由紀子、佐藤万理、有常舞美、伊藤孝雄、
　　　　　　　柳川慶子、文野朋子、高原陽子、米倉斉加年、他
　　　　…空襲で孤児になったヒロインの“ムッちゃん”こと山下睦子（磯崎亜紀子）が知り合うのが、
　　　　　京都から来た“マコちゃん”こと宮下町子（有常舞美）。

　　　角川／東宝『二代目はクリスチャン』
　　　　監督／井筒和幸
　　　　出演／志穂美悦子、岩城滉一、柄本明、蟹江敬三、松本竜介（後に竜助）、室田日出男、
　　　　　　　山村聡（後に聰）、かたせ梨乃、藤岡重慶、月丘夢路、北大路欣也、他
　　　　…舞台は神戸ですが、ラストの志穂美悦子さんと北大路欣也さんの宿命の対決シーンは右京区の
　　　　　嵐山〔あらしやま〕にある太鼓橋〔たいこばし〕（渡月橋〔とげつきょう〕そばにある中洲の
　　　　　中ノ島〔なかのしま〕公園にある。中ノ島橋とも）のロケのようです。

　　　東映京都『花いちもんめ』
　　　　監督／伊藤俊也
　　　　出演／十朱幸代、千秋実、西郷輝彦、加藤治子、野川由美子、中田喜子、二宮さよ子、
　　　　　　　岸部一徳、内藤武敏、三浦真弓、神山繁、長谷川真弓、末広真季子、田山涼成、久米明、
　　　　　　　成瀬正（後に正孝）、他
　　　　…千秋実さん扮する痴呆症の老人が入院して、西郷輝彦さん扮する息子が駆けつけるシーン（劇
　　　　　中では大阪近郊という設定？）は、左京区〔さきょうく〕の北白川〔きたしらかわ〕にある日
　　　　　本バプテスト病院の玄関で撮影が行なわれています。《情報提供／NOBOさん》

　　　東映『それから』
　　　　監督／森田芳光
　　　　出演／松田優作、藤谷美和子、小林薫、美保純、森尾由美、イッセー尾形、川上麻衣子、
　　　　　　　遠藤京子、羽賀健二（後に研二）、泉じゅん、一の宮あつ子、笠智衆、加藤和夫、
　　　　　　　小林勝彦、佐原健二、小林トシ江、草笛光子、風間杜夫、中村嘉葎雄、他
　　　　…帝大（現・東京大学）を卒業していながら、30歳になっても仕事も妻も持たない主人公・長
　　　　　井代助（松田優作）が政略結婚をさせられそうになって見合いをする相手・佐川の令嬢（美保
　　　　　純）は、京都の土地持ちの娘です。

　　　東宝『姉妹坂』

　　　　監督／大林宣彦
　　　　出演／紺野美沙子、浅野温子、沢口靖子、富田靖子、竹脇無我、横山美樹、入江若葉、
　　　　　　　尾美としのり、宮川一朗太、他
　　　　…大山和栄原作作品。ヒロインたち喜多沢家の四姉妹の実家であり、長女・彩（紺野美沙子）が
　　　　　営む喫茶店“小径〔こみち〕”は左京区の哲学の道のそばにあり、実在するお店です。↑写真
　　　　　の場所はJR嵯峨野線（現・観光トロッコ鉄道）の保津峡駅です。

