日活映画（1964年度分）

日活映画（1964年度分）

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ここでは1964年に公開された日活映画を紹介します。

注）出演者の欄の最後に●のある作品は、クレジットを抜けなく順に全員分、書き写しています。
また、詳細データの項目のない作品は、未見を含む未検証の作品で、キネマ旬報など既存の資料を
元に作成しておりますので、抜けや誤植、解説部分の間違いなどが含まれているかもしれません。
ご了承いただきたいと思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　1月

　　　赤いハンカチ
　　　　監督／脚本／舛田利雄　脚本／山崎巌、小川英　撮影／間宮義雄　音楽／伊部晴美
　　　　出演／石原裕次郎、浅丘ルリ子、二谷英明、川地民夫、笹森礼子、金子信雄、森川信、
　　　　　　　芦田伸介、清水将夫、桂小金治、深江章喜、南寿美子、堀恭子、星ナオミ、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、木島一郎、河上信夫（後に喜史朗）、宮原徳平、原恵子、
　　　　　　　堺美紀子、紀原土耕、衣笠真寿男、八代康二（後に康次）、黒田剛、柳瀬志郎、
　　　　　　　榎木兵衛、緑川宏、千代田弘、水木京二（後に京一）、小柴隆（後に尋詩）、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、荒井岩衛、峰三平、二階堂郁夫、本目雅昭、柴田新三、
　　　　　　　久遠利三、石丘伸吾、糸賀靖雄、石崎克巳、岩手征四郎、高橋明、漆沢政子、高山千草、
　　　　　　　北出桂子、山本陽子、東郷秀美、小島忠夫、高島史旭（後に竜崎勝）、倉田栄三、
　　　　　　　志方稔、赤司健介、織田俊彦、式田賢一、堀崎二郎、深町真喜子（後に真樹子）、
　　　　　　　太田光子、小松光子（舞踊）、峰三平〔技斗〕　●
　　　　　　　加藤洋美（後に加藤ヒロ実）？〔クレジットなし〕、吉田毅（後に沖田駿一）〔同〕、
　　　　　　　川倉泰彦（後に矢藤昌宏）〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、土田義雄〔同〕、小野武雄〔同〕、杉浦公司〔同〕、
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、村上和也〔同〕、三杉健〔同〕、小林亘〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、大倉節美？〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　樽井釉子？〔同〕、藤沢健男〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、
　　　　　　　絹川京子？〔同〕、佐川明子〔同〕、白井鋭？〔同〕、二木草之助〔同〕、
　　　　　　　進千賀子〔同〕、横田陽子（後に楊子）？〔同〕、新津邦夫〔同〕、澄川透〔同〕、
　　　　　　　伊達満〔同〕、三樹高雄〔同〕、高田栄子〔同〕、大谷木洋子〔同〕、
　　　　　　　中平哲弥（後に哲仟）〔同〕、山口吉弘〔同〕、他
　　　　…麻薬密輸に絡んで屋台のおでん屋の主人・平岡（森川信）を射殺してしまい、刑事を辞めて北
　　　　　海道のダムや漁港で働く三上次郎（石原裕次郎）。実は友人だったはずの神奈川県警での元の
　　　　　同僚で、今では有名な実業家となっている石塚武志（二谷英明）が仕掛けた罠にハメられたと
　　　　　聞かされる。石塚は平岡の娘で日村工業で働いていた玲子（浅丘ルリ子）を妻にしている。そ
　　　　　の事実を中年の警部補・土屋（金子信雄）から聞かされた主人公が、何もかもが信じられない
　　　　　ままに戻ってきて、真相を暴くというのが大筋。土屋が、石塚と玲子が結婚していることが判
　　　　　る記事の載った新聞を主人公の脇に無理やり押し込みますが、ここでこの作品（および多くの
　　　　　日活映画）の根底に流れるテーマに触れるセリフを吐きます。
　　　　　「俺は待ってるぜ。あんたが横浜へ帰ってくるのを。あんたがもう一度、自分の人生を取り戻
　　　　　　すために帰ってくるのを…」。
　　　　　大義名分や誰かのためではなく、アイデンティティの復活、自分自身を取り戻すために戦うわ
　　　　　けです。林田と主人公が会うバーのホステスの役で、進千賀子さんが一瞬だけ顔を見せていま
　　　　　す（この時期にクレジットなしの出演というのは珍しいですが）。名作のイギリス映画『第三
　　　　　の男』（1949年度作品。出演／ジョセフ・コットン、オーソン・ウェルズ、アリダ・ヴァリ
　　　　　、他）を元にしているとも聞きますが、そんなことはほとんど感じさせず、この作品そのもの
　　　　　にのめり込める日活ムードアクションの傑作。「お豆腐屋さーん」…浅丘ルリ子さんのセリフ
　　　　　ですが、これが最も耳に残るセリフかも（笑）。この巻頭の浅丘ルリ子さんの化粧っ気のない
　　　　　姿の美しさも忘れられません。英語題名は“Red Handkerchief”。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

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　　　東海遊侠伝
　　　　監督／井田探　脚本／山崎巌、藤崎誠孝　撮影／萩原泉　音楽／鏑木創
　　　　出演／小林旭、宍戸錠、松原智恵子、大坂志郎、桂小金治、芦田伸介、吉行和子、郷エイ治、
　　　　　　　大泉滉、二本柳寛、山田禅二、新井麗子、加原武門、雪丘恵介、野呂圭介、弘松三郎、
　　　　　　　小泉郁之助、若原初子、高野誠二郎、紀原土耕、伊丹慶治、山之辺潤一、玉村駿太郎、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）、高田栄子、佐川明子、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、
　　　　　　　石塚乃笛、漆沢政子、宮川敏彦、伊豆見雄（後に英輔）、荒井岩衛、秋山耕志、
　　　　　　　平塚仁郎、水川国也、藤野宏、桂小かん、大庭喜儀、前角健治、
　　　　　　　笛田直一〔遊侠所作指導〕、高瀬将敏〔技斗〕、村田英雄〔コロムビア〕、
　　　　　　　北島三郎〔クラウン〕、新川二郎〔キング〕、五月みどり〔コロムビア〕　●
　　　　　　　堀崎二郎〔クレジットなし〕、織田俊彦？〔同〕、新村猛〔同〕、榎木兵衛〔同〕、
　　　　　　　澄田浩介〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、村上和也〔同〕、玉井謙介〔同〕、
　　　　　　　高山千草〔同〕、水木京二（後に京一）〔同〕、新津邦夫〔同〕、渡辺節子〔同〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）？〔同〕、菅原義夫〔同〕、土田義雄〔同〕、
　　　　　　　三樹高雄〔同〕、久松洪介〔同〕、千代田弘〔同〕、山岡正義〔同〕、英原穣二〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、林浩子（後に泰江）〔同〕、
　　　　　　　伊達満〔同〕、岩谷肇（後に谷隼人）〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）？〔同〕、
　　　　　　　立石日佐子〔同〕、三杉健〔同〕、赤司健介〔同〕、根本義幸〔同〕、宮沢尚子〔同〕、
　　　　　　　橘田良江〔同〕、他
　　　　…“遊侠伝”シリーズ第2作（前作との共通性はない）。瀬戸口寅雄原作作品。昭和七年頃の東
　　　　　京・深川。幼い時に両親を失い、黒羽〔クロバネ〕大五郎（二本柳寛）に拾われ育てられた黒
　　　　　羽組の代貸・利根銀次（小林旭）。彼は、清水にあった大瀧組の幹部で現在は深川の長屋に住
　　　　　む露店商の仁助（大坂志郎）が引き取っている、離散した大瀧組の組長の娘である芸者・小染
　　　　　こと大瀧雪江（吉行和子）と結婚して堅気になるつもりだが、あくどい黒羽と縁を切ろうとす
　　　　　る。黒羽は、元・大滝組の小太刀の使い手で雪江と祝言を挙げながらもその夜に殴り込みを受
　　　　　けて人を斬り、流れ者になった“相州哲”（宍戸錠）に銀次を殺させようとする…。松原智恵
　　　　　子さんの役は、黒羽の娘・早苗、村田英雄さんの役は、深川の火消し“に組”の親方・村田、
　　　　　北島三郎さんの役は、“流しの三郎”、五月みどりさんの役は、小染の姉貴分の芸者・さつき
　　　　　。“The Gamblers”という英語題名があるようです。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

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　　　成熟する季節
　　　　監督／斎藤武市　脚本／池田一朗、宮内婦貴子　撮影／高村倉太郎　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／浜田光夫、和泉雅子、井上昭文、沢村貞子、山岡久乃、初井言栄、下元勉、殿山泰司、
　　　　　　　有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、水森久美子、小園蓉子、東恵美子、山田禅二、
　　　　　　　弘松三郎、浜村純、相馬幸子、鏑木はるな、木下雅弘、杉山元、小沢直好（後に直平）、
　　　　　　　清水良太、光沢（後に光）でんすけ、天坊準、英原穣二、山本正明、伊藤浩、松井健三、
　　　　　　　浜口竜哉、安西拓人、沢井昭夫、三笠鉄郎（後に池沢竜）、清水千代子、茂手木かすみ、
　　　　　　　山本陽子、川口道江、加藤洋美（後にヒロ実）、恩田恵子、西原泰子（西原泰江）、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）、和田美登里（後にみどり）、大谷木洋子、高木秀代、田崎芳江、
　　　　　　　松尾ひろみ、竹田幸枝、沢井一枝、根本嘉、高橋賢次、深沢義一、石井浩、松本吉直、
　　　　　　　緑川浩二郎、磯村■（糸ヘンに宏）司、竹中正之、小菅直文、伊藤純男、芦川いづみ、
　　　　　　　長門裕之　●　織田俊彦〔クレジットなし〕、緒方葉子〔同〕、千代田弘〔同〕、
　　　　　　　久遠利三〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、小野武雄〔同〕、三浜元〔同〕、
　　　　　　　熱海弘到〔同〕、玉井謙介〔同〕、　渡辺節子〔同〕、加瀬かをる？〔同〕、
　　　　　　　中庸子〔同〕、島本輝男〔同〕、岩沢昭栄〔同〕、露木護〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）〔同〕、三船好重〔同〕、他
　　　　…山本洋原作《女子高校生》を映画化。長野県にある城北高等学校3年A組の生徒・花木悠子（
　　　　　和泉雅子）は、花木醸造の娘だが、父の一馬（下元勉）に愛人がいることで家庭内はややギク
　　　　　シャクしていた。そのため、学生生活も充実していず、担任の英語教師・山中（長門裕之）も
　　　　　気にかけていた。そんな彼女に一方的に失恋した浪人生・峯行雄（木下雅弘）が自殺未遂を起
　　　　　こす事件が発生して…。浜田光夫さんの役は、悠子の同級生で、同じ新聞部の部員である番
　　　　　麟太郎、芦川いづみさんの役は、城北高等学校の教師で、後に山中と結婚する（山中は婿養子
　　　　　になる）奈井先生、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）さんの役は、悠子の同級生で新聞部員
　　　　　の里岡さち子、水森久美子さんの役も同・丸田泰子。《情報提供／由美子さん／NOBOさん》

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　　　こんにちわ20才〔にじゅっさい〕
　　　　監督／森永健次郎　脚本／井出俊郎　撮影／松橋梅夫　音楽／渡辺宙明
　　　　出演／吉永小百合、高橋英樹、和田浩治、田代みどり、笹森礼子、井上昭文、進千賀子、
　　　　　　　太田博之、伊藤寿章（後に澤村昌之助）、賀原夏子、青木富夫、菊田一郎、桂小かん、
　　　　　　　織田俊彦、早川由記、若葉めぐみ（後に椿麻里）、藤沢健男、轟夕起子、清水将夫、
　　　　　　　桂小金治　●　新津邦夫〔クレジットなし〕、山口吉弘〔同〕、椎名伸枝？〔同〕、
　　　　　　　田中滋〔同〕、水城英子〔同〕、澄田浩介？〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、
　　　　　　　高橋明〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、浜口竜哉〔同〕、藤野宏〔同〕、
　　　　　　　島本輝男〔同〕、久松洪介〔同〕、本目雅昭〔同〕、吉田毅（後に沖田駿一）〔同〕、
　　　　　　　澄川透〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、立石日佐子〔同〕、大塚トミエ〔同〕、
　　　　　　　榎木兵衛〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、松井健三〔同〕、藤井重人？〔同〕、
　　　　　　　岩沢昭栄〔同〕、中庸子〔同〕、森みどり？〔同〕、加瀬かをる？〔同〕、
　　　　　　　山本陽子〔同〕、堀崎二郎〔同〕、藤井昭雄？〔同〕、他
　　　　…石坂洋次郎原作《若い娘》の映画化作品。舞台は昭和38年11月以降の東京都中野区。未亡人
　　　　　・石沢美保子（轟夕起子）には五人の娘がいて、上の三人までは下宿人だった学生と結婚して
　　　　　いる（井上の妻になった〔シズコ〕など）。新しい下宿人の宮城県出身である城南大学医学部
　　　　　婦人科四年生のインターン・川崎豊（高橋英樹）と、最初は彼を軽蔑していた四女で秋草服装
　　　　　学園の生徒・カナ子（吉永小百合）が結ばれるまでを描いています。笹森礼子さんの役は、カ
　　　　　ナ子のいとこで信栄堂書籍店（文房具も販売）の娘・柴田澄子。澄子は結局、自分の家の下宿
　　　　　人である城南大学医学部の生徒・橋本三郎（和田浩治）を婿養子にします。カレーを焦がして
　　　　　しまい、急遽、献立を天ぷらに変えたヒロインが、「日清ミックスてんぷら粉って、いつもカ
　　　　　ラッと揚がって美味しいわね。玉子二個入りですって」という、物凄くわざとらしい（笑）生
　　　　　コマーシャル風のセリフがあったり、妹のタマ子が、母親と日活映画『学園広場』（田代みど
　　　　　りさんが出演！）を見に映画館へ行くという楽屋オチもあります。映画館の入り口にある似顔
　　　　　絵には吉永小百合さんの顔も。服装学園に通っているヒロインが白いベレー帽を脱いで、子供
　　　　　たちの草野球に加わり、ヒットを打ち、セーフだ！アウトだ！と口論するという、いかにも吉
　　　　　永小百合さんらしい庶民的な親しみやすさが現われているシーンも微笑ましい。またラスト近
　　　　　く、“第43回医学部創立記念”のダンスパーティーが開かれ、カナ子と川崎が歌うシーンがあ
　　　　　り、その一番の歌詞の途中で進千賀子さん扮する友子の顔がアップになりますが、その顔の向
　　　　　かって左後方に、山本陽子さんの顔が見えます。そして二番の歌詞の途中では、踊っている友
　　　　　子の向かって右後方に、赤い服を着て踊っている山本陽子さんの全身が映ります。やはりカメ
　　　　　ラテストなのでしょうね。《情報提供／渚さん／由美子さん／NOBOさん／法水さん》

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　　　駈けだし刑事
　　　　監督／前田満州夫　脚本／山田信夫　撮影／藤岡粂信　音楽／伊部晴美
　　　　出演／長門裕之、長谷百合、伊藤雄之助、高品格、弘松三郎、木浦佑三、山田禅二、
　　　　　　　河上信夫（後に喜史朗）、陶隆（後に隆司）、深江章喜、宮崎準、花村彰則、木島一郎、
　　　　　　　長弘、小泉郁之助、鏑木はるな、原恵子、福田トヨ、鍵山順一、阪井幸一朗、久松洪介、
　　　　　　　緑川宏、黒田剛、小柴隆（後に尋詩）、重盛輝江（後にてる江）、葵真木子、早川由記、
　　　　　　　小林亘、高橋明、宮川俊彦、晴海勇三、倉田栄三、小野武雄、荒井岩衛、茂手木かすみ、
　　　　　　　渡辺節子、平塚仁郎、中平哲弥（後に哲仟）、市原久照（後に久）、佐々木真二、
　　　　　　　島本輝男、水川国也　●　吉田勇男（後に朗人）？〔クレジットなし〕、澄川透〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、林浩子（後に泰江）〔同〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、
　　　　　　　久遠利三〔同〕、式田賢一〔同〕、新村猛？〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）？〔同〕、
　　　　　　　橘田良江？〔同〕、露木護〔同〕、河瀬正敏〔同〕、本間節子〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、緒方葉子？〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、
　　　　　　　山岡正義〔同〕、水城英子〔同〕、小島忠夫？〔同〕、横田陽子（後に楊子）？〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）？〔同〕、押見史郎〔同〕、志方稔〔同〕、他
　　　　…藤原審爾原作《若い刑事》の映画化作品。ベテラン刑事だった父の影響で刑事になった新田正
　　　　　介（長門裕之）は新宿警察署に刑事として配属される。ベテランの坂崎刑事（伊藤雄之助）に
　　　　　連れられて出かけた花屋・花栄〔ハナエイ〕で夜はバー“SWAN”でホステスとしても働い
　　　　　ている野村綾子（長谷百合）と知り合い親しくなる。高利貸しの権堂〔・センタロウ〕（山田
　　　　　禅二）が殺され、その犯人を綾子が目撃したというのだが、捜査本部が逮捕した三人の男たち
　　　　　は殺人の犯人ではなかった。井上直次郎（深江章喜）という麻薬の密売人が権堂の持っている
　　　　　麻薬を狙っていたらしいが、彼も殺人に関してはシロ。どうやら綾子が、新田から捜査状況を
　　　　　聞き出しているのではないか？、ということになり…。葵真木子さんの役は、花屋・花栄の店
　　　　　員・〔タミ〕ちゃん。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　2月

　　　拳銃残酷物語
　　　　監督／古川卓巳　脚本／甲斐久尊　撮影／伊佐山三郎　音楽／池田正義
　　　　出演／宍戸錠、松原智恵子、川地民夫、小高雄二、香月美奈子、二本柳寛、近藤宏、井上昭文、
　　　　　　　草薙幸二郎、弘松三郎、木浦佑三、山田禅二、上野山功一、杉江弘（後に杉山弘太郎）、
　　　　　　　梅野泰靖、宮崎準、鴨田喜由、山之辺潤一、玉村駿太郎、神山勝、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、相原巨典、黒田剛、本目雅昭、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）、
　　　　　　　河瀬正敏、白井鋭、松丘清司、二木草之助、森みどり、茂手木かすみ、
　　　　　　　横田陽子（後に楊子）、渡辺節子、田畑善彦、押見史郎、守屋徹、水川国也、小島忠夫、
　　　　　　　松井健三、根本義幸、笹木幸一（後に溝口拳）、堀崎二郎、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕　●　小野武雄〔クレジットなし〕、
　　　　　　　矢藤昌宏？〔同〕、水城英子？〔同〕、山本陽子〔同〕、大谷木洋子〔同〕、他
　　　　…ヤクザ・登川〔トガワ・ジョウジ〕（宍戸錠。36歳）は三年前に妹・梨枝（松原智恵子）を
　　　　　事故で身障者にされ、その仕返しにトラック運転手を轢き殺して服役中。伊藤税制研究会を営
　　　　　む元弁護士・伊藤（梅野泰靖）に仮釈放の手続きを取ってもらい出所するが、早速、仕事を押
　　　　　し付けられる。ボクサー崩れの岡田（井上昭文）、用心棒の白井（小高雄二）、松本（二本柳
　　　　　寛）の元用心棒・寺本（草薙幸二郎）たちとで日本ダービーの売上げ金・一億二千万円を強奪
　　　　　することに。強奪には成功するが伊藤の罠にハマッてしまう。それでも金は取り戻したものの
　　　　　、弟分でバー“ムーンスター”のバーテンである滝沢（川地民夫）に誤って撃たれてしまうと
　　　　　いうのが大筋。大薮春彦原作作品ですが、1956年のスタンリー・キューブリック作品『現金
　　　　　に体を張れ』（原題名“The Killing”。刑務所帰りのギャング／スターリング・ヘイドンが
　　　　　競馬場の売り上げ金を強奪するが、仲間の妻たちに裏切られる話）もモチーフにしているそう
　　　　　です。香月美奈子さんの役は、伊藤の命令で監視役として寺本の愛人になる圭子。また、クレ
　　　　　ジットなしで、山本陽子さんが、バー“ピンキイ”のホステスに扮して、店に戻ってこられる
　　　　　シーンがあるそうです。《情報提供／NOBOさん／由美子さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　花と怒涛
　　　　監督／鈴木清順　原作／青山光二　脚本／舟橋和郎、阿部桂一、木村威夫　撮影／永塚一栄
　　　　音楽／奥村一
　　　　出演／小林旭、川地民夫、松原智恵子、久保菜穂子、高品格、深江章喜、嵯峨善兵、野呂圭介、
　　　　　　　江角英明、玉川伊佐男、宮部昭夫、柳瀬志郎、玉村俊太郎、三崎千恵子、河野弘、長弘、
　　　　　　　雪丘恵介、村田寿男、久松洪介、水木京二（後に京一）、近江大介、荒井岩衛、
　　　　　　　瀬山孝司、柴田新三、三杉健、緑川宏、小林亘、山口吉弘、沢美鶴、志方稔、高橋明、
　　　　　　　倉田栄三、田畑善彦、加村裕之、岩手征四郎、戸波志朗、鈴木俊子、
　　　　　　　横田陽子（後に楊子）、清水千代子、茂手木かすみ、山本陽子、工藤富子、
　　　　　　　中平哲弥（後に哲仟）、立川博、式田賢一、高緒弘志、藤井昭雄、永沢伸介、会田為久、
　　　　　　　根本義幸、漆沢政子〔振付〕、大中豊〔刺青〕、笛田直一〔遊侠所作指導〕、
　　　　　　　高瀬将敏〔技斗〕、滝沢修、山内明　●　森みどり〔クレジットなし〕、
　　　　　　　熱海弘到〔同〕、村上和也〔同〕、三樹高雄？〔同〕、高山千草〔同〕、
　　　　　　　渡辺節子〔同〕、大谷木洋子？〔同〕、露木護〔同〕、八代康二（後に康次）？〔同〕、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、河瀬正敏？〔同〕、
　　　　　　　桂小かん〔同〕、榎木兵衛〔同〕、赤司健介〔同〕、大庭喜儀〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、二木草之助〔同〕、澄川透〔同〕、土田義雄〔同〕、
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、新津邦夫〔同〕、本目雅昭〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　平塚仁郎〔同〕、澄田浩介〔同〕、三浜元〔同〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、
　　　　　　　水森久美子？〔同〕、他
　　　　…大正時代、東京湾の埋立地で働く元・渡世人の尾形菊治（小林旭）が工事を巡る二つの組の争
　　　　　いに巻き込まれ、後に恋人・おしげ（松原智恵子）とともに大陸へ脱出しようとするというの
　　　　　が大筋。花嫁行列からおしげをさらった菊治を殺すように依頼されている、川地民夫さん扮す
　　　　　る黒マントに黒い帽子、蛇皮の鞘のドスを持つ殺し屋・吉村健二が怪しくてイイ雰囲気を出し
　　　　　ています。中では、菊治が花札賭博をして、菊（！）と松のクッピンで勝つというシーンもあ
　　　　　ります。久保菜穂子さんの役は、菊治に味方して、最後にはおしげと間違えられて健二に刺さ
　　　　　れて死ぬ芸者“浅草〔エンコ〕の万竜”（銃を持っているというカッコいい役です）、山本陽
　　　　　子さんの役は、料亭“羽衣亭”の芸者の一人・芳子。英語題名として“The Flower and the
　　　　　Angry Waves”“Flower and Blood”などがあるようです。《情報提供／ツカさん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　美しい十代
　　　　監督／吉村廉　脚本／宮内婦貴子　撮影／姫田真佐久　音楽／伊部晴美
　　　　出演／浜田光夫、西尾三枝子〔新人〕、三田明〔ビクター〕、市川好郎（後に好朗）、
　　　　　　　弘松三郎、梅野泰靖、松尾嘉代、久里千春、千代侑子、葵真木子、市村博、玉村駿太郎、
　　　　　　　亀山靖博、三崎千恵子、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、英原穣二、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、二階堂郁夫、二木草之助、水木京二（後に京一）、早川由記、
　　　　　　　西原泰江、恩田恵子、岩沢昭栄、加瀬かをる、三浜元、渡辺節子、本間のり子、
　　　　　　　塩崎圭子、村田恭、山本正（正明）、会田爲久、宇野重吉、下元勉　●
　　　　　　　糸賀靖雄〔クレジットなし〕、北出桂子〔同〕、須田喜久代〔同〕、大倉節美〔同〕、
　　　　　　　茂手木かすみ〔同〕、橘田良江〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、
　　　　　　　吉田毅（後に沖田駿一）？〔同〕、久保寺安枝〔同〕、大塚トミエ〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）〔同〕、高田栄子〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、
　　　　　　　中庸子〔同〕、谷川玲子〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、佐川明子〔同〕、
　　　　　　　樽井釉子〔同〕、岩谷肇（後に谷隼人）〔同〕、他
　　　　…花田組（表向きは花田芸能社）のチンピラ・津村純（浜田光夫）と、岩手から出てきて働いて
　　　　　いた千住の料理屋を抜け出し、丸正食品ストアで働くことになる竹内ミカ（西尾三枝子）、そ
　　　　　の同僚の三島宏（三田明）たちの友情、そしてミカを見守る刑事・松木（宇野重吉）などとの
　　　　　交流を描いています。久里千春さんの役は、ミカがいた料理屋の女将・山上和子、松尾嘉代さ
　　　　　んの役は、ミカの同僚でルームメイト、同様に千代侑子さん扮する鈴木悦子、葵真木子さん扮
　　　　　する山田君子もミカの同僚でルームメイトです。有田双美子（後に築紫リナ／歌手）さんの役
　　　　　は、百貨店のスカート売り場の女店員。ミカが持ち歩いている婚姻届（相手が見つかったらい
　　　　　つでも出せるようにと）には、相手の条件が書かれてあります。
　　　　　「丈夫である。働きものである。優しい。一月千円貯金をする。勉強する。真面目である」。
　　　　　「子供をかわいがる」は一度書いていながら、線で消されています。後に「盗みをしない。け
　　　　　んかをしない」を加えますが、なぜだか「盗みをしない」は消します。劇中、純が食べるのが
　　　　　“ピヨピヨラーメン”なるインスタントラーメン。サンヨー食品から出されていたようです。
　　　　　ロケ地情報としましては、純がミカの公休日に遊覧船に乗って見せる勝鬨橋や別の日に行く上
　　　　　野動物園、待ち合わせ場所として西郷隆盛の像などが登場、ミカの職場の慰安旅行の行き先と
　　　　　しては箱根が登場します。また、その箱根のスケート場で同僚の男性が「この本、なかなか面
　　　　　白いじゃないか」と言って出すのは、《美しい十代》という雑誌の二月号で、表紙は東宝女優
　　　　　・桜井浩子さんのように見えます。《情報提供／NOBOさん／由美子さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　人生劇場
　　　　監督／舛田利雄　脚本／棚田吾郎　撮影／間宮義雄　音楽／伊部晴美
　　　　出演／高橋英樹、松原智恵子、宍戸錠、小池朝雄、平田大三郎、加藤嘉、高野由美、山内明、
　　　　　　　浜村純、武藤章生、上野山功一、富田仲次郎、渡辺篤、大滝秀治、山岡久乃、加原武門、
　　　　　　　島村徹（後に美輝）、高山秀雄、晴海勇三、木島一郎、柳瀬志郎、神山勝、小泉郁之助、
　　　　　　　福田トヨ、伊丹慶治、鈴村益代、黒田剛、八代康二（後に康次）、榎木兵衛、千代田弘、
　　　　　　　衣笠真寿男、久遠利三、二木草之助、水木京二（後に京一）、本目雅昭、村上和也、
　　　　　　　志方稔、田畑善彦、里（後に大門）実、横田陽子（後に楊子）、茂手木かすみ、
　　　　　　　加藤洋美（後にヒロ実）、石崎克巳、杉浦公司、立川博、岩手征四郎、糸賀靖雄、
　　　　　　　林晴生、沢井昭夫、佐々木真二、堀崎二郎、古谷千春、小圷泰勝、新沢輝一、土田義雄、
　　　　　　　植頭実（後にうえずみのる）、田中宏文、山口光雄、山本忠治、石川恒之、前野霜一郎、
　　　　　　　鈴木孝昌〔方言指導〕、峰三平〔技斗〕、滝沢修、
　　　　　　　水谷良重（後に八重子〔二代目〕）　●　中平哲仟〔クレジットなし〕、白井鋭〔同〕、
　　　　　　　熱海弘到？〔同〕、伊達満〔同〕、玉井謙介〔同〕、山岡正義〔同〕、東郷秀美〔同〕、
　　　　　　　坂巻祥子〔同〕、矢藤昌宏〔同〕、赤司健介〔同〕、会田為久〔同〕、島本輝男〔同〕、
　　　　　　　石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、澄田浩介〔同〕、森みどり〔同〕、他
　　　　…何度も映画化された有名な尾崎士郎原作作品。舞台は明治の末から大正の初めにかけての愛知
　　　　　県岡崎市と東京。政治家を目指して中学校での同級生・夏村大蔵（平田大三郎）を追って上京
　　　　　、早稲田大学に進学した青成瓢吉（高橋英樹）の成長を描いています。宍戸錠さんの役は、瓢
　　　　　吉の実家である組の侠客・“吉良常”（吉良仁吉の血筋を引いていますが、仁吉の墓石は“太
　　　　　田仁吉”となっているので、苗字は“太田”かも）、松原智恵子さんの役は、瓢吉の幼馴染み
　　　　　で新橋の〔アカシヤ〕の芸者・“光竜〔ミツリュウ〕”ことおりん、水谷良重（後に八重子〔
　　　　　二代目〕）さんの役は、瓢吉と恋仲になる“柳水亭”の芸妓・お袖。“Theater of Life”の
　　　　　英語題名があるようです。72年の松竹作品では高橋英樹さんが侠客“飛車角”に扮していま
　　　　　す。《情報提供／NOBOさん》

