日活映画（1966年度分）

日活映画（1966年度分）

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ここでは1966年に公開された日活映画を紹介します。

注）出演者の欄の最後に●のある作品は、クレジットを抜けなく順に全員分、書き写しています。
また、詳細データの項目のない作品は、未見を含む未検証の作品で、キネマ旬報など既存の資料を
元に作成しておりますので、抜けや誤植、解説部分の間違いなどが含まれているかもしれません。
ご了承いただきたいと思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　1月

　　　源氏物語 （源氏映画社＝日活）
　　　　監督／脚本／武智鉄二　撮影／渡辺静郎、高岩震　音楽／芝裕久
　　　　出演／花ノ本寿、浅丘ルリ子、芦川いづみ、和田浩治、中村孝雄、花川蝶十郎、茂山千之丞、
　　　　　　　勝見章（後に嘉之？）、茂山七五三（後に茂山千五郎〔十二世〕、
　　　　　　　北条きく子（後に希功子）、山本陽子、紅千登世、千歌子、川口小枝、香月美奈子、
　　　　　　　八代真矢子（後に万智子）、松井康子、吉川満子、月まち子、鳳玲子、橋本好子、
　　　　　　　西崎みどり、川口牡丹、坂東梢、紫緋紗子、山口真代、加賀屋あつ子、市川市十郎、
　　　　　　　志摩靖彦、吉田道紀、岩井真三、堀越丈司、川口元二、茂山あきら、山吉鴻作、
　　　　　　　竹田法一、西川喜之輔、茂山正義（後に千五郎〔十三世〕）、中沢しげる、稲田良平、
　　　　　　　表淳夫、岡村嘉隆、扇崎蝶女、花柳静井、花ノ本以知子、川口秀麗、阿美本昌子、
　　　　　　　古池敬子、別府晴子、大宮寿美、江守竹美、明日待子、川口秀子　●
　　　　…平安時代の桐壷帝（花川蝶十郎）の第二皇子・光源氏（花ノ本寿）と彼を巡る多くの女性たち
　　　　　を中心に描いています。幼い頃に光源氏のもとに引き取られて育てられた紫の上（浅丘ルリ子
　　　　　）、光源氏の義母にあたる関係ながら、光源氏の初恋の人で、光源氏との子である後の冷泉帝
　　　　　を生み、苦悩して出家する藤壷（芦川いづみ）、四歳年上の光源氏の最初の正妻・葵の上（香
　　　　　月美奈子）、複雑な過去から人目を避けて暮らしている夕顔（北条きく子〔後に希功子〕）、
　　　　　帝の妃になる身ながら源氏と関係を持ち、源氏が須磨へ流される原因を作る朧月夜（八代真矢
　　　　　子〔後に万智子〕）、年上の憧れの女性・六条御息所（川口秀子）など。和田浩治さんの役は
　　　　　、夕顔を慕う頭中将、山本陽子さんの役は、光源氏と明石の上（川口小枝）の間に生まれた娘
　　　　　で、後に紫の上の養女になる明石女御。京都市東山区の東福寺の通天橋や、そこから降りる洗
　　　　　玉澗〔せんぎょくかん〕の渓谷など、京都でのロケも行なわれています。
　　　　　　《情報提供／ツカさん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　→京都A級案内　

　　　男の紋章竜虎無情
　　　　監督／松尾昭典　脚本／甲斐久尊　撮影／萩原憲治　音楽／鏑木創
　　　　出演／高橋英樹、和泉雅子、宍戸錠、小池朝雄、西尾三枝子、佐々木孝丸、富田仲次郎、
　　　　　　　清水元、谷村昌彦、山田禅二、田村保、亀山靖博、木浦佑三、柳瀬志郎、佐々木すみ江、
　　　　　　　宮原徳平、河上信夫（後に喜史朗）、鴨田喜由、澄川透、英原穣二、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、久松洪介、二木草之助、荒井岩衛、高野誠二郎、鈴村益代、
　　　　　　　鈴木俊子、水城英子、中庸子、林泰江、大塚トミエ、村上和也、野村隆、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）、三杉健、高橋明、山口吉弘、守屋徹、戸波志朗、沢美鶴、
　　　　　　　今村弘、里（後に大門）実、倉田栄三、大庭喜儀、矢藤昌宏、立川博、式田賢一、
　　　　　　　藤間喜与恵〔振付〕、大中豊〔刺青〕、高瀬将敏〔技斗〕　●
　　　　　　　石山健二郎〔クレジットなし。遺影〕、轟夕起子〔同。遺影〕、大坂志郎〔同。遺影〕、
　　　　　　　大谷木洋子〔クレジットなし〕、西原泰江〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、
　　　　　　　浜口竜哉〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、赤司健介〔同〕、
　　　　　　　北上忠行〔同〕、露木護〔同〕、近江大介〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、小柴隆（後に尋詩）？〔同〕、藤野宏〔同〕、
　　　　　　　賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、瀬山孝司〔同〕、中平哲仟〔同〕、新村猛〔同〕、
　　　　　　　永沢伸介〔同〕、久遠利三〔同〕、新津邦夫〔同〕、伊達満〔同〕、小林亘〔同〕、
　　　　　　　橘田良江〔同〕、宮沢尚子〔同〕、小野武雄〔同〕、根本義幸〔同〕、緑川宏？〔同〕、
　　　　　　　吉田勇男（後に朗人）〔同〕、玉井謙介〔同〕、高山千草〔同〕、渡辺節子〔同〕、
　　　　　　　澄田浩介〔同〕、河合英二郎〔同〕、横田楊子〔同〕、糸賀靖雄〔同〕、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、千代田弘〔同〕、伊丹慶治〔同〕、森みどり〔同〕、
　　　　　　　須田喜久代〔同〕、土田義雄〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）？〔同〕、
　　　　　　　緒方葉子〔同〕、他
　　　　…シリーズ第10作（最終作）。前作で母・村田きよ（轟夕起子）の仇である〔ゴンドウ・セイ
　　　　　ジロウ〕（前回と設定が違うようです）たちを斬った大島組の若親分・大島竜次（高橋英樹）
　　　　　が三年間の服役を済ませ出所してくる（昭和七年秋。ただし劇中、翌年は辰年と言われている
　　　　　ので計算が合いませんが）。その間に大島組は潰れたも同然となっていて、縄張りを荒してい
　　　　　る芝浜（富田仲次郎）率いる芝浜組と戦うことになるというのが大筋。宍戸錠さん扮するのは
　　　　　流れ者の“遠州虎”というお得意の人物（つまり最初は悪玉側だけれども、後には善玉側に寝
　　　　　返るという設定）。
　　　　　“遠州虎”「…まあそんなこんなで今日は助けたが、明日のことは判らねえ」。
　　　　　“遠州虎”の育ての親でもある伊達組の組長（佐々木孝丸）は、竜次に手を貸そうかと言いな
　　　　　がら、実は大島組と芝浜組を戦わせ、残ったほうを自分が倒そうと考えている悪玉。そして最
　　　　　終作らしく、ついに竜次と幼なじみの晴子（和泉雅子）が祝言を挙げます。その後、竜次は、
　　　　　河原で“遠州虎”と決闘することになります。“遠州虎”は陰から伊達に撃たれ、竜次も伊達
　　　　　に銃でドスを折られる。最後の力を振り絞って“遠州虎”が投げた槍が伊達を貫きます。
　　　　　“遠州虎”「全くツイてねえ話さ…伊達は俺の育ての親だが、あんな奴は生かしておいちゃイ
　　　　　ケねえ。貧乏くじを引いたのは、この俺ってわけだ」。
　　　　　西尾三枝子さんの役は、女衒に騙されて女郎屋“花房楼”に売られるが、後に竜次に助けられ
　　　　　る女郎・利江。英語題名としては“Gambler's Code”があるようです。
　　　　　　《情報提供／渚さん／NOBOさん／ツカさん》

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　　　黒い賭博師悪魔の左手
　　　　監督／中平康　脚本／小川英、山崎忠昭　撮影／山崎善弘　音楽／伊部晴美
　　　　出演／小林旭、二谷英明、鈴木やすし（後にヤスシ）、横山道代（後に通乃）、広瀬みさ、
　　　　　　　郷エイ治、浜川智子（後に浜かおる）、原泉、平田大三郎、天坊準、加原武門、
　　　　　　　弘松三郎、長尾敏之助、瀬山孝司、高緒弘志、押見史郎、伊丹慶治、晴海勇三、
　　　　　　　英原穣二、小柴隆（後に尋詩）、玉村駿太郎、柴田新三、桂小かん、中平哲仟、
　　　　　　　熱海弘到、水川国也、永沢伸介、太田慶子、ペドロ・フェルナンデス、大泉滉、
　　　　　　　ジュディ・オング、神田隆、谷村昌彦　●　戸川昌子〔クレジットなし〕、
　　　　　　　富士真奈美（後に冨士眞奈美）〔同〕、藤野宏？〔同〕、渡辺節子〔同〕、
　　　　　　　大谷木洋子？〔同〕、堀崎二郎〔同〕、佐々木真二〔同〕、有村道宏〔同〕、
　　　　　　　山口吉弘〔同〕、土田義雄〔同〕、前田武彦（後に大前田武）〔同〕、内海錠次〔同〕、
　　　　　　　野村隆〔同〕、立川博〔同〕、榊功〔同〕、佐藤了一〔同〕、
　　　　　　　賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、村上和也〔同〕、田中滋〔同〕、緑川宏〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、高橋明〔同〕、露木護〔同〕、矢藤昌宏〔同〕、
　　　　　　　根本義幸〔同〕、他
　　　　…“賭博師（ギャンブラー）”シリーズ第8作（最終作）。賭博の収益で水爆を買い、世界征服
　　　　　を企てるパンドラ王国（人口は18,000人）から、パンドラ国立賭博大学技術部長の“教授”
　　　　　（二谷英明）が、盲人である一号（天坊準）、少年である二号（ジュディ・オング）、老婆の
　　　　　三号〔国立賭博大学第三次卒業生・58番らしい〕（原泉）という三人の賭博のプロ選手を連
　　　　　れてきて、主人公・氷室浩次（小林旭）に挑戦するというのが大筋。広瀬みささんの役は、実
　　　　　はパンドラ国王第三王妃・チューリップ王妃だったという春野うらら、横山道代（後に通乃）
　　　　　さんの役は、“トト”のママ・時子（第四王妃としての誘いを断るようです）、浜川智子（後
　　　　　に浜かおる）さんの役は、ホステス風の女性で、G.G.観光会社を営む蒲郡郷平（神田隆）の
　　　　　愛人。巻頭、パンドラ王国の第一王妃と第二王妃が紹介されますが、クレジットなしで第一王
　　　　　妃に戸川昌子さん、第二王妃に富士真奈美（後に冨士眞奈美）さんが扮しています。“The
　　　　　Devil's Left Hand”という英語題名があるようです。《情報提供／ツカさん／NOBOさん》

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　　　この虹の消える時にも
　　　　監督／森永健次郎　脚本／石森史郎、堀江喜一郎　撮影／藤岡粂信　音楽／崎出伍一
　　　　出演／西郷輝彦、松原智恵子、山内賢、山本陽子、東山明美〔クラウン〕、牧理恵、深江章喜、
　　　　　　　玉川伊佐男、弘松三郎、高山秀雄、三崎千恵子、荒木一郎、大町文夫、藤岡重慶、
　　　　　　　嵯峨善兵、大滝秀治、若原初子、紀原土耕、衣笠真寿男、白井鋭、佐川明子、早川由記、
　　　　　　　木島一郎、桂小かん、織田俊彦、藤井昭雄、三谷龍男（後に忠雄）、杉山忠彦、
　　　　　　　内海錠二、伊藤純男、菊田一郎、山本トミ、川口道江、若葉めぐみ（後に椿麻里）、
　　　　　　　久保寺安枝、深町真喜子（後に真樹子）、矢竹真一、太田創三、フリーランサーズ、
　　　　　　　峰三平〔技斗〕　●　根本義幸？〔クレジットなし〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、
　　　　　　　高田栄子〔同〕、大谷木洋子〔同〕、押見史郎〔同〕、大庭喜儀〔同〕、
　　　　　　　田畑善彦〔同〕、菅原義夫〔同〕、新津邦夫〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）〔同〕、森みどり？〔同〕、千代田弘〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、
　　　　　　　平塚仁郎？〔同〕、橘田良江？〔同〕、他
　　　　…メンズウェアを扱う“ラッキーバード”の従業員・朝比奈健（西郷輝彦）は、中学校を卒業し
　　　　　てクリーニング店に勤めたが、同僚だった加納宏次（山内賢）の起こした火事の最中、誤って
　　　　　店の主人を死なせてしまい、少年院で数年を過ごしたという過去がある。ある日、健は東都衛
　　　　　生学園でマッサージの勉強をする盲目の女性・森川チエ（松原智恵子）と出会う。その頃、少
　　　　　年院時代の仲間だった“サブ”こと松本三郎（荒木一郎）に脅された宏次が、働いているレス
　　　　　トラン“キング”での同僚でウェイトレスであるチエの姉・夏子（牧理恵）からチエの角膜移
　　　　　植のための手術代を盗んでしまう。その後、少年院に送り返された三郎の仲間たちが店に来て
　　　　　暴れて商品を台無しにするので、健は“ラッキーバード”をクビになってしまう。その後、健
　　　　　は街頭の求人広告を見て乳酸菌飲料の“ピロン”に就職、販売実績を上げて営業所を任される
　　　　　ことになった時、少年院から出所してきた三郎に刺されてしまう。しかしチエの献血により、
　　　　　健は一命を取り止める…というのが大筋。山本陽子さんの役は、夏子の同僚でレストラン“キ
　　　　　ング”のウェイトレス・信子、東山明美さんの役は、“ラッキーバード”の社長の娘である高
　　　　　校三年生の飯島真理。《情報提供／渚さん／NOBOさん／ツカさん》

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　　2月

　　　河内カルメン
　　　　監督／鈴木清順　脚本／三木克巳（井手俊郎）　撮影／峰重義　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／野川由美子、和田浩治、川地民夫、宮城千賀子、伊藤るり子、松尾嘉代、楠侑子、
　　　　　　　野呂圭介、長弘、和田悦子、横田楊子、杉山元、島村謙二（後に謙次）、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、高緒弘志、柳瀬志郎、加藤ヒロ実、森みどり、西原泰江、中庸子、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）、深町真喜子（後に真樹子）、木山ますみ、
　　　　　　　漆沢政子〔振付〕、本目雅昭〔方言指導〕、佐野浅夫、嵯峨善兵、日野道夫、
　　　　　　　桑山正一　●　立石日佐子〔クレジットなし〕、八代康二（後に康次）〔同〕、
　　　　　　　本間節子〔同〕、市原久照（後に久）？〔同〕、新津邦夫？〔同〕、東郷秀美〔同〕、
　　　　　　　藤原伸〔挿入歌を歌唱〕（後に曽根幸明）〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、
　　　　　　　野村隆？〔同〕、和田美登里（後にみどり）〔同〕、菅原義夫〔同〕、久遠利三〔同〕、
　　　　　　　守屋徹〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、千代田弘〔同〕、三樹高雄〔同〕、
　　　　　　　押見史郎？〔同〕、大庭喜儀？〔同〕、大塚トミエ〔同〕、宮沢尚子〔同〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、高山千草〔同〕、高山千草〔同〕、鈴村益代〔同〕、
　　　　　　　早川名美（後に由記）〔同〕、佐川明子〔同〕、他
　　　　…今東光原作作品。村中の男をひきつけるグラマラスな生駒の坂田製綿の女工・武田露子（野川
　　　　　由美子）は、男たちに犯されて大阪へ出る。クラブ“ダダ”でホステスをしたりモデルプロダ
　　　　　クション“鹿島クラブ”でファッションモデルを目指すがコーチをする社長の鹿島洋子（楠侑
　　　　　子）がレズだったり、後には金貸し・斎藤長兵衛（嵯峨善兵）が撮る怪しいブルーフィルムの
　　　　　モデルになったりと、様々な経験を経てたくましく波乱万丈な人生を送る話。鈴木清順監督作
　　　　　品らしい、実験的な演出も各所に見られます。和田浩治さんの役は、ヒロインの初恋の相手で
　　　　　ある坂田製綿の息子・通称“ボン”こと坂田彰、川地民夫さんの役は、鹿島洋子の愛人である
　　　　　芸術家・高野誠二、伊藤るり子さんの役は、露子の妹・仙子〔センコ〕、松尾嘉代さんの役は
　　　　　、露子の中学の二年先輩である提灯屋の娘で、クラブ“ダダ”のホステス・雪江、和田悦子さ
　　　　　んの役は、坂田製綿の女工から“鹿島クラブ””のファッションモデルになった〔サイダ・〕
　　　　　稲子。“Carmen from Kawachi”の英語題名があるようです。《情報提供／ツカさん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　愛して愛して愛しちゃったのよ
　　　　監督／井田探　脚本／才賀明　撮影／萩原泉　音楽／大森盛太郎
　　　　出演／浜田光夫、田代美代子〔ビクター〕、和田弘とマヒナ・スターズ〔同〕、山本陽子、
　　　　　　　白木マリ（後に万理）、浜川智子（後に浜かおる）、和田浩治、波多野憲、新井麗子、
　　　　　　　南寿美子、江角英明、三條邦彦〔ビクター〕、井田武（後にいだたけ志）、秋山耕志、
　　　　　　　松丘清司、佐川明子、高田栄子、平塚仁郎、水川国也、影山鉄也、加藤ヒロ実、
　　　　　　　大谷木洋子、高田真穂、桂小金治、大泉滉、若水ヤエ子、神田隆　●
　　　　　　　大塚トミエ〔クレジットなし〕、宮沢尚子〔同〕、市原久照（後に久）？〔同〕、
　　　　　　　露木護？〔同〕、西原泰江〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、伊達満〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、
　　　　　　　緑川宏〔同〕、白井鋭〔同〕、土田義雄〔同〕、今村弘〔同〕、中庸子〔同〕、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）？〔同〕、北出桂子〔同〕、
　　　　　　　浜口竜哉〔同〕、桂小かん〔同〕、野村隆？〔同〕、佐々木真二〔同〕、新村猛〔同〕、
　　　　　　　高山千草〔同〕、須田喜久代〔同〕、安藤繁子〔同〕、二木草之助〔同〕、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、他
　　　　…どう見ても主役は山本陽子さんのようです。兄の友人で東京産業総務部の社員・雨宮慶一（和
　　　　　田浩治）から結婚を申し込まれた洋裁店勤務の橋本ケイコ〔20歳〕（山本陽子）。しかし彼
　　　　　女が本当に愛しているのは、いつも反発して喧嘩ばかりしていた写真店“ミノルフォト”の主
　　　　　人でカメラマンの飯島実〔22歳〕（浜田光夫）だと気付くという、いわゆる“嫌い嫌いも好
　　　　　きのうち”というパターンの物語です。田代美代子さんの役は、ケイコのルームメイトで歌手
　　　　　志望のクラブ“クィーン”のホステス（実はレジ係）・吉川ミチコ、浜川智子（後に浜かおる
　　　　　）さんの役は、やはりルームメイトで（三人は三段ベッドで寝ています）、チャームスクール
　　　　　に通う野本アケミ、白木マリ（後に万理）さんの役は、クラブ“クィーン”のマダム・明子。
　　　　　タイトル曲を田代美代子さんが歌っています。《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　俺にさわると危ないぜ
　　　　監督／長谷部安春　脚本／中西隆三、都筑道夫　撮影／永塚一栄　音楽／山本直純
　　　　出演／小林旭、松原智恵子、西尾三枝子、加茂こずえ、浜川智子（後に浜かおる）、北あけみ、
　　　　　　　野呂圭介、玉村駿太郎、進千賀子、可能かず子（後に夏海千佳子）、斎藤仁子、
　　　　　　　佐川明子、小柴隆（後に尋詩）、柴田新三、野村隆、露木護、三浜元、晴海勇三、
　　　　　　　平塚仁郎、井田武（後にいだたけ志）、田畑善彦、岩手征四郎、久遠利三、
　　　　　　　高美アリサ〔ポリドール〕、大庭喜儀、高緒弘志、水川国也、
　　　　　　　望月明（ゴールデン・スパイダース）、岡玲子（ゴールデン・スパイダース）、
　　　　　　　古沼斐佐雄〔振付〕、高瀬将敏〔技斗〕、左卜全、郷エイ治、高品格、森塚敏、
　　　　　　　二本柳寛　●　ペドロ・フェルナンデス〔クレジットなし〕、西原泰江〔同〕、
　　　　　　　三樹高雄〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　アーツ・ヘイジ〔同〕、若山弦蔵（声の出演）〔同〕、玉井謙介〔同〕、白井鋭〔同〕、
　　　　　　　山川朔太郎？〔同〕、園田健夫？〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、
　　　　　　　赤司健介〔同〕、ロルフ・ジェッサー？〔同〕、秋山耕志〔同〕、守屋徹〔同〕、
　　　　　　　山口吉弘〔同〕、他
　　　　…ベトナム戦線から帰ったルポライター・本堂大介（小林旭）が、知り合ったノースウエスト航
　　　　　空のスチュワーデス・沢之内ヨリ子（松原智恵子）の父が戦時中、沖縄から持ち帰ったという
　　　　　金塊を巡って、国際ギャング団や、沖縄から来たアキ子（北あけみ）をリーダーとする、彼女
　　　　　の妹と従姉妹たち、フユ子（西尾三枝子）、ナツ子（浜川智子〔後に浜かおる〕）、ハル江（
　　　　　斎藤仁子）、キク江（可能かず子〔後に夏海千佳子〕）、ヨシ江（加茂こずえ）で構成された
　　　　　6人組の“ザ・ニンジャーズ”（隠れ蓑にしているゴーゴー・クラブでのグループ名。主人公
　　　　　は“ブラックタイツ団”と称しています）との争奪戦に巻き込まれるというのが大筋。ナツ子
　　　　　が使うメジャー（巻尺）型の武器やフユ子が使うブラジャーの中に仕込んだ爆弾、その他、ゴ
　　　　　ルフボール型の爆弾やレコード盤型手裏剣など、“ザ・ニンジャーズ”が使う様々な秘密兵器
　　　　　も面白く、また彼女たちが主人公を助ける（？）ため、一人また一人と死んでいくのもドラマ
　　　　　チック（爆死して、ひめゆりの赤い花が焼け残ったりします）。主人公の師匠・百地三斉（左
　　　　　卜全）が忍術を研究しているという荒唐無稽さも60年代のスパイ映画調で面白い都筑道夫原
　　　　　作《三重露出》の映画化作品。何より、松原智恵子さんが下着姿（その後はブラジャーとパン
　　　　　ティーだけに！）で吊り下げられて、5000ボルトの電流を流されかけていたり、主人公を殴
　　　　　ったりする（ラスト、主人公がアキ子と一度だけ愛し合ったと白状すると、許してあげると言
　　　　　いながら、目をつぶらせて思い切り殴る！…笑）という絵柄も珍しく、いかにもというスパイ
　　　　　アクション調の娯楽作品に仕上がっています。終盤、〔ウシオ（多分、“潮”）〕島にある廃
　　　　　墟で敵組織と対決することになる主人公が、師匠に渡された火縄式の“抱え大砲”という秘密
　　　　　兵器（？）でヘリコプターを撃墜したりします。海外での公開題名として“Don't Touch Me
　　　　　I'm Dangerous”“Black Tight Killers”などがあるようです。《情報提供／由美子さん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　鉄火場仁義
　　　　監督／井田探　原案／小山崎公朗　脚本／甲斐久尊　撮影／萩原泉　音楽／大森盛太郎
　　　　出演／高橋英樹、和泉雅子、花ノ本寿、伊藤るり子、松尾嘉代、山本陽子、高品格、弘松三郎、
　　　　　　　山田禅二、初井言栄、新井麗子、芦田伸介、滝沢修、大谷木洋子、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）、藤乃みどり〔ポリドール〕、明石潮、相原巨典、紀原土耕、
　　　　　　　雪丘恵介、神山勝、河野弘、千代田弘、加原武門、二木草之助、荒井岩衛、平塚仁郎、
　　　　　　　水川国也、二階堂郁夫、倉田栄三、沢美鶴、伊豆見雄（後に英輔）、田村清臣、
　　　　　　　熱海弘到、高瀬将敏〔技斗〕、他
　　　　…大正末期。病弱だった母（後に死亡）を捨てた父を探すヤクザ・塩田啓一（高橋英樹）は、旅
　　　　　先で旧友・源次（杉山俊夫）の妹・千恵（大谷木洋子）を遊廓から逃がしてやるが追われ、地
　　　　　元の善玉ヤクザの親分・木沢（滝沢修）に救われる。木沢の二代目・京太郎（花ノ本寿）は悪
　　　　　玉ヤクザ・横田（吉田義夫）の賭場に入り浸たりで、縄張りや財産まで奪われてしまい、妹・
　　　　　千加（和泉雅子）まで遊廓に売られそうになる始末。主人公はその賭場で対決する相手の背中
　　　　　の昇り竜の刺青を見て、彼が自分の父・伊之助（芦田伸介）だと知る。最後は伊之助も悪玉の
　　　　　やり口に怒り、主人公とともに戦うが、命を落とすというのが大筋の仁侠もの。山本陽子さん
　　　　　の役は、芸者・玉枝。“The Dragon's Fangs”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん》