1986年

　　　松竹＝表現社／松竹富士『鑓の権三』
　　　　監督／篠田正浩
　　　　出演／郷ひろみ、岩下志麻、火野正平、田中美佐子、加藤治子、津村隆（後に鷹志）、
　　　　　　　水島かおり、浅川奈月、大滝秀治、三宅邦子、河原崎長一郎、不破万作、竹中直人、
　　　　　　　浜村純、小沢昭一、他
　　　　…出雲の松江藩の槍さばきの見事な表小姓・笹野権三（郷ひろみ）が不義密通の濡れ衣を着せら
　　　　　れ、茶道の師、浅香市之進（津村隆〔後に鷹志〕）の妻・おさゐ（岩下志麻）と逃避行をする
　　　　　のが大筋。二人は京都までたどり着きますが、伏見の船着場から大坂へ向かおうとしたところ
　　　　　で追っ手に見つかり、討たれてしまいます。二人の不義密通を言いふらした川側伴之丞（火野
　　　　　正平）ら一族を追うおさゐの弟（河原崎長一郎）が一族に追い付くのは、左京区の糺の杜〔た
　　　　　だすのもり〕の一角のある河合〔かわい〕神社北側の池の跡です。また、この本殿では、おさ
　　　　　ゐの夫・市之進が敵討ちの祈願をします。逃避行を続ける二人が船で京都に向かうのは、京都
　　　　　市北西部にある保津川〔ほづがわ〕で、京都に着いたイメージシーンに出てくるのは、東山区
　　　　　にある八坂の塔（法観寺）、そして二人が歩くのは、左京区にある南禅寺〔なんぜんじ〕です
　　　　　。お盆のイメージシーンに窓越しに見えるのは、大文字の送り火（ニセモノかも？）。お盆の
　　　　　奉納踊り（？）が行われているのは、中京区にある六角堂〔ろっかくどう〕（頂法寺〔ちょう
　　　　　ぼうじ〕）。ちなみに、伏見の船着場とされるシーンは、実際には兵庫県佐用郡平福の川端風
　　　　　景で撮影されています。同様に権三とおさゐが追っ手に討たれる伏見の橋は、実際には山口県
　　　　　岩国市の錦帯橋で撮影されています。《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→ロケ地をご紹介！　

　　　東映京都『火宅の人』
　　　　監督／深作欣二
　　　　出演／緒形拳、いしだあゆみ、原田美枝子、松坂慶子、井川比佐志、荒井注、下絛アトム、
　　　　　　　下元勉、山谷初男、石橋蓮司、蟹江敬三、片山由香、浅見美那、宮内順子、野口貴史、
　　　　　　　伊藤久美子、鈴木なつ子、徳永まゆみ、澄川真琴（後に高野槇じゅん）、檀ふみ、
　　　　　　　真田広之、岡田裕介、他
　　　　…ロケ協力として左京区・下鴨〔しもがも〕にある下鴨神社〔しもがもじんじゃ〕（世界遺産）
　　　　　がクレジットされています。

　　　にっかつ『赤い禁猟区ハードコアの夜』
　　　　監督／西村昭五郎
　　　　出演／麻生かおり、黒木玲奈、信実一徳、佐藤栄一、保坂和成、酒井郷博、岸野一彦、
　　　　　　　梅原得由、西原信行、江藤漢、他
　　　　…ヒロインの梶原里美（麻生かおり）の夫・啓吾（信実一徳）は大学教授に昇進間近ですが、週
　　　　　に三回、京都の大学で講義を行なっています。

　　　東映東京『白い野望』
　　　　監督／出目昌伸
　　　　出演／草刈正雄、十朱幸代、浅野ゆう子、佐藤慶、神山繁、奥田瑛二、平田満、頭師孝雄、
　　　　　　　丹波義隆、金子信雄、田中明夫、財津一郎、江原真二郎、神田隆、森繁久弥、他
　　　　…西ドイツへの留学を終えて帰国、若くして日本医学界を代表する脳神経外科の権威となった東
　　　　　堂啓輔（草刈正雄）が出席する学会が開かれたのは京都。

　　　角川春樹事務所／東宝『オイディプスの刃』
　　　　監督／成島東一郎
　　　　出演／古尾谷雅人、清水健太郎、京本政樹、北詰友樹、渡辺裕之、岡田英次、原泉、宮口精二、
　　　　　　　浜村純、佐藤友美、五月みどり、田村高廣、他
　　　　…刀の収集が趣味の耿平（田村高廣）が家長である、名刀“次吉”を所有する山口県下関の旧家
　　　　　・大迫家。その耿平の現在の妻でラヴェンダーの香水作りに励む香子（佐藤友美）の連れ子・
　　　　　駿介（古尾谷雅人）は京都でスナックを開いています。