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　　　こんにちは赤ちゃん
　　　　監督／井田探　脚本／山崎巌、才賀明　脚本協力／永六輔　撮影／萩原泉　音楽／三保敬太郎
　　　　出演／和泉雅子、山内賢、川地民夫、藤村有弘、杉山俊夫、桂小金治、清水将夫、北林谷栄、
　　　　　　　若水ヤエ子、久里千春、新井麗子、小園蓉子、ミスター珍、E・H・エリック、相馬幸子、
　　　　　　　福田トヨ、葵真木子、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、玉村駿太郎、野呂圭介、
　　　　　　　紀原土耕、井田武（後にいだたけ志）、和田悦子、水森久美子、三船好重、千代侑子、
　　　　　　　湯浅善仁〔森永ベビー〕、荒井岩衛、水木京二（後に京一）、水川国也、大庭喜儀、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）、田端義夫〔テイチク〕、吉永小百合〔特別出演〕、
　　　　　　　芦川いづみ　●　菅原義夫〔クレジットなし〕、渡辺節子〔同〕、
　　　　　　　横田陽子（後に楊子）〔同〕、山口吉弘〔同〕、北出桂子〔同〕、緒方葉子〔同〕、
　　　　　　　恩田恵子？〔同〕、野村隆〔同〕、森みどり〔同〕、大塚トミエ〔同〕、
　　　　　　　茂手木かすみ？〔同〕、澄川透？〔同〕、大倉節美〔同〕、他
　　　　…永六輔・中村八大原作作品。前年度にレコード大賞を受賞した梓みちよさんの歌がモチーフ（
　　　　　ただし、ここでは主題歌は男女混合のコーラスで、梓みちよさんの歌声は登場しません）。久
　　　　　々に日本に寄港した貨物船・月光丸が、横浜に停泊するたった24時間に起こる様々な出来事
　　　　　を描いています。カモメホテルの娘・清水とも子（和泉雅子）と月光丸のコック・西坂五郎（
　　　　　山内賢）、五郎の同僚・小松実（杉山俊夫）との恋の鞘当てや、一等航海士・谷村利夫（川地
　　　　　民夫）と志摩半島から出て来る幼馴染みで25歳の未亡人・石田洋子（芦川いづみ）との恋愛
　　　　　模様、船員・大野良平（藤村有弘）がバーのホステス・ナオミ（久里千春）と同伴していると
　　　　　、九州から飛行機でやって来た妻・咲江（新井麗子）にバレそうになったり、出航直前に通
　　　　　信係・三好菊次（桂小金治）の妻・君江（福田トヨ）がカモメホテルで男女の双子を出産した
　　　　　り…などのエピソードが登場します。吉永小百合さんの役は、月光丸の船長・宇田川（清水将
　　　　　夫）の娘で、テレビ局“RYTV”のテレビ番組『こんにちは赤ちゃん』のパーソナリティー・
　　　　　圭子。船長室に置かれた彼女の赤ちゃんの頃の写真は、実際に吉永小百合さんの写真が使われ
　　　　　ています。双子の赤ちゃんが生まれた後、登場人物たちが父親になった三好を囲んで輪になっ
　　　　　て主題歌を歌うというシーン、山内賢さんは歌っていますが、和泉雅子さんの声は吹き替えら
　　　　　しく、芦川いづみさんと川地民夫さんも口パクのようです。また吉永小百合さんはなぜだか（
　　　　　大人の事情で？…笑）微笑みを浮かべるだけで歌われません…劇中、ご自分の持ち歌である“
　　　　　寒い朝”は歌われるのに…（笑）。
　　　　　　《情報提供／yujiroさん／由美子さん／NOBOさん／ツカさん／keiさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

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　　3月

　　　姿なき拳銃魔
　　　　監督／小杉勇　脚本／大川久男、渡部祐輔　撮影／中尾利太郎　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／葉山良二、吉行和子、大町文夫、白木マリ（後に万理）、佐野浅夫、菅井一郎、
　　　　　　　郷エイ治、深江章喜、山田禅二、庄司永建、野呂圭介、藤岡重慶、大滝秀治、
　　　　　　　三崎千恵子、木島一郎、榎木兵衛、森みどり、茂手木かすみ、山田一枝、長尾敏之助、
　　　　　　　宮崎準、花村彰則、衣笠真寿男、東郷秀美、長弘、島村謙二（後に謙次）、玉井謙介、
　　　　　　　宮川敏彦、野村隆、松丘清司、秋山耕志、千代田弘、平塚仁郎、吉田勇男（後に朗人）、
　　　　　　　土田義雄、菅原義夫、糸賀靖雄、新村猛、加山健次（後に健二）、森坂秀樹、菅野直行、
　　　　　　　漆沢政子〔振付〕、鈴木瑞穂〔ナレーター〕、他
　　　　…川瀬治原作作品。警視庁四課の刑事・津村五郎（葉山良二）は検挙者を自殺に追いやったこと
　　　　　から、神戸の三宮署に左遷される。仙波勝次（菅井一郎）率いる仙波組という拳銃密売組織が
　　　　　あり、恋人のよし子（吉行和子）の働く酒場で東京の組織に銃を大量に流すという情報を得て
　　　　　、買人に成り済まし潜入するが、運び屋が何者かに射殺され、計画は頓挫する。それでも主人
　　　　　公が運び屋を射殺した犯人を追い詰め、仙波組を壊滅させるまでを描いています。白木マリ（
　　　　　後に万理）さんの役は、佐倉組の娘・佐倉令子。《情報提供／NOBOさん》

　　　月曜日のユカ
　　　　監督／中平康　原作／安川実（後にミッキー安川）　脚本／斎藤耕一、倉本聰
　　　　撮影／山崎善弘　音楽／黛敏郎
　　　　出演／加賀まりこ〔松竹〕、中尾彬、梅野泰靖、日野道夫、波多野憲、ウィリアム・バッソン、
　　　　　　　フランク・スミス、ハロルド・S・コンウェイ、榎木兵衛、堺美紀子、黒田剛、
　　　　　　　山本正明、岩谷肇（後に谷隼人）、松井健三、吉田毅（後に沖田駿一）、谷川玲子、
　　　　　　　茂手木かすみ、北出桂子、水城英子、桐生かほる、立花里美、山本陽子、
　　　　　　　児玉岩治〔奇術指導〕、加藤武、北林谷栄　●
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔クレジットなし〕、水川国也〔同〕、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）〔同〕、加藤洋美（後にヒロ実）〔同〕、
　　　　　　　横田陽子（後に楊子）〔同〕、八代康二（後に康次）〔同〕、西原泰江〔同〕、
　　　　　　　藤井昭雄？〔同〕、大谷木洋子〔同〕、新津邦夫〔同〕、三樹高雄〔同〕、
　　　　　　　岩沢昭栄〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、他
　　　　…舞台は横浜。一流ナイトクラブ“サンフランシスコ”で働き、初老のパトロン（加藤武）とデ
　　　　　ートする日が月曜日なので、“月曜日のユカ”と呼ばれる天衣無縫な18歳の娘・ユカ（加賀
　　　　　まりこ）を描いています。体は許してもキスはさせないというポリシーがあるあたり、昔気質
　　　　　ですねぇ（笑）。横浜の山下公園そばのホテル“ニューグランド”が出てきて、このホテルは
　　　　　たびたび日活映画のロケで使われていますね（『赤いハンカチ』など）。ここで初老のパトロ
　　　　　ンの幼い娘に扮しているのが、桐生かほるさんのようです。また、山本陽子さんの役は、クラ
　　　　　ブ“サンフランシスコ”のホステス。岩谷肇（後に谷隼人）さんと吉田毅（後に沖田駿一）さ
　　　　　んの役は、あるクラブでユカと踊っている若者たち。英語題名は“ONLY ON MONDAYS”。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

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　　　仲間たち
　　　　監督／柳瀬観　脚本／中島丈博、吉田憲二　撮影／峰重義　音楽／遠藤実
　　　　出演／浜田光夫、松原智恵子、舟木一夫〔コロムビア〕、藤竜也〔新人〕、松尾嘉代、堺正章、
　　　　　　　かまやつ・ヒロシ（後にムッシュかまやつ）、大町文夫、天坊準、内藤武敏、田中筆子、
　　　　　　　市村博、神山勝、鴨田喜由、杉山元、榎木兵衛、木下雅弘、光沢（後に光）でんすけ、
　　　　　　　石丘伸吾、志方稔、守屋徹、二木草之助、菊田一郎、河瀬正敏、鈴木俊子、水森久美子、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）、渡辺節子、恩田恵子、大谷木洋子、谷崎信江、清水千代子、
　　　　　　　秋山耕志、桂小かん、渡辺克明、浜川智子（後に浜かおる）、北城ヤス、勝又道子、
　　　　　　　井上高之、田辺昭知とザ・スパイダース、桂小金治、飯田蝶子、林家三平、菅井一郎　●
　　　　　　　藤野宏〔クレジットなし〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、根本嘉？？？〔同〕、織田俊彦〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、岩谷肇（後に谷隼人）〔同〕、押見史郎〔同〕、川口道江〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、石崎克巳〔同〕、立川博〔同〕、水川国也〔同〕、
　　　　　　　平塚仁郎？〔同〕、矢藤昌宏〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、
　　　　　　　本間節子〔同〕、佐川明子〔同〕、谷川玲子？〔同〕、石塚乃笛〔同〕、
　　　　　　　千代田弘〔同〕、西尾三枝子〔同〕、中庸子〔同〕、北出桂子〔同〕、宮沢尚子〔同〕、
　　　　　　　東郷秀美〔同〕、山口吉弘〔同〕、今村弘？〔同〕、玉井謙介〔同〕、高山千草〔同〕、
　　　　　　　根本義幸〔同〕、本目雅昭〔同〕、土田義雄〔同〕、加山健次（後に健二）〔同〕、
　　　　　　　柴田新三〔同〕、他
　　　　…川崎市にある川崎鶴見臨港バスの車掌・木村節子（松原智恵子）と、山形出身の吉濱運送のト
　　　　　ラック運転手・松本光弘（浜田光夫）の切ない恋愛もの。自分でトラックを持って独立しよう
　　　　　とする光弘が無理をしたあまり事故を起こして入院、腕をケガしてヤケになったところを仲間
　　　　　たちの友情で立ち直るというのが大筋。舟木一夫さんの役は、光弘と同郷の幼なじみである中
　　　　　華料理店“珍来軒”の店員・舟田和吉、堺正章さんの役は、光弘の弟分の運転助手の平崎〔ヒ
　　　　　ラザキ〕勉、松尾嘉代さんの役は、節子の先輩で節子の兄・繁一（石丘伸吾）の妊娠中の婚約
　　　　　者・平山冴子。節子の同僚役で多くの女優さんが出てきますが、クレジットなしで西尾三枝子
　　　　　さんもワンシーンだけ出演されています。新人で他の作品では主演をしたりしながらも、まだ
　　　　　まだ脇の仕事もされていたということですが、やはりその美しさは目立っています。浜川智子
　　　　　（後に浜かおる）さんは、この作品の出演者募集に応募して合格されたらしく（後に改めてニ
　　　　　ューフェイスに）、妊娠した冴子が別の部署に移れるように「一日も早く市役所に届け出を出
　　　　　して証明を貰うことよ！」というセリフもあります。藤竜也さんも光弘の同僚の一人なのです
　　　　　が、やはり目立つ目立つ！（逆に使いにくいかも…笑）。ちなみに運送店の寮の光弘の部屋の
　　　　　壁には浅丘ルリ子さんのピンナップが貼られています。劇中、光弘と節子が見た映画は、同年
　　　　　公開のディズニー映画『難破船』、和吉が店の主人や同僚たちと見た映画は、日活『花と怒涛
　　　　　』と『噂の風来坊』。また、光夫たちが入るジャズ喫茶のようなところでかまやつ・ヒロシ（
　　　　　後にムッシュかまやつ）さんが歌っていますが、ここではそのシーンのバックバンドである田
　　　　　辺昭知とザ・スパイダースのメンバーではありません。その田辺昭知とザ・スパイダースも後
　　　　　のGSでのメンバーとは別ものです（もちろん堺正章さんも加入されていません）。
　　　　　　《情報提供／娯楽映画研究家佐藤利明さん／由美子さん／NOBOさん／ツカさん／DAIさん》

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　　　浅草の灯踊子物語
　　　　監督／斎藤武市　脚本／棚田吾郎　撮影／横山実　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／吉永小百合、浜田光夫、二谷英明、藤村有弘、近藤宏、奈良岡朋子、山岡久乃、
　　　　　　　佐野浅夫、芦田伸介、初井言栄、
　　　　　　　朝風みどり（後に西尾美栄子〔西尾三枝子とは別人〕）、弘松三郎、深江章喜、
　　　　　　　伊藤寿章（後に澤村昌之助）、伊藤孝雄、富田仲次郎、河上信夫（後に喜史朗）、
　　　　　　　鴨田喜由、鈴木三右衛門、相原巨典、青木富夫、紀原土耕、野呂圭介、黒田剛、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、近江大介、光沢（後に光）でんすけ、松丘清司、宮川俊彦、
　　　　　　　英原穣二、清水千代子、茂手木かすみ、水森久美子、大倉節美、林浩子（後に泰江）、
　　　　　　　水城英子、森みどり、石丘伸吾、押見史郎、平塚仁郎、沢美鶴、小島忠夫、織田俊彦、
　　　　　　　藤沢健男、藤野宏、松井健三、三谷龍男（後に忠雄）、岡田健男、石崎啓二、塚本栄三、
　　　　　　　伊藤浩、加瀬かをる、西原泰江、和田美登里（後にみどり）、岩沢昭栄、
　　　　　　　漆沢政子〔振付〕、高瀬将敏〔技斗〕　●
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔クレジットなし〕、菅原義夫〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）？〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）？〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、土田義雄〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、渡辺節子〔同〕、
　　　　　　　糸賀靖雄〔同〕、西尾三枝子〔同〕、小野武雄〔同〕、根本義幸〔同〕、立川博〔同〕、
　　　　　　　園田健夫〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、千代田弘〔同〕、中庸子〔同〕、
　　　　　　　緒方葉子？〔同〕、高山千草〔同〕、高田栄子〔同〕、澄田浩介〔同〕、
　　　　　　　橘田良江〔同〕、大庭喜儀〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、緑川宏〔同〕、
　　　　　　　久松洪介〔同〕、坂巻祥子〔同〕、本間節子〔同〕、安藤繁子〔同〕、三樹高雄〔同〕、
　　　　　　　絹川京子〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、榎木兵衛〔同〕、他
　　　　…浜本浩原作《浅草の灯》の映画化作品で、高峰三枝子さんと上原謙さん主演の1937年『浅草
　　　　　の灯』のリメイク。大正時代の中頃、信州・岡谷出身の小杉麗子（吉永小百合）が、居酒屋“
　　　　　とすきな”のマダム・大平呉子（初井言栄）に上野でスカウトされて、佐々木紅光〔コウコウ
　　　　　〕（芦田伸介）率いる“金星〔キンセイ〕歌劇団”に入り、浅草の日本座の舞台に立ち、劇団
　　　　　のいざこざに巻き込まれたりしながら、正当なオペラ歌手になろうとするというのが大筋。浜
　　　　　田光夫さんの役は、谷中で下宿する画家志望の青年・神田長次郎（オペラの常連客＝ペラゴロ
　　　　　で通称“ポカ長〔チョウ〕）、二谷英明さんの役は、劇団の俳優・“ヤマシチ”こと山上七郎
　　　　　、朝風みどり（後に西尾美栄子〔西尾三枝子とは別人〕）さんの役は、同人気女優・吉野紅子
　　　　　、山岡久乃さんの役は、団長の妻で劇団の役者・佐々木マリエ、奈良岡朋子さんの役は、射的
　　　　　場“あたりや”の主人・お竜。西尾三枝子さんが、観客役でエキストラ出演されています。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　無頼無法の徒さぶ
　　　　監督／野村孝　脚本／山田信夫　撮影／高村倉太郎　音楽／伊部晴美
　　　　出演／小林旭、長門裕之、山内幸子、小林千登勢、高品格、深江章喜、梅野泰靖、浜村純、
　　　　　　　小松方正、下條正巳、雪丘恵介、松本染升、玉村駿太郎、木島一郎、花村彰則、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、紀原土耕、澄川透、光沢（後に光）でんすけ、河瀬正敏、
　　　　　　　久遠利三、黒田剛、重盛輝江（後にてる江）、若葉めぐみ（後に椿麻里）、根本嘉、
　　　　　　　田畑善彦、水川国也、高橋明、高瀬将敏（技斗）、芦田伸介、田中邦衛、浅丘ルリ子　●
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔クレジットなし〕、堀崎二郎〔同〕、澄田浩介〔同〕、
　　　　　　　久保寺安枝〔同〕、笹木幸一（後に溝口拳）〔同〕、中平哲仟〔同〕、沢美鶴〔同〕、
　　　　　　　千代田弘〔同〕、水木京二（後に京一）〔同〕、市原久照（後に久）？〔同〕、
　　　　　　　菅原義夫〔同〕、藤野宏？〔同〕、会田為久？〔同〕、高緒弘志〔同〕、
　　　　　　　荒井岩衛〔同〕、戸波志朗〔同〕、土田義雄〔同〕、杉浦公司〔同〕、
　　　　　　　岩手征四郎〔同〕、村上和也〔同〕、桂小かん〔同〕、他
　　　　…山本周五郎原作作品。下町の経師屋・芳古堂で働く腕のたつ職人・大西栄二（小林旭）と腕は
　　　　　良くないが人の良い“さぶ”（長門裕之。こちらの名前がタイトルになっています。苗字は安
　　　　　田）の物語。日本橋の呉服問屋・綿文〔ワタブン〕の家宝で先々代から伝わる“〔コダイハク
　　　　　シロジのキンラン〕（古代箔白地の金襴？）の切れ”が盗まれて、その布切れが綿文で仕事を
　　　　　していた栄二の道具箱から見つかることから、物語は急展開を見せます。浅丘ルリ子さんの役
　　　　　は、綿文の女中で後に小料理屋“すみよし”の女中となる、栄二の恋人・すえ、小林千登勢さ
　　　　　んの役は、小料理屋“すみよし”の女中・のぶ、山内幸子さんの役は、綿文のお嬢さん・その
　　　　　、田中邦衛さんの役は、後に石川島寄せ場で栄二が同じ房になる博徒の金太。小林旭さんが決
　　　　　してアクションだけではなく、演技力もあるのだということがよく判る、地味ながら良い作品
　　　　　です。終盤、栄二とすえの祝言のシーンがあり、この時期に小林旭さんと浅丘ルリ子さんの祝
　　　　　言のシーンというのは、貴重かもしれませんね。“Sabu”という英語題名があるようです。
　　　　　2002年にはEX系列でもテレビドラマ化、『SABU～さぶ』として放映、それを再編集した劇
　　　　　場版も公開されています。栄二＝藤原竜也、さぶ＝妻夫木聡、すえ＝吹石一恵、のぶ＝田畑智
　　　　　子、他。《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　花嫁は十五才
　　　　監督／脚本／江崎実生　脚本／田村孟、森川英太郎　撮影／萩原憲治　音楽／伊部晴美
　　　　出演／和泉雅子、山内賢、香月美奈子、杉山俊夫、初井言栄、高原駿雄、
　　　　　　　河上信夫（後に喜史朗）、江角英明、小泉郁之助、雪丘恵介、木下雅弘、青木富夫、
　　　　　　　鈴木瑞穂、木島一郎、市村博、亀山靖博、宮原徳平、英原穣二、野村隆、柳瀬志郎、
　　　　　　　西尾三枝子、山本陽子、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、辻野房子（後に萩玲子）、
　　　　　　　加藤洋美（後にヒロ実）、恩田恵子、吉田志津子、高山千草、本目雅昭、久遠利三、
　　　　　　　糸賀靖雄、石丘伸吾、小島忠夫、浜口竜哉、石崎克已、柴田新三、桂小かん、堀崎二郎、
　　　　　　　竹川清昭、荒井久美子、村上くに子、山口養治〔ボクシング指導〕、峰三平〔技斗〕、
　　　　　　　東野英治郎、奈良岡朋子、下條正巳　●　二木草之助〔クレジットなし〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、山口吉弘？〔同〕、土田義雄〔同〕、坂巻祥子？〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、谷川玲子〔同〕、森みどり〔同〕、鈴村益代〔同〕、
　　　　　　　古田祥〔同〕、黒田剛〔同〕、大須賀更正？〔同〕、大庭喜儀〔同〕、根本義幸〔同〕、
　　　　　　　矢藤昌宏〔同〕、東郷秀美？〔同〕、高田栄子？〔同〕、水森久美子〔同〕、
　　　　　　　三樹高雄〔同〕、片桐恒男〔同〕、他
　　　　…藤原審爾原作作品。叔父（河上信夫（後に喜史朗））の農家でニワトリの世話をするのにイヤ
　　　　　気がさして、熊本から上京した片山むく太（山内賢）は、都電の中で女学生の牧山弘子（和泉
　　　　　雅子）と出会う。むく太は、吉川金次郎・清子夫妻（東野英治郎・奈良岡朋子）が営む森永牛
　　　　　乳の販売店で住み込みで働くことに。弘子は二年前に母を失い、元・刑事の父・〔ナオヤ〕（
　　　　　下條正巳）は城北銀行王子支店で守衛（案内係の腕章もしていて接客もする）をしていたが、
　　　　　強盗に撃たれて死んでしまう。そんな弘子と結婚しようとするむく太だが、自分も17歳、弘
　　　　　子は15歳なので、それは叶わず…。香月美奈子さんの役は、弘子の担任である久保先生。西
　　　　　尾三枝子さんや有田双美子（後に築紫リナ／歌手）さん、辻野房子（後に萩玲子）さん、加藤
　　　　　洋美（後にヒロ実）などがヒロインのクラスメイト、山本陽子さんがクラス委員に扮して出演
　　　　　されています。《情報提供／ツカさん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　4月