　　　二人の世界
　　　　監督／脚本／松尾昭典　脚本／小川英　撮影／岩佐一泉　音楽／嵐野英彦
　　　　出演／石原裕次郎、浅丘ルリ子、二谷英明、富田仲次郎、野呂圭介、深江章喜、浜村純、
　　　　　　　大滝秀治、木浦佑三、若原初子、木島一郎、柳瀬志郎、青木富夫、長弘、倉田栄三、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、榎木兵衛、中川一二三、三船好重、田畑善彦、中平哲仟、立川博、
　　　　　　　岩手征四郎、松丘清司、山口吉弘、嶋計昭、有村道宏、溝口拳、北出桂子、大谷木洋子、
　　　　　　　森みどり、太田慶子、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、山形勲、
　　　　　　　大坂志郎〔特別出演〕　●　大庭喜儀〔クレジットなし〕、今村弘〔同〕、
　　　　　　　石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、守屋徹〔同〕、水川国也？〔同〕、緑川宏〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、久遠利三〔同〕、東郷秀美〔同〕、織田俊彦〔同〕、矢藤昌宏〔同〕、
　　　　　　　林浩子（後に泰江）〔同〕、中庸子〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、
　　　　　　　宮沢尚子〔同〕、浜口竜哉〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、露木護〔同〕、
　　　　　　　二階堂郁夫〔同〕、水城英子？〔同〕、園田健夫？〔同〕、高橋明〔同〕、
　　　　　　　小野武雄〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）？〔同〕、須田喜久代〔同〕、
　　　　　　　藤井昭雄〔同〕、大塚トミエ？〔同〕、水木京二（後に京一）〔同〕、熱海弘到〔同〕、
　　　　　　　本間節子〔同〕、高田栄子？〔同〕、小林亘〔同〕、山岡正義〔同〕、近江大介〔同〕、
　　　　　　　河瀬正敏〔同〕、新津邦夫〔同〕、藤田功（後に曽根幸明／作曲家）〔同〕、他
　　　　…麻薬の売人をさせられていた〔チコ〕（太田慶子）という女性と待ち合わせていて、一緒に逃
　　　　　げようとしたけれど、彼女が死んでいたことから、殺人の罪を着せられ、海外に逃亡する北條
　　　　　修一（石原裕次郎）は、今ではフィリピン国籍である香港の芸能プロモーターであるフェリー
　　　　　ノ・ヴァルガと名乗っていた。そんな主人公が事件の15年後、時効の三日前に日本に舞い戻
　　　　　ってきて、真相を暴くというのが大筋。時効直前に戻ってきたというのは、やはり自分の無罪
　　　　　を信じ、自分自身を取り戻そうとする“アイデンティティの復活”のテーマがあるわけですね
　　　　　。名ゼリフからもそれは見て取れます。知り合った東京の佐川興業のボス（故人）の娘・玲子
　　　　　（浅丘ルリ子）にあとわずかで時効なのにと言われ、
　　　　　北條「人間には一生に一度、必ずやるべきことがある。俺は本当の自分の生活を自分で握りし
　　　　　　　　めたかった…」。
　　　　　ラスト、自首しようとする主人公に対し、長崎警察署の刑事・土屋（大坂志郎）もイイところ
　　　　　を見せます。
　　　　　北條「僕は日本人・北條修一です」（…だから逮捕してほしいということ）
　　　　　土屋「そんなことは俺にも判っとるんだ。しかしそれを証明する手段はどこにもない。公式に
　　　　　　　　は君はあくまで、フェリーノ・ヴァルガなんだ…」
　　　　　『赤いハンカチ』と並ぶ日活ムード・アクションの名作。“A World for Two”の英語題名が
　　　　　あるようです。《情報提供／由美子さん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　大空に乾杯
　　　　監督／斎藤武市　脚本／白坂依志夫、中野顕彰　撮影／萩原憲治　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／吉永小百合、和泉雅子、浜田光夫、十朱幸代、広瀬みさ、小高雄二、花ノ本寿、
　　　　　　　川地民夫、平田大三郎、椎名伸枝、谷川玲子、原恵子、鈴木俊子、須田喜久代、
　　　　　　　横田楊子、鏑木はるな、林泰江、中庸子、大谷木洋子、西原泰江、大塚トミエ、
　　　　　　　加藤ヒロ実、高木美恵子、高木秀代、小橋玲子、糸賀靖雄、山口吉弘、桂小かん、
　　　　　　　押見史郎、吉田毅（後に沖田駿一）、田村清臣、石岡寿一、テーラー、
　　　　　　　ペドロ・フェルナンデス、葉山良二、下元勉、佐々木すみ江、清水将夫　●
　　　　　　　緒方葉子〔クレジットなし〕、渡辺節子〔同〕、本間節子〔同〕、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔同〕、藤野宏〔同〕、土田義雄〔同〕、水川国也〔同〕、
　　　　　　　佐川明子〔同〕、水城英子〔同〕、有村道宏〔同〕、根本義幸〔同〕、河瀬正敏〔同〕、
　　　　　　　田中滋〔同〕、新津邦夫〔同〕、三樹高雄〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、中村上治〔同〕、浜口竜哉〔同〕、園田健夫？〔同〕、
　　　　　　　高田栄子〔同〕、和田美登里（後にみどり）〔同〕、二木草之助〔同〕、
　　　　　　　早川名美（後に由記）〔同〕、吉田勇男（後に吉田朗人）〔同〕、
　　　　　　　鹿野侑子〔出演者の部分にクレジットはなし〕、真田千鶴子〔同〕、他
　　　　…訓練を終えた全日空（ANA）の新米スチュワーデス・滝村ゆり子（吉永小百合）は、依頼され
　　　　　て彼女の実家の庭の様子を見に来た九州の炭鉱の町出身の東京園芸大学の生徒・北倉誠（浜田
　　　　　光夫）と知り合う。彼はネパールの高地に咲くベゴニア・ピクタという花を日本で初めて咲か
　　　　　せるという夢を抱いている。ある日、フライト中に酸素不足から具合いの悪くなった少年を介
　　　　　護したゆり子は、その祖父で財界の大物・立花啓左衛門（清水将夫）に気に入られ、彼の末の
　　　　　息子・啓介（平田大三郎）を紹介されるが…。和泉雅子さんの役は、高校生から全日空のスチ
　　　　　ュワーデスになる工藤ミチ子、十朱幸代さんの役も同スチュワーデスで、東京商事南米支店長
　　　　　である父の関係から両親は赴任先のペルーに住んでいるという矢部朝子、広瀬みささんの役も
　　　　　先輩格のスチュワーデスでミチ子の姉・工藤冴子。中では、ヒロインと喧嘩したミチ子が言う
　　　　　セリフが面白い。
　　　　　「なーんだ、あんな奴。威張ってる…吉永小百合に似てると思って！」（笑）。
　　　　　また家庭科の調理実習中、居眠りをしていて（ミチ子は“夢見る夢子さん”なので、よく夢の
　　　　　シーンが登場します）、目覚めるとカレーの鍋が黒こげ！、そこで当時流行りの“シェー！”
　　　　　をする和泉雅子さんがとても可愛いのです。美人だから許されるわけですね（笑）。吉永小百
　　　　　合さんの可愛いシーンは、誠とおでん屋で飲んだ後、ベンチでわざと寝たふり（キスでもさせ
　　　　　てあげようかという様子）をしているのに、誠に頬をピシャピシャ叩かれて…「乱暴ね！。帰
　　　　　る！」（笑）。ラストシーンには、嵐から花の温室を守ったゆり子たちが目覚めるとベゴニア
　　　　　が咲いていたという結末が待っています。若山三郎原作作品。《情報提供／由美子さん／NOBOさん》

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　　3月

　　　「エロ事師たち」より 人類学入門 （今村プロ＝日活）
　　　　演出／脚本／今村昌平　演出／磯見忠彦、結城良煕、田中登　脚本／沼田幸二　
　　　　撮影／姫田真佐久、安藤庄平、山本連二、早川勝春　音楽／黛敏郎
　　　　出演／小沢昭一、坂本スミ子、中村鴈治郎〔二代目〕、ミヤコ蝶々、田中春男、
　　　　　　佐川啓子〔新人〕、近藤正臣〔新人〕、西村晃、菅井一郎、中野伸逸、内田朝雄、
　　　　　　　北村和夫、殿山泰司、浜村純、菅井きん、木下サヨ子、園佳也子、榎木兵衛、島米八、
　　　　　　　佐藤蛾二郎（後に蛾次郎）、石村治樹、杉山光宏、能口久良雄、福山象三、小倉徳七、
　　　　　　　西岡慶子、小林昭二、玉村駿太郎、古谷哲也、岡たかし、北見唯一、小川幾多郎、
　　　　　　　沢淑子（後に任田順好）、甲田啓子、福地トモ、西村貞子、桜井詢子、杉山進、
　　　　　　　銀座青江、駒田達郎〔方言指導〕　●
　　　　…野坂昭如原作作品。関西の寺に生まれ、ナマグサ坊主の父・寥雲（菅井一郎）とあばずれた芸
　　　　　者の義母・照代（園佳也子）に育てられたエロ事師“スブやん”こと緒方義元（小沢昭一）が
　　　　　、金持ちたちを相手に様々なエロい仕事（笑）をする。そのうち娘・松田恵子（佐川啓子）に
　　　　　も手を出すので、心臓が悪かった妻・春（坂本スミ子）は死んでしまう。いつしか主人公はイ
　　　　　ンポになり、美容師になった恵子に養われながらも、死んだ妻に似せた精巧なダッチワイフを
　　　　　作ることに専念して生涯を送るという話。近藤正臣さんが主人公の息子・幸一に扮しています
　　　　　。アメリカでの公開題名には“The Amorists”“The Pornographers”があるようです。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん》

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　　　賭場の牝猫捨身の勝負
　　　　監督／野口晴康　脚本／浅田健三、西田一夫　撮影／中尾利太郎　音楽／河辺公一
　　　　出演／野川由美子、宍戸錠、山本陽子、平田大三郎、郷エイ治、井沢八郎（東芝）、
　　　　　　　白根一男（東芝）、清水元、宮阪将嘉、河上信夫（後に喜史朗）、山田禅二、雪丘恵介、
　　　　　　　長弘、弘松三郎、宮崎準、衣笠真寿男、峰三平、緑川宏、英原穣二、黒田剛、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、神山勝、玉井謙介、瀬山孝司、小柴隆（後に尋詩）、村上和也、
　　　　　　　里（後に大門）実、本目雅昭、平塚仁郎、桂小かん、森みどり、橘田良江、押見史郎、
　　　　　　　杉山忠彦、水川国也、浜口竜哉、三谷竜男（後に忠雄）、赤司健介、伊藤浩、
　　　　　　　大橋實（東芝）、アバナイ、河野弘〔刺青〕、笛田直一〔賭場所作指導〕、
　　　　　　　漆沢政子〔振付〕、高瀬将敏〔技斗〕　●　渡辺節子〔クレジットなし〕、
　　　　　　　高田栄子〔同〕、澄田浩介〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　安藤繁子〔同〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、
　　　　　　　池沢竜〔同〕、小野武雄〔同〕、土田義雄〔同〕、山之辺潤一〔同〕、佐川明子〔同〕、
　　　　　　　二木草之助〔同〕、鈴村益代〔同〕、千代田弘〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、
　　　　　　　東郷秀美〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、澄川透？〔同〕、山岡正義〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、晴海勇三〔同〕、白井鋭〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　松丘清司〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、加藤ヒロ実〔同〕、水城英子〔同〕、
　　　　　　　田中滋〔同〕、他
　　　　…“賭場の牝猫”シリーズ第3作（最終作）。壷振り師・江口雪子（野川由美子）は死んだ父と
　　　　　は幼なじみだった親分・郡司礼三郎（宮阪将嘉）をある海沿いにある岩代町に訪ねる。舞坂竜
　　　　　二（清水元）率いる舞坂興業が、郡司組が経営する劇場“新風座”を手に入れようとしていて
　　　　　歌謡ショーを邪魔しようとしたり、不動産屋の娘・浜村江利子（山本陽子）を人質にしたりす
　　　　　るので、雪子が賭博で勝負をする…というのが大筋。宍戸錠さんの役は、雪子の窮地を何度も
　　　　　救う舞坂組の客人・山口幸吉。《情報提供／かとまさん》

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　　　哀愁の夜
　　　　監督／西河克己　脚本／千葉茂樹、山内亮一　撮影／高村倉太郎　音楽／池田正義
　　　　出演／舟木一夫〔コロムビア〕、和泉雅子、山本陽子、浜川智子（後に浜かおる）、
　　　　　　　中野味和子（後に沢知美）、武藤章生、藤竜也、進千賀子、木島一郎、柳瀬志郎、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、紀原土耕、神山勝、八田圭介、鴨田喜由、鈴村益代、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）、西原泰江、太田慶子、加藤ヒロ実、伊藤浩、栗山孝一、
　　　　　　　植頭実（後にうえずみのる）、江上二三夫、田村清臣、田久保新一、宮本智弘、
　　　　　　　新井康夫、斉藤久美子、ザ・スパークメン、浜田寅彦、波多野憲、神田隆、大森義夫、
　　　　　　　菅井一郎　●　押見史郎〔クレジットなし〕、山岡正義〔同〕、織田俊彦〔同〕、
　　　　　　　平塚仁郎〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、水川国也〔同〕、藤野宏〔同〕、
　　　　　　　大谷木洋子〔同〕、露木護〔同〕、伊達満？〔同〕、高山千草〔同〕、鈴木俊子〔同〕、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、安藤繁子〔同〕、山之辺潤一〔同〕、
　　　　　　　吉田勇男（後に朗人）？〔同〕、八代康二（後に康次）〔同〕、久松洪介〔同〕、他
　　　　…小島法律事務所に勤める弁護士見習いの木塚正彦（舟木一夫）は、深夜、車に轢かれそうにな
　　　　　ったことから、その運転者であったオバQのアニメや人形を製作するQプロダクションの代表
　　　　　取締役・宇月美沙緒（和泉雅子）と知り合う。漫画家志望の美沙緒は、宇月産業を営む父・英
　　　　　治（神田隆）の勧める結婚話に反発していた。正彦は小・中学校時代に友人だったヤクザ・吉
　　　　　田一也（藤竜也）が業界紙を出すレジャー通信社の社長兼編集長・広瀬吾一（杉江弘〔後に広
　　　　　太郎〕）を刺殺したと知らされ、彼の無実を証明しようとする。どうやら一也は、恋人で三宅
　　　　　島出身のバー“黒猫”のマダム（ホステス？）・浅沼町子（山本陽子）の家の借金の肩代わり
　　　　　に犯人だと名乗り出たらしい。実は宇月産業の汚職をかぎ付けた広瀬を始末するため、宇月産
　　　　　業の総務部長・溝口（浜田寅彦）が一也の兄貴分でレジャー通信社の広告料を取り立てる地回
　　　　　り・野島鉄二（柳瀬志郎）に命令したらしく、しかもそれは、美沙緒の父の差し金であったこ
　　　　　とが判明する。美沙緒は心の整理をするため、ヨーロッパに旅立って行く…。浜川智子（後に
　　　　　浜かおる）さんの役は、レジャー通信社の事務員・土井郁子、中野味和子（後に沢知美）さん
　　　　　の役は、野島の愛人で“黒猫”のホステス・直美、進千賀子さんさんの役は、Qプロダクショ
　　　　　ンのスタッフ。法律事務所の代表である小島信次郎（大森義夫）が正彦に言います。
　　　　　「君が乗り出した途端にバタバタと事件が解決したんでは、007も顔負けだ」。
　　　　　　《情報提供／娯楽映画研究家佐藤利明さん／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　青春ア・ゴーゴー
　　　　監督／森永健次郎　脚本／伊奈洸、千葉茂樹　撮影／山崎善弘　音楽／伊部晴美、脇野光司
　　　　出演／浜田光夫、和田浩治、山内賢、田辺昭知とザ・スパイダース、ジュディ・オング、
　　　　　　　西尾三枝子、太田雅子（後に梶芽衣子）、浜川智子（後に浜かおる）、進千賀子、
　　　　　　　ラスベエガスゴーゴーガールズ（ラスベガス・ゴーゴーガールズ）、木下雅弘、杉山元、
　　　　　　　鴨田喜由、神山勝、高野誠二郎、衣笠真寿男、市村博、新井麗子、平塚仁郎、菊田一郎、
　　　　　　　浜口竜哉、吉田毅（後に沖田駿一）、内海錠二、早川由記、八田圭介、藤村俊二、
　　　　　　　菅井一郎、波多野憲、下條正巳、高木たかし〔クラウン〕、晴乃チック、
　　　　　　　晴乃タック（後に高松しげお）、清原たけしとフリーランサーズ、
　　　　　　　三木鮎郎〔特別出演〕　●　深町真喜子（後に真樹子）〔クレジットなし〕、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）〔同〕、藤野宏〔同〕、立川博〔同〕、押見史郎〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、三浜元〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、
　　　　　　　須田喜久代〔同〕、西原泰江〔同〕、緒方葉子〔同〕、山之辺潤一？〔同〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、大谷木洋子〔同〕、藤井昭雄〔同〕、他
　　　　…『青春ア♪ゴーゴー』と音譜をタイトル表記のデザインに取り入れている場合もあるようで
　　　　　す。エレキバンド“ヤング・アンド・フレッシュ”を結成した駿河台ゼミナールの予備校生で
　　　　　ある“パンチャー”（ヴォーカルとタンバリン担当）こと松本悟（浜田光夫）と“サンブル”
　　　　　（ブルジョワの息子〔Son〕の意味。リードギター担当）こと村木賢一（山内賢）、三共電機
　　　　　商会の若旦那の“ドラ”（ドラ息子の略。ドラム担当）こと増田浩（和田浩治）、東京出版販
　　　　　売の倉庫のアルバイトで夜間高校の学生・橋本一郎（木下雅弘。ベース担当）と江川勇（杉山
　　　　　元。サイドギター担当）たちが、コンクールで優勝するまでの友情を描いています。ジュディ
　　　　　・オングさんの役は、“ヤング・アンド・フレッシュ”のヴォーカル（後にザ・スパイダース
　　　　　のヴォーカルに。ここでは井上順さんが出演されていません）の入江ユリ子（16歳）、太田
　　　　　雅子（後に梶芽衣子）さんの役は、賢一の一歳年下の妹である勝気な高校三年生（ただし制服
　　　　　ではなく私服の学校。綺麗で可愛い！）・悠子、西尾三枝子さんの役は、テレビの討論番組『
　　　　　エレキは是か非か』に参加している学生の松井政子、浜川智子（後に浜かおる）さんの役は、
　　　　　同・樋口広子、進千賀子さんの役は、浩の恋人・林昌子。中では、兄である賢一をさんざんバ
　　　　　カにした悠子が部屋から追い払われるシーンがありますが、そこで悠子に扮した太田雅子（現
　　　　　・梶芽衣子）さんが「シェー！」（爆）。ちょっとちょっと！？、あの梶芽衣子さんが、「シ
　　　　　ェー！」って…凄くないですか？。でも前述の『大空に乾杯』での和泉雅子さんに比べ、一瞬
　　　　　ですし、若干のためらいが見えます（笑）。また、この作品が、日活のグループサウンズ（？
　　　　　）“ヤング・アンド・フレッシュ”が画面に出てきた最初の作品のようですが？？？。本物の
　　　　　“ヤング・アンド（＆）・フレッシュ”は、最初はバンドマスターが杉山俊夫さんで、結成は
　　　　　1962年5月31日のようです（63年の《日活映画》誌に“結成一周年”との表記あり）。
　　　　　　《情報提供／渚さん／由美子さん／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　4月