　　　東映東京『化身』
　　　　監督／東陽一
　　　　出演／藤竜也、黒木瞳、梅宮辰夫、淡島千景、青田浩子、三田佳子、永井秀和、星正人、
　　　　　　　加茂さくら、小倉一郎、阿木燿子、他
　　　　…開巻、文芸評論家の秋葉大三郎（藤竜也）は京都から東京に戻ってきます。

1987年

　　　東宝『映画女優』
　　　　監督／市川崑
　　　　出演／吉永小百合、森光子、横山道代（後に通乃）、常田富士男、田中隆三、石坂浩二、
　　　　　　　渡辺徹、中井貴一、菅原文太、平田満、岸田今日子、井川比佐志、吉宮君子、三條美紀、
　　　　　　　沢口靖子、上原謙、高田浩吉、小木茂光、斉藤美奈子、浜村純、他
　　　　…ヒロインである女優・田中絹代（吉永小百合）が、昭和15年、溝内健二監督（菅原文太）の
　　　　　『浪花女』に主演するため京都に向かいます。

　　　松竹『青春かけおち篇』
　　　　監督／松原信吾
　　　　出演／風間杜夫、大竹しのぶ、田中健、杉浦直樹、岸田今日子、柄本明、永島敏行、酒井敏也、
　　　　　　　渡辺えり子（後にえり）、名古屋章、正司歌江、他
　　　　…板金工場の息子・康夫（風間杜夫）とレストランの娘・北城セツ子（大竹しのぶ）が駆け落ち
　　　　　をしてたどり着くのが京都です。

　　　松竹＝日映＝キネマ東京／松竹『親鸞白い道』
　　　　監督／三國連太郎
　　　　出演／森山潤久、大楠道代、泉谷しげる、ガッツ石松、小松方正、亜湖、麻田真代、
　　　　　　　小田切みき、中原早苗、原泉、緑魔子、宮下順子、岩井半四郎、小沢栄太郎、蟹江敬三、
　　　　　　　菅貫太郎、丹波哲郎、中村嘉葎雄、麿赤児、三國連太郎、若山富三郎、フランキー堺、他
　　　　…三國連太郎原作作品を自ら監督・出演。1185年、連日のように平家の残党狩りが行なわれて
　　　　　いた京の都でその凄惨な有様を眺めていた13歳の親鸞（森山潤久）のその半生を描いている
　　　　　ようです。

　　　フィルムリンク・インターナショナル、他／東宝『あいつに恋して』
　　　　監督／新城卓
　　　　出演／風見慎吾（後にしんご）、植木等、森高千里、高品格、新藤栄作、友里千賀子、
　　　　　　　世良公則、泉谷しげる、浜村純、伊奈かっぺい、倍賞美津子、原田芳雄、相良健治、
　　　　　　　武田鉄矢、花沢徳衛、石野陽子（後にいしのようこ）、勝野洋、米倉斉加年、
　　　　　　　大和田伸也、他
　　　　…道産子〔馬〕の優秀性を全国に知らせるため、道産子ゴンを連れて日本縦断に出かける北海道
　　　　　・江藤牧場の孫である江藤正太郎（風見慎吾〔後にしんご〕）とそれを追う松前牧場の孫娘・
　　　　　松前千里（森高千里）を描いた青春もの。石野陽子（後にいしのようこ）さんが京都の娘とい
　　　　　う設定で出てきます。

　　　エクラン社／松竹『舞妓物語』
　　　　監督／皆元洋之助
　　　　出演／岡本舞子、三好圭一、赤座美代子、美保純、伊藤栄子（後に榮子）、荒木雅子、
　　　　　　　小林稔侍、山内としお、江藤潤、火野正平、遠藤太津朗、朝加真由美、他
　　　　…祇園のお茶屋“萩乃屋”に生まれた一人娘・篠原友佳（岡本舞子）が学生生活や好きなバイク
　　　　　も捨てて舞妓として生きるまでを描いています。

　　　ダイワ・インターナショナル／にっかつ『嵯峨野の宿』
　　　　監督／島宏
　　　　出演／三原じゅん子、金田賢一、江原真二郎、木村元、砂塚秀夫、田中みお、志水季里子、
　　　　　　　沢井孝子、他
　　　　…加堂秀三原作作品。女性人形作家・篠原良子（三原じゅん子）を巡る話で、水子地蔵寺（…と
　　　　　いう表記がありますが、右京区にある化野念仏寺のことではないとのこと）などでのロケあり
　　　　　。亀岡市にも家屋のセットを建てていたとも聞きます。
　　　　　　《情報提供／Web@作者の友人であるお坊さま・S氏》