　　　抜き射ちの竜拳銃の歌
　　　　監督／野口晴康　脚本／山崎巌、佐藤道雄　撮影／永塚一栄　音楽／山本直純
　　　　出演／高橋英樹、宍戸錠、小高雄二、山本陽子〔新人〕、郷エイ治、香月美奈子、天坊準、
　　　　　　　雪丘恵介、岩谷肇（後に谷隼人）〔新人〕、河野弘、長弘、宮崎準、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、瀬山孝司、里（後に大門）実、緑川宏、山口吉弘、志方稔、
　　　　　　　黒田剛、玉井謙介、式田賢一、橘田良江、中庸子、上原リサ、
　　　　　　　メロディー（・）ジョー・レイン、高瀬将敏〔技斗〕、藤村有弘、菅井一郎、垂水悟郎、
　　　　　　　金子信雄　●　熱海弘到〔クレジットなし〕、藤野宏？〔同〕、松丘清司〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、千代田弘〔同〕、島村謙二（後に謙次）〔同〕、露木護〔同〕、
　　　　　　　伊達満〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、西尾三枝子〔同〕、土田義夫？〔同〕、
　　　　　　　水川国也〔同〕、浜口竜哉〔同〕、二木草之助〔同〕、田畑善彦〔同〕、
　　　　　　　倉田栄三？〔同〕、他
　　　　…城戸禮原作作品。赤木圭一郎さん主演の『拳銃無頼帖抜き射ちの竜』のリメイク…というよ
　　　　　り続編のような作品。拳銃使いである“抜き射ちの竜”こと壇竜四郎（高橋英樹）が、弟分・
　　　　　岡本健次（岩谷肇〔後に谷隼人〕）を助けるため舞い戻ってきて、対立する組織を一掃すると
　　　　　いう話。宍戸錠さんの役は、“コルトのジョー”（いよっ！、待ってました！）、山本陽子さ
　　　　　んの役は、悪玉の一人・黒木（金子信雄）の娘・梨江と主人公の亡き恋人・南條房江の二役、
　　　　　香月美奈子さんの役は、ジョーの愛人・みどり。《情報提供／ツカさん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　→その後の抜き射ちの竜　

　　　出撃
　　　　監督／滝沢英輔　脚本／八住利雄　撮影／横山実　音楽／佐藤勝
　　　　出演／浜田光夫、芦川いづみ、伊藤孝雄、和田浩治、吉行和子、平田大三郎、芦田伸介、
　　　　　　　高原駿雄、新田昌玄、松下達夫、大町文夫、斉藤美和、奈良岡朋子、上野山功一、
　　　　　　　木下雅弘、長弘、杉山元、市村博、加原武門、亀山靖博、英原穣二、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、糸賀靖雄、田平敬三〔新人〕、藤竜也〔同〕、
　　　　　　　辻野房子（後に萩玲子）〔同〕、進千賀子〔同〕、中野孝治、山田昭一、牧野義介、
　　　　　　　里井正美、岡倉俊彦、嶺田則夫、山根久幸、金井進二、寺田誠（後に麦人）、石森武雄、
　　　　　　　舛谷一成、石崎克巳、守屋徹、秋山耕志、藤沢健男、村上和也、白井鋭、押見史郎、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）、藤野宏、藤井昭雄、島村徹（後に美輝）、山岡正義、
　　　　　　　市原久照（後に久）、吉田勇男（後に朗人）、鈴村益代、宇野重吉、滝沢修　●
　　　　　　　山本正明？〔クレジットなし〕、根本義幸？〔同〕、林浩子（後に泰江）〔同〕、
　　　　　　　菅原義夫〔同〕、今村弘〔同〕、他
　　　　…高木俊朗原作《遺族》を脚色した戦記もの。太平洋戦争末期の昭和20年5月、アメリカ軍が
　　　　　沖縄に上陸、鹿児島県の知覧に特攻隊出撃基地が作られる。ある日、出撃しながらも整備不良
　　　　　からか機が故障、帰還してきた大木隊の桐原伍長（浜田光夫）と川道少尉（伊藤孝雄）らの苦
　　　　　悩や、特攻隊に対する疑問などを描いています。芦川いづみさんの役は、川道少尉の新妻で、
　　　　　東京からやって来る一枝、和田浩治さんの役は、二度目の出撃の時の隊員・岩内伍長、藤竜也
　　　　　さんの役は、三度目に出撃する隊の伊井伍長、吉行和子さんの役は、その姉・圭子。飛行機を
　　　　　整備する女子挺身隊の一人で、桐原にお守り（？…特攻隊員ですからお守りというのもねえ）
　　　　　の鈴をプレゼントする有村に扮して出演されている進千賀子さんは、期待の新人で《日活映画
　　　　　》誌64年4月号（通算97号）でも取り上げられ、フラワーショップでの写真が掲載されてい
　　　　　ます。タイトルは、“ココちゃんのショッピング”。進千賀子さんの愛称は“ココちゃん”な
　　　　　のですね？（笑）。同じく女子挺身隊の一人・曽根に扮しておられる辻野房子（後に萩玲子）
　　　　　さんは京都聖母女学院高等学校出身、ミス着物コンテストで準ミスに入選したという第6期の
　　　　　期待のニューフェイスでしたが、この年に日活から文芸プロに移籍、“石井房子”名義で受け
　　　　　たNTVの午後の帯ドラマ、『君の名は』（66年5月23日からの放映）のヒロイン・真知子役
　　　　　の募集に合格、“萩玲子”と改名して伊藤孝雄さんと共演されることになります。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／keiさん》

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　　　帝銀事件死刑囚
　　　　監督／脚本／熊井啓　撮影／岩佐一泉　音楽／伊福部昭
　　　　出演／信欽三〔後に欣三〕、内藤武敏、笹森礼子、柳川慶子、井上昭文、平田大三郎、
　　　　　　　庄司永建、藤岡重慶、木浦佑三、伊藤寿章（後に澤村昌之助）、長尾敏之助、
　　　　　　　草薙幸二郎、宮崎準、雪丘恵介、平田未喜三、日野道夫、宮部昭夫、陶隆（後に隆司）、
　　　　　　　松下達夫、小泉郁之助、柳瀬志郎、長弘、花村彰則、紀原土耕、平田守、木島一郎、
　　　　　　　千代田弘、小柴隆（後に尋詩）、伊豆見雄（後に英輔）、緑川宏、野村隆、久遠利三、
　　　　　　　二階堂郁夫、英原穣二、三樹高雄、今村弘、石丘伸吾、玉井謙介、守屋徹、三浜元、
　　　　　　　晴海勇三、本目雅昭、山本陽子、辻野房子（後に萩玲子）、加藤洋美（後にヒロ実）、
　　　　　　　高山千草、坂巻祥子、渡辺節子、根本嘉、谷川玲子、小野武雄、澄田浩介、新津邦夫、
　　　　　　　山岡正義、土田義雄、山川朔太郎、河合英二郎、ハロルド・S・コンウェイ、北林谷栄、
　　　　　　　高品格、垂水悟郎、鈴木瑞穂、佐野浅夫　●　加藤嘉〔クレジットなし〕、
　　　　　　鈴木俊子〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、白井鋭〔同〕、村上和也〔同〕、
　　　　　　　倉田栄三〔同〕、笹木幸一（後に溝口拳）〔同〕、根本義幸〔同〕、糸賀靖雄〔同〕、
　　　　　　　中庸子？〔同〕、水川国也〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、東郷秀美〔同〕、
　　　　　　　山口吉弘〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、高田栄子〔同〕、平塚仁郎〔同〕、
　　　　　　　里（後に大門）実〔同〕、島村謙二（後に謙次）〔同〕、久松洪介〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、菅原義夫〔同〕、織田俊彦〔同〕、榎木兵衛　〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、秋山耕志？〔同〕、西原泰江〔同〕、新村猛〔同〕、
　　　　　　　二木草之助〔同〕、堀崎二郎〔同〕、加山健次（後に健二）〔同〕、河瀬正敏〔同〕、
　　　　　　　岩谷肇（後に谷隼人）？〔同〕、熱海弘到〔同〕、松丘清司〔同〕、他
　　　　…1948年、帝国（後に三井）銀行東京・椎名町支店で行員12人が毒殺された怪事件と、その
　　　　　犯人と目される画家・平沢貞通（信欽三〔後に欣三〕）と彼の家族（北林谷栄、谷川玲子、柳
　　　　　川慶子）、関係者たちの顛末を、昭和新報社会部のデスク・大野木（鈴木瑞穂）、キャップ・
　　　　　小田（藤岡重慶）、武井〔・ショウイチ〕（内藤武敏）をはじめとする記者たち（庄司永建、
　　　　　井上昭文、木浦佑三、平田大三郎、他）の視点からドキュメントタッチで描いています。笹森
　　　　　礼子さんの役は、生き残った行員・村上正枝（後に武井と結婚）、山本陽子さんの役は、やは
　　　　　り同僚で生き残った平野英子。毒を飲まされるシーンの撮影での液体は、カルピスだったそう
　　　　　ですが、出演者たちのリアルな反応を写すために、監督がこっそりウォッカを入れさせたそう
　　　　　です（笑）。知らずに飲んだ笹森礼子さんは、喉がピリピリしてギョッとされたのだとか（笑
　　　　　）。また、巻頭に登場する後ろ姿だけの真犯人に扮しているのは、容貌と声から加藤嘉さんで
　　　　　はないかと判断しています。《情報提供／NOBOさん》

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　　　噂の風来坊
　　　　監督／野口晴康　脚本／星川清司、石森史郎　撮影／柿田勇　音楽／河辺公一
　　　　出演／二谷英明、笹森礼子、朝風みどり（後に西尾美栄子〔西尾三枝子とは別人〕）、
　　　　　　　平田大三郎、沢本忠雄、郷エイ治、藤村有弘、土方弘、深水吉衛、雪丘恵介、嵯峨善兵、
　　　　　　　伊藤寿章（後に澤村昌之助）、河上信夫（後に喜史朗）、弘松三郎、小泉郁之助、
　　　　　　　橘田良江、河野弘、白樹栞、相原巨典、木下雅弘、緑川宏、赤司健介、志方稔、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、里（後に大門）実、河野弘、玉井謙介、二木草之助、
　　　　　　　高瀬将敏〔技斗〕、他
　　　　…樫原一郎原作作品。立川の町。ヤクザ一家七人を皆殺しにし、完全なアリバイで当局の追及も
　　　　　逃れたという、その道では有名な檳〔“ビン”でしょう〕悟郎（二谷英明）が神戸からやって
　　　　　来て、大関源吾（小泉郁之助）率いる大関組に入る。敵対する幡ケ谷組のボス・幡ケ谷銀作（
　　　　　河野弘）や幹部たちが焼死体となり、次には猿丸丈吉（嵯峨善兵）の一家や用心棒の松村（平
　　　　　田大三郎）、密輸ルートのボス・喜屋武豪（藤村有弘）とも戦うというのが大筋。笹森礼子さ
　　　　　んの役は、ホテルのクローク係・叶ヒロミ、朝風みどり（後に西尾美栄子〔西尾三枝子とは別
　　　　　人〕）さんの役は、クラブのマダム・若林峡子。《情報提供／NOBOさん》

　　　猟人日記
　　　　監督／中平康　脚本／浅野辰雄　撮影／山崎善弘　音楽／黛敏郎
　　　　出演／仲谷昇、戸川昌子、北村和夫、十朱幸代、岸輝子、山本陽子、稲野和子、小園蓉子、
　　　　　　　高須賀夫至子、高田敏江、山田吾一、南寿美子、小泉郁之助、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、鈴木瑞穂、日野道夫、松下達夫、庄司永建、
　　　　　　　辻野房子（後に萩玲子）、茂手木かすみ、岩崎トヨコ、玉村駿太郎、神山勝、河合健二、
　　　　　　　天坊準、長弘、高野誠二郎、葵真木子、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、英原穣二、原恵子、須田喜久代、森みどり、北出桂子、
　　　　　　　高山千草、大谷木洋子、西原泰江、谷川玲子、青木富夫、久遠利三、柴田新三、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、二木草之助、三樹高雄、野村隆、緑川宏、東郷秀美、松丘清司、
　　　　　　　秋山耕志、三笠鉄郎（後に池沢竜）、押見史郎、井田武（後にいだたけ志）、織田俊彦、
　　　　　　　石丘伸吾、守屋徹、水川国也、藤野宏、浜口竜哉、桂小かん、松井健三、
　　　　　　　吉田毅（後に沖田駿一）、藤沢健男、岩谷肇（後に谷隼人）、
　　　　　　　ペドロ小宮山（ペドロ・フェルナンデス）、東喜代駒、中尾彬、三橋敏男、
　　　　　　　丸山（後に美輪）明宏、田鶴浜弘、小池朝雄〔ナレーター〕　●
　　　　　　　大庭喜儀？〔クレジットなし〕、平塚仁郎〔同〕、河合英二郎〔同〕、立川博？〔同〕、
　　　　　　　露木護〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、山川朔太郎〔同〕、小野武雄〔同〕、
　　　　　　　加瀬かをる？〔同〕、菅原義夫〔同〕、山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）〔同〕、
　　　　　　　高田栄子〔同〕、園田健夫〔同〕、新津邦夫〔同〕、本間節子〔同〕、山岡正義〔同〕、
　　　　　　　水城英子〔同〕、他
　　　　…戸川昌子原作作品。大会社・関西物産の会長の娘婿で昭和精機の電子計算機の技師である本田
　　　　　一郎（仲谷昇）は、東京へ出張する際には、アルジェリア人・ソーブラと名乗ったりして、女
　　　　　性をハントする目的から、一流ホテルと安アパートとの二重生活を行ない、また関係した女性
　　　　　のことを“猟人日記”なる日記に記している。ある日、関係したスーパーマーケットに勤める
　　　　　津田君子（茂手木かすみ）やオールドミスのタイピスト・相川房子（稲野和子）、美大生の小
　　　　　杉美津子（高須賀夫至子）が殺され、一郎に容疑がかかる。真犯人は、一郎の子供を妊娠して
　　　　　自殺した極東生命のキーパンチャー・尾花けい子（山本陽子）の姉であるつね子（小園蓉子）
　　　　　だと思われたが、実は奇形児を産んだ後、ノイローゼになっていた一郎の妻・種子（戸川昌子
　　　　　）が日記を読み、殺したつね子に化けて復讐をしていたことが判るというのが大筋。十朱幸代
　　　　　さんの役は、一郎を担当する弁護士・畑中健太郎（北村和夫）の助手・藤睦子、辻野房子（後
　　　　　に萩玲子）さんの役は、一郎と関係のあった19歳の松田京子。“The Hunter's Diary”の英
　　　　　語題名があるようです。1969年には香港で中平康監督が楊樹希〔ヤン・スーシー〕名義で『
　　　　　猟人』“猟人／Diary of a Lady Killer”としてリメイクされています。出演／金漢〔Jin Han
　　　　　〕、方盈〔ファン・イン／Fang Ying〕（女優）、杜娟〔マーガレット・トゥ・チュアン／
　　　　　Du Juan〕（女優）、范麗〔ファニー・ファン・リー／Fan Li〕（女優）、馬海倫、方逸華〔
　　　　　モナ・フォン〕（女優）、他。撮影は新東宝映画やブルース・リーさんの映画で有名な西本正
　　　　　（賀蘭山／ホー・ランシャン名義で）さん。《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

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　　　黒い太陽
　　　　監督／蔵原惟繕　脚本／山田信夫　撮影／金宇満司〔岩波映画〕　音楽／黛敏郎
　　　　出演／川地民夫、チコ・ローランド、千代侑子、大滝秀治、新田昌玄、山田禅二、
　　　　　　　藤竜也〔新人〕、井東柳晴、久遠利三、黒田剛、榎木兵衛、澄川透、千代田弘、野村隆、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）、石崎克巳、山本正明、熱海弘司、岩谷肇（後に谷隼人）、
　　　　　　　晴海勇三、杉浦公司、織田俊彦、山口吉弘、高山千草、森みどり、茂手木かすみ、
　　　　　　　佐々木真二、菅原義夫、渡辺節子、中根実、永沢伸介　●
　　　　　　　本間節子〔クレジットなし〕、マックス・ローチ四重奏団（マックス・ローチ、
　　　　　　　クリフォード・ジョーダン、ロニー・マシューズ、エディ・カーン）〔同〕、
　　　　　　　アビー・リンカーン〔同〕、土田義雄〔同〕、伊達満？〔同〕、山岡正義〔同〕、
　　　　　　　新村猛？〔同〕、藤野宏？〔同〕、葵真木子〔同〕、宮沢尚子〔同〕、
　　　　　　　ウィリアム・バッソン〔同〕、山本陽子〔同〕、大谷木洋子〔同〕、
　　　　　　　岩沢昭栄？〔同〕、他
　　　　…河野典生原作《腐ったオリーブ》の映画化作品。壊れたカトリック教会（渋谷道玄坂あたり？
　　　　　）で犬のモンクと暮らす、黒人を愛しジャズに心酔している青年・明〔メイ〕（川地民夫）。
　　　　　ある日、機関銃で同僚を殺したらしい米軍の黒人脱走兵・ギル（チコ・ローランド）が教会へ
　　　　　逃げ込んで来て、彼に脅され逃避行の手助けをさせられるというのが大筋。最後には追い詰め
　　　　　られたギルは、晴海埠頭の倉庫の屋上からアドバルーンで空へ去っていきます…アドバルーン
　　　　　で去るとはいえ、これは鈴木清順監督作品ではありません（笑）。千代侑子さんの役は、明の
　　　　　知り合いの娼婦・ユキ、藤竜也さんの役は、明の仲間の一人。また、明が仲間たちと集うジャ
　　　　　ズバー“ニグロ”の従業員（レコードをかけたりしています）としてチラッと顔を見せておら
　　　　　れるのは、山本陽子さんです。一瞬ですが、目立っています。ニューフェイスの修行中なので
　　　　　しょう。《情報提供／ツカさん》

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　　　夕陽の丘
　　　　監督／松尾昭典　脚本／山崎巌、国弘威雄　撮影／萩原泉　音楽／池田正義
　　　　出演／石原裕次郎、浅丘ルリ子〔二役〕、和田浩治、名古屋章、中谷一郎、細川ちか子、
　　　　　　　井上昭文、深江章喜、柳瀬志郎、長弘、野呂圭介、若原初子、原恵子、天草四郎、
　　　　　　　槙杏子、沢美鶴、山口吉弘、倉田栄三、守屋徹、田畑善彦、岩手征四郎、久松洪介、
　　　　　　　中平哲仟、立川博、水川国也、永沢伸介、島本輝男、ジェン・ハワード、
　　　　　　　笛田直一〔所作指導〕、峰三平〔技斗〕　●　水城英子〔クレジットなし〕、
　　　　　　　菅原義夫〔同〕、伊達満？〔同〕、英原穣二〔同〕、織田俊彦〔同〕、渡辺節子〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）？〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）？〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、本目雅昭〔同〕、佐々木真二〔同〕、樽井釉子〔同〕、
　　　　　　　新村猛〔同〕、中庸子〔同〕、吉田毅（後に沖田駿一）〔同〕、田中滋〔同〕、
　　　　　　　加瀬かをる？〔同〕、小野武雄〔同〕、熱海弘到〔同〕、石川恵一〔同〕、
　　　　　　　大庭喜儀〔同〕、榎木兵衛〔同〕、八代康二（後に康次）〔同〕、三樹高雄〔同〕、
　　　　　　　露木護〔同〕、白井鋭？〔同〕、東郷秀美〔同〕、久遠利三〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　二木草之助？〔同〕、宮川敏彦〔同〕、和田美登里（後にみどり）〔同〕、
　　　　　　　山本陽子？？？〔同〕、西尾三枝子？？？〔同〕、高山千草〔同〕、他
　　　　…三年前まではバンドマスターだった仙波興行のヤクザ・篠原健次（石原裕次郎）は、敵対する
　　　　　柏木組の組長を刺殺して入獄中である兄貴分の森川（中谷一郎）の愛人・長島聖子（浅丘ルリ
　　　　　子）と深い仲になっていた。そのことを森川に告げると言って聖子に迫る串田（名古屋章）を
　　　　　撃ってケガをさせてしまった健次を、聖子は故郷である函館に住む妹・易子〔ヤスコ〕（浅丘
　　　　　ルリ子〔二役…双子ではなさそう〕）の元へ逃がし、自分も後から追うことにする。遠縁の小
　　　　　芝家に下宿している易子は、函館の百貨店・棒二森屋〔ぼうにもりや〕のエスカレーター嬢で
　　　　　姉とは違って純情な娘だった。出獄してきた森川は逃げた聖子を追って、やはり函館に現われ
　　　　　るが、柏木組の放った殺し屋・吉良（井上昭文。この苗字は“キラー”の洒落？）に狙われる
　　　　　ことになる。健次を愛するあまり、聖子は森川を裏切って吉良に森川の居場所を教える（健次
　　　　　「兄貴を売ることだけはさせない」）。森川の行き先を追った健次が競馬場に着くと、吉良は
　　　　　すでに森川に殺されている。森川も重傷を負っていたが健次に銃を向ける。わざとハズして撃
　　　　　つ健次だが、森川の弾丸も健次をハズし、後ろから来た聖子を撃っていた（浅丘ルリ子さんが
　　　　　撃たれてハデに倒れるという絵柄は珍しいでしょう）。森川は健次を恨んでいたのではなく、
　　　　　聖子の裏切りに復讐したわけですね。この後、主人公は易子を残し、北海道を去っていきます
　　　　　。ここでは浅丘ルリ子さんが、ヤクザの愛人であるしたたかな女性と、純情な娘を演じ分けて
　　　　　いて光っています。石原裕次郎さんとの掛け合いの主題歌も魅力的。厳密には“ムードアクシ
　　　　　ョン”という言葉が初めて使われた作品のようです。また、競馬場帰りの主人公たちが入る居
　　　　　酒屋“たこ八”に貼ってあるビールのポスターのモデルは、清水まゆみさんです。菊村到原作
　　　　　《男の歌》を映画化。《情報提供／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　潮騒
　　　　監督／森永健次郎　脚本／棚田吾郎、須藤勝人　撮影／松橋梅夫　音楽／中村淳真
　　　　出演／吉永小百合、浜田光夫、清川虹子、平田大三郎、石山健二郎、清水将夫、高橋とよ、
　　　　　　　菅井一郎、松尾嘉代、原恵子、鴨田喜由、青木富夫、宮原徳平、神山勝、天坊準、
　　　　　　　衣笠真寿男、千代田弘、白井鋭、澄川透、光沢（後に光）でんすけ、里（後に大門）実、
　　　　　　　榎木兵衛、高田栄子、渡辺節子、川口道江、若葉めぐみ（後に椿麻里）、高緒弘志、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）、菊田一郎、三浜元、藤井昭雄、式田賢一、土田義雄、
　　　　　　　渡辺克則、石坂博、森重考、前野霜一郎、天坊準〔方言指導〕　●
　　　　　　　小池朝雄〔クレジットなし〕、熱海弘到〔同〕、堀崎二郎〔同〕、会田為久？〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、二木草之助〔同〕、河合英二郎〔同〕、平塚仁郎〔同〕、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）〔同〕、高山千草〔同〕、佐川明子〔同〕、清水千代子〔同〕、
　　　　　　　英原穣二〔同〕、玉井謙介〔同〕、他
　　　　…説明不要の三島由紀夫原作作品。伊勢湾に浮かぶ小島・神島（人口1,400人、周囲約4km足
　　　　　らず）の神島丸の船主の末の娘・宮田初江（吉永小百合）とその恋人になる漁師・久保新治（
　　　　　浜田光夫）の物語。嵐の日に監的哨〔かんてきしょう〕（戦時中、高射砲の着弾点を確認する
　　　　　ために建てられた）の跡で逢う約束をした初江と新治が、濡れた体をたき火で暖めるシーンが
　　　　　有名ですよね。松尾嘉代さんの役は、島にある燈台の燈台長（清水将夫）の娘で、新治に好意
　　　　　を持っている千代子。“The Sound of the Waves”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　5月