　　　日本仁侠伝血祭り喧嘩状
　　　　監督／脚本／舛田利雄　原作／脚本／松浦健郎　撮影／萩原憲治　音楽／伊部晴美
　　　　出演／高橋英樹、和泉雅子、宍戸錠、芦川いづみ、小高雄二、太田雅子（後に梶芽衣子）、
　　　　　　　藤竜也、玉川伊佐男、神田隆、高品格、深江章喜、武藤章生、野呂圭介、新克利、
　　　　　　　木島一郎、杉江弘（後に杉山弘太郎）、河上信夫（後に喜史朗）、榎木兵衛、堺美紀子、
　　　　　　　紀原土耕、衣笠真寿男、重盛輝江（後にてる江）、八代康二（後に康次）、千代田弘、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、黒田剛、荒井岩衛、水木京二（後に京一）、近江大介、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、里（後に大門）実、瀬山孝司、河瀬正敏、高橋明、山口吉弘、
　　　　　　　村上知也（正しくは和也）、伊藤浩、岩手征四郎、立川博、式田賢一、水川国也、
　　　　　　　浜口竜哉、赤司健介、石火矢哲郎（後に村井健二）、宮沢尚子、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）、中庸子、深町真喜子（後に真樹子）、根本義幸、
　　　　　　　前田武彦（後に大前田武）、阿部尚之、笛田直一〔遊侠所作指導〕、
　　　　　　　藤浦敦〔方言指導〕、河野弘〔刺青〕、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕　●
　　　　　　　野村隆〔クレジットなし〕、二木草之助〔同〕、新津邦夫〔同〕、土田義雄〔同〕、
　　　　　　　晴海勇三〔同〕、有村道宏〔同〕、本目雅昭〔同〕、東郷秀美〔同〕、石丘伸吾〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、藤沢健男〔同〕、久遠利三？〔同〕、露木護〔同〕、
　　　　　　　山之辺潤一〔同〕、田中滋〔同〕、澄田浩介〔同〕、押見史郎〔同〕、新村猛〔同〕、
　　　　　　　賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、北上忠行〔同〕、
　　　　　　　三樹高雄〔同〕、佐川明子〔同〕、山岡正義〔同〕、桂小かん〔同〕、
　　　　　　　平塚仁郎？〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、他
　　　　…明治40年頃。久坂〔クサカ〕伯爵の次男でありながら士官学校を辞めて、渡世人になったと
　　　　　いう“緋牡丹の銀次郎”（高橋英樹）は、旅先の房州の流川という宿場町で、黒岩金助（神田
　　　　　隆）率いる黒岩組に一宿一飯の世話になる。その渡世の義理で、白浜組との喧嘩に加わり、白
　　　　　浜組の女組長・白浜小春（芦川いづみ）を斬り付け失明させてしまう。黒岩組の代貸・勘八（
　　　　　玉川伊佐男）に殺された黒岩組の組員・宮川信吉（藤竜也）の兄である“幻の清次”（宍戸錠
　　　　　）に弟の仇だと勘違いされ、命を狙われたりしながら、ついには黒岩組を倒すというのが大筋
　　　　　。和泉雅子さんの役は、小春の妹・玉枝、太田雅子（後に梶芽衣子）さんの役は、旅芝居の一
　　　　　座の娘・お栄。“The Bloodstained Challenge”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　東京流れ者
　　　　監督／鈴木清順　脚本／川内康範　撮影／峰重義　音楽／鏑木創
　　　　出演／渡哲也、松原智恵子、川地民夫、二谷英明、郷エイ治、浜川智子（後に浜かおる）、
　　　　　　　吉田毅（後に沖田駿一）〔新人〕、玉川伊佐男、江角英明、北竜二、日野道夫、
　　　　　　　玉村駿太郎、緑川宏、長弘、久松洪介、柴田新三、木浦佑三、伊豆見雄（後に英輔）、
　　　　　　　二階堂郁男、本目雅昭、戸波志朗、小林亘、沢美鶴、荒井岩衛、横田楊子、高緒弘志、
　　　　　　　大庭喜儀、中平哲仟、溝口拳、北上忠行、高瀬将敏（技斗）　●
　　　　　　　久遠利三〔クレジットなし〕、緒方葉子〔同〕、渡辺節子？〔同〕、糸賀靖雄〔同〕、
　　　　　　　晴海勇三〔同〕、水川国也〔同〕、黒田剛〔同〕、白井鋭〔同〕、他
　　　　…巻頭、渡哲也さん扮する元・倉田組の“不死鳥〔ふ“じ”ちょう〕の哲”こと本堂哲也が、港
　　　　　近くの操車場で数人のヤクザに無抵抗に殴られています。
　　　　　哲也「やるんなら、一思いにやったらどうなんだ」
　　　　　男　「哲、どうしてやらねえ？…そのポケットにゃ、おまえの可愛いコルトを抱いてるはずだ
　　　　　　　　ぜ」
　　　　　車の中にいる敵対する大塚組のボス・大塚（江角英明）は、
　　　　　大塚「いや、今に暴れ出す。奴は三度転んでダメだと判ると、きっとハリケーンを吹かす男だ
　　　　　　　　。今に奴はきっと暴れ出す」
　　　　　哲也が四方の男を撃つシーンが挿入される（ここはカラー）。しかし今の哲也は、本当に無抵
　　　　　抗なままなので、男たちは去って行く。
　　　　　哲也「もう一度頼む。これで三度目だ。頼むから俺をおこらせないでくれ…」
　　　　　ここまではモノクロ（…一部、カラー。回想シーンだからでしょう）。そしてタイトル。その
　　　　　後、彼は自分の所属する組と大塚の策略で旅に出ることになります。
　　　　　哲也「なぁに、広いようでも日本のどっかで暮らすんです。今日から“東京無宿の哲”とシャ
　　　　　　　　レこみますよ」
　　　　　アル中の殺し屋・“マムシの辰”こと辰造（川地民夫）に付け狙われたり、雪国でも刺客に襲
　　　　　われるが、流れ者のヤクザ“流れ星”こと相沢（相良？）健次（二谷英明）に救われる。佐世
　　　　　保へ流れ着いた主人公は、自分の親分・倉田（北竜二）にも裏切られたことを相沢から知らさ
　　　　　れ、東京へ戻り、恋人だった歌手・千春（松原智恵子）にボスが営ませているクラブ“アルル
　　　　　”で彼らを射殺し、千春が止めるのを振り切るようにして、また旅に出る。
　　　　　哲也「流れ者には女はいらないんだ」、「女と一緒じゃ、歩けないんだ」。
　　　　　浜川智子（後に浜かおる）さんの役は、吉井商事の社長（日野道夫）の秘書ながら、実は大塚
　　　　　の子分である田中（郷エイ治）の恋人でスパイをしている睦子。川内康範原作作品。海外での
　　　　　公開題名には“The Man from Tokyo”“Tokyo Drifter”などがあるようです。香港では、
　　　　　「日活動作系列電影」“東京流浪客”。《情報提供／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　青春大統領
　　　　監督／脚本／江崎実生　原案／池田淳、吉田喜昭　脚本／銭谷功　撮影／横山実
　　　　音楽／伊部晴美
　　　　出演／石原裕次郎、浅丘ルリ子、二谷英明、滝沢修、佐野浅夫、桂小金治、
　　　　　　　ジャニーズ（飯野おさみ、真家ひろみ〔後に立花正太郎〕、中谷良、あおい輝彦）、
　　　　　　　鈴木瑞穂、山田禅二、弘松三郎、磯部玉枝、裕圭子、嵯峨善兵、柳瀬志郎、長尾敏之助、
　　　　　　　雪丘恵介、宮崎準、杉江弘（後に杉山弘太郎）、長弘、木島一郎、小泉郁之助、
　　　　　　　久松洪介、島村謙二（後に謙次）、英原穣二、峰三平、野村隆、本目雅昭、浜口竜哉、
　　　　　　　久遠利三、晴海勇三、糸賀靖雄、岩手征四郎、中平哲仟、高緒弘志、有村道宏、
　　　　　　　西原泰江、ポール・シューマン、ジェリー・ウィルスン、デイ・モレル、
　　　　　　　シンシア・ガンブル、ピーター・マックレーン、山田卓〔振付〕、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、村上正洋〔手品指導〕、
　　　　　　　松下（後に北）公次（ジャニーズ・ジュニアー）　●　園田健夫〔クレジットなし〕、
　　　　　　　北出桂子？〔同〕、菅原義夫〔同〕、本間節子〔同〕、横田楊子〔同〕、中庸子〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、池沢竜〔同〕、
　　　　　　　石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、橘田良江？〔同〕、小島克巳？〔同〕、
　　　　　　　藤林甲〔同〕、他
　　　　…日本貿易促進会という組織の調査員である峰岡鷹志（石原裕次郎）が、東南アジアにソルピチ
　　　　　ンという不良薬品が密輸されている事件を追ううち、大学の同級生だった大村物産の社長・大
　　　　　村紀一（二谷英明）まで組織に消されていることを知り、悪玉・黒田（滝沢修）を倒すことに
　　　　　なるというのが大筋。浅丘ルリ子さんの役は、主人公の大学時代の後輩でジャニーズ（本人た
　　　　　ちという設定）を育てながら園田京子音楽事務所を営むマネージャー・園田京子、磯部玉枝さ
　　　　　んの役は、日本通信社の記者・水野（鈴木瑞穂）の妹・育子。この作品の問題点はジャニーズ
　　　　　の存在で、主人公の追跡先のシドニーにまで公演の地ということで現われ、日活アクションに
　　　　　とっては、とても違和感のある存在（日活アクションで歌って踊るというのは、どうなのでし
　　　　　ょう？…笑）だったのは確かでしょう。ところで、ジャニーズ・ジュニア（ジャニーズ・ジュ
　　　　　ニアー表記）として、松下（後に北）公次さんが園田京子音楽事務所で働く若者という役で出
　　　　　演されていたのですね。またラストの墓地のシーンに登場するシドニー出張所の所長というメ
　　　　　ガネに鬚の男性に扮しているのは、照明の藤林甲さんだそうです。“Pearl of Necklace”と
　　　　　いう英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／yujiroさん／由美子さん／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　青春のお通り愛して泣いて突っ走れ！
　　　　監督／斎藤武市　脚本／三木克巳（井手俊郎）　撮影／萩原憲治　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／吉永小百合、松原智恵子、浜田光夫、浜川智子（後に浜かおる）、小園蓉子、初井言栄、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、香月美奈子、進千賀子、デリッタ・スミス、原恵子、
　　　　　　　相原巨典、嵯峨善兵、柴田新三、園田健男、桂小かん、三谷龍男（後に忠雄）、
　　　　　　　木下静子〔方言指導〕、藤村有弘、下條正巳、高野由美、原泉、北竜二　●
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔クレジットなし〕、押見史郎？〔同〕、北出桂子？〔同〕、
　　　　　　　ザ・サベージ（寺尾聡〔後に寺尾聰〕さんを含む）〔同〕、
　　　　　　　吉田毅（後に沖田駿一）〔同〕、大谷木洋子〔同〕、佐藤サト子〔同〕、
　　　　　　　大塚トミエ〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）？〔同〕、中庸子〔同〕、他
　　　　…65年『青春のお通り』の続編。配役にほとんど変更はありませんが、南原桜子（吉永小百合
　　　　　）がお手伝いさんとして働く作家の浪花秀介（藤村有弘）の妻・ユカリ役は、前作の芳村真理
　　　　　さんから香月美奈子さんに、その運転手のガンさん役は、山田吾一さんから桂小かんさんに変
　　　　　更。開巻早々、吉永小百合さんの大阪弁が炸裂。「うちの名前はチャッカリスカヤ…ううん、
　　　　　ちゃうちゃう！、南原桜子…」。短大時代からの友人で松山の旅館の娘である“キドリン（キ
　　　　　ドリンスカヤ）”こと駒井中子（松原智恵子）が“ケロリン（ケロリンスカヤ）”こと青柳久
　　　　　子（浜川智子〔後に浜かおる〕）の兄・圭太（浜田光夫）にモーションをかけるので、桜子は
　　　　　ブルーになり、傷心旅行（「瀬戸内海に圭太くんの想い出はドボーンと沈めてきたる！」）に
　　　　　兄・祐二（杉江弘〔後に杉山弘太郎〕）のいる九州へ。しかし瀬戸内海航路の“くれない丸”
　　　　　には中子や久子、圭太も乗り込んでいて…。また、アメリカにいるはずの桜子の姉・桃代（小
　　　　　園蓉子）が黒人の赤ん坊・マリア（デリッタ・スミス）を置き去りにして消えてしまうので大
　　　　　騒ぎになるという話も絡んできます。進千賀子さんの役は、祐二の妻で別府ニューグランドホ
　　　　　テルの娘・王美絹〔ワン・メイチェン〕。中では“くれない丸”での桜子のサングラス姿（船
　　　　　内では夜でもかけたまま…笑）が美しくてカッコいい！。中子の怒った時の口癖は、「メッ！
　　　　　言いますよ」ですが、松原智恵子さん、CX『明石家マンション物語』でも「メッ！」と怒っ
　　　　　ていませんでしたか？（ご本人の口癖だったりして…笑）。桜子にも楽しいセリフが数々あり
　　　　　、中子が圭太と婚約したような話しぶりなので、「さよか、さよか、さよか…さいなら！」と
　　　　　帰ったり、やはり持参したケーキを中子に“こんなもの”呼ばわりされたため、「こんなモン
　　　　　やて！？」と怒ったり。圭太とマリアと一緒に寝ることになり困った時、圭太が、キドリンの
　　　　　時は我慢出来たけれど、桜子とは魅力が違うと言うので、「そらまぁそうやけど…アカン！、
　　　　　うまいこと言〔ゆ〕うたかて絶対アカンよ！」。ザ・サベージが船上のゴーゴークラブのシー
　　　　　ンにアマチュアバンドとして（？）出演されています（寺尾聡〔後に聰〕さんもいます）。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／ツカさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

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　　5月

　　　帰ってきた狼
　　　　監督／西村昭五郎　脚本／倉本聰、明田貢　撮影／姫田真佐久　音楽／三保敬太郎
　　　　出演／山内賢、ジュデイ・オング、鍵山順一〔新人〕、小沢栄太郎、
　　　　　　　健サンダース（後にケン・サンダース）〔ビクター〕、高品格、弘松三郎、宮城千賀子、
　　　　　　　市村博、英原穣二、玉井謙介、鈴木俊子、坂巻祥子、小野武雄、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）、亀山靖博、矢藤昌宏、吉田毅（後に沖田峻一）、田村清臣、
　　　　　　　宮沢尚子、若葉めぐみ（後に椿麻里）、中村上治、田久保新一、藤井昭雄、根岸一正、
　　　　　　　伊藤純男、都築昇司、剣持和佳、上野昭夫、水島輝子、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕　●　中庸子〔クレジットなし〕、浜口竜哉〔同〕、
　　　　　　　副島稔夫？〔同〕、根本義幸〔同〕、森みどり〔同〕、北出桂子〔同〕、
　　　　　　　熱海弘到〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、水川国也〔同〕、堀崎二郎〔同〕、
　　　　　　　園田健夫〔同〕、浜川智子（後に浜かおる）〔同〕、石丘伸吾〔同〕、織田俊彦〔同〕、
　　　　　　　永沢伸介〔同〕、高山千草〔同〕、佐川明子？〔同〕、赤司健介〔同〕、榊功？〔同〕、
　　　　　　　露木護〔同〕、佐々木真二〔同〕、有村道宏〔同〕、田中滋〔同〕、押見史郎〔同〕、他
　　　　…湘南の逗子にある引き揚げ者部落の人々が観光ブームのために立ち退きを要求され、そこで暮
　　　　　らす日本人とトンガ人のハーフである雪三（山内賢）が関連の実業家・江木俊之助（小沢栄太
　　　　　郎）を刺して鑑別所に入る。数年後に帰って来た雪三は、海で〔タカギ・〕純（鍵山順一）と
　　　　　いう蝶を収集している受験生と知り合い、純の友人である社長令嬢・佐伯リカ（ジュディ・オ
　　　　　ング）に恋心を抱くが…。《情報提供／NOBOさん》

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　　　太陽が大好き
　　　　監督／若杉光夫　脚本／原源一　撮影／井上莞　音楽／渡辺宙明
　　　　出演／浜田光夫、太田雅子（後に梶芽衣子）〔新人〕、芦川いづみ、垂水悟郎、
　　　　　　　信欽三（後に欣三）、下條正巳、梅野泰靖、鈴木瑞穂、大森義夫、牧野義介、
　　　　　　　加地健太郎、大町文夫、佐々木すみ江、鶴丸睦彦、庄司永建、日野道夫、島田敬一、
　　　　　　　石田早苗、二木草之助、白井鋭、澄川透、杉山元、高山秀雄、小野田巧、田口精一、
　　　　　　　安田正利、今野鶏三、村岡章、山根久幸、桝谷一政、宮内偉夫、金井進二、本田悠美子、
　　　　　　　滝口恵子、永田裕康、五十棲弘、林春枝、三條泰子（三条泰子）、工藤明子、
　　　　　　　水原英子　●　伊藤豪？〔クレジットなし〕、他
　　　　…森山哲原作作品。鉱山の閉鎖問題などを絡めた切ない青春もの。太田雅子（後に梶芽衣子）さ
　　　　　ん扮するヒロインの学生服姿がとても可愛いです。竹山栄子（太田雅子〔後に梶芽衣子〕）の
　　　　　住む常磐地方のある町は鉱山の閉鎖後、さびれる一方で、栄子もアルバイトをしながら定時制
　　　　　高校に通っている。同じ宿舎に住む恋人・松下宏（浜田光夫）の父・勝太郎（鈴木瑞穂）は博
　　　　　打好き。ついには宏が貯めた五万円を見つけてヤクザの開帳する賭場へ出かけるので、宏は父
　　　　　を連れ戻しに行くが、見張り番のヤクザたちと喧嘩になり、相手のナイフを奪い取った宏は、
　　　　　そのナイフでヤクザの一人を刺してしまい…。芦川いづみさんの役は、栄子の兄・多吉郎（垂
　　　　　水悟郎）を慕っていながら立川染料という会社の社長（梅野泰靖）と結婚させられそうになる
　　　　　杉本染色工場の従業員・谷本さち子。《情報提供／NOBOさん》

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　　　涙になりたい
　　　　監督／森永健次郎　脚本／倉本聰、石森史郎　撮影／松橋梅夫　音楽／崎出伍一
　　　　出演／西郷輝彦〔クラウン〕、松原智恵子、山本陽子、大塚国夫、
　　　　　　　伊藤寿章（後に澤村昌之助）、原恵子、西本雄司、八代康二（後に康次）、山田禅二、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、平塚仁郎、菊田一郎、杉山忠孝（忠彦）、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）、白井鋭、田久保新一、松島武、佐藤政洋、三浦登、中原剛、
　　　　　　　市村正親、芦田伸介、奈良岡朋子、丹阿弥谷津子　●
　　　　　　　樫山文枝〔写真のみ。クレジットなし〕、高橋幸治〔写真のみ。同〕、
　　　　　　　尾上菊之助（後に菊五郎）〔写真のみ。同〕、宮沢尚子〔同〕、橘田良江？〔同〕、
　　　　　　　水川国也〔同〕、秋山耕志〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、鈴村益代？〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、水城英子〔同〕、吉田勇男（後に朗人）？〔同〕、
　　　　　　　加藤ヒロ実〔同〕、他
　　　　…信越大学の教授で鳥類研究者でもある父・毅一郎（芦田伸介）から、母親は18年前に死んだ
　　　　　と聞かされている椎名吾郎（西郷輝彦）。彼は父と兄でやはり鳥類研究者の市郎（大塚国夫）
　　　　　に内緒で東京の東亜大学を受験するため、長野県松本市から上京する。吾郎は試験会場で偶然
　　　　　知り合った春日雪子（松原智恵子）と仲良くなる。実は雪子の継母であるバーのマダム・由美
　　　　　（丹阿弥谷津子）こそ研究のため家庭を省みない毅一郎を捨てて家を出て、春日家に嫁いだ吾
　　　　　郎の実の母親だった。死んだはずの母の存在を知り、主人公が思慕の念に悩むというのが大筋
　　　　　。山本陽子さんの役は、代議士・酒井（伊藤寿章〔後に澤村昌之助〕）の娘で、市郎と結婚す
　　　　　る桃子、奈良岡朋子さんの役は、由美の友人だった芸妓の（？）友菊。あの市村正親さんが、
　　　　　雪子が吾郎と仲良くするのが気に食わない弟の健（西本雄司）の仲間の不良（中学生か高校生
　　　　　）の一人の役で出演されています。また、吾郎と雪子が、NHKを見学するシーンがあり、朝の
　　　　　連続テレビ小説『おはなはん』に出演の樫山文枝さんや高橋幸治さん、大河ドラマ『源義経』
　　　　　に出演の尾上菊之助（後に菊五郎）さんの写真のパネルが映ります。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