　　　東宝＝フジテレビジョン／東宝『竹取物語』
　　　　監督／市川崑
　　　　出演／沢口靖子、三船敏郎、若尾文子、石坂浩二、中井貴一、春風亭小朝、竹田高利、
　　　　　　　小高恵美、中村嘉葎雄、伊東四朗、常田富士男、加藤武、岸田今日子、浜村純、
　　　　　　　横山道代（後に通乃）、他
　　　　…ラスト、京の都に多い被さるように出現する空飛ぶ円盤が凄い…のか、ヘンなのか？（笑）。

　　　（株）アルマンス／松竹富士『竜馬を斬った男』
　　　　監督／山下耕作
　　　　出演／萩原健一、藤谷美和子、根津甚八、中村れい子、島田陽子、佐藤慶、大村崑、内藤武敏、
　　　　　　　坂東八十助（後に三津五郎）、本田博太郎、久仁亮子、結城貢、片桐竜次、他
　　　　…幕末の頃、京都見廻組として派遣された男の苦悩を描いています。

　　　電通映画社『丹後の藤織り』
　　　　監督／脚本／山下賢治　撮影／川崎純寿　選曲／細田譲二
　　　　…文化映画。藤づるの皮を剥いで糸を作り、布に織り上げていく紡績方法があるのですが、現在
　　　　　では京都府北部の丹後〔たんご〕半島の山間部、宮津市〔みやづし〕の上世屋〔かみせや〕あ
　　　　　たりにしか残っていないそうで、その作業の工程を四季を通じて記録しているようです。

　　　東映東京『はいからさんが通る』
　　　　監督／佐藤雅道
　　　　出演／南野陽子、阿部寛、田中健、柳沢慎吾、松原千明、篠山葉子、鈴木瑞穂、木村元、
　　　　　　　千石規子、風見章子、野際陽子、本田博太郎、河原崎長一郎、丹波哲郎、他
　　　　…上京区の京都御所の北側にある同志社大学の建物でもロケが行なわれたそうです。冒頭、南野
　　　　　陽子さん扮するヒロインが颯爽と自転車で市街を駆け抜けるシーンで、鴨川沿いの橋や同志社
　　　　　大学が出てきます（バックにクラーク記念館が映し出されたところでタイトル）。その他、左
　　　　　京区の南禅寺の水門や右京区の東映太秦映画村でもロケを行なったようです。
　　　　　　《情報提供／法水さん》

　　　朝日新聞、テレビ朝日／日本ヘラルド『紫式部源氏物語』
　　　　監督／杉井ギサブロー
　　　　声の出演／風間杜夫、梶美和子、田島令子、風吹ジュン、萩尾みどり、横山めぐみ、矢崎滋、
　　　　　　　　　津嘉山正種、大方斐紗子、大塚周夫、野沢那智、田村錦人、納谷悟朗、常田冨士男、
　　　　　　　　　大原麗子、他
　　　　…アニメーション作品です。

　　　東宝『ゴルフ夜明け前』
　　　　監督／松林宗恵
　　　　出演／渡瀬恒彦、高橋惠子、島田紳助、太平シロー、桂文珍、オール阪神、オール巨人、
　　　　　　　西川のりお、橋爪淳、佐藤B作、岸部一徳、田中隆三、阿藤海（後に快）、武野功雄、
　　　　　　　常田富士男、なべおさみ、明石家さんま、西川きよし、桂三枝（後に文枝）、他
　　　　…幕末の京都。勤皇か佐幕かで対立する坂本龍馬（渡瀬恒彦）と近藤勇（桂三枝〔後に文枝〕）
　　　　　が、刀の勝負ではなくゴルフで決着を付けようとして、伏見区〔ふしみく〕の深草〔ふかくさ
　　　　　〕？にある大岩山にゴルフ場を作ることを考えるという、桂三枝（後に文枝）さんの創作落語
　　　　　が原作になっている作品。