　　　河内ぞろどけち虫
　　　　監督／舛田利雄　脚本／笠原良三　撮影／萩原憲治　音楽／伊部晴美
　　　　出演／宍戸錠、山内賢、川地民夫、小高雄二、谷村昌彦、山田吾一、中村是好、笠置シヅ子、
　　　　　　　殿山泰司、鉄砲光五郎〔テイチク〕、武藤章生、堀恭子、白樹栞、神戸瓢介、
　　　　　　　上田吉二郎、杉江弘（後に杉山弘太郎）、安田（後に大楠）道代、堺美紀子、福田トヨ、
　　　　　　　宮原徳平、玉村駿太郎、柳瀬志郎、紀原土耕、市村博、黒田剛、千代田弘、榎木兵衛、
　　　　　　　荒井岩衛、峰三平、近江大介、水木京二（後に京一）、村上知也（正しくは和也）、
　　　　　　　戸波志朗、三杉健、高橋明、山岡正義、本目雅昭、傍田勉、高宮克己、小泉博史、
　　　　　　　中根実、沢井昭夫、神戸瓢介〔方言指導〕、高瀬将敏〔技斗〕、伊藤雄之助、
　　　　　　　南田洋子　●　小林亘〔クレジットなし〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、
　　　　　　　東郷秀美〔同〕、二木草之助〔同〕、糸賀靖雄〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、宮川敏彦？〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、茂手木かすみ〔同〕、
　　　　　　　中庸子〔同〕、大塚トミエ〔同〕、樽井釉子〔同〕、漆沢政子〔同〕、守屋徹〔同〕、
　　　　　　　立石日佐子〔同〕、押見史郎〔同〕、橘田良江〔同〕、菅原義夫〔同〕、
　　　　　　　田畑善彦〔同〕、岩手征四郎〔同〕、根本義幸〔同〕、山口吉弘〔同〕、立川博〔同〕、
　　　　　　　熱海弘到〔同〕、渡辺節子？〔同〕、吉田毅（後に沖田駿一）？〔同〕、
　　　　　　　二階堂郁夫？〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、
　　　　　　　露木護〔同〕、大谷木洋子〔同〕、根本嘉？〔同〕、堀崎二郎〔同〕、倉田栄三〔同〕、
　　　　　　　笹木幸一（後に溝口拳）〔同〕、晴海勇三〔同〕、中平哲仟〔同〕、水川国也〔同〕、
　　　　　　　秋山耕志〔同〕、杉浦公司〔同〕、赤司健介〔同〕、瀬山孝司〔同〕、柴田新三〔同〕、
　　　　　　　野村隆？〔同〕、玉井謙介〔同〕、坂巻祥子？〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）？〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、他
　　　　…大阪の河内地方に住む侠客気取りで喧嘩っぱやい大西仁助（宍戸錠）と多度吉（川地民夫）、
　　　　　永三（山内賢）の三兄弟が主人公となる“河内ぞろ”シリーズ第1作。小料理屋“折鶴”の女
　　　　　将・お沢（南田洋子）と結婚した仁助は、彼女の父・徳平（上田吉二郎）が営む八百徳食料品
　　　　　店を継ぐが、喧嘩自慢で有名になり“放出〔ハナテン〕の親分”と呼ばれることに。次男の多
　　　　　度吉は農家を継いでいるが、やはり侠客気取りで通称は“薮下〔ヤブシタ〕（大西家のある地
　　　　　名）の親分”。三男の永三は外国航路の船員となって帰国するヤクザ者。とにかくこの三人は
　　　　　ケチで、父の遺産を奪い合ったりするが、事件が起こると共同で対処するという仲の良さも持
　　　　　ち合わせています。小高雄二さんの役は、仁助の縄張りで賭場を開くヤクザの親分・“ハジキ
　　　　　の林蔵”、堀恭子さんの役は、伊勢古市にある花街の娼妓、白樹栞さんの役は、“ハジキの林
　　　　　蔵”の愛人で、その子分の末吉（山田吾一）と駆け落ちをするお〔キミ〕。ここでは大映の専
　　　　　属になる前の安田（後に大楠）道代さんも多度吉の恋人で後に妻になるかき氷屋の店員・お芳
　　　　　の役で出演されています。大映『悪名』シリーズでも有名な今東光原作《河内ぞろ》の映画化
　　　　　作品。72年には東映で、『ゾロ目の三兄弟』としてリメイクされ、小林旭さんが主演してい
　　　　　ます。小林旭さんと宍戸錠さんが同じ役を演じているというのは、面白いですね。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　若い港
　　　　監督／柳瀬観　原作／松浦健郎　脚本／酒井尽三、上野研一、銀座三十五　撮影／藤岡粂信
　　　　音楽／河辺公一、池田正義
　　　　出演／山内賢、和泉雅子、三田明〔ビクター〕、平尾昌章（後に昌晃）〔ビクター〕、
　　　　　　　伊藤アイコ〔ビクター〕、トリオ・こいさんず〔ビクター〕、杉山俊夫、
　　　　　　　西尾三枝子〔新人〕、長谷百合、高品格、市川好郎（後に好朗）、郷エイ治、初井言栄、
　　　　　　　相馬幸子、下元勉、相原巨典、杉山元、榎木兵衛、神山勝、亀山靖博、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、鴨田喜由、鍵山順一、石崎克巳、山本正明、
　　　　　　　岩谷肇（後に谷隼人）、本目雅昭、高緒弘志、志方稔、河瀬正敏、二木草之助、
　　　　　　　菊田一郎、杉浦公司、水川国也、園田健男、涌田友彦、吉田毅（後に沖田駿一）、
　　　　　　　守屋徹、茂手木かすみ、加藤洋美（後にヒロ実）、副島稔夫、佐々木真二、沢井昭夫、
　　　　　　　根本義幸、矢頭昌宏、桂小かん　●　岩沢昭栄〔クレジットなし〕、
　　　　　　　加瀬かをる？〔同〕、片山順男〔同〕、浜口竜哉〔同〕、島本輝男〔同〕、
　　　　　　　北上忠行〔同〕、加山健次（後に健二）〔同〕、松井健三〔同〕、根本嘉〔同〕、
　　　　　　　辻野房子（後に萩玲子）？〔同〕、大庭喜儀〔同〕、山本陽子〔同〕、
　　　　　　　横田陽子（後に楊子）〔同〕、新津邦夫〔同〕、北出桂子〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　森みどり〔同〕、土田義雄〔同〕、小野武雄〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）〔同〕、恩田恵子？〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、
　　　　　　　緑川宏〔同〕、二階堂郁夫〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、中庸子〔同〕、他
　　　　…静岡県南海市にあるという男子校・南海高校のブラスバンド部でトランペットを受け持つ山口
　　　　　健（山内賢）と水戸明（三田明）は、近くの女子校・ロザリオ学園のバトン部の三年生の谷道
　　　　　子（和泉雅子）と毛利圭子（西尾三枝子）、一年生の江藤アイ子（伊藤アイコ）から合同練習
　　　　　を申し込まれる。文化祭は無事成功し、商船大学に合格した健と明は横浜港から船に乗って旅
　　　　　立って行くというのが大筋。長谷百合さんの役は、南海高校の卒業生である貝塚登（平尾昌章
　　　　　〔後に昌晃〕）の家に下宿するロザリオ学園の教師・白川マヤ。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　生きている狼
　　　　監督／脚本／井田探　脚本／芦沢俊郎、小山崎公朗　撮影／中尾利太郎　音楽／山本丈晴
　　　　出演／小林旭、笹森礼子〔二役〕、長内美那子、郷エイ治、草薙幸二郎、高品格、弘松三郎、
　　　　　　　佐野浅夫、河上信夫（後に喜史朗）、新井麗子、野呂圭介、加原武門、玉村駿太郎、
　　　　　　　山田禅二、井東柳晴、伊豆見雄（後に英輔）、紀原土耕、荒井岩衛、
　　　　　　　水木京二（後に京一）、河野弘、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、水森久美子、
　　　　　　　加藤洋美（後にヒロ実）、高山千草、漆沢政子、茂手木かすみ、高田栄子、三浜元、
　　　　　　　二階堂郁夫、秋山耕志、三杉健、沢美鶴、平塚仁郎、二木草之助、藤沢健男、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）、桂小かん、赤司健介、樽井釉子、宮沢尚子、水城英子、
　　　　　　　大庭喜儀、土田義雄、山川朔太郎、根本義幸、深町真喜子（後に真樹子）、
　　　　　　　笛田直一〔遊侠所作指導〕、高瀬将敏〔技斗〕、芦田伸介、菅井一郎、二本柳寛、
　　　　　　　桂小金治　●　村上和也〔クレジットなし〕、里（後に大門）実〔同〕、
　　　　　　　早川由記〔同〕、北出桂子〔同〕、森みどり〔同〕、渡辺節子〔同〕、小野武雄〔同〕、
　　　　　　　澄川透〔同〕、三船好重〔同〕、立石日佐子〔同〕、新津邦夫〔同〕、谷川玲子〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、澄田浩介〔同〕、大塚トミエ〔同〕、藤井昭雄〔同〕、
　　　　　　　清水千代子〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、
　　　　　　　伊藤浩？〔同〕、西尾三枝子〔同〕、本目雅昭〔同〕、高緒弘志〔同〕、
　　　　　　　西原泰江〔同〕、鈴木俊子〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、坂巻祥子〔同〕、
　　　　　　　三樹高雄〔同〕、大谷木洋子〔同〕、松丘清司〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、岩手征四郎〔同〕、志方稔〔同〕、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）〔同〕、榎木兵衛〔同〕、瀬山孝司〔同〕、田畑善彦〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、中平哲仟〔同〕、他
　　　　…大正末期の吉原。岡山の旧家の息子ながら、左腕に花魁の彫り物がある主人公・“おいらん権
　　　　　八〔ゴンパ〕”こと山口明夫（小林旭）は、口入れ屋に騙されて遊廓に売られた妹・早苗（笹
　　　　　森礼子）を探している。遊郭・東雲楼では、妹と似たような境遇の薄幸の女郎・お信〔のぶ〕
　　　　　（長内美那子）と出会う。そんな彼女は母親の死に目に会うために房州の漁師町へ帰るが、遊
　　　　　郭を牛耳る宮本組の親分・宮本（二本柳寛）や口入れ屋の丸徳本店の主人・六造（佐野浅夫）
　　　　　、その手下の女衒・銀次（高品格）たちに殺される。そして、六造と銀次が、実は早苗を女郎
　　　　　屋へ売り飛ばした犯人だと知り、ついに彼らを倒し、妹を取り返すまでを描いています。ここ
　　　　　では笹森礼子さんが二役を演じ、主人公が世話になる浅草あたりを仕切る村田組の親分・村田
　　　　　（芦田伸介）の娘・千恵にも扮しています（ラスト、その二人が別れのシーンを演じます）。
　　　　　草薙幸二郎さんの役は、最後には主人公の味方をする肺病病みの殺し屋・“投げドスの健”、
　　　　　有田双美子（後に築紫リナ／歌手）さんの役は、口減らしのために東雲楼に雇われる百姓の娘
　　　　　・おせい、郷エイ治さんの役は、宮本の一の子分・内藤。また、西尾三枝子さんが、クレジッ
　　　　　トなしで、主人公が妹を探すために乗る仙台行きの列車内で隣に座っている娘に扮しておられ
　　　　　ます。この時期に西尾三枝子さんがクレジットなしのエキストラ出演というのですから、公開
　　　　　が遅れていたのかもしれませんね？？？。“Wolf of The Gay Cuarter”の英語題名があるよ
　　　　　うです。《情報提供／由美子さん／NOBOさん》

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　　　肉体の門
　　　　監督／鈴木清順　脚本／棚田吾郎　撮影／峰重義　音楽／山本直純
　　　　出演／宍戸錠、和田浩治、野川由美子、石井富子（後にトミコ）、松尾嘉代、河西都子、
　　　　　　　富永美沙子、玉川伊佐男、チコ・ローランド、江角英明、長弘、野呂圭介、堺美紀子、
　　　　　　　重盛輝江（後にてる江）、八代康二（後に康次）、野村隆、柴田新三、久松洪介、
　　　　　　　高橋明、平塚仁郎、水川国也、高緒弘志、緒方葉子、横田陽子（後に楊子）、北出桂子、
　　　　　　　中庸子、若葉めぐみ（後に椿麻里）、会田為久、沢井昭夫、根本義幸、藤井昭雄　●
　　　　　　　新津邦夫〔クレジットなし〕、岩沢昭栄？〔同〕、樽井釉子〔同〕、森みどり〔同〕、
　　　　　　　加瀬かおる？〔同〕、渡辺節子〔同〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、山岡正義〔同〕、
　　　　　　　三樹高雄？〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、佐川明子〔同〕、
　　　　　　　大谷木洋子〔同〕、大塚トミエ〔同〕、川口道江？〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）〔同〕、鈴村益代〔同〕、押見史郎〔同〕、
　　　　　　　水木京二（後に京一）〔同〕、茂手木かすみ〔同〕、林浩子（後に泰江）〔同〕、
　　　　　　　西原泰江〔同〕、澄田浩介〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、三杉健〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、立川博〔同〕、今村弘〔同〕、永沢伸介〔同〕、浜口竜哉？〔同〕、
　　　　　　　千代田弘〔同〕、高田栄子〔同〕、河合英二郎〔同〕、須田喜久代〔同〕、
　　　　　　　二木草之助〔同〕、水城英子〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、
　　　　　　　藤沢健男〔同〕、菊田一郎〔同〕、他
　　　　…田村泰次郎原作作品。終戦直後の東京で、したたかに生きる街娼“ボルネオ・マヤ”（野川由
　　　　　美子）と彼女を取り巻く娼婦仲間たちや、復員兵・伊吹新太郎（宍戸錠）、闇市に救う吉野組
　　　　　のチンピラ・阿部（和田浩治）たちの姿を描いています。ヒロインである五人の街娼たちを色
　　　　　分けしている点が印象的だとされていますが、主人公である“ボルネオ・マヤ”は緑色、石井
　　　　　富子（後にトミコ）さん扮する“ふうてんお六”は黄色、松尾嘉代さん扮する“ジープのお美
　　　　　乃”は紫色、河西都子さん扮するリーダー格のおせんは赤、富永美沙子さん扮する未亡人の町
　　　　　子は黒（黒い紗の和服）。若葉めぐみ（後に椿麻里）さんの役は、おせんの仲間だがルールを
　　　　　破って髪を切られるおふく（服のイメージ色は白）。“Gate of Flesh”の英語題名があるよ
　　　　　うです。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

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　　　間諜〔スパイ〕中野学校国籍のない男たち
　　　　監督／野口晴康　構成／松浦健郎　脚本／中西隆三、銀座三十五　撮影／岩佐一泉
　　　　音楽／河辺公一
　　　　出演／二谷英明、岩崎加根子、山本陽子〔新人〕、西尾三枝子〔新人〕、藤竜也〔新人〕、
　　　　　　　深江章喜、森塚敏、近藤宏、堀恭子、河野弘、長弘、小泉郁之助、相原巨典、井東柳晴、
　　　　　　　雪丘恵介、平田未喜三、英原穣二、八代康二（後に康次）、伊丹慶治、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、白井鋭、堺美紀子、黒田剛、里（後に大門）実、二木草之助、
　　　　　　　瀬山孝司、玉井謙介、小柴隆（後に尋詩）、緑川宏、露木護、志方稔、山口吉弘、
　　　　　　　戸波志朗、松丘清司、倉田栄三、二階堂郁夫、水森久美子、森みどり、橘田良江、
　　　　　　　樽井釉子、立石日佐子、晴海勇三、浜口竜哉、押見史郎、伊藤浩、高緒弘志、赤司健介、
　　　　　　　山岡正義、ピーター・ウィリアムス、三杉健〔技斗〕、
　　　　　　　斎藤つく造〔中野学校教鞭指導〕　●　桂小かん？〔クレジットなし〕、
　　　　　　　東郷秀美〔同〕、秋山耕志〔同〕、藤野宏〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、
　　　　　　　新村猛〔同〕、熱海弘到？〔同〕、今村弘〔同〕、千代田弘〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、村上和也〔同〕、大倉節美〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、中平哲仟？〔同〕、菅原義夫〔同〕、他
　　　　…戸川幸夫原作《南海の肉弾戦》を映画化。第二次世界大戦の頃、陸軍省情報研究所の卒業生の
　　　　　活躍を描いています。昭和39年に宋明花（山本陽子）が現在の有坂明夫（二谷英明）の前に
　　　　　現れ、明花は母の仇として有坂を殺そうとするのですが、有坂は自分は明花の父であると名乗
　　　　　り、戦争中の回想に続きます。戦争中、中国ゲリラの本拠を探る命令を受けた有坂は、病気の
　　　　　妹・宋玉琴（西尾三枝子）を養っている宋蘭花（岩崎加根子）という女給と知り合い愛し合う
　　　　　ようになるが、実は彼女の兄である医師の宋（森塚敏）はゲリラの首領。最後、有坂はゲリラ
　　　　　に投降するよう説得に行き、娘の明花を叔母である玉琴とともに逃がし、自分は蘭花と砲弾に
　　　　　倒れます。有坂は重症を負いながらも生き長らえ、日本に帰国。明花は、日本人を憎む叔母・
　　　　　玉琴に育てられたため、父のことは知らされず、有坂を仇と教えられて成長し、その玉琴が死
　　　　　んだのを機に日本へ留学して、仇を討とうとしたわけです。堀恭子さんの役は、有坂の同僚・
　　　　　原田中尉（近藤宏）の恋人である中支の待合の芸者・君春。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／臼井隆さん／NOBOさん／中森さん》

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　　6月

　　　何処へ
　　　　監督／脚本／西河克己　脚本／野上龍雄　撮影／高村倉太郎　音楽／池田正義
　　　　出演／高橋英樹、十朱幸代、松原智恵子、平田大三郎、浜村純、土方弘、関千恵子、清川玉枝、
　　　　　　　武智豊子（後に武知杜代子）、十朱久雄、桜京美、石井富子（後にトミコ）、田中筆子、
　　　　　　　紅沢葉子、若原初子、福田トヨ、相馬幸子、相原巨典、木島一郎、井東柳晴、紀原土耕、
　　　　　　　佐々木景子、鈴村益代、三船好重、鈴木三右衛門、宮川俊彦（方言指導も）、桂小かん、
　　　　　　　市原久照（後に久）、森坂秀樹、西原泰江、深町真喜子（後に真樹子）、福田和子、
　　　　　　　茂手木かすみ、菅野直行、小林恒、山室公男、江沢一、出川剛男、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、伊勢たかえ（方言指導）、
　　　　　　　劇団「樹氷〔つららぎ〕」、伊藤雄之助、井上昭文、金子信雄　●
　　　　　　　山岡正義〔クレジットなし〕、林浩子（後に泰江）？〔同〕、田中滋〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）〔同〕、三樹高雄？〔同〕、
　　　　　　　高山千草〔同〕、佐川明子〔同〕、絹川京子？〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、
　　　　　　　吉田勇男（後に朗人）〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）〔同〕、二木草之助？〔同〕、北出桂子〔同〕、山本陽子〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、緑川宏〔同〕、小野武雄？〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、
　　　　　　　須田喜久代〔同〕、森みどり〔同〕、大谷木洋子〔同〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）〔同〕、他
　　　　…松竹や東宝でも映画化されている有名な石坂洋次郎原作作品。作品の面白さは続編が作られた
　　　　　ことからも判るように東宝の加山雄三版のほうが上かもしれません。型破りな教師・伊能琢磨
　　　　　（高橋英樹）が山形県の奥羽中学校に赴任して、“新太郎”（松原智恵子）をはじめとする“
　　　　　花菱”の芸者さんたちや下宿先の出戻り娘・井上伊保子（石井富子〔後にトミコ〕）に好かれ
　　　　　たり、生徒の姉・玉田艶子（十朱幸代）に惚れたり、そんな中で学校の派閥争いに巻き込まれ
　　　　　るという、いわゆる青春ドラマです。宴席のシーンでは、クレジットなしで山本陽子さんが芸
　　　　　者に扮して出演されています。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　太陽西から昇る
　　　　監督／江崎実生　脚本／中島丈博　撮影／横山実　音楽／伊部晴美
　　　　出演／浅丘ルリ子、長谷川明男、槇杏子、平田大三郎、草薙幸二郎、武藤章生、中尾彬、
　　　　　　　柳瀬志郎、杉江弘（後に杉山弘太郎）、榎木兵衛、芦田伸介、設楽香乃、
　　　　　　　茂手木かすみ、市村博、神山勝、他
　　　　…当舎達治原作作品。教授の紹介で小野寺建設の娘・小野寺亜紀（槇杏子）の家庭教師になる小
　　　　　倉康子（浅丘ルリ子）。その家に同居する日下浩（長谷川明男）は、小野寺建設の経理課長だ
　　　　　った父が汚職に巻き込まれ自殺しているため、引き取られているのである。しかし実は小野寺
　　　　　重樹（芦田伸介）の命令で黒田組の幹部・権田竜次（草薙幸二郎）が日下の父を殺していたの
　　　　　だった。それを知られまいとして、小野寺は康子と亜紀を連れてニューヨークへ行こうとする
　　　　が、空港で浩に射殺される。二ヶ月後、ニューヨークから戻った康子は、巣鴨刑務所にいると
　　　　　いう浩に思いを馳せるというのが大筋。ちなみにこの作品の立て看板が、後の『若草物語』で
　　　　　浅丘ルリ子さん扮する高村由紀の実家であるお店の横に立てられています。浅丘ルリ子さんの
　　　　　写真がはっきり出ています（笑）。

　　　赤い殺意
　　　　監督／脚本／今村昌平　脚本／長谷部慶次　撮影／姫田真佐久　音楽／黛敏郎
　　　　出演／春川ますみ、西村晃、露口茂、楠侑子、赤木蘭子（ここでは欄子名義）、北林谷栄、
　　　　　　　北村和夫、小沢昭一、宮口精二、加藤嘉、近藤宏、北原文枝、殿山泰司、加原武門、
　　　　　　　糸賀靖雄、山之辺潤一、久松洪介、井東柳晴、重盛輝江（後にてる江）、三船好重、
　　　　　　　榎木兵衛、青木富夫、鈴村益代、橘田良江、漆沢政子、高山千草、澄田浩介、土田義雄、
　　　　　　　山川朔太郎、漆沢政子〔振付〕、小梨勝■（彬？）〔方言指導〕、結城良熙〔同〕　●
　　　　…東北・仙台近郊のある村。仙台のストリップ劇場“シカゴ”の楽士でドラムを担当していた強
　　　　　盗・平岡（露口茂）に、夫たちの留守中に犯されてしまった貞子（春川ますみ）。しかし、貞
　　　　　子は、その後もしつこく迫る平岡と関係を持つようになる。貞子は、毒薬入りのお茶を飲ませ
　　　　　て平岡を殺そうとするが、飲まそうとする前に心臓に持病があった平岡は発作で死ぬ。貞子は
　　　　　、夫（正式に婚姻届けを出すのはラスト）・高橋吏一（西村晃）に平岡との事を追及されるが
　　　　　、しらを切り通すふてぶてしさを持つ女に変身していた…というのが大筋。封建的な“家”の
　　　　　倫理の重圧に苦しんでいたヒロインがついに目覚めるという展開です。楠侑子さんの役は、吏
　　　　　一の同僚の図書館員で愛人である増田義子、北原文枝さんの役は、高橋家の隣人で、どうやら
　　　　　質屋の旦那（加原武門）の愛人らしい狩原久子。海外での公開題名として、“Intentions of
　　　　　Murder”“Unholy Desire”などがあるようです。《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　7月