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　　　赤いグラス
　　　　監督／中平康　脚本／甲斐久尊　撮影／山崎善弘　音楽／牧野昭一
　　　　出演／渡哲也、アイ・ジョージ〔テイチク〕、小林哲子、高須賀夫至子、平田大三郎、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、六本木真（後に誠人）、雪丘恵介、木島一郎、柳瀬志郎、
　　　　　　　天坊準、青木富夫、鴨田喜由、宮阪将嘉、神山勝、八代康二（後に康次）、平田重四郎、
　　　　　　　二木草之助、玉井謙介、瀬山孝司、河瀬正敏、衣笠真寿男、東郷秀美、
　　　　　　　吉田毅（後に沖田駿一）、押見史郎、岩手征四郎、菊田一郎、熱海弘到、有村道弘、
　　　　　　　北出桂子、森みどり、根本義幸、北上忠行、溝口拳、佐々木真二、沢井昭夫、
　　　　　　　賀川博臣（後に幸史郎）、志摩ちなみ〔テイチク〕、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、信欽三（後に欣三）、初井言栄、鈴木瑞穂、
　　　　　　　神田隆　●　本目雅昭〔クレジットなし〕、桂小かん？〔同〕、田畑善彦？〔同〕、他
　　　　…法律上の父（孤児だった主人公を引き取った）だった東洋海運の社長・速水清造（二木草之助
　　　　　）が殺されたことを知り、港（…横浜ということなのかどうかははっきりはしません）に戻っ
　　　　　てきた一等航海士の速水弘志（渡哲也）が、船で知り合ったナイフ投げの名人・ジョー（アイ
　　　　　・ジョージ）とともに真相を暴くというのが大筋。ついには、貨物船・さつき丸に爆薬を仕掛
　　　　　けて沈没させ、保険金をせしめようとするジョーの兄（「兄貴」と呼びますが、“兄貴分”な
　　　　　のかも？）で、東洋海運を乗っ取った新社長・神崎（神田隆）率いる悪玉一味を退治します。
　　　　　小林哲子さんの役は、速水の恋人で、医師・相原恭二（六本木真〔後に誠人〕）の妹・典子と
　　　　　、回想シーンに登場する二年前に射殺されたジョーの恋人・〔マキ〕との二役。また、ポスタ
　　　　　ーには弓恵子さんの名前がありますが、実際に出演されているのは、高須賀夫至子さんで、役
　　　　　は行方不明になった相原恭二の居所を知っている愛人（水商売の女性風でホテル朝日館という
　　　　　安宿に住んでいる）・須賀子。馴染みのバーのマスター・戸場（信欽三〔後に欣三〕）が、速
　　　　　水に事件を詮索しないように、
　　　　　「覚えているのは、あの晩は、ただ霧が深かったというだけだ」
　　　　　と言って、船に戻ることを勧めます。
　　　　　「海はいい。海は人間を裏切ったりはしない」。
　　　　　核心に迫るため、さつき丸に乗り込もうと、船が入港するらしい〔スミノエ〕という港町（同
　　　　　じ町にある地域？）へ来た速水は、何日もバーの階上にある船員ホテルに逗留します。初井言
　　　　　栄さん扮するマダムが言います。
　　　　　「あんたの待ってる船（…実は船のことなのか、恋人のことなのか）、来やしないよ…」。
　　　　　マダムの並べたカードを一枚、主人公が引くと、スペードのA。するとマダムは、
　　　　　「来たって、乗れやしないよ…」。
　　　　　それでも、主人公の決意を知り、再びマダムが言います。
　　　　　「今のニイさんの目は、平気で人を殺せる目だね…」。
　　　　　大団円の後、刑事・杉浦（鈴木瑞穂）が速水に言います。
　　　　　「海がおまえを呼んでるぜ」。
　　　　　そしてラスト、船に戻る速水に戸場がグラスを二つ並べて、酒を注いで言います。
　　　　　「一つは典ちゃんのさ。おまえの出航を知らせといたよ。赤いグラスさ」。
　　　　　それでも速水は典子を待たずに船に乗って去っていきます。そのストイックなあたりを含め、
　　　　　なかなか日活映画らしい雰囲気に溢れた作品ではありますが、何だか全体的な出来はイマイチ
　　　　　？（笑）。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

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　　6月

　　　夜霧の慕情
　　　　監督／脚本／松尾昭典　脚本／野上龍雄　撮影／岩佐一泉　音楽／池田正義
　　　　出演／石原裕次郎、宍戸錠、桑野みゆき〔松竹〕、太田雅子（後に梶芽衣子）、藤竜也、
　　　　　　　深江章喜、郷エイ治、東恵美子、二本柳寛、山田禅二、野呂圭介、
　　　　　　　河上信夫（後に喜史朗）、柳瀬志郎、玉村駿太郎、鏑木はるな、木浦佑三、紀原土耕、
　　　　　　　吉田毅（後に沖田駿一）、糸賀靖雄、山口吉弘、晴海勇三、立川博、田畑善彦、
　　　　　　　水川国也、水木京二（後に京一）、森みどり、加藤ヒロ実、林泰江、赤司健介、溝口拳、
　　　　　　　中平哲仟、根本義幸、副島稔夫、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、芦田伸介、
　　　　　　　桂小金治、バーブ・佐竹〔キング〕、金子信雄〔特別出演〕　●
　　　　　　　市原久照（後に久）〔クレジットなし〕、小林亘？〔同〕、水城英子〔同〕、
　　　　　　　中庸子〔同〕、大塚トミエ〔同〕、佐川明子〔同〕、佐藤サト子〔同〕、
　　　　　　　浜口竜哉〔同〕、押見史郎〔同〕、清水千代子〔同〕、大谷木洋子〔同〕、
　　　　　　　澄川透〔同〕、今村弘〔同〕、石川恵一〔同〕、英原穣二〔同〕、
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔同〕、河合英二郎〔同〕、玉井謙介〔同〕、
　　　　　　　式田賢一〔同〕、久遠利三〔同〕、三樹高雄？〔同〕、他
　　　　…三村宗司（二本柳寛）率いる敵組織・旭会との麻薬を巡るいざこざを主軸に、自分が所属する
　　　　　広島のヤクザ組織・三陽興業の組長である中根修蔵（芦田伸介）の愛人で薬研堀〔ヤゲンボリ
　　　　　〕にあるバー“ペガサス”のママ・宮沢亜紀（桑野みゆき）を愛してしまい苦悩する幹部“ヨ
　　　　　シ”こと堀部良郎（石原裕次郎）が、自分の前から消えることを条件に二人の仲を許してくれ
　　　　　た組長を殺され、その復讐を果たすまでを描いています。今回のヒロインは、松竹から招いた
　　　　　桑野みゆきさん。やはりちょっと日活映画のテイストには合っていないようにも思いますが、
　　　　　意外に背の高い桑野みゆきさんは、石原裕次郎さん相手に、初めてヒロインとしてハイヒール
　　　　　を履くことが出来たと喜ばれたそうです。珍しくも、宍戸錠さんが主人公と同じ組の兄貴分で
　　　　　ある幹部ながら敵と通じているという悪役・相良潤吉に扮して、小林旭さんとではなく（笑）
　　　　　石原裕次郎さんと大格闘を見せるのも珍しい。これがまた、本当に殴り合っているのではない
　　　　　か？…というくらいの物凄い殴り合いなのです（笑）。また主人公が面倒を見ている“あんど
　　　　　う花店”の娘・“なっちゃん”こと安藤奈美役で太田雅子（後に梶芽衣子）さんが、そしてそ
　　　　　の下宿人で恋人の学生・矢島耕一役で藤竜也さんが出ているのも楽しい。やはりこのお二人は
　　　　　名コンビなのですかね？。それにやたらと石原裕次郎さんの作品に出演している太田雅子（現
　　　　　・梶芽衣子）さん、石原裕次郎さんのお気に入りだったのでしょうか？。旭会の麻薬の売人・
　　　　　野呂（野呂圭介）が麻薬を売りさばく映画館では、スパイ映画『ベイルート作戦／危機突破』
　　　　　や『脱走特急』が上映されています。“The Night Mist”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／ツカさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　逢いたくて逢いたくて
　　　　監督／江崎実生　原案／久保田圭司　脚本／白坂依志夫、中野顕彰　撮影／横山実
　　　　音楽／宮川泰
　　　　出演／園まり〔ポリドール〕、渡哲也、松原智恵子、太田雅子（後に梶芽衣子）、和田浩治、
　　　　　　　高橋昌也、小沢昭一、ザ・ドリフターズ（加藤茶、荒井注、高木ブー、仲本工事、
　　　　　　　いかりや長介）、世志凡太、深山ゆり（後にユリ）、
　　　　　　　淡村悠紀夫とガイ・アウトロウズ（後にザ・ビーバーズ）、早瀬雅男、成田賢、
　　　　　　　新井麗子、伊藤寿章（後に澤村昌之助）、木下雅弘、杉山元、青木富夫、榎木兵衛、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、英原穣二、野村隆、柳瀬志郎、千代田弘、
　　　　　　　島村謙二（後に謙次）、瀬山孝司、久遠利三、桂小かん、糸賀靖雄、岩手征四郎、
　　　　　　　近江大介、藤沢健男、有村道宏、内海錠二、根本義幸、井田武（後にいだたけ志）、
　　　　　　　中根実、緒方葉子、和田美登里（後にみどり）、加藤ヒロ実、中尾ミエ〔ビクター〕、
　　　　　　　伊東ゆかり〔キング〕　●　宮川泰〔出演者部分にはクレジットなし〕、
　　　　　　　佐川明子〔クレジットなし〕、高田栄子〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、
　　　　　　　北出桂子〔同〕、伊丹慶治？〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、小島克巳〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、吉田毅（後に沖田駿一）〔同〕、押見史郎〔同〕、大庭喜儀〔同〕、
　　　　　　　水木京二（後に京一）〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、東郷秀美〔同〕、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、フランツ・グルーベル？〔同〕、
　　　　　　　ポール・シューマン〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、浜口竜哉〔同〕、
　　　　　　　絹川京子？〔同〕、大谷木洋子〔同〕、露木護〔同〕、本目雅昭〔同〕、
　　　　　　　織田俊彦〔同〕、園田健夫〔同〕、三樹高雄〔同〕、大倉節美〔同〕、池沢竜〔同〕、
　　　　　　　須田喜久代〔同〕、本間節子〔同〕、二木草之助〔同〕、森みどり〔同〕、
　　　　　　　新村猛〔同〕、山口吉弘？〔同〕、他
　　　　…東京学院大学文学部哲学科の七年生でカンツォーネを歌うイタリヤ文化研究会の部長・小橋作
　　　　　造（小沢昭一）は、授業料に困って研究会の入会金を使い込み、楽器まで質屋に入れてしまう
　　　　　ので、活動出来なくなった部員の女子大生・白川道子（園まり）。彼女が、資金稼ぎのために
　　　　　出た“エースコックそっくりショー”（宮川泰先生が審査員で登場）で歌手の園マリ（園まり
　　　　　。厳密には園まりさん本人という設定ではない）〔二役〕のそっくりさんとして優勝したこと
　　　　　から、病気で声が出なくなった本物の園マリの代役を勤めることになり、数々の騒動が起こる
　　　　　というのが大筋。渡哲也さんの役は、替え玉の真相を見抜くが、あえてそれを暴かないことに
　　　　　する芸能雑誌《週刊日本》のカメラマン・梶貫太郎、松原智恵子さんの役は、同記者で、後に
　　　　　梶の婚約者となる田波恵子、太田雅子（後に梶芽衣子）さんの役は、道子のいとこでやはりイ
　　　　　タリヤ文化研究会の大学生・エリ子、和田浩治さんの役は、同じくイタリヤ文化研究会の大学
　　　　　生・竹中、中尾ミエさんと伊東ゆかりさんの役は、歌手本人（…でしょう）。また《週刊芸能
　　　　　》の記者・宮原に扮した深山ゆり（後にユリ）というメガネの美人は、園まりさんの実のお姉
　　　　　さん。彼女は白川道子が化けたニセの園マリを怪しく思います。
　　　　　「女の私には判るわ。メイクアップも表情も何か違う」（姉妹だから判るのでは？…笑）
　　　　　深山ゆり（後にユリ）さんは、後の1968年TBS『怪奇大作戦』第5話“死神の子守唄”にも
　　　　　出演されています。ロケ地情報としましては、ニセの園マリと中尾ミエ（中尾ミエ）、伊東ゆ
　　　　　かり（伊東ゆかり）がチャリティショーを行なうのは松坂屋デパートの屋上です。ニセの園マ
　　　　　リが逗留しているのは、ホテル・ニューオータニ。また、ニセの園マリが映画を撮影した後、
　　　　　食事をするのは、日活撮影所の本物の食堂です。《情報提供／NOBOさん／河野さん／MTさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　日本仁侠伝花の渡世人
　　　　監督／野口晴康　脚本／甲斐久尊　撮影／上田宗男　音楽／鏑木創
　　　　出演／高橋英樹、和泉雅子、川地民夫、山内賢、西尾三枝子、雪丘恵介、木浦佑三、
　　　　　　　伊藤寿章（後に澤村昌之助）、河野弘、弘松三郎、小泉郁之助、衣笠真寿男、峰三平、
　　　　　　　神山勝、千代田弘、島村謙二（後に謙次）、鴨田喜由、伊豆見雄（後に英輔）、高橋明、
　　　　　　　里（後に大門）実、玉井謙介、大橋実、三杉健、村上和也、野村隆、鈴村益代、
　　　　　　　兜木美鈴、山口吉弘、田畑善彦、押見史郎、高緒弘志、式田賢一、松丘清司、中平哲仟、
　　　　　　　三谷龍男（後に忠雄）、杉山忠彦、め組親声会連中〔協力〕、
　　　　　　　笛田直一〔遊侠所作指導〕、河野弘〔刺青〕、高瀬将敏〔技斗〕、佐々木孝丸、
　　　　　　　藤岡重慶、宮部昭夫、田村保、姫之宮ゆり〔テイチク〕、内田朝雄　●
　　　　　　　瀬山孝司〔クレジットなし〕、平塚仁郎〔同〕、北上忠行〔同〕、荒井岩衛〔同〕、
　　　　　　　熱海弘到〔同〕、新津邦夫〔同〕、河合英二郎〔同〕、近江大介？〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）？〔同〕、須田喜久代〔同〕、山岡正義〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、三樹高雄〔同〕、伊達満〔同〕、高山千草〔同〕、
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、田村清臣？〔同〕、露木護〔同〕、
　　　　　　　賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、佐々木真二〔同〕、赤司健介〔同〕、榊功？〔同〕、
　　　　　　　岩手征四郎〔同〕、戸波志朗〔同〕、園田健夫〔同〕、桂小かん〔同〕、
　　　　　　　大庭喜儀〔同〕、有村道宏〔同〕、前田武彦（後に大前田武）〔同〕、矢藤昌宏〔同〕、
　　　　　　　三浜元〔同〕、内海錠二（？）〔同〕、他
　　　　…明治末期。火消しの“め組”の纏〔まとい〕持ちである通称“纏の清二”（高橋英樹）は請け
　　　　　負った工事の邪魔をし、織物問屋“信濃屋”が持つ和泉町の長屋の土地の権利を巡って放火ま
　　　　　でする悪玉ヤクザ・松木佑蔵（内田朝雄）やその代貸・権次〔ごんじ〕（藤岡重慶）率いる松
　　　　　木組を叩き潰すが、その結果、破門になり旅に出る。三年後に町に戻ってくると、倒したはず
　　　　　の松木組は復興していて、これと対決、ついに東京中の火消したちまでが集まり、悪玉たちを
　　　　　一掃するという話。和泉雅子さんの役は、文二郎（佐々木孝丸）率いる“め組”の娘・お初、
　　　　　西尾三枝子さんの役は、若い刺客・高之（山内賢）の妹で、野田という親分（弘松三郎）に借
　　　　　金のカタに取られていて、主人公が博打で取り返してやる美津。《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　放浪〔さすらい〕のうた
　　　　監督／脚本／野村孝　脚本／山崎巌、中野顕彰　撮影／姫田真佐久　音楽／伊部晴美
　　　　出演／小林旭、廣瀬（広瀬）みさ、御木本伸介、細川ちか子、香月美奈子、
　　　　　　　畠山みどり〔コロムビア〕、深江章喜、武藤章生、山田禅二、弘松三郎、雪丘恵介、
　　　　　　　高品格、榎木兵衛、長弘、永山一夫、紀原土耕、澄川透、木島一郎、白井鋭、河瀬正敏、
　　　　　　　久遠利三、荒井岩衛、露木護、高山千草、高田栄子、池沢竜、水川国也、赤司健介、
　　　　　　　西原泰江、阿部尚之、矢田ダンサーズ、高瀬将敏〔技斗〕　●
　　　　　　　大塚トミエ〔クレジットなし〕、水城英子？〔同〕、中庸子〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、本目雅昭〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、山之辺潤一〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、英原穣二〔同〕、三浜元〔同〕、小野武雄〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、佐川明子〔同〕、伊達満〔同〕、東郷秀美〔同〕、藤沢健男〔同〕、
　　　　　　　本間節子〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、井田武（後にいだたけ志）？〔同〕、
　　　　　　　織田俊彦〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、
　　　　　　　菅原義夫〔同〕、太田慶子〔同〕、和田美登里（後にみどり）〔同〕、
　　　　　　　園田健夫〔同〕、他
　　　　…組織の命令でもあり、恋人と結婚するために足を洗おうとして殺人を犯したヤクザ・速見志郎
　　　　　（小林旭）が三年後に仮出所してみると、組はすでになく、恋人だった元ピアニスト・近江杉
　　　　　子（広瀬みさ）も姿を消していた。速見は兵頭企業の女社長・兵頭御舟（細川ちか子）にダイ
　　　　　スの賭博で負けて手先となり、彼女が手に入れようとしている牧場のある大島へ、やはり賭場
　　　　　で知り合った相棒の染谷（武藤章生）と向かう。そこには何と杉子がいて、柏木牧場の牧場主
　　　　　・柏木修（御木本伸介）の婚約者になっていた（御舟が柏木を憎んでいるのは、柏木が昔付き
　　　　　合っていた娘を自殺に追いやったと思い込んでいるから）。速見が、御舟や御舟の秘書である
　　　　　郷田（深江章喜）たちの策略から牧場を救うというのが大筋。昔の恋人が今や他人の婚約者に
　　　　　なっているという皮肉な運命が、往年の“渡り鳥”シリーズとは大きく違う点のようです。香
　　　　　月美奈子さんの役は、大島のクラブ“エメラルド”のマダム・美佐、畠山みどりさんの役は、
　　　　　“エメラルド”で歌う演歌歌手。“Song of A Drifter”という英語題名があるようです。タイ
　　　　　トルバックで速見がピアノのメロディーを頼りに杉子を探し回るあたり、小林旭版『夜霧よ今
　　　　　夜も有難う』という雰囲気があります。また、ここで速見を慕う牧場の少年に扮した阿部尚之
　　　　　という子役の少年は、67年の大映映画『大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス』で怪獣ギャオスの
　　　　　命名をすることになる少年に扮して出演されています。《情報提供／NOBOさん／サム・スペードさん》

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　　　風車のある街
　　　　監督／森永健次郎　脚本／棚田吾郎、鍛冶昇　撮影／松橋梅夫　音楽／崎出伍一
　　　　出演／吉永小百合、浜田光夫、芦川いづみ、新井麗子、佐々木景子、堺美紀子、漆沢政子、
　　　　　　　杉山元、高野誠二郎、田村清臣、糸賀靖雄、桂小かん、菊田一郎、浜口竜哉、杉山忠彦、
　　　　　　　川口道江、林泰江、久松洪介、アティ・フアン・ドンサラー、ルイス・コゼル、
　　　　　　　パウル・ベールス、G・H・ヴェルホーフ、ヨアンナ・ヴェルホーフ、
　　　　　　　ロノルド・トンハウザー、ヘッディ・ヴィーヒネル、クラーリー・ヨンマンス、
　　　　　　　エレン・ボレン、北林谷栄、平田大三郎、鈴木瑞穂　●
　　　　　　　佐川明子〔クレジットなし〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、水城英子〔同〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）〔同〕、池沢竜〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、
　　　　　　　横田楊子〔同〕、三樹高雄〔同〕、宮沢尚子〔同〕、高山千草〔同〕、他
　　　　…大学を卒業後、保母になった三浦まり子（吉永小百合）には夏川和彦（平田大三郎）という婚
　　　　　約者がいる。ミュンヘンの国際保育学会に出席するためにヨーロッパへ出かけたまり子は、オ
　　　　　ランダで干拓工事に加わっている旧知の石倉力三〔力造表記の文献もあります〕（浜田光夫）
　　　　　と再会し、愛情が再燃する。帰路ための空港で祖母（北林谷栄）からの「おまえの一生が決ま
　　　　　る大事な時なのよ」という電報を受け取ったまり子は…。吉永小百合さんや浜田光夫さん、ま
　　　　　り子の中学校の先輩で、KLMオランダ航空のスチュワーデス・平野ふき子に扮する芦川いづ
　　　　　みさんによるアムステルダムの二日に渡る観光シーン（民族衣裳を着たり、木靴を履いたり）
　　　　　がちょっと長い！…でも景色に負けないくらい吉永小百合さんや芦川いづみさんがお美しいの
　　　　　で許しますけれど（笑）。このシーンのナレーションは吉永小百合さん。他には港まつりやグ
　　　　　ラバー邸など、長崎（まり子の両親と弟が住む）のロケもあります。吉永小百合さんの乗馬シ
　　　　　ーンも見ものです。東京で同居しているフリージア洋装店を営むまり子の祖母に扮した北林谷
　　　　　栄さんが、とても洒落たイイ雰囲気。《情報提供／由美子さん／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