1988年

　　　欲望プロダクション『追悼のざわめき』
　　　　監督／松井良彦　出演／佐野和宏、隈井士門、村田友紀子、仲井まみ子大須賀男、白藤茜、他
　　　　…完成は86年。Web＠作者は未見なのでよくは判りませんが、大阪の釜ケ崎が舞台のようです
　　　　　が、京都でもロケが行なわれ、スタッフが京都大学の吉田西寮で寝泊まりをしたこともあった
　　　　　そうです。

　　　東映京都『華の乱』
　　　　監督／深作欣二
　　　　出演／吉永小百合、松田優作、池上季実子、石田えり、中田喜子、西川峰子、斉藤絵里、
　　　　　　　三條美紀、石橋蓮司、内藤剛志、蟹江敬三、成田三樹夫、風間杜夫、緒形拳、他
　　　　…巻頭、ヒロイン・晶子（吉永小百合）が与謝野寛（緒形拳）の逗留している宿へ不倫をするた
　　　　　めに、人力車を走らせて夜の桜並木を行くのは明治34年の京都です。また途中、寛が衆議院
　　　　　議員に立候補することになりますが、その後ろ楯は寛の15年前の恋人で京都在住の山川登美
　　　　　子（中田喜子）のおじで、選挙区も京都府郡部。選挙事務所も京都にあり、ヒロインはいやい
　　　　　やながら応援に出かけます（ただし、ヒロインが政治に批判的な意見を表明してしまったせい
　　　　　か、結果は落選）。

　　　ケントス・ムービーブラザース／東映クラシック『この胸のときめきを』
　　　　監督／和泉聖治
　　　　出演／森沢なつ子、畠田理恵、哀川翔、南渕一輝、保阪尚輝（後に尚希）、松下由樹、
　　　　　　　長倉大介（後に永倉大輔）、宍戸錠、本田博太郎、田中邦衛、奥田圭子、浜田朱里、
　　　　　　　神津はづき、あべ静江、宇崎竜童、室田日出男、香坂みゆき、渡辺裕之、水島裕子、
　　　　　　　寺島進、渡部篤（後に篤郎）、他
　　　　…京都へ修学旅行に来た博多南高校の松森加奈子（松下由樹）が仙台北高校のペンフレンドと会
　　　　　ったり、ヤクザに因縁を付けられて拉致された同級生を奪回したりする三日間を描いています
　　　　　。博多南高校が宿泊する“ホテル新門荘（現・祇をん新門荘）”は78年『白夜の調べ』で栗原
　　　　　小巻さん扮するヒロインが住んでいた建物のそばです。その他、鴨川を渡る三条大橋や四条大
　　　　　橋、中京区にある新京極〔しんきょうごく〕、東山区にある八坂神社〔やさかじんじゃ〕や清
　　　　　水寺〔きよみずでら〕、右京区にある嵐山の渡月橋や京福電鉄・太秦駅（現・太秦広隆寺〔う
　　　　　ずまさこうりゅうじ〕駅）、左京区にある平安神宮〔へいあんじんぐう〕、JR京都駅などでロ
　　　　　ケが行われています。撮影協力のクレジットには右京区にある大覚寺〔だいかくじ〕、左京区
　　　　　にある永観堂禅林寺〔えいかんどうぜんりんじ〕も。仙台北高校の生徒と引率の小暮先生（本
　　　　　田博太郎）、バスガイドの大沢恭子（奥田圭子）たちが保津川下りを楽しむシーンも登場。こ
　　　　　れらの物語は、畠田理恵さん扮する京都聖美女学院高校（架空）の生徒・矢嶋メロンの夢物語
　　　　　だったことが判明します。その畠田理恵さんは、90年のNHKの朝の連続テレビ小説『京ふた
　　　　　り』でヒロインに扮して、京漬物の老舗の娘を演じておられましたね。このお店は京都御所の
　　　　　南側あたりの町の中に外観のセットが組まれていた（あるいは町家を借りていた？）ようです
　　　　　。また京都の不良高校生の役で寺島進くんが、仙台北高校の生徒役で渡部篤（後に篤郎）くん
　　　　　が出演。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