　　　死にざまを見ろ
　　　　監督／古川卓巳　脚本／中西隆三　撮影／伊佐山三郎　音楽／鏑木創
　　　　出演／二谷英明、笹森礼子、高品格、山内明、二本柳寛、深江章喜、野呂圭介、弘松三郎、
　　　　　　　上野山功一、岩谷肇（後に谷隼人）〔新人〕、白樹栞、杉江弘（後に杉山弘太郎）、
　　　　　　　榎木兵衛、山之辺潤一、横田陽子（後に楊子）、天坊準、玉村駿太郎、青木富夫、
　　　　　　　宮崎準、八代康二（後に康次）、緑川宏、澄川透、英原穣二、白井鋭、高野誠二郎、
　　　　　　　荒井岩衛、小柴隆（後に尋詩）、三浜元、本目雅昭、田畑善彦、松丘清司、東郷秀美、
　　　　　　　守屋徹、里（後に大門）実、石崎克巳、押見史郎、松井健三、中平哲仟、水川国也、
　　　　　　　浜口竜哉、井田武（後にいだたけ志）、藤井昭雄、林晴生、小野武雄、土田義雄、
　　　　　　　根本義幸、溝口拳、北本和男、漆沢政子〔振付〕、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、他
　　　　…本庁から城南署に赴任して来た刑事・加納悟郎（二谷英明）が、対立する大沢（山内明）率い
　　　　　る大沢興業と二見（山之辺潤一）率いる二見組とを壊滅させようとする。しかし五郎は、アパ
　　　　　ートの隣室に住む夏子（笹森礼子）を強姦しようとした丈二（上野山功一）を叩きのめして、
　　　　　逆に悪玉の罠にはまって丈二殺しの犯人に仕立てられ、刑務所送りに。出所後、大沢に復讐を
　　　　　しようとする五郎だが、大沢は神戸から来た殺し屋で丈二の兄・牧田（深江章喜）に五郎を狙
　　　　　わせるという展開。《情報提供／NOBOさん》

　　　鉄火場破り
　　　　監督／斎藤武市　原作／脚本／甲斐久尊　撮影／萩原憲治　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／石原裕次郎、芦川いづみ、小沢昭一、山茶花究、宇野重吉、井上昭文、加藤嘉、
　　　　　　　菅井一郎、二本柳寛、高品格、名古屋章、深江章喜、弘松三郎、木浦佑三、雪丘恵介、
　　　　　　　天坊準、松本染升、初井言栄、伊藤寿章（後に澤村昌之助）、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、木島一郎、鴨田喜由、鈴木三右衛門、柳瀬志郎、長弘、
　　　　　　　片桐恒男、青木富夫、高野誠二郎、澄川透、英原穣二、八代康二（後に康次）、白井鋭、
　　　　　　　黒田剛、二木草之助、神山勝、光沢（後に光）でんすけ、近江大介、
　　　　　　　水木京二（後に京一）、三樹高雄、河瀬正敏、久遠利三、榎木兵衛、千代田弘、
　　　　　　　柴田新三、晴海勇三、高橋明、田畑善彦、岩手征四郎、倉田栄三、守屋徹、清水千代子、
　　　　　　　二階堂郁夫、菊田一郎、立川博、桂小かん、石井浩、石岡寿一、峰三平〔技斗〕　●
　　　　　　　須田喜久代〔クレジットなし〕、山口吉弘〔同〕、北上忠行〔同〕、平塚仁郎〔同〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、茂手木かすみ〔同〕、押見史郎〔同〕、
　　　　　　　織田俊彦〔同〕、緑川宏〔同〕、新津邦夫〔同〕、伊達満〔同〕、山岡正義〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、小野武雄〔同〕、沢美鶴〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、島村謙二（後に謙次）〔同〕、宮川敏彦〔同〕、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、石丘伸吾〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）〔同〕、菅原義夫〔同〕、大庭喜儀？〔同〕、園田健夫〔同〕、
　　　　　　　橘田良江〔同〕、澄田浩介〔同〕、高田栄子〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、
　　　　　　　新村猛〔同〕、和田美登里（後にみどり）〔同〕、宮沢尚子〔同〕、三船好重〔同〕、
　　　　　　　高山千草〔同〕、藤野宏〔同〕、本目雅昭〔同〕、伊藤浩〔同〕、早川由記〔同〕、
　　　　　　　鈴木俊子〔同〕、緒方葉子？〔同〕、大谷木洋子〔同〕、藤井昭雄〔同〕、
　　　　　　　藤沢健男〔同〕、糸賀靖雄〔同〕、永沢伸介〔同〕、谷川玲子〔同〕、今村弘〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、堀崎二郎〔同〕、露木護〔同〕、溝口拳〔同〕、
　　　　　　　佐々木真二〔同〕、東郷秀美〔同〕、秋山耕志〔同〕、中庸子〔同〕、絹川京子〔同〕、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔同〕、村上和也〔同〕、式田賢一〔同〕、佐川明子〔同〕、
　　　　　　　里（後に大門）実〔同〕、会田為久〔同〕、加藤洋美（後にヒロ実）？〔同〕、
　　　　　　　水森久美子？〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、三浜元〔同〕、玉井謙介〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）？〔同〕、山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）？〔同〕、
　　　　　　　横田陽子（後に楊子）？〔同〕、根本義幸〔同〕、島本輝男〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）〔同〕、他
　　　　…大正の頃、親譲りの勘の良さを武器に、サイコロ勝負で賭博渡世を生きる博徒の“関東政〔カ
　　　　　ントウマサ〕”（背中に鶴の彫り物がある）こと清川政二郎〔マサジロウ。ただし、白田組で
　　　　　仁義を切った時にはセイジロウ。おそらくミス？〕（石原裕次郎）。今では武田屋で人力車の
　　　　　車夫をしている父・“壷振りの源”（宇野重吉）のライバルだったイカサマ賭博師“カミソリ
　　　　　の竜”（山茶花究）と勝負することになる。そこへ、“壷振りの源”が現われ、竜と勝負をし
　　　　　て勝つが、実は竜はわざと負けたらしく、雇主である悪玉・卜辺〔ウラベ〕（二本柳寛）たち
　　　　　に殺される。弟分だった“宮前の藤田〔トウタ〕”こと藤田三吉（小沢昭一）もこの悪玉たち
　　　　　に殺されているので、ついに主人公が仇討ちをするというのが大筋。芦川いづみさんの役は、
　　　　　芸者・千鶴（後に主人公の妻、そしてイカサマ博徒の別当〔名古屋章〕の愛人に）こと〔コマ
　　　　　ヨ〕。出演者の数は多いのですが、第二ヒロインと言えるような人が登場しませんので、その
　　　　　点の華やかさには欠けるかもしれません。
　　　　　“関東政”「一度ふったサイコロは二度と元へは戻れやしねえ」
　　　　　シナリオの段階でのタイトルは『鉄火場』。英語題名は“Gamblers Blood”のようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／ちゃんゆうさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　風と樹と空と
　　　　監督／松尾昭典　脚本／三木克巳（井手俊郎）　撮影／萩原泉　音楽／池田正義
　　　　出演／吉永小百合、浜田光夫、川地民夫、田代みどり、十朱幸代、山本陽子〔新人〕、
　　　　　　　和田浩治、永井智雄、高橋とよ、加藤治子、菅井きん、中村是好、槙杏子、
　　　　　　　安田（現・大楠）道代、平山こはる、高島稔、桝谷一政、荒木一郎、
　　　　　　　河上信夫（後に喜史朗）、野呂圭介、紀原土耕、椎名伸枝、
　　　　　　　有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、高田栄子、高山千草、福田トヨ、近江大介、
　　　　　　　水木京二（後に京一）、久遠利三〔方言指導も〕、野村隆、伊豆見雄（後に英輔）、
　　　　　　　山口吉弘、二木草之助、藤沢健男、守屋徹、志方稔、桂小かん、茂手木かすみ、
　　　　　　　北出桂子　●　伊藤浩〔クレジットなし〕、松丘清司〔同〕、東郷秀美〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、大塚トミエ〔同〕、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）？〔同〕、熱海弘到〔同〕、西原泰江〔同〕、宮川敏彦〔同〕、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）〔同〕、本間節子〔同〕、島本輝男〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　沢井昭夫？〔同〕、恩田恵子〔同〕、岩沢昭栄？〔同〕、中平哲仟〔同〕、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、今村弘〔同〕、他
　　　　…18歳の沢田多喜子（吉永小百合）は社会勉強のつもりで同級生の手塚新二郎（浜田光夫）た
　　　　　ちと一緒に津軽太田から上京、会社を営む安川（永井智雄）の田園調布の家のお手伝いさんに
　　　　　なります。出発の列車に遅れそうになり、多喜子が「待ってけれー！」（笑）…今回は東北弁
　　　　　を話す吉永小百合さんが見ものです。秘かに恋心を抱いていた高柳〔タカヤギ〕武雄（和田浩
　　　　　治）は大洋化学の社員から東陽物産の社員となり、一緒に上京してきた小石信子（平山こはる
　　　　　）と結婚したり、やはり一緒に上京してきた黒沢（桝谷一政）が同じ会社のエレベーターガー
　　　　　ル・斉藤千絵（山本陽子）と交際していることを知り、何だか仲間に先を越され失望したヒロ
　　　　　インは新二郎に慰められますが、その新二郎こそ勤め先で上司を殴ってしまい、東京の生活に
　　　　　疲れて帰郷することになるという、ほろ苦い結末を迎えます。巻頭、ヒロインの上京仲間の会
　　　　　田かね子に扮する安田（後に大楠）道代さんが、おさげ髪でとても可愛いのです。上野駅に到
　　　　　着した多喜子は、出迎えに来ていた安川家の息子で慶應大学の学生・三郎（川地民夫）に上野
　　　　　のレストラン“精養軒”に連れて行かれて一言。
　　　　　多喜子「カレーライス！」
　　　　　三郎　「せっかく御馳走するんだから、もっとマシなものを食べなさいよ」
　　　　　多喜子「…んだば…カレーの大盛り！」（笑…このシーン、続きも面白い）。
　　　　　ちなみにこのヒロインが上野駅に到着するあたりは、2005年の東宝『ALWAYS 三丁目の夕
　　　　　日』がそっくりですよね（笑）。酔った時の多喜子のセリフ、「何でしゅか？」も可愛く、ラ
　　　　　スト、町内の草野球大会にピンチヒッターで出て三振するシーンも楽しい。急に驚かされると
　　　　　他人を蹴る癖があったり、ご飯を四杯も食べたりする、愉快なヒロインに扮した吉永小百合さ
　　　　　んの魅力満載の石坂洋次郎原作作品です。また、多喜子が安川家の奥様・弓子（加藤治子）と
　　　　　出かけるのは銀座にあるデパート・松坂屋。十朱幸代さんの役は、三郎の恋人で入院中の浅井
　　　　　秀子、槙杏子さんの役は、三郎の妹・澄子（17歳…にしては、やけに大人っぽいイイ女。笑
　　　　　）、田代みどりさんの役は、新二郎の妹で、セーラー服姿も可愛いトミ子、有田双美子（後に
　　　　　築紫リナ／歌手）さんの役は、松坂屋デパートの特選売場の店員。後に65年にNTVでテレビ
　　　　　ドラマとして制作されています。松竹製作ですが、主演は鰐淵晴子さん。共演／木暮実千代、
　　　　　大坂志郎、佐々木功（後にささきいさお）、工藤堅太郎、北林谷栄、青柳三枝子、森川信、園
　　　　　井啓介、香山美子、市川暎子、長沢純、三ツ矢歌子、他。67年には同局で続編『続風と樹と
　　　　　空と』も制作され、主演は同じく鰐淵晴子さん。共演／山本圭、太田博之、工藤堅太郎、北林
　　　　　谷栄、木暮実千代、大坂志郎、佐々木功（後にささきいさお）、青柳三枝子、山東昭子、森川
　　　　　信、松村達雄、池戸良子、他。《情報提供／娯楽映画研究家佐藤利明さん／NOBOさん／賀津新太郎さん》

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　　　鉄腕アトム宇宙の勇者 （虫プロダクション＝日活）
　　　　演出／山本暎一、高木厚、林重行　原作／構成／手塚治虫　脚本／山本暎一、鈴木良武、林重行
　　　　撮影／佐倉紀行、清水達正、広川和行　音楽／高井達雄
　　　　登場キャラクター／アトム（声・清水マリ）、お茶の水博士（声・勝田久）、
　　　　　　　ウラン（声・水垣洋子？）、ヒゲおやじ（声・矢島正明）、
　　　　　　　ブロンズ共和国の長官・ベガ大佐（声・今井和子？）、
　　　　　　　同科学者・ポポ博士（声・高塔正康）、ニセアトム・トム、宇宙局長・モス、
　　　　　　　宇宙防衛隊隊長・コスミ博士、防衛隊長秘書・ハルコ、少年ベム、
　　　　　　　ニコロ星科学者・ビム博士、同・ブム博士、同・ボム博士、ナレーション・谷津勲、他
　　　　…アニメーション。64年7月25日公開。舞台は2004年、アトムが統制を任されているロボッ
　　　　　ト宇宙艇を奪った南太平洋上の人工島にあるブロンズ共和国を倒す。続いて宇宙艇は月へ。ニ
　　　　　コロ星から脱走して来た超高性能爆弾の変身した少年ベムとアトムが、ニコロ星が地球を爆破
　　　　　するために送り込んできた赤い星を止めるため活躍するというのが大筋。手塚治虫先生が、「
　　　　　テレビで放映したものを、そのままスクリーンに映すようなことは絶対許されません」とおっ
　　　　　しゃったらしく、1時間30分の長編映画となっているようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／かわなかのぶひろさん》

　　　ぼくらの冒険旅行“A TRIP OF DANGER” （ユーゴ／シャドラン・フィルム＝日活）
　　　　監督／脚本／マテ・レリヤ　脚本／アントン・インゴリッチ　撮影／ブランコ・ブラジナ
　　　　音楽／ダニロ・ダネフ　日本語版演出／岩下正美
　　　　出演／マリンコ・チヨシッチ（声・江美京子）、ヅラトコ・コバチッチ（声・白川澄子）、
　　　　　　　ジラン・レリヤ（声・小室佳世）、ナレーション／関谷五十二、他
　　　　…Web@作者は、『鉄腕アトム～』がどんな作品の併映作だったのか、ずっと不思議に思って
　　　　　いたのですが、少年たちが主人公である洋画との組み合わせだったとは…納得です。第二次大
　　　　　戦中、ナチに抑留されたユーゴ人で病身の少女・ミリツア（マリンコ・チヨシッチ）が故郷の
　　　　　リンゴが食べたいというので、幼なじみのスラフコ（ヅラトコ・コバチッチ）が年上のヤンコ
　　　　　（ジラン・レリヤ）、途中で巡り会った犬“ワン”とともにナチの攻撃を避けながら徒歩や列
　　　　　車で旅をして、奇跡的に戻ってくる話だとか。1963年度ベニス児童映画祭のゴールデン・ラ
　　　　　イオン賞受賞作品。ちなみに、同年には他にもアメリカ映画『肉体の罠』“LORNA”（製作
　　　　　／イーヴプロ　監督／ラス・メイヤー　主演／ローナ・マイトランド、ジェームズ・グリフィ
　　　　　ス、他）も日活が配給・公開しています（『非行少年』の公開時あたりでしょうか？）。内気
　　　　　な夫に物足りない人妻ローナが一夜の激情に燃え、それに脱獄囚が絡み、混乱の中、錨に胸を
　　　　　刺しつらぬかれ息絶えるという話です。《情報提供／NOBOさん》

　　8月

　　　新.男の紋章度胸一番
　　　　監督／滝沢英輔　脚本／甲斐久尊　撮影／高村倉太郎　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／高橋英樹、和泉雅子、白木マリ（後に万理）、山本陽子〔新人〕、杉山俊夫、
　　　　　　　平田大三郎、近藤宏、安部徹、佐々木孝丸、浜村純、弘松三郎、山田禅二、
　　　　　　　信欽三（欣三）、藤岡重慶、加原武門、鈴木瑞穂、宮部昭夫、鈴木三右衛門、鴨田喜由、
　　　　　　　小泉郁之助、宮原徳平、片桐恒男、神山勝、花村彰則、衣笠真寿男、亀山靖博、河野弘、
　　　　　　　原恵子、阪井幸一朗、荒井岩衛、千代田弘、瀬山孝司、野村隆、伊丹慶治、二木草之助、
　　　　　　　戸波志朗、高橋明、水木京二（後に京一）、河瀬正敏、山口吉弘、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）、松丘清司、藤井重人、永沢伸介、守屋徹、松本源之助〔振付〕、
　　　　　　　大中豊〔刺青〕、（戸波志朗〔同〕）、高瀬将敏〔技斗〕、轟夕起子、小池朝雄、
　　　　　　　桂小金治　●　中平哲仟〔クレジットなし〕、三谷龍男（後に三谷忠雄）〔同〕、
　　　　　　　山岡正義〔同〕、石丘伸吾〔同〕、佐々木真二？〔同〕、石山健二郎〔同〕、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）〔同〕、二階堂郁夫〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、
　　　　　　　石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、赤司健介〔同〕、藤沢健男〔同〕、
　　　　　　　桂小かん〔同〕、織田俊彦〔同〕、土田義雄〔同〕、河合英二郎〔同〕、立川博〔同〕、
　　　　　　　水川国也〔同〕、本目雅昭？〔同〕、露木護〔同〕、東郷秀美〔同〕、中庸子〔同〕、
　　　　　　　本間節子？〔同〕、村上和也？〔同〕、菅原義夫〔同〕、倉田栄三〔同〕、
　　　　　　　近江大介〔同〕、溝口拳〔同〕、玉井謙介〔同〕、橘田良江〔同〕、宮沢尚子〔同〕、
　　　　　　　榎木兵衛〔同〕、式田賢一〔同〕、田畑善彦〔同〕、根本義幸〔同〕、秋山耕志〔同〕、
　　　　　　　村田寿男〔同〕、三樹高雄〔同〕、平塚仁郎〔同〕、宮川敏彦〔同〕、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）〔同〕、大庭喜儀〔同〕、島本輝男〔同〕、堀崎二郎〔同〕、
　　　　　　　小野武雄？〔同〕、高田栄子？〔同〕、晴海勇三？〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、八代康二（後に康次）？〔同〕、英原穣二〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、会田為久〔同〕、
　　　　　　　矢藤昌宏〔同〕、水城英子〔同〕、横田陽子（後に楊子）〔同〕、志方稔〔同〕、他
　　　　…“男の紋章”シリーズ第4作。昭和12年、日支事変が起こった頃が舞台。軍医である陸軍少
　　　　　尉として出征していた大島組の若親分・大島竜次（高橋英樹）が、中国戦線から“虎鮫”（桂
　　　　　小金治。以降、レギュラーに）というやくざ者を新しい子分の一人として連れて帰ってくると
　　　　　ころから始まります。ちなみにこの主人公の住む町の最寄りの駅は、“日比野”という駅です
　　　　　（東京であることは間違いないようですが）。死なせてしまった戦友の清村（亀山靖博）は、
　　　　　ある地方都市・笹塚町の建設業者である清村組の息子で、彼の遺品を届けに行ったその先で、
　　　　　悪玉・佐原徳三（安部徹）と出会い、彼が自分の実母で村田組の組長である村田きよ（轟夕起
　　　　　子）の腹違いの弟であることを知りながらもこれを倒すことになるというのが大筋。山本陽子
　　　　　さんの役は、笹塚の町の実力者である近藤（佐々木孝丸）の娘・菊乃（未婚）、白木マリ（現
　　　　　・万理）さんの役は、清村組の組員の鈴木（宮部昭夫）の内縁の妻である芸者・芳子。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

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　　　さすらいの賭博師〔ギャンブラー〕
　　　　監督／牛原陽一　脚本／山崎巌　撮影／岩佐一泉　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／小林旭、笹森礼子、長内美那子、深江章喜、天坊準、大滝秀治、木浦佑三、松尾嘉代、
　　　　　　　安田（後に森）千永子、下條正巳、堀恭子、河野弘、花村彰則、木島一郎、佐々木景子、
　　　　　　　峰三平、柳瀬志郎、柴田新三、晴海勇三、守屋徹、倉田栄三、橘田良江、茂手木かすみ、
　　　　　　　森みどり、押見史郎、高緒弘志、根本義幸、小山伸一、緒方葉子、渡辺節子、
　　　　　　　有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、アレキサンダー、フランク・スミス、
　　　　　　　スチーブ・マンション、大中豊〔刺青〕、笛田直一〔ダイス指導〕、
　　　　　　　山口養治〔ボクシング指導〕、渡井嘉久男（後に嘉久夫）〔技斗〕、
　　　　　　　おさげ姉妹（クラウン）、西條由美（キング）、牧村純子（後に旬子）（ポリドール）、
　　　　　　　小池朝雄、草薙幸二郎、山形勲　●　中平哲仟〔クレジットなし〕、溝口拳〔同〕、
　　　　　　　立川博〔同〕、高山千草〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、佐川明子〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、水川国也〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　会田為久？〔同〕、志方稔？〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、
　　　　　　　大谷木洋子〔同〕、杉浦公司？〔同〕、加山健次（後に健二）〔同〕、
　　　　　　　佐々木真二？〔同〕、北上忠行？〔同〕、本間節子〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　岩沢昭栄？〔同〕、恩田恵子？〔同〕、河合英二郎〔同〕、本目雅昭〔同〕、
　　　　　　　露木護〔同〕、林浩子（後に泰江）？〔同〕、藤野宏〔同〕、田中滋〔同〕、
　　　　　　　藤沢健男〔同〕、谷川玲子〔同〕、中庸子？〔同〕、横田陽子（後に楊子）〔同〕、
　　　　　　　織田俊彦〔同〕、河瀬正敏〔同〕、松丘清司〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、
　　　　　　　水城英子〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）？〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、榎木兵衛〔同〕、他
　　　　…小林旭さん扮する天才賭博師・氷室浩次（27歳）が全国を旅して悪玉と対決する“賭博師〔
　　　　　ギャンブラー〕”シリーズ第1作。神戸。賭博の争いから兄・健一（木浦佑三）が殺されたた
　　　　　め、氷室は柏田組の賭場に出かけるが、戻ってみると恋人・信子（松尾嘉代）は柏田組の中盆
　　　　　（木島一郎）にマンションから突き落され殺されていた。二年後の横浜。クラブ“サイセリア
　　　　　”でバーテンとして働く氷室は、マダムの庄田早苗（長内美那子）が亡き兄の幼なじみの河村
　　　　　（小池朝雄）率いる河村興業と仲間の浅野（山形勲）率いる浅野不動産から、店の土地を巡っ
　　　　　て狙われていることを知る。二度と賭博に手を出さないことを誓った氷室だが（…いつもその
　　　　　誓いは破られることになるわけですね）、まずは浅野とサシで勝負をして、浅野の営む店を取
　　　　　り上げる。怒った河村は、部下の篠原（草薙幸二郎。実は潜入刑事）に命じて、氷室の右手を
　　　　　潰させるが、大勝負の時は左手を使う（笑）氷室にイカサマも見破られ、全財産を奪われるこ
　　　　　とに…。笹森礼子さんの役は、“サイセリア”の向かいでローザ美容院を営む浅野の娘・倫子
　　　　　〔トモコ〕、安田（後に森）千永子さんの役は、“サイセリア”のホステス・いづみ、堀恭子
　　　　　さんの役は、早苗の亡き兄の妻・文子（早苗とタクシーに同乗している姿のみ）。野村敏雄原
　　　　　作《夜を賭けろ》を脚色。ところで、牧村純子という人は、61年『街から街へつむじ風』で
　　　　　石原裕次郎さんと“銀座の恋の物語”をデュエットされる、あの牧村旬子〔当時、読みはミツ
　　　　　コ〕さんです。2005年現在は牧村旬子〔読みはジュンコ〕名義のようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／かわなかのぶひろさん》

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　　　帰郷
　　　　監督／脚本／西河克己　監督／白鳥信一　脚本／馬場当　撮影／横山実　音楽／池田正義
　　　　出演／吉永小百合、高橋英樹、芦田伸介、渡辺美佐子、玉川伊佐男、堀恭子、原恵子、壇太郎、
　　　　　　　神山勝、高野誠二郎、村田寿男、森塚敏、露木護、吉田毅（後に沖田駿一）、恩田恵子、
　　　　　　　R・シスネーロース、M・ゴンザレス、T・カーリントン、H・ペニヤン、A・ガルシヤ、
　　　　　　　森雅之、高峰三枝子　●　茂手木かすみ？？？〔クレジットなし〕、藤沢健男〔同〕、
　　　　　　　大塚トミエ〔同〕、水森久美子？〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、
　　　　　　　加藤洋美（後にヒロ実）〔同〕、宮沢尚子〔同〕、川口道江〔同〕、水城英子〔同〕、
　　　　　　　高山千草？？？〔同〕、山岡正義〔同〕、秋山耕志？〔同〕、絹川京子？〔同〕、
　　　　　　　東郷秀美〔同〕、今村弘〔同〕、山口吉弘〔同〕、玉井謙介〔同〕、大谷木洋子〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、西原泰江〔同〕、北出桂子〔同〕、他
　　　　…大佛次郎原作作品。《トップレディー》誌を出す雑誌社に勤める守屋伴子〔トモコ〕（20歳
　　　　　。吉永小百合）は、大使館の書記官だった実父・恭吾（森雅之）がキューバの内乱で死んだも
　　　　　のとして、絵画の収集が趣味である東応大学の現代思想学の教授・隠岐達三（芦田伸介）と再
　　　　　婚した母・節子（高峰三枝子）と暮らしている（…ということは、二人の苗字は、現在は戸籍
　　　　　上、“隠岐”なのではないか？という疑問も出てきますが）。しかし、実は実父が生きて帰国
　　　　　していることを知った伴子は、奈良へ向かうことに…。ラスト、恭吾は羽田から旅立って行き
　　　　　、伴子はそれを見送ろうと空港へ向かうのですが、事故のせいで列車が不通となっていて、見
　　　　　送りに行く事が出来ずに諦め、わざと明るく自宅へ戻って来るというのが大筋。高橋英樹さん
　　　　　の役は、東都大学の大学院の生徒で古書店“古文堂”と“日中親善協会事務局”でアルバイト
　　　　　をする岡部雄吉、渡辺美佐子さんの役は、キューバで恭吾と親しかった画商・高野左衛子、堀
　　　　　恭子さんの役は、奈良の旅館“かすが”の女中さん。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