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　　　友を送る歌
　　　　監督／西河克己　脚本／棚田吾郎、奥山国恵　撮影／高村倉太郎　音楽／池田正義
　　　　出演／舟木一夫〔コロムビア〕、和泉雅子、江戸家猫八、中野味和子（後に沢知美）、土方弘、
　　　　　　　野呂圭介、東恵美子、山田禅二、加原武門、うえず・みのる（後にうえずみのる）、
　　　　　　　鴨田喜由、高田栄子、宮沢尚子、深町真喜子（後に真樹子）、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）、二谷英明、山内賢、神山勝、小山伸一、紀原土耕、露木譲、
　　　　　　　石火矢哲郎（後に村井健二）、根本義幸、リーザー・ハンボーグ、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕　●　荒井岩衛〔クレジットなし〕、
　　　　　　　矢藤昌宏〔同〕、園田健夫〔同〕、溝口拳〔同〕、大庭喜儀〔同〕、有村道宏〔同〕、
　　　　　　　村上和也〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）？〔同〕、伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、熱海弘到〔同〕、
　　　　　　　川口道江〔同〕、佐藤了一〔同〕、前田武彦（後に大前田武）〔同〕、秋山耕志〔同〕、
　　　　　　　近江大介〔同〕、藤沢健男〔同〕、新津邦夫〔同〕、菅原義夫〔同〕、河野弘〔同〕、
　　　　　　　杉山忠彦（後に忠孝）〔同〕、他
　　　　…北海道の〔エサップ〕（架空の町？）から横浜へ出てきた大津良夫（舟木一夫）は、車で弁当
　　　　　を配達する娘・三崎みどり（和泉雅子）と出会う。その後、良夫は、彼女の父・〔トヨトミ〕
　　　　　（江戸家猫八）が経営する食堂＆仕出しの店“かもめ亭”の前で物干し台から水をかけられ再
　　　　　会、仲良くなる。良夫は、夢を誓い合い、先に横浜に出て来ている（主人公は中学生の弟の世
　　　　　話をしていたので、横浜に出てくるのが二年ほど遅れた）親友・中川玄一（山内賢）を頼って
　　　　　来たのだが、玄一は見つからない。しかも玄一は、みどりの店に支払うはずだった公金を拝借
　　　　　したまま、姿を消したと聞かされる。良夫は、再会した玄一がヤクザのボス・黒沼（土方弘）
　　　　　の手先となって密輸品の腕時計の運び屋をしていることを知り、悪事から手を引かせるという
　　　　　のが大筋。二谷英明さんの役は、良夫が玄一の居場所として出向いていく（しかしそこにはい
　　　　　ない）ボロ船のハシケ“あさひ丸”の持ち主で一等航海士の資格を持っている田山徹、中野味
　　　　　和子（後に沢知美）さんの役は、黒沼の愛人で、バー“ハーバーライト”？のマダム・令子。
　　　　　ロケ地情報としましては、良夫とみどりが展望台に昇るマリンタワーや外人墓地、中華街など
　　　　　、横浜の景色が満載です。また、みどりが良夫と玄一と一緒に、16年前に家を出て行った母
　　　　　親に会うため、筑波山方面に向かいます。
　　　　　　《情報提供／娯楽映画研究家佐藤利明さん／NOBOさん／ツカさん》

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　　7月

　　　夜のバラを消せ
　　　　監督／舛田利雄　脚本／下飯坂菊馬、瀬川昌治、池上金男　撮影／山崎善弘　音楽／伊部晴美
　　　　出演／石原裕次郎、芦川いづみ、由美かおる〔新人〕、宮城千賀子、西尾三枝子、斎藤チヤ子、
　　　　　　　白木マリ（後に万理）、藤竜也、高品格、永井秀明、横森久、野呂圭介、河村弘二、
　　　　　　　河野弘、英原穣二、八代康二（後に康次）、黒田剛、晴海勇三、榎木兵衛、鈴村益代、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）、熱海弘到、中平哲仟、溝口拳、岩手征四郎、本目雅昭、
　　　　　　　近藤秀明、長谷川雄二、阿部尚之、松本圭子、深町真喜子（後に真樹子）、
　　　　　　　ザ・ネーブルス、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、三島雅夫、清水将夫、
　　　　　　　東野英治郎　●　橘田良江〔クレジットなし〕、久遠利三〔同〕、平塚仁郎〔同〕、
　　　　　　　三樹高雄〔同〕、千代田弘〔同〕、三浜元〔同〕、田畑善彦〔同〕、立川博〔同〕、
　　　　　　　有村道宏〔同〕、木島一郎〔同〕、山岡正義〔同〕、伊達満〔同〕、押見史郎〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、新津邦夫〔同〕、浜口竜哉〔同〕、谷川玲子〔同〕、森みどり〔同〕、
　　　　　　　須田喜久代〔同〕、横田楊子〔同〕、宮沢尚子〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　早川由記〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、三船好重〔同〕、池沢竜〔同〕、
　　　　　　　里（後に大門）実〔同〕、清水千代子〔同〕、水川国也〔同〕、佐藤了一〔同〕、他
　　　　…政界の黒幕である千成（東野英治郎）に幼い頃に拾われ裏社会で暗躍している孤児・徳川新六
　　　　　（石原裕次郎）。しかし、千成が香港の郭文成（河村弘二）と密輸ルートを作るために利用され
　　　　　ていたと知り、千成に刃向かうことになるというのが大筋。多分にスパイ映画ブームの影響が
　　　　　あるように思われます。途中で“LY7〔エルワイセブン〕”という、常温では何も起こらな
　　　　　いけれど、750度以上になると大爆発を起こす新薬で主人公が拷問にかけられるシーンなど
　　　　　、『007／ゴールドフィンガー』のレーザー光線砲攻撃のようなイメージです。ただ悪玉の
　　　　　一人・中戸川藤一郎（永井秀明）の愛人ながら、実は殺された父の復讐の機会を狙っている飛
　　　　　鳥井ゆかりに扮した由美かおるさんの起用は、どうでしょう？（笑）…子供にしか見えません
　　　　　ね？。芦川いづみさん扮する千成の愛人・鶴代も出番が少なくて勿体ない。悪玉の一人である
　　　　　大阪の田門製薬の社長・田門〔・イツオ〕（清水将夫）の令嬢で、京都女子大（？）の三年生
　　　　　（彼女のマンションは京都の祇園にあります）・正子（西尾三枝子）にモーターボートから琵
　　　　　琶湖（西尾三枝子さんご本人のお話では、山中湖あたりのロケだとか）に落とされる、恋人だ
　　　　　った洛北大学の生徒・佐治に扮するのは藤竜也さん（しかもその後、大阪の街頭で射殺される
　　　　　という損な役）。斎藤チヤ子さん扮する香港から主人公を追ってきた黒い革のつなぎを着てバ
　　　　　イクに乗る中国人女性・梨花は、アニメ『ルパン三世』の峰不二子そのものです（笑）。この
　　　　　梨花とゆかりの格闘がありますが、ダンスみたいに見えるのも残念。柴田錬三郎原作《俺の敵
　　　　　がそこにいる》の映画化作品。シナリオの段階でのタイトルは『俺の敵がそこにいる』（主題
　　　　　歌の中にも出てくるフレーズ）。“Kill The Night Rose”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／ちゃんゆうさん／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

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　　　骨まで愛して
　　　　監督／斎藤武市　脚本／川内康範　撮影／萩原憲治　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／渡哲也、松原智恵子、浅丘ルリ子、浜川智子（後に浜かおる）、郷エイ治、近藤宏、
　　　　　　　深江章喜、弘松三郎、杉江弘（後に杉山弘太郎）、北竜二、河上喜史朗、市村博、
　　　　　　　宮原徳平、青木富夫、福田トヨ、柴田新三、木島一郎、島村謙二（後に謙次）、
　　　　　　　吉田毅（後に沖田駿一）、沢美鶴、桂小かん、水川国也、山口吉弘、本目雅昭、伊藤浩、
　　　　　　　秋山耕志、浜口竜哉、大庭喜儀、澄田浩介、三谷竜男（後に忠雄）、田中滋、立川博、
　　　　　　　加藤ヒロ実、大谷木洋子、内海錠二、園田健夫、広瀬義彦、天宮輝〔振付〕、
　　　　　　　高瀬将敏〔技斗〕、城卓矢〔東芝〕、金子信雄、宍戸錠　●
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔クレジットなし〕、二木草之助〔同〕、土田義雄〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、水城英子？〔同〕、他
　　　　…川内康範原作作品。麻薬密輸を行なう横浜の青木組の幹部・加納誠（渡哲也）は、次の仕事を
　　　　　終えたらボスの青木（金子信雄。加納は幼い頃に拾われている）の愛人・神林あや子（浅丘ル
　　　　　リ子）と香港へ逃亡するつもりだったが、流れ者の“ダイスの政”（宍戸錠）に妨害される。
　　　　　銃撃戦でケガをして獣医の手で命を取り止めた加納は函館の牧場で働くことになるが、この土
　　　　　地を狙う悪玉・藤崎（近藤宏）に雇われた“ダイスの政”と勝負する（政はダイスでオール6
　　　　　の目を、加納はイカサマをしたと見せかけてオール1の目を出す）。麻薬の買い手を探しに函
　　　　　館に来たボスとあや子（加納は彼女は死んだと思っていた）に再会、麻薬取り引きで抗争にな
　　　　　り、あや子は加納をかばって死ぬ。牧場の孫娘・小川千代〔“ちよ”表記の文献もあり〕（松
　　　　　原智恵子）に見送られ、あや子の遺骨を胸に去る加納。ここで流れる主題歌が、“骨まで愛し
　　　　　て”…出来すぎ（笑）。浜川智子（後に浜かおる）さんの役は、函館のキャバレーのダンサー
　　　　　・圭子。劇中、渡哲也さんと宍戸錠さんの殴り合いがありますが、『太平洋のかつぎ屋』での
　　　　　小林旭vs宍戸錠、『夜霧の慕情』での石原裕次郎vs宍戸錠の殴り合いのシーンにも負けず劣
　　　　　らずの凄い殴り合いでイイですよ。『大いなる西部』みたいな雰囲気でしょうか。ロケ地とし
　　　　　ましては、函館市元町にあるハリストス正教会などが登場します。この作品での名セリフは、
　　　　　再会した加納とあや子が函館山の展望台で交わすセリフです。
　　　　　加納　「俺たちはみんな、あの雲とおんなじよ…一度離れて流れりゃ、もう二度と会うことは
　　　　　　　　　無〔ね〕え…独りぼっちになって、どっかの空の果てに消えてくだけさ」
　　　　　あや子「でも…雲に心があるなら、きっともう一度会いたいと願ってるわ」
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／由美子さん／ツカさん》

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　　　私、違っているかしら
　　　　監督／松尾昭典　脚本／倉本聰、長広明　撮影／岩佐一泉　音楽／黛敏郎
　　　　出演／吉永小百合、浜田光夫、川地民夫、山本陽子、西尾三枝子、浜川智子（後に浜かおる）、
　　　　　　　市川好郎（後に好朗）、弘松三郎、河上喜史朗、武藤章生、木島一郎、柳瀬志郎、
　　　　　　　若原初子、原恵子、椎名伸枝、長弘、野呂圭介、うえず・みのる（後にうえずみのる）、
　　　　　　　漆沢政子、重盛輝江（後にてる江）、鈴村益代、三船好重、八代康二（後に康次）、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、糸賀靖雄、久遠利三、亀山靖博、東郷秀美、山口吉弘、松丘清司、
　　　　　　　吉田毅（後に沖田駿一）、織田俊彦、浜口竜哉、石川恵一、新村猛、田村清臣、
　　　　　　　藤沢健夫、晴海勇三、森みどり、北出桂子、西原泰江、渡辺節子、加藤ヒロ実、
　　　　　　　大谷木洋子、斉藤芳夫、佐藤昇二、江上二三夫、■田孝夫、園田健夫、三島雅夫、
　　　　　　　鈴木瑞穂、高橋悦史、細川ちか子、宇野重吉、淡島千景〔特別出演〕　●
　　　　　　　雪丘恵介〔クレジットなし〕、水木京二（後に京一）〔同〕、押見史郎〔同〕、
　　　　　　　佐々木真二？〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、河瀬正敏？〔同〕、
　　　　　　　吉田勇男（後に朗人）〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、式田賢一〔同〕、
　　　　　　　里（後に大門）実〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、熱海弘到？〔同〕、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、千代田弘〔同〕、水川国也〔同〕、大庭喜儀〔同〕、
　　　　　　　村田寿男〔同〕、水城英子〔同〕、上西孝〔同〕、榊功？〔同〕、
　　　　　　　宮田輝（NHKアナウンサー）〔同〕、橋幸夫〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　久松洪介〔同〕、内海錠二？〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、宮沢尚子〔同〕、
　　　　　　　立川博〔同〕、横田楊子〔同〕、坂巻祥子〔同〕、林泰江〔同〕、佐藤サト子〔同〕、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）？〔同〕、伊丹慶治〔同〕、田中滋〔同〕、他
　　　　…森村桂原作《違っているかしら》の映画化作品。学習院大学を卒業する前に“独創社”という
　　　　　出版会社で働くことになった白石桂〔カツラ〕（吉永小百合）を描いた成長物語。怒って会社
　　　　　を辞めると言い出した桂が、ヤケになって母親（淡島千景）と花札をしたり、あんまんをヤケ
　　　　　喰いするという面白いシーンも登場します。浜田光夫さんの役は、桂と同級生だった学生運動
　　　　　家の川瀬、川地民夫さんの役は、谷川岳で遭難する片山〔・ススム〕の大学の先輩の吉田、山
　　　　　本陽子さんの役は、桂の“独創社”での同僚で吉田の元の恋人らしい山中雪子、浜川智子（後
　　　　　に浜かおる）さんの役は、桂の同級生で親友の通称“おたど”、西尾三枝子さんの役は、桂が
　　　　　取材する片山〔・ススム〕の妹・幸子〔サチコ〕。劇中、紅白歌合戦を見終わった（使われて
　　　　　いる映像は1965年の大晦日のもの）桂が「白石桂ひとり売れ残る。1966年12月31日」と
　　　　　いう独り言を言います。これはこの時点での未来のことなのか、それとも「1965年」と言う
　　　　　べきところ、お間違えになったのでしょうか？？？（笑）。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／ツカさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　涙くんさよなら
　　　　監督／西村昭五郎　脚本／倉本聰、明田貢　撮影／姫田真佐久　音楽／浜口庫之助、林一
　　　　出演／ジュディ・オング、山内賢、ジョニー・ティロットソン〔特別出演〕、
　　　　　　　田辺昭知とザ・スパイダース、太田雅子（後に梶芽衣子）、細川ちか子、伊藤ひろ子、
　　　　　　　和田浩治、伊藤寿章（後に澤村昌之助）、木下雅弘、杉山元、武藤章生、柳瀬志郎、
　　　　　　　三崎千恵子、新井麗子、長弘、鴨田喜由、衣笠真寿男、榎木兵衛、雨宮節子、谷川玲子、
　　　　　　　須田喜久代、原恵子、黒田剛、高橋明、晴海勇三、平塚仁郎、桂小かん、
　　　　　　　石火矢哲郎（後に村井健二）、渡辺節子、大谷木洋子、糸賀靖雄、本郷淳、岡村文子、
　　　　　　　波多野憲、湯川れい子〔特別出演〕　●　深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、北出桂子〔同〕、橘田良江？〔同〕、鈴木俊子〔同〕、
　　　　　　　高田栄子〔同〕、三船好重〔同〕、佐川明子〔同〕、早川由記〔同〕、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）〔同〕、三浜元〔同〕、露木護〔同〕、本間節子〔同〕、
　　　　　　　高山千草〔同〕、相馬幸子（写真のみ）〔同〕、三樹高雄〔同〕、瞳美沙？〔同〕、
　　　　　　　池沢竜〔同〕、二階堂郁夫〔同〕、森みどり〔同〕、宮沢尚子？〔同〕、
　　　　　　　緒方葉子？〔同〕、他
　　　　…アメリカ人の父が死に、日本にいるらしい実母を探しにワシントンからやって来たジュリー・
　　　　　クリプトン（ジュディ・オング）は、ショックから失語症になっている（実はしゃべれること
　　　　　が後に判る）。彼女の母親で現在では財閥の妻になっている田辺葉子（伊藤ひろ子）は昔、光
　　　　　葉〔ミツハ〕という名前で芸者として東京の料亭“山岡”で働いていたらしい。その料亭の息
　　　　　子・健（山内賢）は仲間たち（和田浩治・木下雅弘・杉山元）とバンド“ヤング・アンド・フ
　　　　　レッシュ”を結成していて、マスコミに追われるジュリーのことを気の毒に思い、15年も前
　　　　　に京都へ行ったらしい母親に会わせようと奮闘するというのが大筋。オンボロなオープンカー
　　　　　に乗って、浜松（主なロケ地は浜松海浜レストハウス）～名古屋（名古屋城も写ります）～京
　　　　　都と、東海道を旅することになります。男性陣がジュリーを贔屓するので嫉妬気味の健の妹（
　　　　　おそらく）・雅子に扮した太田雅子（後に梶芽衣子）さんの青いTシャツ姿が可愛い！（ただ
　　　　　このTシャツ姿は東京でのシーンのみで、京都へ向かう際には、ややミニのチェック柄のワンピ
　　　　　ース姿です）。雅子はヒッチハイクをしても車が停まらないのに、ジュリーのウインクでは白
　　　　　バイまで停まるので雅子が怒るという可愛いシーンもあります。その後、雅子は命がけで（？
　　　　　）ダンプを停めることになります（笑）。また、ポスターには晴乃チック・タックさんの名前
　　　　　がありますが、作品のクレジットタイトルにはなく、また出演シーンもありません。“Good
　　　　　bye Mr. Tears”という英語題名があるようです。《情報提供／渚さん／NOBOさん／ツカさん》