1989年

　　　サニー・クリエーション／松竹『グリーンボーイ GREEN BOY』
　　　　監督／石山昭信
　　　　出演／森田健作、福原学、山崎尚子、谷幹一、京本政樹、下川辰平、内藤武敏、梅津栄、他
　　　　…京都で八百屋を経営する男が事故で車椅子生活になった息子を励ますため、再びボクサーとな
　　　　　りリングに上がるという話。亀岡市の某企業の体育館にリングを設営してロケが行なわれたよ
　　　　　うです。この体育館はもしかしたら、Web＠作者は小学校の遠足で行ったかも？（笑）。

　　　東映東京『桜の樹の下で』
　　　　監督／鷹森立一
　　　　出演／岩下志麻、七瀬なつみ、寺田農、山口果林、志喜屋文、久保菜穂子、野坂昭如、
　　　　　　　二谷英明、十朱幸代、津川雅彦、早川雄三、他
　　　　…京都の老舗料亭“たつむら”の女将・辰村菊乃（岩下志麻）が娘の涼子（七瀬なつみ）とで、
　　　　　東京の出版社社長・遊佐恭平（津川雅彦）を奪い合うというのが大筋。左京区・黒谷〔くろだ
　　　　　に〕にある法然上人縁りの金戒光明寺〔こんかいこうみょうじ〕などでロケが行なわれたそう
　　　　　です。

　　　勅使河原プロ、他／松竹『利休』
　　　　監督／勅使河原宏
　　　　出演／三國連太郎、三田佳子、山崎努、松本幸四郎、伊藤友乃、坂東八十助（後に三津五郎）、
　　　　　　　井川比佐志、江波杏子、藤田芳子（後に佳子）、中村獅童、他
　　　　…安土・桃山時代の豪華絢爛な文化をリアルに再現しているようです。黙って座っているだけの
　　　　　皇太子の役を演じているのは、中村獅童さんのようです。《情報提供／M先生》

　　　西友／東宝『千利休・本覺坊遺文』
　　　　監督／熊井啓
　　　　出演／奥田瑛二、三船敏郎、芦田伸介、加藤剛、上條恒彦、萬屋錦之介、内藤武敏、
　　　　　　　東野英治郎、川野太郎、牟田悌三、他
　　　　…千利休（三船敏郎）の愛弟子・本覺坊（奥田瑛二）を中心に、利休の茶の心と死の謎を探ると
　　　　　いうのが大筋。《情報提供／M先生》

　　　大映『ファンシイダンス』
　　　　監督／周防正行
　　　　出演／本木雅弘、鈴木保奈美、大沢健、彦摩呂、田口浩正、宮琢磨、宮本信子、甲田益也子、
　　　　　　　竹中直人、徳井優、広岡由里子、原ひさ子、河合美智子、大杉漣、吉田マリー、
　　　　　　　吉田裕美子、浦江アキコ、東京スカパラダイスオーケストラ、半田麻由美、大槻ケンヂ、
　　　　　　　みのすけ、柄本明、蛭子能収、他
　　　　…お気楽な大学生・陽平（本木雅弘）が弟・郁生（大沢健）とともに山奥の禅寺で僧侶になるた
　　　　　めの修行を行なうという話。この禅寺・明軽寺がどこにあるのかは不明ですが（まあ、一般的
　　　　　なイメージでは、永平寺あたりがモデルなのかもしれません）、東京在住であろう主人公が飛
　　　　　行機で向かいますので、おそらく関西あたりなのではないでしょうか？。彦摩呂さん扮する英
　　　　　俊は、結婚する相手が寺の跡取り娘だったため（マンションや駐車場、幼稚園も経営、テニス
　　　　　コート付きだとか。笑）、僧侶になる修行に来たのですが、乗せてきてもらう彼女の真っ赤な
　　　　　オープンカーのナンバープレートは“京59 の 45-29”。「堪忍え、うちのために」と言う
　　　　　この彼女、間違いなく京都人です（笑）。香港でのタイトル表記は、“五個光頭的少年”。

LAST UPDATE ／ 2017年7月2日