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　　　海賊船海の虎
　　　　監督／脚本／井田探　脚本／甲斐久尊　撮影／永塚一栄　音楽／山本丈晴
　　　　出演／宍戸錠、松原智恵子、二谷英明、桂小金治、白木マリ（後に万理）、三船浩〔キング〕、
　　　　　　　菅井一郎、二本柳寛、大泉滉、清水将夫、高品格、佐山俊二、野呂圭介、武藤章生、
　　　　　　　加原武門、雪丘恵介、玉村駿太郎、山田禅二、河野弘、井田武（後にいだたけ志）、
　　　　　　　榎木兵衛、荒井岩衛、伊豆見雄（後に英輔）、沢美鶴、二木草之助、紀原土耕、
　　　　　　　松丘清司、山口吉弘、二階堂郁夫、倉田栄三、立川博、岩手征四郎、田畑善彦、
　　　　　　　秋山耕志、平塚仁郎、水川国也、中平哲仟、大庭喜儀、石井浩、中原剛、
　　　　　　　河野弘〔刺青〕、高瀬将敏〔技斗〕　●　千代田弘〔クレジットなし〕、
　　　　　　　近江大介〔同〕、三浜元〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　岩谷肇（後に谷隼人）〔同〕、ペドロ小宮山（ペドロ・フェルナンデス）〔同〕、
　　　　　　　有田双美子（後に築紫リナ／歌手）〔同〕、フランツ・グルーベル〔同〕、
　　　　　　　澄田浩介〔同〕、渡辺節子？〔同〕、川口道江？〔同〕、水木京二（後に京一）〔同〕、
　　　　　　　志方稔〔同〕、桂小かん？〔同〕、高田栄子〔同〕、三杉健〔同〕、晴海勇三〔同〕、
　　　　　　　押見史郎〔同〕、伊達満〔同〕、山岡正義〔同〕、藤野宏〔同〕、今村弘〔同〕、
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、他
　　　　…小国英雄原作作品。南支那海を縄張りとして密輸船を襲う海賊船・金剛丸の船長“千里の虎”
　　　　　（宍戸錠）は、漂流していた男（二谷英明）を拾う。リンチにかけるが正体を明かさず、焼き
　　　　　ゴテを背中に当てられアザが残り、男は“二の字”と呼ばれることになる。“千里の虎”の知
　　　　　り合いの“グランド・バーマカオ”のマダム（白木マリ〔後に万理〕）に極悪非道な偽者の
　　　　　“千里の虎”が現われたと聞かされる。その首領が自分の父を殺したグラベル丸の“ボルネオ
　　　　　の鉄”（二本柳寛）と知り、敵の本拠地である海図にも載っていない島を襲う。金剛丸に密航
　　　　　していた大陸孤児のカオル（松原智恵子）やその弟たちを日本へ連れて帰ってやることになる
　　　　　が、その途中、グラベル丸と対決、大乱戦になる。そこへ海上保安庁の巡視船が駆け付けて、
　　　　　大団円…実は“二の字”は一等海上保安官・山本〔・カズオ〕だったと判る（…お決まりのパ
　　　　　ターンではありますが）。《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　砂の上の植物群
　　　　監督／脚本／中平康　脚本／池田一朗、加藤彰　撮影／山崎善弘　音楽／黛敏郎
　　　　出演／仲谷昇、稲野和子、西尾三枝子〔新人〕、高橋昌也、谷口香、福田公子、吉野久子、
　　　　　　　岸輝子、雨宮節子、谷川玲子、須田喜久代、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、
　　　　　　　葵真木子、小柴隆（後に尋詩）、藤野宏、浜口竜哉、大野茂樹、三樹高雄、小池朝雄、
　　　　　　　島崎雪子、信欽三（後に欣三）　●　二木草之助〔クレジットなし〕、伊達満？〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、本目雅昭〔同〕、秋山耕志？〔同〕、茂手木かすみ〔同〕、
　　　　　　　北出桂子？〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、
　　　　　　　晴海勇三？〔同〕、他
　　　　…化粧品セールスマンの伊木一郎（仲谷昇）が、真っ赤な口紅の印象的な少女・津上明子（西尾
　　　　　三枝子）に、マゾっ気のある“酒場鉄の槌”のホステスである姉・京子（稲野和子）を犯し
　　　　　てほしいと依頼されたことから、倒錯的な性の世界へ踏み込むことになるという異色作。吉行
　　　　　淳之介原作作品。葵真木子さんの役は、横浜マリンタワーのエレベーターガール。当時は成人
　　　　　指定でパートカラーとなっていますが、往年のピンク映画のようにHシーンのみがカラーとい
　　　　　うわけではなく、パウル・クレーの絵画のみがカラーで映されます（笑）。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／由美子さん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　人間に賭けるな
　　　　監督／前田満洲夫　脚本／森川英太朗、田村孟　撮影／間宮義雄　音楽／伊部晴美
　　　　出演／渡辺美佐子、川地民夫、藤村有弘、二本柳寛、結城美栄、河上信夫（後に喜史朗）、
　　　　　　　木浦佑三、上月左知子、上野山功一、重盛輝江（後にてる江）、須田喜久代、糸賀靖雄、
　　　　　　　近江大介、雪丘恵介、伊豆見雄（後に英輔）、三杉健、柴田新三、玉井謙介、志方稔、
　　　　　　　平塚仁郎、千代田弘、高緒弘志、岩手征四郎、吉田毅（後に沖田駿一）、小野武雄、
　　　　　　　水森久美子、高山千草、レイン・モア、ラササヤ、水野より、長島一郎〔テイチク〕、
　　　　　　　大中豊〔刺青〕、漆沢政子〔振付〕、玉村駿太郎〔競輪指導〕　●
　　　　　　　山岡正義〔クレジットなし〕、澄川透？〔同〕、菊田一郎？〔同〕、高田栄子〔同〕、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、露木護〔同〕、二木草之助〔同〕、緑川宏〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、島村謙二（後に謙次）〔同〕、山口吉弘？〔同〕、菅原義夫〔同〕、
　　　　　　　水城英子〔同〕、河合英二郎？〔同〕、吉田勇男（後に朗人）？〔同〕、
　　　　　　　森みどり？〔同〕、土田義雄〔同〕、他
　　　　…寺内大吉原作作品。競輪にのめり込む外資系商社のサラリーマン・坂崎彰（藤村有弘）が若い
　　　　　競輪選手・飯田栄治（川地民夫）に入れ込む小松妙子（渡辺美佐子）という女性と知り合うこ
　　　　　とになりますが、彼女は服役中の酒井組の組長・酒井松吉（二本柳寛）の愛人（内縁の妻？）
　　　　　で…。結城美栄子さんの役は、やはり飯田栄治と付き合っている酒井松吉の姪・酒井美代子、
　　　　　上月左知子さんの役は、坂崎彰の妻で教師の郁子。《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　9月

　　　あゝ青春の胸の血は
　　　　監督／森永健次郎　脚本／才賀明　撮影／松橋梅夫　音楽／渡辺宙明、脇野光司
　　　　出演／山内賢、和泉雅子、舟木一夫〔コロムビア〕、小高雄二、平田大三郎、進千賀子、
　　　　　　　木下雅弘、亀山靖博、山田禅二、市村博、杉山元、福田トヨ、紀原土耕、白井鋭、
　　　　　　　前野霜一郎、江角英明、天坊準、光沢（後に光）でんすけ、三浜元、石崎克巳、
　　　　　　　平塚仁郎、熱海弘到、菊田一郎、藤井重人、里（後に大門）実、
　　　　　　　有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、高田栄子、西原泰江、樽井釉子、渡辺節子、
　　　　　　　川口道江、深町真喜子（後に真樹子）、若葉めぐみ（後に椿麻里）、早川由記、
　　　　　　　赤司健介、吉田毅（後に沖田駿一）、神宮寺正一、矢藤昌宏、堀崎二郎、根本義幸、
　　　　　　　沢井昭夫、立石日佐子、藤井昭雄、東野英治郎、二本柳寛、菅井一郎　●
　　　　　　　藤野宏〔クレジットなし〕、新村猛〔同〕、加藤洋美（後にヒロ実）〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、三樹高雄〔同〕、土田義雄〔同〕、伊達満〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、菅原義夫〔同〕、大谷木洋子？〔同〕、立川博〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）〔同〕、中平哲仟〔同〕、田畑善彦〔同〕、
　　　　　　　二階堂郁夫〔同〕、高緒弘志〔同〕、会田為久〔同〕、岩手征四郎〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）〔同〕、今村弘〔同〕、他
　　　　…東都大学の一年生でボート部員である清水邦夫（山内賢）は、練習の帰りに何者かに追われて
　　　　　いる殿村玩具工場の工員・西沢友子（和泉雅子）を助ける。ひかれ合うようになった二人だが
　　　　　、友子は実は貧しい家庭に育ち、万引きをしたため感化院に入っていたという過去があり、不
　　　　　良仲間に脅されている。姿を消した友子を邦夫は、友子の幼なじみでもある板橋区にある高橋
　　　　　ドライクリーニング店の店員・青木修二（舟木一夫）とともに探す…という青春ドラマ。進千
　　　　　賀子さんの役は、清水邦夫の東都大学での同級生・八代美和子、有田双美子（後に築紫リナ／
　　　　　歌手）さんの役は、友子の昔の不良仲間・ナナ、樽井釉子さんの役も同・明美。
　　　　　　《情報提供／娯楽映画研究家佐藤利明さん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　東京五輪音頭
　　　　監督／小杉勇　脚本／高橋二三、国分治　撮影／中尾利太郎　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／山内賢、十朱幸代、山本陽子〔新人〕、和田浩治、沢本忠雄、上田吉二郎、岡村文子、
　　　　　　　古賀政男〔特別出演〕、花柳秀舞踊団〔同〕、東京母の会連合会福祉舞踊協会〔同〕、
　　　　　　　上野山功一、小泉郁之助、相原巨典、堺美紀子、漆沢政子、福田トヨ、森みどり、
　　　　　　　三船好重、大倉節美、糸賀靖雄、桂小かん、シマナ、マリア・ラーモス、
　　　　　　　三波春夫〔テイチク。二役〕　●　岩谷肇（後に谷隼人）〔クレジットなし〕、
　　　　　　　田中滋〔同〕、榎木兵衛〔同〕、菊田一郎〔同〕、新津邦夫〔同〕、菅原義夫〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、
　　　　　　　中庸子〔同〕、高田栄子〔同〕、宮沢尚子〔同〕、恩田恵子〔同〕、守屋徹〔同〕、
　　　　　　　西原泰江〔同〕、熱海弘到〔同〕、山岡正義〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）〔同〕、片山順男？〔同〕、林浩子（後に泰江）〔同〕、
　　　　　　　加藤洋美（後にヒロ実）〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、土田義雄〔同〕、
　　　　　　　岩手征四郎〔同〕、千代田弘〔同〕、清水千代子〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、
　　　　　　　石丘伸吾〔同〕、近江大介〔同〕、河合英二郎〔同〕、辻野房子（後に萩玲子）〔同〕、
　　　　　　　橘田良江〔同〕、横田楊子〔同〕、水森久美子〔同〕、茂手木かすみ〔同〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、高山千草〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、
　　　　　　　澄田浩介〔同〕、岩沢昭栄？〔同〕、秋山耕志〔同〕、本間節子〔同〕、
　　　　　　　英原穣二〔同〕、絹川京子〔同〕、三樹高雄〔同〕、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、他
　　　　…石森史郎原作作品。城南大学英文科の三年生？（水泳大会でのアナウンスでは一年生で19歳
　　　　　）で水泳部のホープである藤崎ミツ子（十朱幸代）は、東京オリンピックでメダルを期待され
　　　　　ている。彼女の祖父で築地の中央市場で仲買人をしている源造（上田吉二郎）は、ミツ子の父
　　　　　である息子がマラソン選手で早死にしたことからスポーツ嫌いで、ミツ子が水泳を続けること
　　　　　には猛反対。しかし、源造の店の従業員の栗田勇（山内賢）ら周囲の人の説得で和解し、ミツ
　　　　　子はオリンピックの代表に選ばれるというのが大筋。山本陽子さんの役は、ミツ子の大学での
　　　　　友人で英文科三年生の松宮れい子（日舞の名取りでアルバイトで芸者もしている）、和田浩治
　　　　　さんの役は、仲買人・山本宗五郎（小泉郁之助）の下で働く青年で、ブラジル在住の叔母・青
　　　　　木キヨ（岡村文子）からコーヒー農園へ来るように誘われている青木正光、沢本忠雄さんの役
　　　　　は、競歩でメキシコ五輪出場を目指す城南大学農学部四年生で、佃島の佃煮屋“天安”の息子
　　　　　・阿部弘、三波春夫さんの役は、歌手の三波春夫さん本人と三波春夫のいとこで“松寿し”の
　　　　　主人である松吉の二役。十朱幸代さんが番号札（？）の付いた帽子をかぶって野菜の競りに参
　　　　　加されている姿というのは珍しいのではないでしょうか？。また大学の構内で、山本陽子さん
　　　　　扮するれい子が競歩の動きのマネをするところがとても可愛い。スポンサーとのタイアップが
　　　　　多い日活映画、ここでも“タクト・ポータブルステレオ（ケースに入った持ち運び可能なター
　　　　　ンテーブル）”や“バャリース・オレンヂ”“オリンピック・ナッツ”“東京いすゞ（ベレル
　　　　　2000ディーゼルなるステーションワゴンをキヨが74万5千円で買い、ブラジルに持ち帰ると
　　　　　いう）”“ワカマツのOZ〔オーゼット〕（自律神経失調症の薬）”“アサヒ・スタイニー生
　　　　　（ビール）”などが登場します。ロケ地としましては、靖国神社や空撮による皇居に加え、駒
　　　　　沢の国立競技場や選手村など、オリンピックのための施設も数多く登場します。
　　　　　　《情報提供／渚さん／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

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　　　愛と死をみつめて
　　　　監督／斎藤武市　脚本／八木保太郎　撮影／萩原憲治　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／吉永小百合、浜田光夫、北林谷栄、内藤武敏、笠置シズ子、初井言栄、ミヤコ蝶々、
　　　　　　　山田禅二、木下雅弘、鏑木はるな、原恵子、紀原土耕、杉山元、
　　　　　　　河上信夫（後に喜史朗）、三船好重、高田栄子、清水千代子、坂巻祥子、鈴木俊子、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、宮川敏彦、石丘伸吾、光沢（後に光）でんすけ、水森久美子、
　　　　　　　恩田恵子、岩沢昭栄、西原泰江、北出桂子、有田双美子（後に築紫リナ／歌手）、
　　　　　　　大谷木洋子、樽井釉子、加藤洋美（後にヒロ実）、井田武（後にいだたけ志）、
　　　　　　　平塚仁郎、浜口竜哉、藤野宏、新村猛、宇田川守雄、深町真喜子（後に真樹子）、
　　　　　　　大塚トミエ、雨宮節子〔方言指導〕、宇野重吉、笠智衆　●
　　　　　　　高山千草〔クレジットなし〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、土田義雄〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　武内悦子？〔同〕、水城英子〔同〕、林浩子（後に泰江）〔同〕、山川朔太郎〔同〕、他
　　　　…軟骨肉腫という病気で大阪大学医学部附属病院に入院しているジャーナリスト志望の“ミコ”
　　　　　こと小島道子（吉永小百合）と、彼女の恋人である信州出身で東京都中野区にある“信州寮”
　　　　　で暮らす中央大学の生徒・“マコ”こと高野誠（浜田光夫）による有名な闘病もの・悲恋もの
　　　　　。テレビドラマでは、大空真弓（後に眞弓）さんがヒロインを演じて大ヒットしましたね。主
　　　　　な舞台は大阪ですが、巻頭、ヒロインが同志社大学に入学したということで、京都御所や同志
　　　　　社大学など、京都の街が写ります。途中、ヒロインが退院出来たらこんな事をしたいと空想す
　　　　　るシーンで、清水寺で大学の同級生たちと記念写真を撮ります（同級生に扮しているのは、現
　　　　　在でも吉永小百合さんとご友人の水森久美子さんと第7期ニューフェイスの恩田恵子さんと岩
　　　　　沢昭栄さん、西原泰江さん）。また、ヒロインの出身校である兵庫県立西脇高等学校の校歌（
　　　　　実際のもの）を歌います。物語は、ヒロインが亡くなる昭和38年8月7日午前11時25分まで
　　　　　を描いています。この手記を書いた恋人である実在の男性は、ヒロインの死後、他の女性と結
　　　　　婚され、山口百恵さんと三浦友和さんの共演によるリメイク話を拒否されたということです。
　　　　　そこには表面上のメロドラマ以上の辛いドラマがあったのでしょうね。昭和三十九年度芸術祭
　　　　　参加作品。“The Crest of Man”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

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　　　殺人者を消せ
　　　　監督／舛田利雄　原案／長沢朗　脚本／池田一朗　撮影／高村倉太郎　音楽／伊部晴美
　　　　出演／石原裕次郎、十朱幸代、稲野和子、高松英郎、小高雄二、小池朝雄、大坂志郎、
　　　　　　　宇佐美淳也、高品格、名古屋章、浦辺粂子、永井智雄、嵯峨善兵、新井麗子、木浦佑三、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、玉村駿太郎、木島一郎、柳瀬志郎、山田禅二、荒木一郎、
　　　　　　　長弘、衣笠真寿男、市村博、紀原土耕、榎木兵衛、峰三平、黒田剛、宮原徳平、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、小柴隆（後に尋詩）、久遠利三、島村謙二（後に謙次）、
　　　　　　　柴田新三、糸賀靖雄、晴海勇三、千代田弘、里（後に大門）実、宮川敏彦、本目雅昭、
　　　　　　　村上和也、志方稔、田畑善彦、岩手征四郎、高瀬将敏〔技斗〕　●
　　　　　　　河合英二郎〔クレジットなし〕、水木京二（後に京一）〔同〕、戸波志朗〔同〕、
　　　　　　　光沢（後に光）でんすけ〔同〕、瀬山孝司〔同〕、赤司健介〔同〕、三杉健〔同〕、
　　　　　　　荒井岩衛〔同〕、北上忠行〔同〕、加山健次（後に健二）〔同〕、山口養治〔同〕、
　　　　　　石丘伸吾〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、玉井謙介〔同〕、大倉節美〔同〕、
　　　　　　　東郷秀美〔同〕、新村猛〔同〕、守屋徹〔同〕、式田賢一〔同〕、今村弘〔同〕、
　　　　　　　有田双美子（後に築紫リナ／歌手）〔同〕、近江大介？〔同〕、北出桂子〔同〕、
　　　　　　　二木草之助〔同〕、澄川透〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）？〔同〕、
　　　　　　　押見史郎〔同〕、三樹高雄〔同〕、橘田良江？〔同〕、緑川宏〔同〕、菊田一郎〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、水川国也〔同〕、進千賀子〔同〕、茂手木かすみ〔同〕、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）〔同〕、森みどり〔同〕、本間節子〔同〕、水城英子〔同〕、
　　　　　　　加藤洋美（後にヒロ実）〔同〕、中庸子〔同〕、大谷木洋子？〔同〕、中平哲仟〔同〕、
　　　　　　　浜口竜哉〔同〕、桂小かん〔同〕、河瀬正敏〔同〕、西原泰江〔同〕、小野武雄〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、高橋明〔同〕、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔同〕、ペドロ・フェルナンデス〔同〕、他
　　　　…石原裕次郎さんの役は、平凡なサラリーマン生活と平和ボケした日本に嫌気がさし、戦争のあ
　　　　　る東南アジアに密出国をしようとする密航の常習者・早川次郎と、その次郎にそっくりな、事
　　　　　故死した横浜の倉庫会社である泉海運の社長の息子で次男である考古学者・泉信夫の二役、十
　　　　　朱幸代さんの役は、泉海運の大株主の娘で、信夫の婚約者・林百合、稲野和子さんの役は、泉
　　　　　海運の副社長の秘書だったが会社を辞めて“ブティック・マコ”のオーナーになった小西マコ
　　　　　。小西マコは、主人公を狙う七人の悪玉の紅一点で、主人公にひかれていきます。次郎が信夫
　　　　　と入れ替わって（ただし、二人はラストシーンの空港ですれ違うだけ）、会社乗っ取りを阻止
　　　　　するというのが大筋。シナリオの段階でのタイトルは『殺人者がいっぱい』。進千賀子さんが
　　　　　クレジットなしで、泉信夫に化けた次郎の考古学の講演を美術会館で聞く文化会のサークルの
　　　　　女性という役で出演されています。“Rub Out The Killers”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／ちゃんゆうさん／由美子さん／ツカさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