　　　　　→詳細データ　

　　→京都A級案内　

　　8月

　　　帰らざる波止場
　　　　監督／江崎実生　脚本／山田信夫、中西隆三　撮影／横山実　音楽／伊部晴美
　　　　出演／石原裕次郎、浅丘ルリ子、志村喬、金子信雄、深江章喜、郷エイ治、杉山俊夫、
　　　　　　　武智豊子（後に武知杜代子）、新井麗子、杉江弘（後に杉山弘太郎）、野呂圭介、
　　　　　　　木島一郎、柳瀬志郎、原良子、堺美紀子、榎木兵衛、八代康二（後に康次）、黒田剛、
　　　　　　　白井鋭、久遠利三、伊豆見雄（後に英輔）、野村隆、水木京二（後に京一）、糸賀靖雄、
　　　　　　　村上和也、田畑善彦、浜口竜哉、式田賢一、中平哲仟、岩手征四郎、根本義幸、
　　　　　　　石火矢哲郎（後に村井健二）、溝口拳、ルイヂ（ルイジ）・フィダンザー、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕　●　英原穣二〔クレジットなし〕、
　　　　　　　北出桂子〔同〕、押見史郎〔同〕、藤沢健男〔同〕、マイク・ダニーン〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、佐川明子〔同〕、谷川玲子〔同〕、大塚トミエ〔同〕、
　　　　　　　須田喜久代〔同〕、東郷秀美〔同〕、小島克巳〔同〕、菅原義夫〔同〕、
　　　　　　　森みどり〔同〕、雪丘恵介〔同〕、山之辺潤一〔同〕、千代田弘〔同〕、
　　　　　　　三樹高雄〔同〕、澄田浩介〔同〕、大庭喜儀〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　三船好重〔同〕、園田健夫〔同〕、田中滋〔同〕、有村道宏〔同〕、熱海弘到〔同〕、他
　　　　…舞台は横浜。港や中華街、ドリームランドの観覧車などが登場します。海外公演から戻った人
　　　　　気ジャズピアニスト“シロー津田”こと津田史郎（石原裕次郎）が恋人の京子（原良子）を訪
　　　　　ねると、京子は“ジョッキーのジロー”こと長江〔・ジロウ〕（深江章喜）という男を部屋
　　　　　に連れ込んでいる。長江ともみ合ううちに彼の銃を取り上げた史郎が京子を誤射、しかも殴り
　　　　　つけられ気を失ってしまう。…三年後に出所した史郎は、海外公演に際して、気付かぬうちに
　　　　　麻薬の運び屋として利用されていたことを知り、沢田（金子信雄）率いる麻薬組織と戦うとい
　　　　　うのが大筋。恋人だった京子は実は沢田の娘で、史郎を運び屋に仕立てるために近付いたこと
　　　　　も判ります。史郎を付け回せば麻薬組織にたどり着くのではないかと考えている神奈川県警の
　　　　　刑事・江草（志村喬）が津田に言います。
　　　　　江草「君がデカを嫌う気持ちは判る…」
　　　　　史郎「ほう、あんた、俺の気持ちが判るのかね」
　　　　　江草「判るさ」
　　　　　史郎「なるほど。じゃあ、まず恋人を作って、自分の手で殺してみるんだね…」
　　　　　ラスト、傷ついた史郎が、知り合った関西の水沢財閥の未亡人（元・ホステスから大阪の財閥
　　　　　の妻になったが、夫は三カ月前に心臓発作で死亡、遺産相続のもめ事から五億円の遺産を持っ
　　　　　て海外へ行こうとしている）である水沢冴子（浅丘ルリ子）の待つ客船へ向かい、抱き合うま
　　　　　での長回しのシーンが、構図を含め、なかなかイイですよ。何より、Web@作者だって浅丘
　　　　　ルリ子さんが待ってくれているのなら、這ってでも行きますよ！（笑）。“The Harbor of No
　　　　　Return”の英語題名があるようです。この作品は、1954年度のフランス映画『過去をもつ
　　　　　愛情』“Les Amans du Tage”（本邦劇場公開は1956年）の焼き直しだそうです。裏切っ
　　　　　た妻を殺したピエール（ダニエル・ジュラン）と莫大な財産を相続するために夫を殺したとい
　　　　　うカスリーン（フランソワーズ・アルヌール）、彼女を追うロンドン警視庁のルイス（トレヴ
　　　　　ァー・ハワード）。リスボンを舞台にしたアンリ・ヴェルヌイユ監督作品。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　あなたの命
　　　　監督／斎藤武市　脚本／川内康範　撮影／萩原憲治　音楽／鏑木創
　　　　出演／渡哲也、松原智恵子、太田雅子（後に梶芽衣子）、伊藤るり子、
　　　　　　　浜川智子（後に浜かおる）、手塚しげお〔クラウン〕、郷エイ治、奈良岡朋子、近藤宏、
　　　　　　　弘松三郎、波多野憲、W・けんじ、玉川伊佐男、木浦佑三、雪丘恵介、玉村駿太郎、
　　　　　　　河上喜史朗、相馬幸子、福田トヨ、野呂圭介、青木富夫、北出桂子、くりす・かんな、
　　　　　　　五十嵐マリ、阪井幸一朗、島村謙二（後に健次）、榎木兵衛、桂小かん、倉田栄三、
　　　　　　　岩手征四郎、沢美鶴、大庭喜儀、井田武（後にいだたけ志）、田畑善彦、
　　　　　　　三谷竜男（後に忠雄）、熱海弘到、小永井孝、西原泰江、若葉めぐみ（後に椿麻里）、
　　　　　　　天宮輝〔振付〕、高瀬将敏〔技斗〕、城卓矢〔東芝〕、宍戸錠　●
　　　　　　　水城英子？〔クレジットなし〕、二木草之助〔同〕、池沢竜〔同〕、宮沢尚子？〔同〕、
　　　　　　　大谷木洋子〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、吉田勇男（後に朗人）？〔同〕、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）〔同〕、久遠利三〔同〕、他
　　　　…川内康範原作作品。ヤクザの息子・火野隆三（渡哲也）は家業を嫌って、オリオンプロという
　　　　　芸能プロダクションを営むが、マネージャー・前田（近藤宏）の失敗から、大崎（玉川伊佐男
　　　　　）率いる新々プロの男を刺し、入獄させられてしまう。出所後に知り合った“お嬢あけみ”と
　　　　　呼ばれる赤坂のズベ公（松原智恵子さんにしては珍しい役です）・北條あけみ（松原智恵子）
　　　　　とその仲間のお千代（太田雅子〔後に梶芽衣子〕）、ミカ（伊藤るり子）、〔ユリ〕（くりす
　　　　　・かんな）たち四人で“赤坂パンチガールズ”というグループを結成させ、引き抜いた旧知の
　　　　　〔キミ〕ちゃんことキム松村（浜川智子〔後に浜かおる〕）とで売り出すので、大崎は用心棒
　　　　　の今川（宍戸錠）に隆三を襲わせる。しかし二人は日活映画のお決まり通り（笑）、意気投合
　　　　　してしまう。ハワイにいる母に会いに行く旅費を稼ぐために縫製工場で働くあけみは白血病で
　　　　　倒れるが、大団円の後、隆三とともに空港からハワイへ旅立つというのが大筋。今川が、大崎
　　　　　に自分を売り込む時、そばにいた男を突然殴って一言、
　　　　　「悪く思わないでくれ。今のは入社試験だ…」
　　　　　ここで新宿のキャバレーの女性・ルミに扮した五十嵐マリという女優さん、太地喜和子さんに
　　　　　似ていますよ（笑）。《情報提供／渚さん》

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　　　星のフラメンコ
　　　　監督／森永健次郎　原案／石森史郎　脚本／倉本聰　撮影／藤岡粂信　音楽／鏑木創
　　　　出演／西郷輝彦〔クラウン〕、汪玲〔ワン・リン／Wang Ling→女優〕、松原智恵子、
　　　　　　　藍芳〔ラン・ホウ〕（井上清子。後に光川環世）、川地民夫、嵯峨善兵、廖小龍、
　　　　　　　陳国釣、欧威、荘麗、矮仔福、郭夜人、矮仔三、周萬生、小柴隆（後に尋詩）、
　　　　　　　菊田一郎、平塚仁郎、若葉めぐみ（後に椿麻里）、早川由記　●
　　　　　　　新津邦夫〔クレジットなし〕、中庸子〔同〕、山岡正義〔同〕、
　　　　　　　吉田勇男（後に朗人）〔同〕、奈良岡朋子〔同。声のみ〕、
　　　　　　　池田昌子？〔同。声の吹き替え〕、加野敬子（後に加納千嘉）？〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、他
　　　　…義弟の好意で母親を探す旅に出た商船学校の生徒・西条英司（西郷輝彦）が、終戦直後の台北
　　　　　の小学校で音楽の先生をしていたことと、“田道間守”という唱歌を愛唱していたという二つ
　　　　　の手がかりだけから、日本に帰ることの出来なかった母親・周英麗こと西条英子の生涯をたど
　　　　　ることになる話。松原智恵子さんの役は、主人公の妹で英司の先輩・渡瀬哲（川地民夫）と結
　　　　　婚を目前にしたチノ、汪玲さんと藍芳（後に井上清子→光川環世）さんの役は、主人公が台北
　　　　　で知り合う台湾の太平国民学校の教師である林華琴とその妹の彩虹。主人公の母親・周英麗こ
　　　　　と西条英子の声は奈良岡朋子さん、汪玲さんの声の吹き替えは池田昌子さんのようです。この
　　　　　汪玲さんは、71年の勝プロ制作『新座頭市破れ！唐人剣』にも出演されています。ロケ地
　　　　　情報としましては、渡瀬哲とチノの結婚式が氷川丸の甲板で執り行なわれます。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん》

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　　9月

　　　三匹の牝猫
　　　　監督／井田探　脚本／山崎巌　撮影／萩原泉　音楽／大森盛太郎
　　　　出演／野川由美子、水上竜子、八代真矢子（後に万智子）、藤竜也、郷エイ治、二本柳寛、
　　　　　　　山田禅二、東恵美子、木浦佑三、野呂圭介、新井麗子、三崎千恵子、高田栄子、
　　　　　　　三船好重、佐川明子、漆沢政子〔振付も担当〕、深町真喜子（後に真樹子）、松浦敏子、
　　　　　　　大谷木洋子、久美悦子〔テイチク〕、宮坂将嘉、雪丘恵介、松下達夫、天坊準、
　　　　　　　加原武門、玉村駿太郎、河野弘〔刺青も担当〕、紀原土耕、久松洪介、荒井岩衛、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、伊豆見雄（後に英輔）、井田武（後にいだたけ志）、平塚仁郎、
　　　　　　　二木草之助、沢美鶴、立川博、水川国也、大庭喜儀、田村清臣、漆沢ダンシングチーム、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、田坂都〔クレジットなし？〕、他
　　　　…“賭場の牝猫”シリーズの一本ではないようです。藤原審爾原作《誘惑計画》の映画化作品。
　　　　　“女の武器”を目一杯使って男たちから報酬を得ようとする三人娘、“アメリカのまり”こと
　　　　　今川まり（野川由美子）、“いれずみ葉子”こと三崎葉子（八代真矢子〔後に万智子〕）、“
　　　　　拳銃のみどり”こと斉田みどり（水上竜子）が、東京・横浜・熱海を舞台に大暴れするという
　　　　　のが大筋のようです。藤竜也さんの役は、まりを慕う流しの矢代。また、田坂都さんが、野川
　　　　　由美子さんの少女時代に扮して出演されているそうです。《情報提供／NOBOさん》

　　　殺〔や〕るかやられるか
　　　　監督／野村孝　脚本／中西隆三、藤井鷹史（長谷部安春）　撮影／峰重義　音楽／伊部晴美
　　　　出演／高橋英樹、芦川いづみ、太田雅子（後に梶芽衣子）、藤竜也、郷エイ治、山田禅二、
　　　　　　　木浦佑三、江角英明、長弘、平塚ひろみ、野呂圭介、黒田剛、久松洪介、久遠利三、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、河瀬正敏、吉田毅（後に沖田駿一）、澄川透、本目雅昭、
　　　　　　　赤司健介、根本義幸、石火矢哲郎（後に村井健二）、北上忠行、有村道宏、沢美鶴、
　　　　　　　高山千草、加野敬子（後に加納千嘉）、吉田勇男（後に朗人）、竹越ひろ子〔キング〕、
　　　　　　　秋美子〔ポリドール〕、高瀬将敏〔技斗〕、加藤武、佐々木孝丸、杉浦直樹　●
　　　　　　　今村弘〔クレジットなし〕、東郷秀美〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　中平哲仟〔同〕、高橋明〔同〕、菅原義夫〔同〕、水城英子〔同〕、本間節子〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、井東柳晴〔同〕、小林亘〔同〕、他
　　　　…宇佐見雄作（佐々木孝丸）率いる宇佐見組は麻薬には手を出さず、新興の村井良平（江角英明
　　　　　）率いる村井組とモメていたが、そんな中、雄作の息子である市郎（郷エイ治）が村井を射殺
　　　　　する。恩のある雄作のために三上伸一（高橋英樹）は市郎の身代りとなって入獄、しかし五年
　　　　　間入獄していた間に伸一が買い与えた“伸英丸”に乗っていた弟・英次（藤竜也）が船ととも
　　　　　に焼け死んでいた。出獄した伸一が、その真相を追い詰めるというのが大筋。芦川いづみさん
　　　　　の役は、夫を殺したことになっていることを知らずに、伸一を助けるバー＆レストラン“まろ
　　　　　うど”のマダム・村井雅江、太田雅子（後に梶芽衣子）さんの役は、英次の恋人で父親の経営
　　　　　する“日本クリーニングK.K.”を手伝っている川口紀子。杉浦直樹さんの役は、村井の片腕
　　　　　だったけれども、村井の死の真相を探るため、宇佐見企業の社員になった千葉。藤竜也さんは
　　　　　クレジットタイトルあたりまでの出演ですので、芦川いづみさんとの画面上での共演はありま
　　　　　せん。劇中、オバケのQ太郎の絵本やおもちゃ（ゼンマイ仕掛けで動きます）が登場します。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん／keiさん》

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　　　絶唱
　　　　監督／脚本／西河克己　構成／八住利雄　撮影／高村倉太郎　音楽／池田正義
　　　　出演／舟木一夫〔コロムビア〕、和泉雅子、太田雅子（後に梶芽衣子）、山本勝、山田禅二、
　　　　　　　福田トヨ、明石潮、雪丘恵介、杉山元、亀山靖博、岸野小百合、木下雅弘、原恵子、
　　　　　　　鈴村益代、三船好重、井田武（後にいだたけ志）、林晴生、紀原土耕、
　　　　　　　矢藤昌彦（正しくは昌宏？）、有村道宏、土田義雄、前田武彦（後に大前田武）、
　　　　　　　河本千七（方言指導）、石賀照子（方言指導）、花沢徳衛、初井言栄、志村喬　●
　　　　　　立川博〔クレジットなし〕、　北出桂子〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、八代康二（後に康次）〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　菅原義夫〔同〕、吉田勇男（後に朗人）？〔同〕、安藤繁子〔同〕、本間節子〔同〕、
　　　　　　　宮沢尚子〔同〕、高山千草〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、佐川明子？〔同〕、新津邦夫〔同〕、河合英二郎〔同〕、
　　　　　　　露木護〔同〕、他
　　　　…昭和四十一年芸術祭参加作品。小林旭さんと浅丘ルリ子さんの共演で映画化された作品のリメ
　　　　　イク。後の山口百恵・三浦友和版の監督も同じ西河克己監督です。大江賢次原作作品。京都で
　　　　　下宿する（八坂の塔でしょうか、五重塔の景色のショットはありますが、京都ロケはなく、主
　　　　　人公の下宿など、セットでの撮影のみのようです）大学生で山陰の“山園田”と呼ばれる山林
　　　　　王の息子・園田順吉（舟木一夫）は、山番の娘・小雪（和泉雅子）と愛し合うようになるが、
　　　　　順吉の父・惣兵衛（志村喬）は資産家の娘・橋本美保子（太田雅子〔後に梶芽衣子〕）と政略
　　　　　結婚をさせようとしている。家も財産も捨てるという順吉だが、小雪は津山へ行かされること
　　　　　に。そこで二人は海辺の町の表具師“清雅堂”（鳥取県気高郡賀露村字二階通り）で同棲する
　　　　　。その後、順吉は出征。ヨイトマケの仕事をした後、病院で看護婦として働いていた小雪は肺
　　　　　病を病み、戦地から戻った（砂丘を越えて帰ってくる絵柄が印象的）順吉に看取られて死んで
　　　　　しまう。順吉は小雪の亡骸とともに実家に帰り、衣裳を着替えさせて婚礼の儀式を行なうとい
　　　　　う悲恋ものです。岸野小百合さんの役は、主人公が所属する読書会の仲間で銀行員・川田マサ
　　　　　。舟木一夫さんが持ち込んだ企画で、会社側はヒットしないと言ったのですが、ヒットしなけ
　　　　　れば次回作にノーギャラで出演するという条件の元で製作されたとか。また、小雪役は、ダイ
　　　　　エットで6kgあまりの減量をして臨んだ和泉雅子さんに決まったそうです。
　　　　　　《情報提供／娯楽映画研究家佐藤利明さん／NOBOさん》

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　　　愛と死の記録
　　　　監督／蔵原惟繕　脚本／大橋喜一、小林吉男　撮影／姫田真佐久　音楽／黛敏郎
　　　　出演／吉永小百合、渡哲也、芦川いづみ、浜川智子（後に浜かおる）、中尾彬、垂水悟郎、
　　　　　　　三崎千恵子、鏑木はるな、金井進二、漆沢政子、日野道夫、河瀬正敏、萩道子、
　　　　　　　横田楊子、脇田義信、露木護、板倉勝久、伊藤勝昭、山川（正しくは小川）裕司、
　　　　　　　滝口俊夫、野中悦子、谷信子、津田祐子、吉田喜代子〔方言指導〕、佐野浅夫、
　　　　　　　滝沢修　●　村上和也〔クレジットなし〕、他
　　　　…昭和四十一年度芸術祭参加作品。舞台は広島。レコード店（十字屋楽器店）の店員で、通称“
　　　　　バンビ”こと松井和江（吉永小百合）が、被爆して余命幾ばくもない中本総合印刷の写真製版
　　　　　の工員・三原幸雄〔ユキオ〕（渡哲也。ケガをされた浜田光夫さんの代役なのだとか）と出会
　　　　　ったことから始まる悲恋もの。最後にはヒロインが死んだ青年の後を追って服毒自殺をすると
　　　　　いう展開となっています。芦川いづみさんの役は、和江の家の隣人の“隣のお姉さん（やはり
　　　　　被爆者で自殺未遂歴がある）”で、和江の兄（垂水悟郎）の元・恋人、浜川智子（後に浜かお
　　　　　る）さんの役は、和江の同僚・ふみ子。そのふみ子の恋人で、幸雄の同僚の“よっちゃん”こ
　　　　　と藤井に扮した中尾彬さんがとてもスリムな体格で登場されます（笑）。“A Record of Love
　　　　　and Death”“The Heart of Hiroshima”などの英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／板倉勝久さん／由美子さん／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