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　　10月

　　　俺たちの血が許さない
　　　　監督／鈴木清順　原作／松浦健郎　脚本／竹森竜馬、伊藤美千子　撮影／峰重義
　　　　音楽／鈴木忠興、池沢博
　　　　出演／小林旭、高橋英樹、松原智恵子、長谷百合、井上昭文、細川ちか子、高品格、
　　　　　　　小沢栄太郎、弘松三郎、松尾嘉代、堀恭子、上野山功一、雪丘恵介、玉村駿太郎、
　　　　　　　野呂圭介、柳瀬志郎、久松洪介、緑川宏、長弘、伊豆見雄（後に英輔）、千代田弘、
　　　　　　　青木富夫、近江大介、二階堂郁夫、柴田新三、小柴隆（後に尋詩）、高橋明、
　　　　　　　戸波志朗、三杉健、三船好重、高田栄子、横田楊子、森みどり、中庸子、高緒弘志、
　　　　　　　平塚仁郎、山口吉弘、赤司健介、水川国也、藤井昭雄、中平哲仟、大庭喜儀、塚本栄三、
　　　　　　　溝口拳、松井健三、沢井昭夫、宮尾博、仲西修一、金子光伸、石岡寿一、
　　　　　　　大中豊〔刺青〕、高瀬将敏〔技斗〕　●　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）？〔同〕、桂小かん〔同〕、藤野宏〔同〕、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔同〕、西原泰江〔同〕、橘田良江〔同〕、
　　　　　　　加藤洋美（後にヒロ実）〔同〕、水城英子〔同〕、林浩子（後に泰江）〔同〕、
　　　　　　　大谷木洋子〔同〕、河野弘〔同〕、二木草之助〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）？〔同〕、英原穣二〔同〕、東郷秀美〔同〕、今村弘〔同〕、
　　　　　　　玉井謙介〔同〕、志方稔〔同〕、押見史郎〔同〕、他
　　　　…石原裕次郎さん主演の『明日は明日の風が吹く』のリメイク。ヤクザだった父が幼い頃に殺さ
　　　　　れ、組も解散している兄弟は、兄・浅利良太（小林旭）がクラブ“ブラックウイドウ”の支配
　　　　　人、弟・慎次（高橋英樹）は東京宣伝株式会社の社員となっている。社内旅行でチンピラたち
　　　　　と喧嘩をして会社をクビになった慎次を、組織の会長・難波田憲亮（小沢栄太郎）が悪の道に
　　　　　引き込もうとするので、兄弟で戦うことになるというのが大筋。松原智恵子さんが珍しく主人
　　　　　公の秘書ながら実は悪玉側のスパイ・郷田ヤス子（17歳の時に難波田に拾われ、現在22歳
　　　　　）に扮していて、難波田の子分であるクラブ“ブラックウイドウ”のボーイ（上野山功一）に
　　　　　轢き殺されてしまいます。長谷百合さんの役は、慎次の同僚で恋人である片貝ミエ、松尾嘉代
　　　　　さんの役は、慎次を慕う芸者、堀恭子さんの役は、熱海のバー“シャン”の客引き。ラストの
　　　　　小林旭さんの死に様がかなり壮絶で、これはなかなか珍しいものでしょう。“Our Blood Will
　　　　　Not Forgive”“The Call of Blood”“Our Blood Won't Allow It”などの英語題名があるよ
　　　　　うです。《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　非行少年
　　　　監督／脚本／河辺和夫　脚本／佐治乾　撮影／井上莞　音楽／佐藤勝
　　　　出演／相沢ケイ子、青木道子、天野良一、岩崎ちえ、加原武門、木島一郎、木島豊、君島英昭、
　　　　　　　衣笠真寿男、絹川京子、紀原土耕、小池正史、島田敬一、島田友三郎、進藤祐子、
　　　　　　　戸川暁子、長浜哲平（後に鉄平）、長浜藤夫、中江隆介、中村上治、西村智理、
　　　　　　　新田昌玄、根岸一正、波多野憲、深町真喜子（後に真樹子）、堀越節子、細田丈次、
　　　　　　　前沢迪雄、牧野義介、緑川浩二郎、宮尾博、村上和也、谷田貝春美、山田圭介、
　　　　　　　幸ツヤ子、吉田勇男（後に朗人）、その他御協力出演者の方々（アイウエオ順）　●
　　　　　　　目黒一子〔クレジットなし〕、伊藤豪〔同〕、楼井（桜井？）良子？〔同〕、
　　　　　　　島田安之？〔同〕、他
　　　　…区立中学の番長グループの生態をドキュメントタッチで描いています。板橋区立陽城第二中学
　　　　　の3年A組の“番長”こと河上〔・ジュン〕（根岸一正）たちの不良グループが万引きなど、
　　　　　数々の事件を起こし、結局、少年院送りになったりと、様々な結末を迎える。しかし、処分が
　　　　　決まった後、2年生の非行グループの犯行を3年A組の担任・柿田（牧野義介）が街で見かけ
　　　　　、結局、非行少年はなくならないのだと思い知るという虚しさのようなものが描かれています
　　　　　。《日活映画ストーリー》1964年6月22日発行No.783号では、『非行少年グループ学園戦
　　　　　争』というタイトルで紹介されています。また出演者とスタッフのクレジットは、まるでテレ
　　　　　ビドラマのように最後に登場します。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／かわなかのぶひろさん／満州常さん／ツカさん／渚さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　早射ちジョー砂丘の決斗
　　　　監督／脚本／柳瀬観　脚本／山中耕人　撮影／岩佐一泉　音楽／池田正義
　　　　出演／宍戸錠、川地民夫、野川由美子、葉山良二、深江章喜、進千賀子（新人）、山田禅二、
　　　　　　　土方弘、嵯峨善兵、宮部昭夫、菅井一郎、加原武門、天坊準、小泉郁之助、雪丘恵介、
　　　　　　　柳瀬志郎、花村彰則、藤岡重慶、長弘、柴田新三、倉田栄三、榎木兵衛、志方稔、
　　　　　　　岩手征四郎、山之辺潤一、A・モロス、スティブ・マンション、フランク・スミス、
　　　　　　　ジョー・ピーター、秋山耕志、益田隆舞踊団、高瀬将敏〔技斗〕　●
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔クレジットなし〕、山岡正義〔同〕、鴨田喜由〔同〕、
　　　　　　　根本善幸〔同〕、田畑善彦〔同〕、高田栄子〔同〕、林浩子（後に泰江）〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、本目雅紹〔同〕、中平哲仟〔同〕、堀崎二郎〔同〕、
　　　　　　　恩田恵子〔同〕、中庸子〔同〕、宮沢尚子〔同〕、藤井重人〔同〕、大倉節美〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　沢美鶴〔同〕、山川朔太郎？〔同〕、三樹高雄〔同〕、澄川透〔同〕、小野武雄〔同〕、
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、戸波志朗？〔同〕、中根実〔同〕、押見史郎〔同〕、
　　　　　　　北上忠行〔同〕、今村弘〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、他
　　　　…関東刑務所から出獄した“早射ちジョー”こと岡崎錠次（宍戸錠）は、実は法務省特別犯罪調
　　　　　査局の0・7号（0・7号って…笑。同僚の0・3号に扮するのは宮部昭夫さん）でマフィア団
　　　　　日本支部に潜入、組織を壊滅しようとする活躍を描いています。葉山良二さんの役は、極東貿
　　　　　易東京支社の支社長の広瀬。彼は実はミスターX（A・モロス）率いるマフィア団の一員で、錠
　　　　　次と警察学校で同期だった。野川由美子さんの役は、広瀬の愛人である青山マリ。川地民夫さ
　　　　　んの役は、卑怯な性格の拳銃使いの黒川。またタイトル通り、ラストシーンでは砂丘での決闘
　　　　　があり、錠次とチャーリー陳（スティブ・マンション）という空手の達人との対決もあります
　　　　　。これは空手映画ブームのえらく早い先取り？（笑）。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　おんなの渦と淵と流れ
　　　　監督／中平康　脚本／成沢昌茂　撮影／山崎善弘　音楽／黛敏郎
　　　　出演／仲谷昇、川地民夫、稲野和子、北村和夫、小池朝雄、神山繁、加藤武、三津田健、
　　　　　　　沢村貞子、楠侑子、谷口香、真屋順子、巌金四郎、下條正巳、雪丘恵介、雨宮節子、
　　　　　　　谷川玲子、八代康二（後に康次）、三樹高雄、庄司永建、水木京二（後に京一）、
　　　　　　　二階堂郁夫、桂小かん、茂手木かすみ、北出桂子、高山千草　●
　　　　　　　浜口竜哉？〔クレジットなし〕、新津邦夫〔同〕、菅原義夫〔同〕、高田栄子〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、須田喜久代〔同〕、他
　　　　…“第一部渦”“第二部淵”“第三部流れ”で構成されています。英文学を研究する沼波〔ヌナ
　　　　　ミ〕敬吉（仲谷昇）は戦時中に大連で結婚するが、妻・須賀子（稲野和子）は彼のような人間
　　　　　の妻にふさわしい女性ではなく、敗戦後の混乱の中、自宅で小料理屋を始めるような女性だっ
　　　　　た。しかし夫はいつしか妻と他人の情事を覗き見るような人間に変貌していたという話。川地
　　　　　民夫さんの役は、東京・青山に引っ越した沼波家の隣家の息子で医大生の関口研一、楠侑子さ
　　　　　んの役は、金沢の料亭・〔キミノヤ〕の女将・君子、真屋順子さんの役は、研一の妹・陽子。
　　　　　榛葉英治原作《渦》の映画化作品。“Whirlpool of Women”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん／keiさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　「小さき闘い」より 敗れざるもの
　　　　監督／松尾昭典　脚本／山中恒　撮影／横山実　音楽／黛敏郎
　　　　出演／石原裕次郎、十朱幸代、小倉一郎、大坂志郎、山形勲、宇佐美淳也、三宅邦子、
　　　　　　　清水将夫、松本典子、深江章喜、小林昭二、河上信夫（後に喜史朗）、野呂圭介、
　　　　　　　下條正巳、伊藤孝雄、木島一郎、青木富夫、玉村駿太郎、花村彰則、田中筆子、
　　　　　　　藤岡重慶、原恵子、椎名伸枝、須田喜久代、谷川玲子、重盛輝江（後にてる江）、
　　　　　　　峰三平、英原穣二、久遠利三、木下雅弘、小柴隆（後に尋詩）、守屋徹、倉田栄三、
　　　　　　　山口養治、中平哲仟、坂巻祥子、北出桂子、恩田恵子、森みどり、西原泰江、中庸子、
　　　　　　　宮沢尚子、伊藤美智子、井上清子（後に光川環世）、前田嘉晴、矢内茂、河原竜一、
　　　　　　　柴田新三　●　岩谷肇（後に谷隼人）〔クレジットなし〕、三浜元？〔同〕、
　　　　　　　山岡正義〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、安藤繁子〔同〕、露木護〔同〕、
　　　　　　　水川国也〔同〕、水城英子？〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、今村弘〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、立川博〔同〕、宮川敏彦〔同〕、
　　　　　　　水木京二（後に京一）〔同〕、菅原義夫〔同〕、熱海弘到〔同〕、山口吉弘〔同〕、他
　　　　…昭和三十九年度芸術祭参加作品。石原裕次郎さんの役は、世田谷の裕福な家庭・高村家のお抱
　　　　　え運転手になる橋本鉄哉、十朱幸代さんの役は、脳腫瘍に冒される高村家の中学二年生の息子
　　　　　で“トンボ”とあだ名される俊夫（小倉一郎）の姉で大学二年生の浩子、松本典子さんの役は
　　　　　、俊夫が入院する中央恵愛病院の脳神経外科の看護婦・三好、井上清子（後に光川環世）さん
　　　　　の役は、俊夫のクラスメイトである上田葉子。少年の闘病ものですが、脳の手術のシーンはか
　　　　　なり生々しく、凝視出来ません。石原慎太郎原作《小さき闘い》の映画化作品。序盤、少年が
　　　　　松屋デパートで天体望遠鏡を買うシーンに店員役としてクレジットなしで岩谷肇（後に谷隼人
　　　　　）さんがチラッと登場します。シナリオの段階でのタイトルは『小さき闘い』。英語題名は“
　　　　　The Eternal Life”のようです。同年には石原裕次郎さん主演のテレビドラマ版も放映されて
　　　　　います。
　　　　　　《情報提供／ツカさん／由美子さん／NOBOさん／ちゃんゆうさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／NAOさん》

　　　　　→詳細データ（＋CX『小さき闘い』）　

　　　黒いダイスが俺を呼ぶ
　　　　監督／脚本／井田探　脚本／山崎巌　撮影／萩原泉　音楽／大森盛太郎
　　　　出演／小林旭、和田浩治、西尾三枝子、笹森礼子、井上昭文、上月左知子、奈良岡朋子、
　　　　　　　田端義夫〔テイチク〕、玉川伊佐男、弘松三郎、河上信夫（後に喜史朗）、野呂圭介、
　　　　　　　土方弘、新井麗子、加原武門、山田禅二、進千賀子、井田武（後にいだたけ志）、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）、千代田弘、河野弘、荒井岩衛、二階堂郁夫、今村弘、
　　　　　　　玉村駿太郎、高田栄子、宮川敏彦、田畑善彦、秋山耕志、倉田栄三、立川博、沢美鶴、
　　　　　　　平塚仁郎、水川国也、二木草之助、水城英子、樽井釉子、緒方葉子、渡辺節子、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）、根本義幸、中原剛、増本耕作、大庭喜儀、
　　　　　　　高瀬将敏〔技斗〕、伊藤雄之助、佐野浅夫、金子信雄〔特別出演〕　●
　　　　　　　新津邦夫〔クレジットなし〕、市原久照（後に久）〔同〕、新村猛？〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、土田義雄〔同〕、横田陽子（後に楊子）〔同〕、
　　　　　　　山岡正義〔同〕、高山千草〔同〕、藤野宏〔同〕、三樹高雄〔同〕、谷川玲子〔同〕、
　　　　　　　溝口拳〔同〕、堀崎二郎〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、宮沢尚子〔同〕、
　　　　　　　桂小かん〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、浜口竜哉〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）？〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、中庸子〔同〕、
　　　　　　　英原穣二〔同〕、八代康二（後に康次）〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）〔同〕、久保寺安枝〔同〕、他
　　　　…野村敏雄原作の“賭博師〔ギャンブラー〕”シリーズ第2作。イカサマ賭博を見破ったことか
　　　　　ら兄と恋人・〔トシコ〕（進千賀子）を殺された氷室浩次（27歳。小林旭）は新興工業都市
　　　　　・宇山〔ウザン〕市に流れ着く。その街にはイカサマ賭博で一般市民から金を巻き上げる依田
　　　　　（玉川伊佐男）率いる依田組がはばをきかせている。氷室は亡き息子と瓜二つ（大学卒業前に
　　　　　山で遭難死した息子の遺影も小林旭さんの写真）だという警官の川野（佐野浅夫）と妻・かね
　　　　　（奈良岡朋子）と知り合う。そして川野の友人である城崎〔シロサキ〕（伊藤雄之助）が院長
　　　　　である城崎医院に下宿することになり、バー“クラウン”でバーテンを始める。医院の息子・
　　　　　周一（和田浩治）は東京で医大へ通っているものだとばかり思っていたら、榊原（金子信雄）
　　　　　率いる榊原組のヤクザになり、イカサマダイスを振るまでになっていた。周一を依田組や榊原
　　　　　組から守るために、主人公が再び賭博で対決しなければならなくなるというのが大筋。ここで
　　　　　は西尾三枝子さん扮する、定時制高校に通いながら女医を目指している看護婦の堀茂子が第一
　　　　　ヒロインです。笹森礼子さんの役は、若葉荘に住むバー“クラウン”のホステスで、周一の幼
　　　　　なじみである木原牧子、上月佐知子さんの役は、同マダム・リエ。ロケ地情報としましては、
　　　　　氷室浩次と城崎周一が依田組の子分たちと争う寺院の境内は、調布市調布ヶ丘にある真言宗の
　　　　　寺院、三栄山大正寺のようです。また小林旭さんがアクションの最中に死にそうになった（！
　　　　　）ということでも有名かもしれません。“Black Dice”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／渚さん／サム・スペードさん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　11月

　　　男の紋章花と長脇差〔ドス〕
　　　　監督／滝沢英輔　脚本／甲斐久尊、中西隆三　撮影／高村倉太郎　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／高橋英樹、和泉雅子、桂小金治、杉山俊夫、小高雄二、近藤宏、小池朝雄、
　　　　　　　井沢八郎〔東芝〕、楠侑子、弘松三郎、郷エイ治、木浦佑三、
　　　　　　　伊藤寿章（後に澤村昌之助）、高品格、上野山功一、加原武門、深見泰三、鴨田喜由、
　　　　　　　大町文夫、高野誠二郎、片桐恒男、神山勝、宮阪将嘉、原恵子、阪井幸一朗、黒田剛、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、伊豆見雄（後に英輔）、近江大介、水木京二（後に京一）、
　　　　　　　三杉健、伊丹慶治、河瀬正敏、高橋明、二木草之助、守屋徹、松丘清司、山口吉弘、
　　　　　　　菊田一郎、岩手征四郎、里（後に大門）実、中平哲仟、会田為久、島本輝男、沢井昭夫、
　　　　　　　大中豊〔刺青〕、戸波志朗〔同〕、笛田直一〔遊侠所作指導〕、高瀬将敏〔技斗〕、
　　　　　　　轟夕起子、菅井一郎、山形勲〔特別出演〕、玉川伊佐男、金子信雄　●
　　　　　　　小泉郁之助〔クレジットなし。回想〕、横田陽子（後に楊子）〔同。回想〕、
　　　　　　　水城英子〔同。回想〕、志方稔〔同。回想〕、戸波志朗〔同。回想〕、
　　　　　　　野村隆〔同。回想〕、信欽三（後に欣三）〔同。回想〕、藤岡重慶〔同。回想〕、
　　　　　　　安部徹〔同。回想〕、倉田栄三〔同〕、土田義雄〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　緑川宏〔同〕、伊達満〔同〕、澄川透？〔同〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、
　　　　　　　今村弘〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、須田喜久代〔同〕、早川由記〔同〕、
　　　　　　　石川恵一〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、大庭喜儀〔同〕、溝口拳〔同〕、
　　　　　　　村上和也？〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、橘田良江〔同〕、
　　　　　　　宮沢尚子〔同〕、本間節子？〔同〕、山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）？〔同〕、
　　　　　　　押見史郎〔同〕、石山健二郎〔同。遺影〕、澄田浩介〔同〕、高緒弘志〔同〕、
　　　　　　　田中滋？〔同〕、荒井岩衛〔同〕、織田俊彦〔同〕、佐川明子〔同〕、露木護〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、英原穣二〔同〕、水川国也〔同〕、
　　　　　　　小野武雄〔同〕、森みどり〔同〕、新村猛〔同〕、大坂志郎〔同。遺影〕、
　　　　　　　根本義幸〔同〕、立川博〔同〕、前田武彦（後に大前田武）〔同〕、久遠利三〔同〕、
　　　　　　　山岡正義〔同〕、菅原義夫〔同〕、堀崎二郎〔同〕、山口養治？〔同〕、
　　　　　　　榎木兵衛〔同〕、林浩子（後に泰江）？〔同〕、他
　　　　…シリーズ第5作。大島組の二代目親分・大島竜次（高橋英樹）は、弾丸道路の建設を巡って、
　　　　　川辺村の立ち退きを県庁から依頼される。結城組の二代目組長・結城仙次（木浦佑三）を操る
　　　　　先代組長の弟分の郷田万造（金子信雄）はその周りの土地を買い占め、遠回りの路線を採用さ
　　　　　せようとして、村人を脅す。結城組の先代に縄張りを預けたまま八年ぶりに出所してきた島津
　　　　　組の組長・為吉（菅井一郎）が、村人の味方である大島組に匿われるので、面白くない郷田は
　　　　　、大島組の名前をかたって賭場荒しなどをして、他の親分衆から大島組が睨まれるように仕向
　　　　　ける。ニセの大島組の組員を捕まえて、結城組に突き出す大島組の代貸・雄造（近藤宏）たち
　　　　　。結城組からの果たし状を竜次に見せず出向いた為吉が殺され、子分の作次（杉山俊夫）も竜
　　　　　次をかばって刺し殺されるので（第1作からのレギュラーだった）、ついに竜次は郷田と全面対
　　　　　決をすることになるというのが大筋。楠侑子さんの役は、川辺村出身で元・柳橋の芸者だった
　　　　　舞踊教授のお蘭こと若葉寿蘭。《情報提供／渚さん／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　殺〔や〕られてたまるか
　　　　監督／山崎徳次郎　原案／西田一夫　脚本／中西隆三　撮影／藤岡粂信　音楽／大森盛太郎
　　　　出演／二谷英明、笹森礼子、山本陽子〔新人〕、玉川伊佐男、梅野泰靖、深江章喜、郷エイ治、
　　　　　　　佐々木孝丸、山田禅二、菅井一郎、野呂圭介、上野山功一、弘松三郎、加原武門、
　　　　　　　雪丘恵介、伊藤寿章（後に澤村昌之助）、原恵子、須田喜久代、茂手木かすみ、
　　　　　　　鈴村益代、晴海勇三、岩谷肇（後に谷隼人）、吉田次昭、長尾敏之助、長弘、紀原土耕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、黒田剛、英原穣二、河野弘、白井鋭、荒井岩衛、瀬山孝司、
　　　　　　　水木京二（後に京一）、小柴隆（後に尋詩）、玉井謙介、高橋明、澄川透、二階堂郁夫、
　　　　　　戸波志朗、松丘清司、沢美鶴、秋山耕志、菊田一郎、押見史郎、田中滋、中平哲仟、
　　　　　　溝口拳、立川博、堀崎二郎、根本義幸、田村達也、増本耕作、リカルド・ヘルモーサー、
　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、他
　　　　…池袋周辺の盛り場で新興ヤクザ・花村興行のチンピラたちから女学生を助けた都築敏（二谷英
　　　　　明）は、人殺しをして姿を消したヤクザの父を探すため、やはりその世界に足を踏み込んだ一
　　　　　匹狼。サヨ（笹森礼子）が営むバー“キャッスル”で花村（山田禅二）率いる花村興行の逆襲
　　　　　を受けるがこれを倒す都築。都築同様、この町で生まれたインテリヤクザ・関根勝（玉川伊佐
　　　　　男）と、病身ながらその片腕である拳銃使い・北見（梅野泰靖）と手を組み、花村興行を潰す
　　　　　が、その裏では、大沼（伊藤寿章〔後に澤村昌之助〕）率いる大沼組が暗躍していて…という
　　　　　話。山本陽子さんの役は、サヨの妹・桂子。《情報提供／NOBOさん》

　　　うず潮
　　　　監督／斎藤武市　脚本／田中澄江、小山崎公朗　撮影／岩佐一泉　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／吉永小百合、浜田光夫、山内賢、田代みどり、奈良岡朋子、石山健二郎、東野英治郎、
　　　　　　　沢村貞子、宝生あや子、堀恭子、平田大三郎、山田禅二、嵯峨善兵、
　　　　　　　河上信夫（後に喜史朗）、三崎千恵子、堺美紀子、相原巨典、榎木兵衛、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、光沢（後に光）でんすけ、天坊準、二木草之助、小野武雄、
　　　　　　　石丘伸吾、植頭実（後にうえずみのる）、小沢茂美、高橋賢次、高木秀代、佐藤幸江、
　　　　　　　水森久美子、佐々木すみ子、榎本登美子、吉田志津子、鷲尾美代子、高木美恵子、
　　　　　　　笠原恵美子、山中由美子、林寛子、小沢直平、立石日佐子〔方言指導〕、二谷英明、
　　　　　　　藤村有弘　●　大谷木洋子〔クレジットなし〕、和田美登里（後にみどり）〔同〕、
　　　　　　　山本◯（戸の下に衣）都子（後にトミ）〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、新津邦夫〔同〕、大庭喜儀〔同〕、園田健夫〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　本間節子〔同〕、渡辺節子〔同〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、菅原義夫〔同〕、
　　　　　　　漆沢政子〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、
　　　　　　　橘田良江〔同〕、河合英二郎〔同〕、宮沢尚子？〔同〕、三樹高雄〔同〕、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、他
　　　　…林芙美子原作作品。岡山県立尾道高等女学校の生徒・林フミ子（吉永小百合）は、家の借金や
　　　　　修学旅行の積立金などのため帝国帆布工場でアルバイトをする明るく健気な文学少女。帝大の
　　　　　生徒で“大杉質店”の息子・大杉光平（浜田光夫）や向島〔ムカイシマ〕の網元の次男・佐々
　　　　　木二郎（山内賢）が、そんな彼女を巡って…。フミ子は二郎から結婚を申し込まれるが、小説
　　　　　を書きたいと断わり、担任の国語教師・森（二谷英明。ただ作品を見る限り、“毛利”と呼ば
　　　　　れているようにも思いますが？？？）から勧められた懸賞に応募することに。光平に思いを寄
　　　　　せるフミ子は、身分違いだと彼をあきらめ、応募した童話が入賞したことから東京に行く決意
　　　　　をし、両親にも誰にも別れを告げずに旅立って行くというのが大筋。林寛子さんが、インチキ
　　　　　薬を売る行商人（榎木兵衛）の娘・〔ユカリ〕という子役で出演されています。水森久美子さ
　　　　　んは、この後、松竹に移籍されたらしく、68年『悪党社員遊侠伝』や69年『海はふりむかな
　　　　　い』、70年『喜劇度胸一番』、72年『影の爪』などに出演、中では吉永小百合さん主演の
　　　　　70年『青春大全集愛とは何か』に吉永小百合さん扮するピアノの調律師が働く楽器店の従業
　　　　　員役でも出演されています。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　執炎
　　　　監督／蔵原惟繕　脚本／山田信夫　撮影／間宮義雄　音楽／黛敏郎
　　　　出演／浅丘ルリ子、芦川いづみ、伊丹一三（後に十三）、平田大三郎、山田禅二、松尾嘉代、
　　　　　　　河上信夫（後に喜史朗）、入江杏子、加原武門、鈴木三右衛門、上野山功一、若原初子、
　　　　　　　紀原土耕、村田寿男、山之辺潤一、久松洪介、重盛輝江（後にてる江）、三船好重、
　　　　　　　鈴村益代、佐川明子、千代田弘、澄川透、糸賀靖雄、高山千草、横田楊子、橘田良江、
　　　　　　　川口道江、杉浦公司、熱海弘到、吉田勇男（後に朗人）、河野康彦、根岸一正、
　　　　　　　益子年栄、森坂秀樹、小菅直文、西山博樹、杉山浩二、佐久間三男、深田侑、
　　　　　　　桐生かほる、岡田可愛、三條あさ子、村山浩昭、藤野雅之〔方言指導〕、
　　　　　　　鈴木瑞穂〔ナレーター〕、葵妖子〔按舞〕、細川ちか子、信欽三（欣三）、宇野重吉　●
　　　　　　　土田義雄〔クレジットなし〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、絹川京子〔同〕、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、渡辺節子〔同〕、他
　　　　…昭和三十九年度芸術祭参加作品。兵庫県北部にある余部鉄橋（物語の中でも重要なポイントに
　　　　　なっています）の見える海辺の集落の網元“丸吉漁場”の長男で、水産学校を出た吉井拓治（
　　　　　伊丹一三〔後に十三〕）は平家の落武者の末裔である“山の衆”が住む集落にある屋敷で知り
　　　　　合った久坂〔クサカ〕きよの（浅丘ルリ子）と結婚する。しかし、二度も召集令状によってそ
　　　　　の愛を引き裂かれ、ついには夫の戦死を知ってきよのが崖から身を投じるまでを描いています
　　　　。芦川いづみさんの役は、拓治のいとこで東京の医専を卒業した女医の野原泰子（彼女がきよ
　　　　　のの七回忌に訪れた時の回想として物語は始まります）。松尾嘉代さんの役は、きよのの妹・
　　　　　あやの、桐生かほるさんの役は、10歳の時のきよの。浅丘ルリ子さんの映画出演100作記念
　　　　　作品ですが、100作目の出演作品なのか、100作出演されたから作られた記念作品…つまり
　　　　　101作目なのか、微妙なところです。そして特別出演やクレジットなしのカメオ出演のよう
　　　　　な作品を加えると、実はこの作品が104作目の出演（2005年9月5日現在の調査では）だっ
　　　　　たりしますので、厳密性を問うと微妙です。《情報提供／由美子さん／NOBOさん／keiさん》

　　　　　→詳細データ　

　　12月

　　　河内ぞろ喧嘩軍鶏〔しゃも〕
　　　　監督／脚本／舛田利雄　脚本／甲斐久尊　撮影／萩原憲治　音楽／伊部晴美
　　　　出演／宍戸錠、山内賢、川地民夫、南田洋子、笠置シヅ子、小高雄二、谷村昌彦、殿山泰司、
　　　　　　　久里千春、弓恵子、桑山正一、山田吾一、露口茂、中村是好、佐野浅夫、浜村純、
　　　　　　　武智豊子（後に武知杜代子）、神戸瓢介、武藤章生、安田（後に大楠）道代、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、木島一郎、野呂圭介、玉村駿太郎、宮原徳平、柳瀬志郎、
　　　　　　　市村博、長弘、井東柳晴、堺美紀子、青木富夫、衣笠真寿男、榎木兵衛、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、島村謙二（後に謙次）、黒田剛、近江大介、荒井岩衛、峰三平、
　　　　　　　久遠利三、三杉健、二階堂郁夫、水木京二（後に京一）、戸波志朗、里（後に大門）実、
　　　　　　　柴田新三、高橋明、森みどり、茂手木かすみ、大谷木洋子、北出桂子、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）、中庸子、和田美登里（後にみどり）、村上和也、本目雅昭、
　　　　　　　玉井謙介、志方稔、水川国也、倉田栄三、岩手征四郎、田畑善彦、赤司健介、立川博、
　　　　　　　中平哲仟、晴海勇三、若葉めぐみ（後に椿麻里）、立石日佐子、山岡正義、堀崎二郎、
　　　　　　　根本義幸、神戸瓢介〔方言指導〕、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕　●
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔クレジットなし〕、紀原土耕〔同〕、水城英子〔同〕、
　　　　　　　横田楊子〔同〕、宮沢尚子〔同〕、千代田弘〔同〕、菅原義夫〔同〕、藤沢健男〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、瀬山孝司〔同〕、沢美鶴〔同〕、
　　　　　　　熱海弘到〔同〕、伊藤雄之助〔同〕、土田義雄〔同〕、東郷秀美〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、織田俊彦〔同〕、矢藤昌宏〔同〕、糸賀靖雄〔同〕、
　　　　　　　西原泰江？〔同〕、緒方葉子〔同〕、石丘伸吾〔同〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、安藤繁子〔同〕、新村猛〔同〕、早川由記〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、本間節子〔同〕、他
　　　　…“河内ぞろ”シリーズ第2作。今東光原作作品。河内でドケチとして有名な三人兄弟、大西仁
　　　　　助（宍戸錠）、多度吉（川地民夫）、永三（山内賢）。お沢（南田洋子）の入り婿になり、八
　　　　　百屋業に励む仁助だが、ストリッパーのルミ（久里千春）とイイ仲になったり、博打のカタに
　　　　　取られた、ルミの同僚のストリッパー・まゆみ（弓恵子）を土地のヤクザ・松戸組から取り返
　　　　　してやったり、松戸組の用心棒・“ハジキの林蔵”（小高雄二）と戦ったりと、様々な騒動を
　　　　　起こすというのが大筋。安田（後に大楠）道代さんの役は、多度吉の恋人で、今で言うところ
　　　　　の“できちゃった結婚”をするお芳。《情報提供／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　大日本コソ泥伝
　　　　監督／春原政久　脚本／花登筐、才賀明　撮影／姫田真佐久　音楽／萩原哲晶
　　　　出演／松原智恵子、西尾三枝子、山本陽子、桂小金治、藤田まこと〔特別出演〕、藤村有弘、
　　　　　　　長門裕之、南都雄二、かしまし娘（正司歌江・照江〔後に照枝〕・花江）、
　　　　　　　中田ダイマル、中田ラケット、由利徹、佐山俊二、茶川一郎、夢路いとし、喜味こいし、
　　　　　　　谷村昌彦、如月寛多、原泉、河上信夫（後に喜史朗）、白木みのる、大村崑、佐々十郎、
　　　　　　　青木富夫、榎木兵衛、玉井謙介、桂小かん、田畑善彦、茂手木かすみ、倉田栄三、
　　　　　　　杉浦公司、勝亦富美夫、天王寺虎之助、三浦策郎　●
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔クレジットなし〕、山岡正義〔同〕、
　　　　　　　水木京二（後に京一）〔同〕、藤沢健男〔同〕、中平哲仟〔同〕、晴海勇三〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、澄田浩介〔同〕、英原穣二〔同〕、渡辺節子？〔同〕、他
　　　　…花登筐原作作品。東西の喜劇人が大挙して出演する“大日本××伝”シリーズ第1作。石川二
　　　　　十五右衛門（桂小金治）が豊臣家に伝わる巨大なダイヤモンドを盗むことに失敗、自宅へ戻る
　　　　　と、奉ってある大釡から煙とともに初代・石川五右衛門の霊（藤田まこと）が現われ、石川家
　　　　　八人衆に豊臣家の財宝を盗むコンテストを行なうと言う（そこでタイトルに続き“これは盗作
　　　　　ではありません。作者”）。東京代表“タワーの高井”（長門裕之）と“モノレールの又刈”
　　　　　（藤村有弘）、東北代表“おらがのズロ吉”（由利徹）と“んだの金六”（佐山俊二）、大阪
　　　　　代表“道頓堀のドブ之助”（天王寺虎之助）と“釡ケ崎のナベ吉”（三浦策郎）、四国代表“
　　　　　メザシの六”（大村崑）と“フグの三太”（佐々十郎）が挑戦することに。なぜ八人かという
　　　　　と、初代・石川五右衛門の言うのには、「シャバではなぁ、この頃、『七人の刑事』っちゅう
　　　　　のがえらい流行っとる。せやから八人の泥棒でやったら、七人の刑事が追いかけてきても一人
　　　　　余るっちゅう勘定や」と（笑）。そして、「しっかりやれよ！。やらなんだら、おまえ、奥歯
　　　　　ガクガク言わすど！」（笑）。松原智恵子さんの役は、豊臣家の姪でお手伝いさんをしている
　　　　　しの、山本陽子さんの役は、空想のシーンでの豊臣家の次女・次子（実際には正司照江〔後に
　　　　　照枝〕さん）、西尾三枝子さんの役は、同じく空想のシーンでの三女・末子（実際には正司花
　　　　　江さん）。白木みのるさん扮する豊臣家の長男・太郎が、「嘘は泥棒の始まりやて、あんかけ
　　　　　の時次郎も言うとったからねえ」（笑）。また“タワーの高井”たちが見る雑誌に載っている
　　　　　女優さんの写真は、倍賞千恵子さんと三条江梨子（後に魔子）、岩下志麻さんのようです。
　　　　　　《情報提供／ツカさん／渚さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　ギター抱えたひとり旅
　　　　監督／山崎徳次郎　脚本／山崎巌、坂田安雄　撮影／藤岡粂信　音楽／大森盛太郎
　　　　出演／小林旭、松原智恵子、上月左知子、高田敏江、小高雄二、天坊準、福田トヨ、相原巨典、
　　　　　　　長弘、鈴木三右衛門、紀原土耕、村田寿男、加原武門、八代康二（後に康次）、白井鋭、
　　　　　　　英原穣二、玉井謙介、戸波志朗、晴海勇三、二階堂郁夫、高橋明、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、須田喜久代、伊藤浩、岩手征四郎、田中滋、堀崎二郎、溝口拳、
　　　　　　　阿部尚之、高瀬将敏〔技斗〕、金子信雄、井上昭文、草薙幸二郎、芦田伸介　●
　　　　　　　榎木兵衛〔クレジットなし〕、三浜元〔同〕、横田陽子（後に楊子）〔同〕、
　　　　　　　桂小かん〔同〕、太田雅子（後に梶芽衣子）？？？〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、新津邦夫〔同〕、水城英子〔同〕、本間節子〔同〕、
　　　　　　　大塚トミエ〔同〕、立石日佐子〔同〕、杉浦公司〔同〕、森みどり〔同〕、
　　　　　　　石川恵一〔同〕、西原泰江〔同〕、三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、織田俊彦〔同〕、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、菊田一郎〔同〕、黒田剛〔同〕、千代田弘〔同〕、
　　　　　　　伊達満〔同〕、澄川透〔同〕、本目雅昭〔同〕、浜川智子（後に浜かおる）〔同〕、
　　　　　　　中庸子〔同〕、渡辺節子〔同〕、橘田良江〔同〕、今村弘〔同〕、清水千代子〔同〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、絹川京子？〔同〕、大谷木洋子〔同〕、
　　　　　　　久美悦子〔出演者としてはクレジットなし〕、大原永子〔同〕、森下洋子〔同〕、
　　　　　　　横山忠滋〔同〕、他
　　　　…“賭博師（ギャンブラー）”シリーズ第3作。兄と恋人が殺される原因となったイカサマ賭博
　　　　　師・辺見こと戸川（芦田伸介）が、貝原（金子信雄）率いる貝原組が開く賭場に現われるとい
　　　　　うので、氷室浩次（小林旭）は長野県諏訪市（藤野市という表記の文献もある）を訪れる。旧
　　　　　知の刑事・木戸（井上昭文）をまくために、走る列車から飛び降りますが、これが吹き替えな
　　　　　し！（終盤の戦いでも、ビルの間をロープで伝う途中で、片手を離して銃を撃ったりしますが
　　　　　、これも吹き替えなし！…さすがです）。賭場に出入りするため、わざと貝原に雇われ、貝原
　　　　　の娘の瑞枝（高田敏江）が嫁いでいる矢代運送の社長・矢代竜造（小高雄二）の仕事を妨害す
　　　　　る浩次は、影では矢代運送を助け、最後に開かれる賭場で、ついに復讐を果たします。ここで
　　　　　は六個のダイスを三つずつ立てて競う勝負をしますが、浩次が全て一を出すのに対して、辺見
　　　　　は六ばかりの中、最後に一が出て、負けてしまいます。松原智恵子さんの役は、戸川の娘で、
　　　　　バレリーナでもある日本福音ルーテル上諏訪教会の幼稚園の先生・聖子、上月左知子さんの役
　　　　　は、貝原の営むバー“ロンタン”のマダム・洋子。エンディングは映画『シェーン』そのもの
　　　　　（題名と同じ主題歌の歌詞にも♪東京シェーン～と歌われていますが）で、矢代の息子である
　　　　　幼稚園児の伸夫少年（扮するのは67年大映『～ガメラ対ギャオス』での少年役の阿部尚之く
　　　　　ん）の「お兄ちゃん、僕んち、おいでよー」という声に見送られて、馬で草原を去って行きま
　　　　　す。挿入歌も“宇宙旅行の渡り鳥”ですので、かなり“渡り鳥”シリーズに近いイメージの作
　　　　　品です。貝原組に立ち退きを強要される食堂のレジ係の女性が、太田雅子（後に梶芽衣子）さ
　　　　　んのようでもあります。彼女の公称デビューは翌1965年の『悲しき別れの歌』ですが、カメ
　　　　　ラテストのようなエキストラ出演の可能性はあります。瀬木俊郎原作作品。英語題名として“
　　　　　The Crackshot and The Sharper”があるようです。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　男の紋章喧嘩状
　　　　監督／井田探　脚本／甲斐久尊　撮影／萩原泉　音楽／山本丈晴
　　　　出演／高橋英樹、和泉雅子、和田浩治、西尾三枝子、近藤宏、高品格、嵯峨善兵、二本柳寛、
　　　　　　　井沢八郎〔東芝レコード〕、白根一男〔同〕、杉江弘（後に杉山弘太郎）、弘松三郎、
　　　　　　　雪丘恵介、鈴木瑞穂、玉村駿太郎、鴨田喜由、河野弘、野呂圭介、片桐恒男、神山勝、
　　　　　　　加原武門、伊丹慶治、井田武（後にいだたけ志）、伊豆見雄（後に英輔）、衣笠真寿男、
　　　　　　　荒井岩衛、水木京二（後に京一）、阪井幸一朗、近江大介、二階堂郁夫、松丘清司、
　　　　　　　里（後に大門）実、二木草之助、守屋徹、河瀬正敏、山口吉弘、中平哲仟、水川国也、
　　　　　　　立川博、倉田栄三、式田賢一、沢美鶴、田畑善彦、大庭喜儀、根本義幸、島本輝男、
　　　　　　　笛田直一〔遊侠所作指導〕、大中豊〔刺青〕、戸波志朗〔同〕、高瀬将敏〔技斗〕、
　　　　　　　轟夕起子、小池朝雄、佐野浅夫、清水将夫、桂小金治　●
　　　　　　　山田禅二？〔クレジットなし〕、桂小かん〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、
　　　　　　　岩谷肇（後に谷隼人）〔同〕、宮沢尚子〔同〕、橘田良江〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、緑川宏〔同〕、久遠利三〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　渡辺節子〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、藤野宏〔同〕、英原穣二〔同〕、
　　　　　　　押見史郎〔同〕、平塚仁郎〔同〕、矢藤昌宏〔同〕、澄田浩介〔同〕、千代田弘〔同〕、
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、小野武雄〔同〕、伊達満？〔同〕、玉井謙介？〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、石山健二郎〔同。遺影と声〕、山岡正義〔同〕、岩手征四郎〔同〕、
　　　　　　　堀崎二郎〔同〕、杉浦公司〔同〕、宮川敏彦〔同〕、会田為久〔同〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）？〔同〕、今村弘〔同〕、新村猛〔同〕、村上和也？〔同〕、
　　　　　　　佐々木真二？〔同〕、溝口拳〔同〕、本目雅昭〔同〕、菅原義夫〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）〔同〕、他
　　　　…“男の紋章”シリーズ第6作。本庁の警部の甥であることを利用する高部警察署の刑事・深田
　　　　　（佐野浅夫）は、ヤクザたちから賄賂を取ったり、容疑者を拷問したりする悪徳刑事。大島組
　　　　　の若親分・大島竜次（高橋英樹）は御法度である賭場をわざと開き、賄賂を受け取った深田の
　　　　　悪業を署長（鈴木瑞穂）に話すので、恨みを買い、深田と手を組む花岡（二本柳寛）率いる花
　　　　　岡組と敵対関係になる。飯塚組の組長・飯塚（清水将夫）は息子の紋次（和田浩治）を牢から
　　　　　出してやると言われ、鳶職のに組の商売を巡って、花岡に肩入れしてしまう。しかし紋次が深
　　　　　田の腕を刺し、花岡も殺してしまうので、飯塚は竜次に頼み、紋次を旅に出させてもらう。そ
　　　　　の一行を追う花岡組の残党と深田。結果、深田は警察にも追われることになり、ついに竜次に
　　　　　斬られるというのが大筋。和泉雅子さんの役は、竜次の幼なじみで、やはり侠客の娘である料
　　　　　亭“小やなぎ”の女将（扮する原恵子さんは今回は登場せず）の姪・晴子、西尾三枝子さんの
　　　　　役は、深田の拷問で責め殺される博打打ちの後藤清二（杉江弘〔後に杉山弘太郎〕）の妻・智
　　　　　恵。《情報提供／渚さん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　黒い海峡
　　　　監督／江崎実生　脚本／甲斐久尊、山崎巌　撮影／横山実　音楽／伊部晴美
　　　　出演／石原裕次郎、十朱幸代、吉行和子、藤竜也〔新人〕、小高雄二、深江章喜、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、中台祥浩、木浦佑三、加原武門、木島一郎、郷エイ治、
　　　　　　　進千賀子、磯部玉枝、片桐恒男、宮原徳平、伊丹慶治、峰三平、柳瀬志郎、榎木兵衛、
　　　　　　　黒田剛、野村隆、島村謙二（後に謙次）、瀬山孝司、小柴隆（後に尋詩）、英原穣二、
　　　　　　　久遠利三、志方稔、菊田一郎、本目雅昭、平塚仁郎、高緒弘志、柴田新三、北出桂子、
　　　　　　　浜川智子（後に浜かおる）、ハンス・ホルネス、雨宮ダンシングチーム、
　　　　　　　漆沢政子〔振付〕、高瀬将敏〔技斗〕、中谷一郎、佐野浅夫、山形勲、垂水悟郎、
　　　　　　　大坂志郎　●　坂巻祥子〔クレジットなし〕、式田賢一〔同〕、
　　　　　　　加山健次（後に健二）〔同〕、小野武雄〔同〕、倉田栄三〔同〕、田畑善彦〔同〕、
　　　　　　　熱海弘到〔同〕、立石日佐子？〔同〕、田中滋〔同〕、押見史郎〔同〕、
　　　　　　　園田健夫〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、石丘伸吾〔同〕、松丘清司〔同〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）〔同〕、中庸子〔同〕、三樹高雄〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　今村弘〔同〕、緒方葉子〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、宮川敏彦〔同〕、
　　　　　　　大塚トミエ？〔同〕、澄川透〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　渡辺節子〔同〕、高田栄子？〔同〕、二木草之助〔同〕、澄田浩介〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、千代田弘〔同〕、大庭喜儀〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、他
　　　　…横浜の港を牛耳る船場組の幹部・槇明夫（石原裕次郎）は、ボスの船場龍太郎（山形勲）の命
　　　　　令で敵組織の幹部・桑野（木島一郎）を射殺して自首する。明夫は若い頃、車で人を轢き殺し
　　　　　、船場に事件をもみ消してもらったが、それが元で父親が自殺、船場に育てられた恩義がある
　　　　　。三年の刑期を終えて出所すると、船場は以前にも増して力を付けていた。船場の娘・則子（
　　　　　十朱幸代）は父の稼業を嫌い、家を出てアートデザイン研究所を営んでいる。兄弟分の大貫哲
　　　　　次（中谷一郎）が、取り引きの場から麻薬を盗んで、恋人であるクラブの歌手・香山知佐子（
　　　　　吉行和子）と姿を消す。明夫は取り引きルートのある神戸へ向かい、元ヤクザだが今はステー
　　　　　キハウスを営む藤野（大坂志郎）の協力を得て、哲次たちを追う。ついには追い詰めた哲次と
　　　　　銃撃戦になり、明夫を見張っていた刺客の尾崎（小高雄二）も死に、知佐子は哲次の撃った弾
　　　　　丸が首に当って死ぬ。やはり明夫に撃たれた哲次は、実は明夫が轢き殺したと思っていた相手
　　　　　は生きていると告げる。実はそれは明夫や則子に優しい船場組の老ヤクザの竜作（佐野浅夫）
　　　　　らしい。全ては明夫を将来的に利用しようとした船場の策略だったのだ。明夫は哲次の葬儀に
　　　　　乗り込み、居合わせた船場を撃って復讐を果たす。しかし知佐子の弟（高校生という設定のよ
　　　　　うです？…笑）・三郎（藤竜也）が現われ、彼は姉の仇だとして（船場がそう吹き込んでいた
　　　　　のだ）、明夫を猟銃で撃つ。
　　　　　明夫「バカだなぁ…姉さん、やったのは哲次だ…」。
　　　　　これも珍しく最後に石原裕次郎さんが死ぬ作品です。ラストシーンで則子と竜作が真新しい墓
　　　　　標にお参りして、二人で歩いて行く道は、『赤いハンカチ』のラストで、石原裕次郎さん扮す
　　　　　る主人公が二谷英明さん扮する友人の墓参りをして、浅丘ルリ子さん扮するヒロインに見送ら
　　　　　れながら、ギター片手に歩いていく道と同じ道です。『赤いハンカチ』と『黒い海峡』のラス
　　　　　トシーンは同じお寺（霊園？）で撮影したということになりますね。“Black Channel”の英
　　　　　語題名があるようです。ちなみに大坂志郎さん扮する藤野の娘・敏子に扮した磯部玉枝さんは
　　　　　1969年頃には一色美奈と改名されていたようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　若草物語
　　　　監督／森永健次郎　脚本／三木克巳（井手俊郎）　撮影／松橋梅夫　音楽／崎出伍一
　　　　出演／芦川いづみ、浅丘ルリ子、吉永小百合、和泉雅子、浜田光夫、田代みどり、山内賢、
　　　　　　　杉山俊夫、和田浩治、東恵美子、進千賀子、和田悦子、井東柳晴、糸賀靖雄、石丘伸吾、
　　　　　　　天坊準、露木護、桂小かん、小野武雄、井田武（後にいだたけ志）、平塚仁郎、
　　　　　　　織田俊彦、押見史郎、菊田一郎、早川由記、清水千代子、川口道江、浜口竜哉、
　　　　　　　有村道宏、山口養治〔ボクシング指導〕、木下静子〔方言指導〕、
　　　　　　　伊藤雄之助〔特別出演〕、清水将夫、高野由美、内藤武敏　●
　　　　　　　水城英子〔クレジットなし〕、村上和也〔同〕、二木草之助〔同〕、絹川京子？〔同〕、
　　　　　　　立石日佐子〔同〕、宮沢尚子〔同〕、大塚トミエ〔同〕、緒方葉子〔同〕、
　　　　　　　守屋徹〔同〕、藤野宏〔同〕、光沢（後に光）でんすけ〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、加山健次（後に健二）〔同〕、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、横田陽子（後に楊子）〔同〕、水川国也〔同〕、
　　　　　　　中庸子〔同〕、高橋明〔同〕、中平哲仟〔同〕、三浜元〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　三笠鉄郎（後に池沢竜）〔同〕、他
　　　　…尼崎の工場に勤めながら東京に出て行きたいという思いを持つ高村家の次女・由紀（浅丘ルリ
　　　　　子）や、後妻・弘子（東恵美子）をもらった父親・勇造（伊藤雄之助）をそっとしておいてあ
　　　　　げたいと思う三女・しずか（吉永小百合）、貯金してアメリカに行きたいと思う四女・チエコ
　　　　　（和泉雅子）が、東京に嫁いでいる長女の瀬川早苗（芦川いづみ）のアパートへ家出してくる
　　　　　。由紀は松屋デパート銀座店五階にあるコダックのカメラ売場に、しずかは同デパート二階に
　　　　　ある紳士下着売場に就職、チエコは河野健吉（山内賢）がバーテンをする川崎のアルサロ“ム
　　　　　ッシュコニャック”に勤めたのがバレて叱られたり…と、四姉妹を巡る騒動を描いています。
　　　　　この作品での四姉妹は、邦画に出てくる四姉妹の中でも屈指の美人姉妹だと思います。浜田光
　　　　　夫さんの役は、大阪での由紀やしずかの幼馴染みで東京TVニュース社のカメラマン・矢坂次
　　　　　郎、和田浩治さんの役は、資産家の息子である大学生の野沢圭一、田代みどりさんの役は、そ
　　　　　の妹・まゆみ、和田悦子さんの役は、由紀の尼崎の工場での同僚・和子、進千賀子さんの役は
　　　　　、しずかの職場での同僚・京子。中では、浅丘ルリ子さんと吉永小百合さん、和泉雅子さん、
　　　　　浜田光夫さんが志賀高原へスキーに出かけるシーンがありますが、ニュース映画や当時の冊子
　　　　　などを見ますと、そのシーンには登場しない芦川いづみさんもスキー好きのためか（コーチを
　　　　　兼ねて？）、参加されています（以下のロケ地紹介のコーナーを参照）。物語の最後は、由紀
　　　　　は仕事にかまける次郎と結婚するのを諦め、二歳年下の圭一と結婚、しずかはその失恋のため
　　　　　か瀬戸内海の島に二ヶ月の出張に出かけた次郎を追って行くことになります。また、出来たば
　　　　　かりらしい東京のモノレールが登場します。その後、68年にNET（現・EX）でテレビドラマ
　　　　　として制作されていますが、それは題名こそ同じですが、ルイザ・メイ・オルコットの原作を
　　　　　現代風にアレンジしたもので、自由ヶ丘の中流家庭に育った、性格の違う四姉妹が幸せな結婚
　　　　　とは何かを求めながら成長していく話です。当然、役名も映画版とは違います。短大の美術部
　　　　　を卒業したテキスタイルデザイナーの長女・丹崎かすみ（芦川いづみ）をはじめ、次女・はな
　　　　　（山本陽子）、三女・ゆき（伊藤るり子）、四女（川口晶）、父・恭介（佐分利信）、母・み
　　　　　さを（加藤治子）、かすみを“スピカ（乙女座の星）の君”と称するダム設計士・山上宏（青
　　　　　山恭二）、はなの恋人・古垣健司（川地民夫）の他、中山仁さんや山川ワタルさん、鳳八千代
　　　　　さんや佐良直美さんなどが出演。《情報提供／渚さん／yujiroさん／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　→白銀は招くよ　

　　　　→制作予定作品情報あれこれ（1964年以降）　

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LAST UP DATE ◆ 2022年6月6日