　　　　　→詳細データ　

　　10月

　　　栄光への挑戦 （石原プロ＝日活）
　　　　監督／脚本／舛田利雄　脚本／池上金男　撮影／山崎善弘　音楽／伊部晴美
　　　　出演／石原裕次郎、小林桂樹〔東宝〕、浅丘ルリ子、川地民夫、八代真矢子（後に万智子）、
　　　　　　　稲野和子、高品格、鈴木瑞穂、武藤章生、嵯峨善兵、深江章喜、雪丘恵介、榎木兵衛、
　　　　　　　小泉郁之助、柳瀬志郎、神山勝、宮原徳平、木島一郎、進千賀子、赤座美代子、市村博、
　　　　　　　八代康二（後に康次）、峰三平、黒田剛、二木草之助、糸賀靖雄、紀原土耕、鈴村益代、
　　　　　　　森みどり、久遠利三、島村謙二（後に謙次）、緑川宏、里（後に大門）実、柴田新三、
　　　　　　　野村隆、小柴隆（後に尋詩）、本目雅昭、高橋明、倉田栄三、田畑善彦、岩手征四郎、
　　　　　　　立川博、有村道宏、溝口拳、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、三津田健、垂水悟郎、
　　　　　　　浜田寅彦、北村和夫　●　矢藤昌宏〔クレジットなし〕、根本義幸〔同〕、
　　　　　　　式田賢一〔同〕、赤司健介？〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、英原穣二〔同〕、
　　　　　　東郷秀美〔同〕、林泰江〔同〕、西原泰江〔同〕、伊達満〔同〕、鈴木俊子〔同〕、
　　　　　　久松洪介〔同〕、晴海勇三〔同〕、荒井岩衛？〔同〕、池沢竜〔同〕、水川国也〔同〕、
　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔同〕、平塚仁郎〔同〕、中井景（プロデューサー）〔同〕、
　　　　　　新津邦夫〔同〕、河合英二郎〔同〕、小宮山玉樹〔同〕、小林亘〔同〕、
　　　　　　前田武彦（後に大前田武）〔同〕、田中滋〔同〕、山岡正義〔同〕、千代田弘〔同〕、
　　　　　　露木護〔同〕、白井鋭〔同〕、大庭喜儀〔同〕、阪井幸一朗〔同〕、横田楊子〔同〕、
　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）〔同〕、三樹高雄〔同〕、谷川玲子〔同〕、村田寿男〔同〕、
　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、玉井謙介〔同〕、佐川明子〔同〕、瀬山孝司？〔同〕、
　　　　　　菊田一郎？〔同〕、今村弘〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、伊丹慶治？〔同〕、
　　　　　　中庸子〔同〕、土田義雄〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、橘田良江〔同〕、
　　　　　　緒方葉子？〔同〕、沢美鶴〔同〕、吉田勇男（後に朗人）？〔同〕、高緒弘志〔同〕、
　　　　　　北出桂子〔同〕、大塚トミエ〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）？〔同〕、
　　　　　　宮沢尚子？〔同〕、水木京二（後に京一）？〔同〕、高山千草〔同〕、
　　　　　　近江大介？〔同〕、他
　　　　…開巻間もなく、主人公のボクサー時代の写真として登場するのは、1957年『勝利者』のスチ
　　　　　ール写真。元・ボクサーで現在では手広く事業を展開しているムネ興業を経営する宗吾郎（石
　　　　　原裕次郎）。そんな彼を陥れようとする野島会を率いる野島竜（浜田寅彦）は、政界の黒幕・
　　　　　八田隆平（三津田健）を後ろ楯に、ムネ興業を売春容疑で営業停止にさせる。弟分でやはり元
　　　　　・ボクサーの長田良（川地民夫）までが自殺に見せかけて殺されるので、秘書・真山紀子（浅
　　　　　丘ルリ子）や銀座署の警部補・市川（小林桂樹）たちの協力を得て、事件を解決するというの
　　　　　が大筋。赤座美代子さんが、八田の秘書の役で、チラリと出演されています。ラスト、主人公
　　　　　が関西から派遣されてきて長田良の婚約者でムネ興業の社員だった中川かおる（稲野和子）た
　　　　　ちを殺した殺し屋・伊吹尚吉〔ショウキチ〕（垂水悟郎）と、アイススケート場“ムネアイス
　　　　　パレス”で対決しますが、この氷上の格闘、ツルツル滑って思うように動けず、迫力があるよ
　　　　　うな、ないような？？？（笑）。“Challenge for Glory”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　不敵なあいつ
　　　　監督／西村昭五郎　脚本／甲斐久尊、石森史郎　撮影／横山実　音楽／鏑木創
　　　　出演／小林旭、芦川いづみ、東京ぼん太、北川めぐみ〔新人〕、藤竜也、深江章喜、佐野浅夫、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、武智豊子（後に武知杜代子）、
　　　　　　　可能かづ子（後に夏海千佳子）、天坊準、宮崎準、木浦佑三、玉村駿太郎、長谷川弘、
　　　　　　　新山ノリロー、新山トリロー、井東柳晴、三樹高雄、高野誠二郎、千代田弘、山口吉弘、
　　　　　　　式田賢一、赤司健介、中平哲仟、石火矢哲郎（後に村井健二）、沢美鶴、根本義幸、
　　　　　　　瞳美沙、萩道子、森みどり、水城潤子〔クラウン〕、菊池ゴールデントリオ、
　　　　　　　高瀬将敏〔技斗〕、中谷一郎、神田隆、内田朝雄、坂本スミ子〔特別出演〕　●
　　　　　　　小林亘〔クレジットなし〕、新村猛〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、
　　　　　　　高緒弘志〔同〕、山之辺潤一〔同〕、大庭喜儀〔同〕、本目雅昭〔同〕、中庸子〔同〕、
　　　　　　　有村道宏〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、溝口拳〔同〕、水川国也〔同〕、
　　　　　　　田畑善彦〔同〕、倉田栄三〔同〕、若葉めぐみ（後に椿麻里）？〔同〕、
　　　　　　　押見史郎〔同〕、大谷木洋子〔同〕、水城英子？〔同〕、小柴隆（後に尋詩）〔同〕、
　　　　　　　岩手征四郎？〔同〕、マイク・ダニーン〔同〕、晴海勇三〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　山岡正義〔同〕、清水千代子〔同〕、宮沢尚子〔同〕、島村謙二（後に謙次）〔同〕、
　　　　　　　水木京二（後に京一）〔同〕、菅原義夫〔同〕、和田美登里（後にみどり）〔同〕、
　　　　　　　園田健夫〔同〕、織田俊彦〔同〕、河合英二郎〔同〕、土田義雄〔同〕、
　　　　　　　小見山玉樹〔同〕、絹川京子〔同〕、桂小かん？〔同〕、西原泰江〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、他
　　　　…式場（内田朝雄）率いる式場組の一員だった都築浩介（小林旭）は、弟分・清二（藤竜也）に
　　　　　足を洗わせ、その恋人（萩道子）と一緒に逃がしてやるが、二人は式場の子分たちに殺されて
　　　　　しまう。悪どい仕打ちに嫌気がさして旅に出る浩介。そんな浩介に助けられたことから流しの
　　　　　相棒になった宇都宮出身の“くまんばちの熊五郎”（東京ぼん太）。二人が全国を巡って悪玉
　　　　　を倒すという“あいつ”シリーズの第1作です。横浜で再会した二人は、峯原周平（佐野浅夫
　　　　　）が営む食堂兼ホテルの“れすとらん黒潮亭”に逗留することになり、町を牛耳る郷田猪造（
　　　　　神田隆）率いる地元のヤクザ・港東会や、郷田に雇われた殺し屋・龍司（中谷一郎）と戦うこ
　　　　　　とになります。その後、港東会を叩き潰した都築の噂を耳にして、式場は横浜の縄張りも手
　　　　　に入れたと喜び、都築に組に戻るように話すが、拒否されるので、周平の娘・京子（北川めぐ
　　　　　み）を誘拐することに。しかし式場は都築と正々堂々と戦いたかった龍司に撃たれ、ついに浩
　　　　　介と龍司が対決することになります。芦川いづみさんの役は、郷田の愛人である“BAR エメ
　　　　　ラルド”のママ・千加。浩介を探るように命令されながらも彼に惚れてしまって味方をするの
　　　　　で、酔って車ごと海に落ちたように見せかけて殺されてしまいます。北川めぐみさんの役は、
　　　　　峯原周平の娘・京子、可能かづ子（後に夏海千佳子）さんの役は、港東会のためにブルーフィ
　　　　　ルムに出演させられたため自殺した熊五郎と同郷の恋人・まゆみ（瞳美沙）が勤めていたリリ
　　　　　ー洋裁店の同僚だったひろ子（港東会の仕業で麻薬中毒患者に）、坂本スミ子さんの役は、郷
　　　　　田のクラブで歌う歌手。“The Day of The Gunman”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／keiさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　仁侠八方破れ
　　　　監督／井田探　脚本／服部佳　撮影／永塚一栄　音楽／大森盛太郎
　　　　出演／高橋英樹、野川由美子、左とん平、山本陽子、菅井一郎、東京ぼん太、山田禅二
　　　　　　　木浦佑三、宮阪将嘉、雪丘恵介、新井麗子、弘松三郎、加原武門、河野弘、鏑木はるな、
　　　　　　　玉村駿太郎、八代康二（後に康次）、久松洪介、長尾敏之助、鈴村益代、高田栄子、
　　　　　　　佐川明子、漆沢政子、千代田弘、荒井岩衛、二木草之助、伊豆見雄（後に英輔）、
　　　　　　　近江大介、高橋明、東郷秀美、山口吉弘、池沢竜、平塚仁郎、水川国也、二階堂郁夫、
　　　　　　　澄田浩介、大谷木洋子、深町真喜子（後に真樹子）、中原剛、原耕二〔ポリドール〕、
　　　　　　　河野弘〔刺青〕、高瀬将敏〔技斗〕、根上淳、名古屋章、芦田伸介　●
　　　　　　　鈴木俊子〔クレジットなし〕、山本トミ？〔同〕、高山千草〔同〕、山之辺潤一〔同〕、
　　　　　　　山岡正義〔同〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、白井鋭〔同〕、新津邦夫〔同〕、
　　　　　　　市原久照（後に久）〔同〕、安藤繁子〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、
　　　　　　　河合英二郎〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）？〔同〕、澄川透〔同〕、
　　　　　　　賀川博臣（後に幸史郎）？〔同〕、　前田武彦（後に大前田武）〔同〕、
　　　　　　　久遠利三〔同〕、河瀬正敏〔同〕、桂小かん〔同〕、土田義雄〔同〕、宮沢尚子〔同〕、
　　　　　　　伊達満〔同〕、峰三平〔同〕、晴海勇三〔同〕、岩手征四郎〔同〕、立川博〔同〕、
　　　　　　　村上和也〔同〕、田中滋〔同〕、加藤洋美（後にヒロ実）〔同〕、佐々木真二〔同〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、井田武（後にいだたけ志）〔同〕、
　　　　　　　田村清臣〔同〕、他
　　　　…大正末期、大阪のある港町でヤクザ・網代（宮坂将嘉）率いる網代組の刺客として、敵対する
　　　　　野上組の親分・野上（雪丘恵介）を彼の娘の結婚式で斬った男・“昇竜の政”こと政次（高橋
　　　　　英樹）は、そんな汚い稼業に嫌気がさして旅に出る。野上の娘も復讐を誓い、背中に彫り物を
　　　　　入れ、旅立つ。三年後、東京で“華影写真館”の主人・木島華影（芦田伸介）の弟子になる政
　　　　　。その土地を巡って悪玉・戸塚（名古屋章）と賭場で対決することになるが、相手の壷振り師
　　　　　は何と先般の娘・野上マキ（野川由美子）。この娘と和解し、愛が芽生えるが、華影まで殺さ
　　　　　れたことから、政次は悪玉の根城に乗り込んで行くことになるというのが大筋。山本陽子さん
　　　　　の役は、“華影写真館”の向かいにある店の娘・光子。《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　白鳥
　　　　監督／西河克己　原作／脚本／松山善三　撮影／高村倉太郎　音楽／林光
　　　　出演／吉永小百合、渡哲也、関口宏、二木てるみ、新井麗子、杉山元、村田寿男、榎木兵衛、
　　　　　　　久遠利三、露木護、村上和也、涌田友彦、萩道子、夏川静枝、下元勉、
　　　　　　　奥野信太郎（特別出演）、清水将夫　●　土田義雄〔クレジットなし〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）〔同〕、市原久照（後に久）？〔同〕、本間節子〔同〕、
　　　　　　　西原泰江〔同〕、新津邦夫〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、高山千草〔同〕、
　　　　　　　菅原義夫〔同〕、二木草之助〔同〕、押見史郎？〔同〕、伊藤浩？〔同〕、
　　　　　　　大谷木洋子〔同〕、吉田勇男（後に朗人）〔同〕、上原一二（後に一二三）〔同〕、
　　　　　　　澄川透？〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、河合英二郎？〔同〕、
　　　　　　　マイク・ダニーン？〔同〕、宮沢尚子〔同〕、他
　　　　…小林麗子（吉永小百合）は、大学で海洋学を研究する教授の父・孝一郎（清水将夫）の娘であ
　　　　　る女子大生。ある日、麗子は、叔父・研二（下元勉）の営む古書店“古径堂”で高い本を万引
　　　　　きをしようとした近藤淳（渡哲也）と知り合う。彼は八年も病床にある妹・千津（二木てるみ
　　　　　　）の世話をするため、大学も中退して丸菱通運第三営業所でオート三輪を運転している。彼
　　　　　に魅かれるようになった麗子が、幼なじみでニューヨーク帰りの婚約者である沖電気工業（？
　　　　　）の社員・小宮山昭一（関口宏）との翌年四月に予定されている結婚の件や、実は研二が自分
　　　　　の実の父親だったという複雑な生い立ちを知って苦悩し、海で入水自殺をするという悲恋もの
　　　　　。江ノ島電鉄の走る海岸あたりなど、湘南地方（麗子の自宅は東海岸通りにあると言いますの
　　　　　で、藤沢市辻堂東海岸のことかもしれません）の景色の美しい作品です。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　私は泣かない
　　　　監督／脚本／吉田憲二　脚本／石森史郎　撮影／姫田真佐久　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／和泉雅子、山内賢、芦川いづみ、太田雅子（後に梶芽衣子）、奈良岡朋子、本郷淳、
　　　　　　　下條正巳、波多野憲、鈴木瑞穂、佐野浅夫、山田禅二、藤田尚子、若原初子、木島一郎、
　　　　　　　小泉郁之助、紀原土耕、宮崎準、早川由記、五十嵐マリ、高田栄子、糸賀靖雄、
　　　　　　　久遠利三、小柴隆（後に尋詩）、市村博、東郷秀美、平塚仁郎、桂小かん、林晴生、
　　　　　　　赤司健介、西原泰江、和田美登里（後にみどり）、北野八重子、藤間紫、市川久伸、
　　　　　　　北村和夫　●　大倉節美〔クレジットなし〕、須田喜久代〔同〕、水城英子〔同〕、
　　　　　　　立川博〔同〕、式田賢一〔同〕、矢藤昌宏〔同〕、吉田毅（後に沖田駿一）〔同〕、
　　　　　　　大谷木洋子〔同〕、森みどり〔同〕、石火矢哲郎（後に村井健二）〔同〕、
　　　　　　　松丘清司〔同〕、英原穣二〔同〕、林泰江〔同〕、谷川玲子〔同〕、横田楊子〔同〕、
　　　　　　　緒方葉子〔同〕、近江大介〔同〕、織田俊彦〔同〕、中庸子？〔同〕、園田健夫〔同〕、
　　　　　　　佐川明子〔同〕、坂巻祥子〔同〕、田中滋〔同〕、加野敬子（後に加納千嘉）〔同〕、
　　　　　　　新村猛〔同〕、新津邦夫〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、菊田一郎〔同〕、
　　　　　　　白井鋭〔同〕、三船好重〔同〕、高山千草〔同〕、河合英二郎〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　露木護〔同〕、二階堂郁夫？〔同〕、清水千代子？〔同〕、鈴村益代〔同〕、
　　　　　　　村田寿男〔同〕、山之辺潤一〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、
　　　　　　　水木京二（後に京一）〔同〕、深町真喜子（後に真樹子）〔同〕、玉井謙介〔同〕、
　　　　　　　吉田勇男（後に朗人）〔同〕、山岡正義〔同〕、澄田浩介〔同〕、渡辺節子〔同〕、
　　　　　　　若葉めぐみ（後に椿麻里）〔同〕、田村清臣〔同〕、他
　　　　…和泉雅子さんの役は、非行少女・村上早苗。そもそも正真正銘のお嬢様である和泉雅子さんが
　　　　　非行少女を演じるというところに、何だか魅力あり！（笑）。ヒロインは山梨女子少年院を出
　　　　　て、引き取られた先の弁護士・原田修一郎（北村和夫）の家のお手伝いさんになり、東京服装
　　　　　学院に通うことになります。原田の息子・幸男〔サチオ〕（市川久伸）は小児麻痺の少年で、
　　　　　彼を武蔵野にある施設・恵友学園へ送り迎えする役目を引き受けた早苗は、その交流から、自
　　　　　分も更正して行くというのが大筋。六ヶ月の身元引き受け期間を終えた早苗は、自分の足で歩
　　　　　けるようになった幸男を甘やかしてはいけないと、原田が引き留めるのを断り、川崎の電機工
　　　　　場へ就職することに…。芦川いづみさんの役は、恵友学園の主任セラピスト（機能訓練士）で、
　　　　　最初の子供を小児麻痺で亡くしている妊娠中の小沢弓恵、太田雅子（後に梶芽衣子）さんの役
　　　　　は、ヒロインの非行仲間・トシ、山内賢さんの役は、佐々木建設に勤めている早苗の昔の知り
　　　　　合いでラーメン屋の出前をしていた“サブ”こと神崎三郎、藤間紫さんの役は、原田の行き着
　　　　　けのバー“エトワール”のママ・桜井美佐、藤田尚子さんの役は、原田家に同居する姪で民族
　　　　　学を学ぶ大学三年生の松本佳子。《情報提供／NOBOさん／由美子さん／keiさん》

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　　11月

　　　続東京流れ者海は真赤〔まっか〕な恋の色
　　　　監督／森永健次郎　脚本／大野景範、三代大五　撮影／永塚一栄　音楽／鏑木創
　　　　出演／渡哲也、橘和子〔新人〕、松原智恵子、吉田輝雄、杉良太郎〔新人〕、平田大三郎、
　　　　　　　野呂圭介、白木マリ（後に万理）、玉村駿太郎、井東柳晴、白井鋭、荒井岩衛、
　　　　　　　村上和也、青木富夫、三浜元、菊田一郎、水川国也、矢藤昌宏、椿麻里、
　　　　　　　天宮輝〔振付〕、峰三平〔技斗〕、垂水悟郎、井上昭文、嵯峨善兵、金子信雄　●
　　　　　　　緒方葉子〔クレジットなし〕、市原久照（後に久）〔同〕、松丘清司？〔同〕、他
　　　　…『東京流れ者』の続編である川内康範原作作品。昔、一緒に〔コウダ〕組を壊滅させた“エー
　　　　　スの秀”こと戸田信次（垂水悟郎）を探して高知に来た“フェニックスの哲”こと本堂哲也（
　　　　　渡哲也）は、〔コウダ〕組から依頼を受けた殺し屋の“二段射ちの健”こと郷田健次（吉田輝
　　　　　雄）に狙われる。そこで助けられた造り酒屋“司牡丹酒造”の社長・杉安太郎（嵯峨善兵）の
　　　　　元で働くことになるが、敵対する悪玉・瀬川（金子信雄）が今や密輸団のボスになっている戸
　　　　　田をも殺そうとしていることを知り、取り引き現場へ向かい銃撃戦に。戸田は郷田に撃たれ、
　　　　　郷田は哲也に撃たれ死ぬ。“司牡丹酒造”の事務員である戸田の妹・節子（橘和子）に堅気に
　　　　　なることを誓っていたのに、また銃を手にした哲也は自首することに…。松原智恵子さんの役
　　　　　は、キャバレー“LILA〔リラ〕”でフラメンコを踊るサリー香山、白木マリ（後に万理）さ
　　　　　んの役は、“LILA”のママ・ひろみ。ここでの松原智恵子さんは第一ヒロインではなく、また
　　　　　前作とも別人です。海岸で哲也が昔の恋人のことを時々思い出すとサリーに語ります。「千春
　　　　　（前作での松原智恵子さんの役名）って言うんです。どことなく面影が（あなたに）似てるん
　　　　　です」…そりゃ似ていますよ（笑）。全国から七千人の応募があった渡哲也さんの共演者公募
　　　　　（審査員には川内康範先生も。賞品は記念トロフィーと賞金10万円の他、香港ご招待往復航
　　　　　空券、三菱テレビ〔19T390〕、那須高原高級別荘地を二百坪！）を勝ち抜いた橘和子（本
　　　　　名。愛称“カコちゃん”。家族からは“カズちゃん”）さんは、北海道出身で大映女優・姿美
　　　　　千子さんの妹さんです。二男三女の末っ子で、すぐ上の姉が姿美千子さんだそうです。69年
　　　　　の連続ドラマ、NTV『颱風とざくろ』（松原智恵子、石坂浩二主演）の一編で二人は共演さ
　　　　　れています。姿美千子さんの役は、ヒロインが慕っている二郎（石坂浩二）の縁談の相手、橘
　　　　　和子さんの役は、ヒロインが出生時に取り違えられた大分在住の娘。
　　　　　　《情報提供／NOBOさん／由美子さん》

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　　　けんかえれじい
　　　　監督／鈴木清順　脚本／新藤兼人　撮影／萩原憲治　音楽／山本直純
　　　　出演／高橋英樹、浅野順子〔クラウン〕、川津祐介、宮城千賀子、加藤武、玉川伊佐男、
　　　　　　　浜村純、佐野浅夫、松尾嘉代、長弘、恩田清二郎、片岡光雄、日野道夫、福原秀雄、
　　　　　　　野呂圭介、夏山愛子、晴海勇三、杉山元、千代田弘、田畑善彦、横田楊子、加川景三、
　　　　　　　久松洪介、荒井岩衛、水木京二（後に京一）、近江大介、本目雅昭、高橋明、小林亘、
　　　　　　　伊豆見雄（後に英輔）、緑川宏、岩手征四郎、大庭喜儀、立川博、高緒弘志、水川国也、
　　　　　　　石川恵一、熱海弘到、矢藤昌宏、赤司健介、石火矢哲郎（後に村井健二）、溝口拳、
　　　　　　　式田賢一、小永井孝、小宮山玉樹、中平哲仟、根本義幸、北上忠行、
　　　　　　　前田武彦（後に大前田武）、佐藤了一、片岡正弘、（本目雅昭〔方言指導〕）、
　　　　　　　（高緒弘志〔方言指導〕）、高瀬将敏（技斗）　●　瀬山孝司〔クレジットなし〕、
　　　　　　　二階堂郁夫？〔同〕、澄川透〔同〕、島村謙二（後に謙次）？〔同〕、三浜元〔同〕、
　　　　　　　高田栄子〔同〕、高山千草〔同〕、渡辺節子〔同〕、玉井謙介〔同〕、菅原義夫〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、村田寿男〔同〕、他
　　　　…昭和10年頃、岡山県立岡山第二中学校（オカヤマ・セカンド・ミドル・スクール＝OSMS〔
　　　　　オスムス〕団の語源）に通う南部麒六（高橋英樹）は“喧嘩キロク”とあだ名されるほどの喧
　　　　　嘩好きで喧嘩に明け暮れる毎日を送っている。彼が喧嘩の先輩である、槌田自動車修理店の自
　　　　　動車修理工・“スッポン”（川津祐介）に影響されたり、清心女学校の生徒・道子（浅野順子
　　　　　。後の大橋巨泉氏の奥様）に憧れたりしながら、成長していく姿を描いています。松尾嘉代さ
　　　　　んの役は、カフェの女給・〔ミサ〕ちゃん。鈴木清順監督の代表作の一本。鈴木隆原作作品。
　　　　　香港での公開題名は“暴力輓歌”、英語題名には“The Born Fighter”“Elegy to Violence”
　　　　　“Fighting Elegy”があるようです。《情報提供／NOBOさん／ツカさん》

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　　　新遊侠伝
　　　　監督／斎藤武市　脚本／甲斐久尊　撮影／山崎善弘　音楽／小杉太一郎
　　　　出演／小林旭、高橋英樹、神田隆、初井言栄、弓恵子、高品格、河上喜史朗、近藤宏、
　　　　　　　富田仲次郎、伊藤寿章（後に澤村昌之助）、土方弘、野呂圭介、天坊準、玉村駿太郎、
　　　　　　　河野弘、青木富夫、中台祥浩、長山藍子、兜木美鈴、糸賀靖雄、八代康二（後に康次）、
　　　　　　　近江大介、島村謙二（後に謙次）、阪井幸一朗、市村博、東郷秀美、岩手征四郎、
　　　　　　　浜口竜哉、園田健夫、田畑善彦、吉田毅（後に沖田駿一）、三谷忠雄、中平哲仟、
　　　　　　　本目雅昭、式田賢一、大庭喜儀、賀川博臣（後に幸史郎）、中原剛、七五三民謡舞踏団、
　　　　　　　河野弘〔刺青〕、矢野宣〔方言指導〕、高瀬将敏〔技斗〕、瑳峨三智子　●
　　　　　　　押見史郎？〔クレジットなし〕、山之辺潤一〔同〕、山岡正義？〔同〕、
　　　　　　　二階堂郁夫？〔同〕、峰三平？〔同〕、澄川透？〔同〕、市原久照（後に久）〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、黒田剛〔同〕、北出桂子？〔同〕、伊達満〔同〕、
　　　　　　　緑川宏？〔同〕、土田義雄〔同〕、久遠利三〔同〕、二木草之助〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、村上和也〔同〕、村田寿男〔同〕、他
　　　　…“遊侠伝”シリーズ第3作（最終作）。火野葦平原作作品。このシリーズは、シリーズとは言
　　　　　うものの登場人物はそれぞれ違います。加助（小林旭）と留吉（高橋英樹）は、九州の若松を
　　　　　縄張りとする“岡源”こと岡野源三郎（神田隆。珍しく良い親分）率いる岡源一家の兄弟分。
　　　　　おっちょこちょいの二人は“川太郎”という料理店を営む若松の河童小町と言われているお仙
　　　　　（嵯峨三智子）に惚れている。この二人が、敵対する“橋伝”（富田仲次郎）率いる橋伝一家
　　　　　と鉱石採掘権を巡って大暴れするというのが大筋。弓恵子さんの役は、結城組の賭場の壷振り
　　　　　“壷振りのお竜”、長山藍子さんの役は、留吉に惚れる芸者・お信〔ノブ〕、兜木美鈴さんの
　　　　　役は、“川太郎”の仲居・お菊。“遊侠晴れ姿”という主題歌は小林旭さんが歌い、高橋英樹
　　　　　さんがセリフを入れています。“Call Us Knights”という英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん》

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　　　暗黒航路
　　　　監督／脚本／野村孝　脚本／小川英、三芳加也　撮影／峰重義　音楽／伊部晴美
　　　　出演／宍戸錠、和田浩治、富士真奈美（後に冨士眞奈美）、佐野浅夫、深江章喜、杉山俊夫、
　　　　　　　浜村純、山田禅二、雪丘恵介、高品格、高木均、長弘、柳瀬志郎、相原巨典、榎木兵衛、
　　　　　　　鴨田喜由、宮原徳平、天坊準、紀原土耕、衣笠真寿男、木下雅弘、瀬山孝司、柴田新三、
　　　　　　　久遠利三、平塚仁郎、赤司健介、高瀬将敏〔技斗〕　●
　　　　　　　井田武（後にいだたけ志）〔クレジットなし〕、他
　　　　…東シナ海を日本へ向かう宝運丸に乗り合わせた元ウェルター級チャンピオンの伊原次郎（和田
　　　　　浩治）やショーダンサーの北川理沙（富士真奈美〔後に冨士眞奈美〕）たち。途中、漂流して
　　　　　いる船“クェンティン号”を助けるが、そこには黒柳隆次（宍戸錠）と彼の率いる“イシ”こ
　　　　　と石室（深江章喜）、ナイフ投げの“サブ”（杉山俊夫）、巨漢の“海坊主”（高木均）たち
　　　　　海賊がいて、宝運丸は乗っ取られてしまう。台湾と沖縄の間あたりで太平洋へ向かえ（“暗黒
　　　　　航路”と呼ばれる海賊ルートらしい）という黒柳。理沙の連れの男・屋代（天坊準）と三等航
　　　　　海士の岩田（佐野浅夫）がダイヤを密輸していたり、船医の西尾（浜村純）がニトログリセリ
　　　　　ンを作って海賊たちをやっつけようと考えたり、“イシ”が反乱を起こしたり、密室状態の船
　　　　　の中で起こる様々な事件を描いています。終盤、屋代と岩田がある部屋の浴槽の中にニトログ
　　　　　リセリンを仕掛けて逃げるので、休戦した黒柳と次郎が大量の粉石鹸を少しずつ浴槽に流し込
　　　　　み中和させるというハラハラドキドキがあります。《情報提供／渚さん》

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　　12月

　　　おゆきさん
　　　　監督／鍛冶昇　脚本／倉本聰　撮影／藤岡粂信　音楽／池田正義
　　　　出演／和泉雅子、笠智衆、小夜福子、松尾嘉代、松山省二（後に政路）、平田大三郎、浜村純、
　　　　　　　新克利、山田禅二、金原二郎、武智豊子（後に武知杜代子）、
　　　　　　　伊藤寿章（後に澤村昌之助）、原恵子、小泉郁之助、若宮忠三郎（後に大祐）、
　　　　　　　高野誠二郎、浜口竜哉、園田健夫、平塚仁郎、三城英一、瞳美沙、野村隆　●
　　　　　　　有村道宏〔クレジットなし〕、市原久照（後に久）〔同〕、奈良岡朋子〔同〕、
　　　　　　　土田義雄〔同〕、二木草之助〔同〕、露木護〔同〕、久遠利三〔同〕、高橋明〔同〕、
　　　　　　　上原一二（後に一二三）〔同〕、三船好重〔同〕、清水千代子〔同〕、桂小かん〔同〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）？〔同〕、八代康二（後に康次）？〔同〕、坂巻祥子〔同〕、
　　　　　　　橘田良江〔同〕、糸賀靖雄〔同〕、松原智恵子〔同〕、北出桂子〔同〕、
　　　　　　　新津邦夫〔同〕、三谷忠雄〔同〕、賀川博臣（後に幸史郎）〔同〕、高山千草〔同〕、
　　　　　　　須田喜久代〔同〕、中庸子〔同〕、水城英子〔同〕、三船好重〔同〕、三樹高雄〔同〕、
　　　　　　　鈴村益代〔同〕、他
　　　　…塩田良平原作《おゆき》の映画化作品。田園調布で暮らす大学教授の平山良吉（笠智衆）の家
　　　　　にお手伝いさんとして住み込むことになった“おゆきさん”こと祐紀子（和泉雅子）。家族同
　　　　　然に可愛がられる祐紀子が、平山家の娘の洋子（松尾嘉代）の結婚話の片棒を担いだり、それ
　　　　　に反対する良吉をとりなしたり、テレビのクイズ番組『ゴールデンクイズ』に出演して映画部
　　　　　門で勝ち抜き、賞金百万円を手にするなどの出来事を描いています。その『ゴールデンクイズ
　　　　　』のゲストとして、松原智恵子さんが本人の役でカメオ出演されています。また、奈良岡朋子
　　　　　さんが居酒屋の女将の役で、ワンシーンのみ、カメオ出演されています。
　　　　　　《情報提供／由美子さん／NOBOさん》

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　　　アジア秘密警察
　　　　監督／松尾昭典　脚本／山崎巌　撮影／岩佐一泉　音楽／黛敏郎
　　　　出演／二谷英明、浅丘ルリ子、宍戸錠、王侠〔ワン・キャ〕／Wang Hsieh（男優）、
　　　　　　　方盈〔ファン・イン〕／Fang Ying（女優）、浜川智子（後に浜かおる）、弓恵子、
　　　　　　　郷エイ治、高品格、小林昭二、柳瀬志郎、長弘、北竜二、三島雅夫、
　　　　　　　張佩山〔チェン・プーイサーン〕�Cheung Pooi Saan、
　　　　　　　原森〔ユエン・サム〕／Yuen Sam、亀山靖博、椎名伸枝、小柴隆（後に尋詩）、
　　　　　　　浜口竜哉、田畑善彦、岩手征四郎、柴田新三、吉田毅（後に沖田駿一）、中平哲仟、
　　　　　　　立川博、根本義幸、三期会〔声の出演〕、
　　　　　　　加野敬子（後に加納千嘉）？〔クレジットなし〕、八代康二（後に康次）〔同〕、
　　　　　　　露木護〔同〕、三谷龍男（後に忠雄）〔同〕、玉井謙介〔同〕、西原泰江？〔同〕、
　　　　　　　白井鋭〔同〕、晴海勇三〔同〕、金天柱／Gam Tin Chue〔同〕、園田健夫？〔同〕、
　　　　　　　織田俊彦〔同〕、中庸子？〔同〕、他
　　　　…APSS／アジア・ポール・シークレット・サービスのJ-9号・佐伯竜太郎（二谷英明）が、密
　　　　　輸組織ADUルートを壊滅するため香港・マカオへ出向くという、日活版007。APSSの秘書・
　　　　　三崎杏子（浅丘ルリ子）も白いオープンカーに乗ったりして活躍します（注／『007は二度
　　　　　死ぬ』よりこちらが先）。主人公は「英国の諜報部員のような派手な行動はいけない」などと
　　　　　忠告されたり（笑）。密輸容疑のある泰新貿易公司のトラックを横浜から東京へ追跡する間に
　　　　　ヘリコプターからの攻撃を受けたりしながら、主人公は証拠の品を持って、東京の洋品店（『
　　　　　0011／ナポレオンソロ～』のマネ？…笑）へ。そこはAPSSの指令室。レコードプレイヤー
　　　　　にメッキして偽装、純金を密輸していたADUルートを追って香港へ向かった佐伯が、マレー
　　　　　シア人の母を捨てて帰郷した日本人の父親を憎む男の、日本経済を壊滅状態にしようとする計
　　　　　画を阻むというのが大筋。宍戸錠さんの役は、ADUルートの幹部のジョージ・イートン、浜
　　　　　川智子（後に浜かおる）さんの役は、ADUルートの一員・ハルコ、弓恵子さんの役もADU
　　　　　ルートの一員でハルコの姉・アキコ。方盈さんは60年代の代表的な香港女優さんで、70年代
　　　　　にはテレビにも進出、80年代からは美術監督としても活躍、90年『川島芳子』などを手がけ
　　　　　ておられます。英語圏での公開題名は“Asiapol Secret Service”。香港では、二谷英明さん
　　　　　の出演シーンを、ブルース・リーさん以前の香港のスターで、日本でも『片腕ドラゴン』など
　　　　　で有名な王羽／ジミー・ウォングさんに差し替えて撮影し、“亜洲秘密警探”と称して公開し
　　　　　ています（浅丘ルリ子さんや宍戸錠さん、高品格さんなどはそのまま出演）。71年の大映映
　　　　　画『新座頭市破れ！唐人剣』も香港上映版では、王羽さん扮する剣士が座頭市に勝つらしい
　　　　　（引き分けるという噂もあり？）ですから、そのようなことがここでも行なわれていたので
　　　　　しょうね。また《日活映画》誌には、「正規な撮影が許可されず全部が盗み撮りのため～」と
　　　　　あります（凄いな…笑）。加えて、ラジニ・タイラーさんのお話では、宍戸錠さんは、73年
　　　　　5月公開の香港映画“鐵娃／Kung Fu Girl ／or None But The Brave”（ゴールデンハーベス
　　　　　トプロ）に日本人の役で出演されているようです。監督はブルース・リー主演の映画『ドラゴ
　　　　　ン怒りの鉄拳』でも有名な羅維／ロー・ウェイさん、主演女優は、井上梅次監督作品の香港
　　　　　映画『香港ノクターン』“香江花月夜／Hong Kong Nocturne”にも主演されている鄭佩佩／
　　　　　チェン・ペイペイさん。香港でのこの月の興行収入ランキングは、第1位『ポセイドン・アド
　　　　　ベンチャー』、第2位“應召女郎／The Call Girls”（香港映画）、第3位“毒女／Kiss of Death
　　　　　”（ショーブラザーズ作品の香港映画） …などがあり、第5位はテレンス・ヒル主演の本邦
　　　　　劇場未公開のマカロニウェスタン『荒野のあらくれ二人組』、続いて“鐵娃”となっています
　　　　　ので香港映画としては上位の部類に入る作品のようです。
　　　　　　《情報提供／ラジニ・タイラーさん／NOBOさん／由美子さん／noboru-nさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん》

　　　　　→詳細データ　

　　　渡哲也の 嵐を呼ぶ男
　　　　監督／舛田利雄　原作／井上梅次　脚本／池上金男　撮影／萩原憲治　音楽／伊部晴美
　　　　出演／渡哲也、芦川いづみ、太田雅子（後に梶芽衣子）、橘和子〔新人〕、由美かおる、
　　　　　　　藤竜也、山田真二、山岡久乃、殿岡ハツエ、杉江弘（後に杉山弘太郎）、佐野浅夫、
　　　　　　　深江章喜、弘松三郎、内田稔、藤岡重慶、杉良太郎、木下雅弘、柳瀬志郎、杉山元、
　　　　　　　宮原徳平、木島一郎、榎木兵衛、緑川宏、島村謙二（後に謙次）、久遠利三、
　　　　　　　二階堂郁夫、水木京三（正しくは京二。後に京一）、柴田新三、亀山靖博、高橋明、
　　　　　　　村上和也、中平哲仟、本目雅昭、立川博、織田俊彦、浜口竜哉、瀬山孝司、森みどり、
　　　　　　　渡辺節子、大谷木洋子、西原泰江、椿麻里、高緒弘志、根本義幸、田中滋、赤司健介、
　　　　　　　前田武彦、広瀬優、石川恵一、レ・パピヨン、塩沢俊彦〔ドラム指導〕、
　　　　　　真田実〔振付〕、漆沢政子〔振付〕、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、朝丘雪路、
　　　　　　　宇野重吉　●　市原久照（後に久）〔クレジットなし〕、松丘清司〔同〕、
　　　　　　　八代康二（後に康次）〔同〕、二木草之助〔同〕、大塚トミエ？〔同〕、中庸子〔同〕、
　　　　　　　千代田弘〔同〕、桂小かん〔同〕、藤井昭雄？〔同〕、田畑善彦〔同〕、
　　　　　　　式田賢一〔同〕、佐藤了一〔同〕、溝口拳〔同〕、他
　　　　…石原裕次郎版のリメイク。石原裕次郎さんが演じたドラマー・国分正一を渡哲也さんが、北原
　　　　　三枝さんが演じた芸能プロデューサー・福島美弥（旧作では美弥子）を芦川いづみさんが、岡
　　　　　田真澄（後に眞澄）さんが演じた美弥の兄で芸能プロの社長・慎介を杉江弘（後に杉山弘太郎
　　　　　）さんが、白木マリ（後に万理）さんが演じたダンサーのメリー丘を殿岡ハツエさんが、笈田
　　　　　敏夫さんが演じたライバルのドラマー・チャーリー桜田の役を山田真二さんが、青山恭二さん
　　　　　が演じた主人公の弟・英次（前作では作曲家志望でしたが、ここではレーサー志望）を藤竜也
　　　　　さん（学生服姿！…笑）が、芦川いづみさんが演じていたその恋人役は、ここではクラスメイ
　　　　　ト（英次の恋人役は、由美かおるさん扮する牧村亜矢）となり、名古屋の陶器会社の社長令嬢
　　　　　である寺本比佐子を太田雅子（後に梶芽衣子）さんが演じています。やはり梶芽衣子さんは古
　　　　　くから藤竜也さんとのコンビなのですね（TBS『寺内貫太郎一家』でも恋人役でしたものね
　　　　　）。日本セントラルテレビの中にある喫茶室のウェイトレス・立花公子に扮した橘和子さんが
　　　　　とても可愛いです。美弥は兄と訪れたストリップ小屋で、ダンサーと客とのもめ事から大暴れ
　　　　　する国分に初めて出会います。その後、自分たちの事務所のバンド“福島クインテット”のド
　　　　　ラマー、チャーリーがゴネて生番組に現われないので困った美弥が、チャーリーの代わりを思
　　　　　い付きます。
　　　　　「…台風！。台風、どうかしら？」。
　　　　　…また悪玉たちに手を痛めつけられた主人公が、ドラム合戦で突然、主題歌を歌い始める有名
　　　　　なシーンがありますが、今回、歌の合間に言うセリフは、
　　　　　「ドラム！ドラム！ドラム！。おまえは俺の弟よ！。おまえの心は俺の心だ！（この部分、二
　　　　　回目は、“おまえの命は俺の命だ！”）。ほーら、ドラムが俺を呼んでるぜ！。恋だ！、喧嘩
　　　　　（だ？）！、お祭りだ！。よーし、俺に任せろ、そら、シンバルだ！」。
　　　　　“The Hurricane Drummer”という英語題名があるようです。《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　逃亡列車
　　　　監督／江崎実生　脚本／池上金男、宮川一郎　撮影／横山実　音楽／山本直純
　　　　出演／石原裕次郎、伊藤雄之助、十朱幸代、伊藤るり子、山内賢、玉川伊佐男、潮万太郎、
　　　　　　　川津祐介、本郷淳、小松方正、富田仲次郎、木島一郎、武藤章生、木浦佑三、
　　　　　　　杉江弘（後に杉山弘太郎）、中尾彬、衣笠真寿男、八代康二（後に康次）、英原穣二、
　　　　　　　澄川透、宮崎準、黒田剛、白井鋭、千代田弘、晴海勇三、村上和也、山之辺潤一、
　　　　　　　二階堂郁夫、荒井岩衛、露木護、今村弘、三浜元、里（後に大門）実、池沢竜、沢美鶴、
　　　　　　　岩手征四郎、井田武（後にいだたけ志）、中平哲仟、本目雅昭、織田俊彦、新村猛、
　　　　　　　水川国也、有村道宏、田中滋、澄田浩介、塚本栄三、小宮山（後に小見山）玉樹、
　　　　　　　内海錠二、石崎啓二、松沢澄枝、角谷美佐子、瞳美沙、池沢美代子、岡本知子、柳安子、
　　　　　　　矢田里美、金究知子、（木島一郎〔軍事指導〕）、（千代田弘〔中国語指導〕）、
　　　　　　　村上正洋〔トランプ指導〕、渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕　●
　　　　　　　深町真喜子（後に真樹子）〔クレジットなし〕、高山千草〔同〕、伊丹慶治〔同〕、
　　　　　　　山本トミ？〔同〕、秋山耕志？〔同〕、他
　　　　…太平洋戦争末期の満州と朝鮮国境・図佳〔とか〕線にある三道溝〔さんどうこう〕駅。あらく
　　　　　れ者揃いの“独鉄三十”こと独立鉄道第三十大隊に配属された遊軍少尉・有坂大作（石原裕次
　　　　　郎）が、終戦によるソ連軍の侵攻から敗走しながらも、負傷して行方不明になった岡二等兵（
　　　　　山内賢）を探し出し、引き揚げのための線路を抗日ゲリラから守り、最後には壊れた機関車を
　　　　　修理して自分たちも脱出するというのが大筋で、ハリウッド映画『脱走特急』（主演／フラン
　　　　　ク・シナトラ）のような展開の、我が国の戦争映画の中（陰うつな内容の作品が多い中）では
　　　　　娯楽作品の部類に入る一本でしょう。伊藤雄之助さん扮する闇屋・李元成（イー・ウェンツェ
　　　　　ン。実は日本人・栗原誠が仲間となって活躍、儲け役。凶賊に狙われているイーが町の中で敵
　　　　　二人を撃ち、同行していた有坂も屋根の上の敵を撃ちます。「アイヤー、少尉さん、なかなか
　　　　　やるネ」。彼は最後にはせっかく脱出出来たのに列車から飛び降り、大陸浪人になると言って
　　　　　去って行きます。十朱幸代さんの役は、三道溝の診療所の女医・倉吉麻美〔アサミ〕、伊藤る
　　　　　り子さんの役は、その助手で岡二等兵の恋人である従軍看護婦・山下光子（終盤、流れ弾に当
　　　　　たって死ぬところが哀感を誘います）。渡辺明原作作品。シナリオでは、主人公たちが修理す
　　　　　る機関車の車輛番号は“ミカイ七〇〇七”（作品では機関車はC-56、貨車がワフ七〇〇七で
　　　　　したか）。“ミカイ”とは“ミカド型（軸配置1D1）の一番目”の形式という意味だそうで
　　　　　南満洲鉄道、満州国鉄線および中国、朝鮮の鉄道で標準の貨物機関車として広く使用された“
　　　　　JF1（ミカイ）”型蒸気機関車のことだそうです。八ヶ岳山麓？や国鉄小海線・野辺山地区で
　　　　　ロケが行なわれたそうです。“The Last Escape”の英語題名があるようです。
　　　　　　《情報提供／法水さん／yujiroさん／娯楽映画研究家佐藤利明さん／ちゃんゆうさん》

　　　　　→詳細データ　

　　　傷だらけの天使
　　　　監督／吉田憲二　脚本／棚田吾郎　撮影／永塚一栄　音楽／竹村次郎
　　　　出演／西郷輝彦〔クラウン〕、松原智恵子、荒木道子、楠田薫、永田靖、五月女マリ、
　　　　　　　河上喜史朗、武藤章生、野呂圭介、山田禅二、紀原土耕、澄川透、白井鋭、市村博、
　　　　　　　英原穣二、内藤功子、重盛輝江（後にてる江）、島村謙二（後に謙次）、
　　　　　　　小柴隆（後に尋詩）、北上忠行、西原泰江、山本トミ、高山千草、
　　　　　　　渡井嘉久雄（後に嘉久夫）〔技斗〕、草薙幸二郎、高須賀夫至子、塚本信夫、
　　　　　　　嵯峨善兵　●　田畑善彦〔クレジットなし〕、矢藤昌宏〔同〕、平塚仁郎〔同〕、
　　　　　　　本目雅昭〔同〕、伊丹慶治〔同〕、池沢竜〔同〕、里（後に大門）実〔同〕、
　　　　　　　二木草之助〔同〕、久松洪介〔同〕、菅原義夫〔同〕、土田義雄〔同〕、
　　　　　　　和田美登里（後にみどり）〔同〕、谷川玲子〔同〕、大塚トミエ？〔同〕、
　　　　　　　宮沢尚子？〔同〕、中庸子？〔同〕、大谷木洋子？〔同〕、織田俊彦〔同〕、
　　　　　　　押見史郎〔同〕、久遠利三〔同〕、千代田弘〔同〕、橘田良江〔同〕、
　　　　　　　佐川明子？〔同〕、糸賀靖雄〔同〕、他
　　　　…喧嘩の末、人を刺した罪を着せられ鹿児島の少年院に入った元野球部員・後藤八郎（西郷輝彦
　　　　　）。二年後に出所、母・夏子（荒木道子）の暮らす指宿に帰郷する。姉・澄子（高須賀夫至子
　　　　　）は思った相手と結婚出来ず、自殺したとされているが、誰に話を聞いても釈然としない。八
　　　　　郎の幼なじみで指宿観光ホテル（八郎の実家の旅館“錦江館”だった）の娘で鹿児島の短大生
　　　　　である雨宮〔アマミヤ〕佳代（松原智恵子）の兄・章治（小柴隆〔後に尋詩〕）が澄子の結婚
　　　　　相手だったらしい。故郷には居づらい八郎は、東京へ出て働くが、佳代も八郎を追って上京。
　　　　　その佳代を連れ戻すため、佳代の両親から使わされてきた秘書・飯野（草薙幸二郎）こそ、実
　　　　　は澄子を佳代の兄と結婚させないために池田湖に連れ出した張本人で、それが元で澄子は自殺
　　　　　したらしい。飯野と佳代の両親は逮捕される。それを知った佳代は八郎の前から姿を消すが…
　　　　　。五月女マリさんの役は、バレリーナ志望で継母が嫌いで家出してきたという“やさぐれのお
　　　　　令”こと片貝令子（スナックでの源氏名は“〔ユカリ〕”。《情報提供／NOBOさん》

　　　　　→詳細データ　

　　上映月不明

　　　快楽の終宴 （大宝映画＝日活）
　　　　監督／紀志一子　出演／高宮敬二、西朱実、他
　　　　…買い取りのピンク映画で、どうやら地方だけでの併映作品だったようです。Web“日本映画
　　　　　データベース”さんでは、65年8月公開の『快楽の終焉』という作品が掲載されており、製
　　　　　作／大宝映画、監督／佐々木一子、出演／西朱実となっています。

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LAST UP DATE ◆ 2022年5月25日